概要
タイトルの通り、絵があまり得意ではない芸人の集まり。全員がベレー帽を着用。「絵心ある芸人」として数名がツッコミ役として参加している。
オープニングでは、絵が苦手な原因として「子供の頃から漫画を読まない」という共通項が述べられており、その他にも「野球好き」の共通点があった。もちろん野球と画力に因果関係があるかは不明だが、あくまでも「共通点が見つかった」だけの話に過ぎない。
当人達は至って真面目にイメージして真剣に描いているのだが、そのカオスっぷりに周りから大爆笑される(時には悲鳴をあげられる)シーンが殆ど。例え他の絵心ないグループから指摘されても、作画ミスや無茶なデザインに関しても頑として非を認めない場面が多い。もちろん、そういうボケであり本気で言っているわけではないと思われる。
出演者のタイプには幾つか種類があり、「観察力が足りずモチーフを正しい形で捉えられない」タイプ、「筆運びや構図選び、ポージング等の技術力が足りない」タイプ、「デフォルメの引き出しがなく絵として表現するのが苦手」なタイプ等、様々な「絵心のなさ」に分かれている。
現在は毎年春のスペシャルで放送されるため、年末の「家電芸人」「運動神経悪い芸人」とならぶアメトーークの風物詩的企画となっている。
主な出演者
初回から参加しているメンバー
お馴染み番組MCだが、この企画に限ってはパネリスト側に。日ハムファン。
ベレー帽を被っているような髪型にもかかわらず、なぜか黒いベレー帽を被らされている。
何らかの絵を描いただけで悲鳴、絶叫が轟く等と本チームの顔のような絵柄であり、メトロン星人のようなペンギン(後に「ホトペンちゃん」と名付けられ、メトロン星人に似ていることから「ウルトラマン芸人」にも登場した)やインベーダーのようなラクダや馬(馬ではなくもはやUMAである)を描く。ケンコバからは「何でこんなクリーチャーばっか描くんですか!?」と突っ込まれる。
「絵を描いているところを見てみよう」において「公園のベンチでキスをしているカップル」は周りから悲鳴が上がっていた(これを見たケンコバ曰く「インカ帝国」)。
脚の描き方には特徴があり、「踵同士をくっつけた非常に短足な下半身」と例えれば良い…だろうか。
別の企画では竜やペリー、板垣退助を描いたが、またもカオスな出来だった。
アメトーークでこの企画をやる前に、ラジオ番組でホトちゃんの書いた絵を、Tシャツにして宮迫が持ち帰ったら、宮迫家のカブトムシがすぐ死んだ逸話が残っている(他のメンバー曰く「磁場がおかしくなる」)。
その下手さは娘には遺伝しなかった。
兄弟漫才師にして初代M-1覇者。阪神ファン。MCの蛍原を除くと初回から現在まで出演している唯一の皆勤賞メンバー。
モノマネに活かされている人間観察の賜物か、人間の描写はなかなかのもの。ただし、細かい部分まで見るとやはりひどい。曰く「漫画を読まずに近所のオッサンばかり見ていた」。
「跳び箱をしている人」はケンコバと竹若から高い評価を受けた。
しかし、綺麗な線を引くのが苦手で、常にブレたラインになる。動物はかなりカオスで全般的に生気がなく「白目を剥いたウサギ」や「耳のない、かわいそうな象よりかわいそうな象」、遂には「4本足のダチョウ」等と相性は悪い。
構図を工夫して、高度なテクニックを使わなくてもいいようにする小細工が得意だが、それが使えない時は壊滅的な出来になる。その為か時に異様に小さく描いて誤魔化す作品も。
ベレー帽は水色(初回のみ緑)。
ご存じハンサム芸人。だが絵はハンサムに描けず、本人曰く「絵ブス」。カープファン。
絵の出来栄えは他のメンバーに比べ、かなり安定しているがゴリラ、タヌキ、「理想の女性の夜の姿」、レッサーパンダ、クマでは何故か腰にラインを引いてズボン(らしきもの)を穿かせてしまう。本人曰く「胴体と脚の境目の線のつもり」(胴体と脚の境目の線ならば脚の付け根に引くべき)。しかし、妙に立体感がある為、ケンコバと竹若から「穿いてるやん!」とツッコまれてしまう。この「穿いてるやん!」→「穿いてない!」論争は、この企画におけるお約束である。
特にゴリラは姿勢が人間そのものでハゲ頭のプロレスラーにしか見えない。タイトル絵はこれが基になっている。
プロが色をつけた際も、徳井の描いたゴリラは「ロングタイツらしきものを履いたプロレスラー」としてペイントされていた。
どうやら関節の境目を線で区切ってしまうクセがあるようで、タヌキはロンT、レッサーパンダはラグランシャツを着ているように描いてしまっている。
色々あって2020~2022年は出演しておらず「バンクシー風にアレンジされたゴリラ」だけが登場していたが2023年からは再び姿を見せている。また、その初登場回では、釣り人のズボンを「穿かせていない」と指摘され、「穿いてます!」と猛反発するという、いつもとは真逆の光景が見られた。そして、同回の底辺の頂点に君臨し、ある程度の成長を感じさせる結果を出した。
ベレー帽はピンク色→オレンジ色。
映像コントを得意とする笑いのニューウェーブ。阪神ファン。
「まー」と言うような口の開き方が特徴の絵をよく描く(自身のコントである「絵日記」等でもその片鱗が見える)。
顔を決まった形状でしか描けない為、向きによっては口が2つ以上になってしまう。横向きの絵は、横顔の輪郭を描いた中に顔だけが正面向きで描かれる。
線に一切の迷いがなく、絵は至ってシンプル。だがどことなく不安を感じさせるものが多く、ケンコバからは「これだけシンプルな線で怖い絵が描けるのはある意味天才」と称される。
出演者の中では比較的ソフトでかわいらしい絵柄の為か、立体化やTシャツ化等の企画に採用される機会が多い。
対象の数と番号が一致していない等、天然ならではの絵も多く、宇治原からは「絵心関係ない」、宮迫からは「絵が下手とかではなく、これはアホです」と酷評されてしまう。
絵だけでなく、ダンスも苦手で、千原ジュニアに「何ができんねや」と呆れられてしまった。さらには演技も下手である事が仮面ライダー芸人(第3回)で判明した。
ただし、2022年放送の回では「吊り橋を渡る人」では、奇跡的な良作を生み出した(だが、それ以外の全作品が従来のタッチだった為、ゴースト疑惑を掛けられてしまった)。
ベレー帽は青(マエケン登場前は赤)。2023年は不出演。
キレ芸でお馴染みの相方なきコンビ芸人。ホークスファン。
「鼻が壊死した象」、「膝に目がある狸」、「目つきが悪いカンガルー」等。正面から見た構図が多く、輪郭はしっかりしているが、ディテールが少し苦手。漫画には全く詳しくなく、未だに『スラムダンク』が何の漫画か分からないらしい。
桃太郎やシンデレラの紙芝居では比較的まともなものが多いが、お供の犬にリードを付け「だからリードを付けんな言うてんねん!」と宮迫にツッコまれたり、味方であるはずの魔法使いに海賊のドクロマークを付けて「良い魔法使いですよ」と竹若からフォローされたり等、どこかずれた描写も多い。
クイズ番組で大活躍のインテリ芸人。カープファン。
漫画を読まず教科書ばかり読んでいたせいか、あまり絵が得意ではなく、本人曰く「絵バカ」。
画風は極めてシンプルであり、とにかく一筆書きにこだわる。非常に素朴な表情の描写に定評があり、特に動物に関しては他のメンバーよりマシな部類に入る(カンガルー等)。しかし、人間は苦手で、体が妙に柔らかく、横顔は「C」であったり、髪型がバンドマンや温水さんのようだったりもする。
しかし「ピアノを弾いている人」では奥行きのあるピアノを表現している等、観察眼はそれなりに高い。
ベレー帽は薄紫色。
第2回以降が初出のメンバー
仕事で人殺ししてる方…ならぬカロリーゼロ理論でお馴染みの敗者復活からのM-1覇者。
ネタでも頻出する魁!!男塾やクッキングパパ、キン肉マンを読んでいた為、礼二と並び人間の描写は他のメンバーよりマシ。だが、収録前のメンバー選出では一発合格する等、ポテンシャルは高い。
くっきりとした線のシンプルな絵柄であるが、天才的なまでに「対象と違うモノ」を描いてしまう独特の描写力の持ち主である。「脚が妙に長く、体のほとんどが顔のペンギン」や、「しゃくれで4本足のペリカン」を描いていた。
ちなみに相方のトミーは絵が得意。
マエケン…そう、芸人ではなく、あのカープの大エースにしてメジャーリーガーのマエケン。
代表作は「体が綿ぼこり、顔が芋虫のような羊」「モアイのようなペンギン」「脚の形が4本とも異なる牛」等。作風が安定せず、同一人物が描いたとは思えないのが特徴。数少ない同氏の奇癖として「女性を描くと必ず落武者のような、登頂部が禿げた髪型になってしまう」(後にケンコバから「落ち武者ガール」と名付けられた)のが挙げられる。「絵を描いているところを見てみよう」では、腕の線が先に描いた脚の線と交差する際、脚の線に腕の線を沿わせる謎の行為に走る。そのせいで腕がこぶのように膨らんでしまった。その他にも、自分の描いた絵を参考にすると、意味不明な行為もあった。乳搾りをする少年が「牛」と書かれたシャツを着ていたり、学生が「学校」と書かれた何かを持っていたりする等、絵の中に文字を入れる時は少々ずれた内容になる。
「アメリカ風のタッチになって帰ってきます」と言い残してメジャーへ旅立ったが、2017年に再出演した際は、ある意味パワーアップした画風になってしまった。2022年からは、前述の落ち武者ガールを含めて人間が白目を剥くようになってしまった。更に2023年で初めて出演した際には不名誉あるヘタ王に認定された。
彼の出演は広島以外でも大きな話題を呼び、毎年冬の定番企画となった。さらに大阪出身で嫁が元局アナ、更には広島のオフのローカル番組で鍛えられたこともあって、芸人ではないのによくボケをかましたことで、前田自身もオフのバラエティで重宝される存在に。
ベレー帽は赤。カープに在籍していた過去に由来しているかどうかは定かではない。
2017年に加入した大型ルーキー。
宇宙人っぽいカンガルーやタワシのようなトイプードルなど、あまりにも独特な画風の為に客席からは笑いではなく悲鳴が起きてしまう。
あまりに絵が怖過ぎた影響からか、それ以降は呼ばれていない。
マエケンの次はアナウンサーが参加。
しゃくれた女性の横顔、餅のような正座の表現等と、立体を描くのが苦手である。ただし、パンダの尻尾をきちんと白で描いている等、観察眼はそれなりにある。
それなりに下手ではあるが、圧倒的な個性を放つ先輩達の中では活躍できず。シンプルな絵柄で、線の強弱の使い分ける等、これまでの「絵心ない」側の出演者よりは技術を感じさせる画風である。
2018年1月の放送では「絵心ない芸人の中で一番上手いヤツ」…いわば「底辺の頂点」となった。
チュートリアル徳井と出身高校が同じ。
徳井と同じく動物に服を着せる癖がある。体を描くのが苦手で、ものすごくグニャグニャしたお辞儀や肩が外れたタックル等を披露した。一方、正面・斜め・横向きのいずれの顔も描けると、いい意味でのポテンシャルを感じさせるものがある。
出演時のベレー帽は山吹色(2021年・2023年は不出演のため、兼近(2021年)・伊藤(2023年)が被った)。
野球選手、アナウンサーと来て彼女で初めてアイドルが参加することになった。
問題なのは絵が下手という自覚がなく、絵心がある方での出演だと思っていた(ボケなのかどうかは不明)。タッチは蛍原風。動物を描くと必ず人間の顔になる、人間の横顔を描けばピラニアor凶悪な深海魚になる。ゴリラの横に「飼い主の手」を描いた。絵を見る前に「さすがにこれは描けますよ」等の趣旨の発言を必ずするので、ケンコバから「ネタ振りが丁寧」と評された。グループ内でも「画伯」として知られる程である。2022年からは、自画像Tシャツを着ていたり、歌舞伎の見得を描くお題ではK("K"ABUKI)と服に描く等、服に何か描く癖がついていた。
ベレー帽は濃いピンク色(2021年は不出演のため、与田が被った)。
絵心ない6.5世代。
妙に悲しい顔で立っているようにしか見えない「おすわりをする犬」を描き、「立ってるやん!」→「おすわりしてます!」の一連のお約束を継承した。
ベレー帽は薄紫色。
絵心ない第七世代。
下手さのレベルではトップクラス。人を人の形に描けず、体の向きや姿勢がメチャクチャになっている。「火の輪を潜るライオン」は表情が細かく描かれていたり、「バッター」はユニフォームのベルトや背番号もしっかり描いていたりと、ディティールにこだわりがある。ケンコバ等の絵心あるゲストからは「風刺画」と評されている。(歴史の教科書に載っている風刺画のようなタッチになりがちのため)
ベレー帽は深緑色(2022年は不出演のため、野田が被った)。
せいやと同じくお笑い第七世代のチャラいイケメン。下記の与田と一緒にオーディションですぐに合格した。
少年期は野球に打ち込んでいた上中学卒業後の極貧生活のせいか画力はお察し。出発進行の合図をする車掌を描いた時は、遠近法がメチャクチャかつ、車掌の格好についてケンコバからツッコまれている。
ウーバーイーツの配達を描いた時は自転車を描かなかった為に、出演者からツッコまれ即席で描くが案の定の結果になった。
後述の『プロによるアレンジ』やグッズ展開等を見て、番組冒頭とは打って変わって乗り気になっていたが、翌年の2022年の出場は叶わなかった。
出演時のベレー帽は山吹色(亜生が不出演のため)。
与田祐希(乃木坂46)
堀に続く乃木坂第2の刺客。
堀と同じく妙に自信満々だったが、やはりお察しの通りであり、ウーバーイーツの配達を描いた時は人間の顔のデザインにバカリズムが戦慄したり、肩にもたれ掛かる女子を描いた時は自身の経験談を絵にしたが、傾向としては関節が折れた絵が多い。
ちなみに兼近と与田と一緒にみちょぱもオーディションに参加していたが、彼女は「下手には下手だが絵心は普通だった」為に落選したと語られている。
出演時のベレー帽は濃いピンク色(堀が不出演のため)。
2022年に初登場。ゲームを自作しているにもかかわらずグラフィックの方は残念だったようだ。
本人曰く「見ながらだったら描ける」ということでメンバーほど下手ではないが、遠近法が極端すぎて「吊り橋を渡る人」「歌舞伎の見得」ではモンキー・D・ルフィのように体の一部が伸びたような形になり、「プールで遊ぶ親子」ではボードの背景や親と子の距離感等と相まって、ガンダーラのように神々しい存在に。
出演時のベレー帽は深緑色(せいやが不出演のため)。
伊藤俊介(オズワルド)
2023年に初登場。ものを立体的に書こうとしすぎて謎のヒダが必ず生じてしまう。
ベレー帽は山吹色(亜生が不出演のため)。
因みに彼が初登場した3時間SPでは、実妹の伊藤沙莉も同じ放送日に『徹子の部屋芸人』のオブサーバー側のゲストとして出演していた(なお、当時『徹子の部屋』には1回も出演していなかったが、この放送日から4ヶ月後の7月に同番組に初出演し、兄の方も1年後の8月に相方共々同番組に初出演した)。
根建太一(囲碁将棋)
絵心ある芸人メンバー
毎回2~3名出演。比較の為に見本を披露する。
ツッコミ役としても重宝され、宮迫の降板後からは進行を担当。絵で仕事が来たことのある中川・川島・ジュニアを代表とする他の面々に比べると普通だが、「何を表現しているのか」程度は得意である。タヌキを描いた際に服を着せた為、徳井に「着てますやん!」と反撃されるが、「着せたんや」とうまく切り返した。
日頃からインターネット上でもイラストを発表している他に漫画家デビューも果たしており、兼ねてから画力には定評がある。
特に「描いてるところを見てみよう」の企画では一切の下描き無しにとてつもないクオリティの物を仕上げ、隣で描いている絵心ないチームとのえげつないほどの画力差を見せる。少女漫画風の繊細なタッチが特徴で、ちょい足しでは主に壁ドンやバックハグ、食べさせといった、ラブコメでよくあるシチュエーションを担当する事が多い。絵心ないメンバーが「数ヶ月かかった?」と訪ねられるが、本人は「20~30分で描けます」と明言している。
トツギーノでおなじみ。絵を使ったフリップ芸が持ち芸の一つということもあり、安定して高い画力の持ち主で、「ハードルを飛ぶ人」では「手前に向かってジャンプしてくる様子」等と、パースがかかった(遠近法を生かした)表現も難なくこなしている。
2016年、2020~2022年に出演。腕前はイラスト・エッセイ集を出版した程である。絵本風のシンプルで柔らかいタッチが特徴。
ガラスの仮面芸人でもある。2018年のみ出演。中川同様漫画系の絵柄だが、迷いのない描画線でよりシンプルである。
線の強弱を効かせたポップなイラストが得意。デフォルメに定評がある。
プレバト!!でもおなじみ、2018年のみ出演。シンプルでやさしい画風の持ち主。
田渕章裕(インディアンス)
2023年に出演。兄がイラストレーターをしている事を明かしており、「水を飲む犬」では遠近感を意識したイラストをお披露目した。
秋山寛貴(ハナコ)
プロによるアレンジ
2012年末SPからは絵心ない芸人の絵をプロがゴッホ・ピカソ・ラッセン・わたせせいぞう・さくらももこなど超有名芸術家風のタッチにアレンジする企画が登場。ほぼ全て芸術的な仕上がりになった。
2016年のマエケン入団回ではLive2Dを使用して絵を動かした。
それ以外にもグッズ発売、3Dプリンターを利用したフィギュア化、氷の彫刻化、着ぐるみ化などが行われた。
批判
当初はただうさぎやゴリラなどの動物といったシンプルなお題が多かったのだが、マンネリ化を防ぐためか回を重ねる事にハードル走などの動きのあるものやトップガンのトム・クルーズのような特定人物と言った、普段から絵を描いていなければ描けないお題が増え、下書き無し参考資料なしの一発描きという条件も相まって、難易度が高すぎて笑えないと言った声がしばしば見られるようになった。(とはいえ、それ自体は他のバラエティ番組でもよくあることである。)
特に2018年から新企画としてスタートした『ちょい足し』は構図が固定されるため、普段から絵を描いていても難しいという声も多い。