曖昧さ回避
- サンドウィッチマン(サンドイッチマン、sandwich man)とは、広告宣伝手法の一種。人の胴の前面と背中の両方に宣伝用の看板(サンドイッチボード、sandwich board)を取り付け、町中にたたずみ、あるいは歩行する広告手法。およびその看板を取り付けられた人のこと。
- アメリカ合衆国でサンドイッチ製造販売人のこと。
- お笑いコンビ「サンドウィッチマン」のこと。当項目で詳述。
概要
ホリプロ→フラットファイヴ→グレープカンパニー所属で伊達みきおと富澤たけしで組まれたコンビである。元々三人組で活動しており、立ち位置が真ん中であったメンバーがガリガリの体型だったため、サンドウィッチのようだということで名付けられたトリオ名が現在のコンビ名の由来である。
コンビの両名ともに強面であることで知られており、ネット上では「サンドウィッチマンの人殺してそうな方」「サンドウィッチマンのヤクザみたいな方」と呼び分けようとして「どっちもだろ」と突っ込まれるというネタが存在した。現在は伊達の方を「仕事で人殺してそうな方」、富澤の方を「趣味で人殺してそうな方」とするのが一般的なようである。その他、「薬売ってそうな方」と「薬打ってそうな方」というネタも存在する。
暴力団追放キャンペーンのポスターに起用されたこともあるが、完成したポスターは富澤から「俺らが暴力団みたいじゃん」と突っ込まれるような仕上がりであった。
またこのような人相に似合わず、両名ともに下戸である。
加えて両名ともラグビー経験者であるためかかなりの大柄であり、コント内でも太っていることをしばしば取り上げられている。伊達に関しては豚呼ばわりされることもある。
また、東北楽天ゴールデンイーグルスとベガルタ仙台のファンとしても知られ、関連する衣装を着てテレビ番組に出演することもある。
彼らは公私共に大変仲が良く、上京後は『M-1グランプリ』で優勝するまでの10年間アパートに同居しており、同居を開始してから現在に至るまで、文句を言ったりすることはあっても、一度も喧嘩をしたことがないそうである。お互いが結婚し同居解消後は家族ぐるみの付き合いをしており、奥さんと子供同士も仲良しである。
彼らは共に宮城県仙台市出身であるが、上京前にはゴキブリを見たことがなかった。これはゴキブリが東北地方の寒さに耐えられないため冬を越せず、棲息していなかったためである。同居中にアパートの部屋で生まれて初めてゴキブリを見た二人は、あまりの恐怖から一旦仙台市に帰郷した。
メンバー
ツッコミ担当。仙台藩17代目藩主伊達政宗(独眼竜)は母方の先祖に当たるため、その末裔である。また9代目藩主伊達政宗(大膳大夫)は父方の祖先の兄に当たる。特技はゆで卵と生卵を見分けられること。
元メンバー
元ツッコミ担当。三人組当時は他二人はボケ担当であった。サンドウィッチマン脱退後はコンビ結成と解散を繰り返している。
来歴
二人とも宮城県仙台市出身である。仙台商業高校(現在は仙台市立仙台商業高校)の同級生であり、二人が出会ったのは高校のラグビー部であった。
高校卒業後、お笑い芸人志望であった富澤は就職すると辞めにくいという理由からアルバイトをし、伊達は専門学校をわずか3箇月で中退した後会社員として働いていた。その頃富澤は別の相方と組んでアマチュア芸人「ゆやゆよん」として活動しており、1995年に仙台に進出した吉本興業(仙台吉本)への所属を目指していたが、所属前に仙台吉本が撤退したため叶わなかった。そして、元々伊達と組みたかった富澤は、当時会社員だった伊達に声をかけ、3年がかりで口説き落とした。
1998年に二人は上京し、コンビを結成。当時のコンビ名は「親不孝」であった。その後浜田を加えたトリオとして「サンドウィッチマン」を結成したが、わずか1年ほどで浜田が脱退し、再びコンビとして活動することになったが、コンビ名はトリオ名から変更しなかった。コンビとなった後は主にライブで活動し、客受けは良かったがテレビ関係者の目に留まることはなかった。そして多くのライブに出演していたある時、会場にテレビカメラが入り、ついに日本テレビ系『エンタの神様』に出演することが決まり、2005年に同番組でテレビ初出演を果たした。
さらに2007年に開催された朝日放送系『M-1グランプリ』では、吉本興業以外の出身者で、なおかつ初の敗者復活枠からの優勝を果たした。吉本以外でのM-1優勝者はますだおかだとアンタッチャブルに続いて三組目である。当時決勝を戦ったトータルテンボスやキングコングらファイナリストは、敗者復活戦でサンドウィッチマンもしくはパンクブーブーが勝ち上がって来たら勝ち目はないと思っており、実際に勝ち上がって来たときには全員が青ざめたとのこと。なお、M-1で披露した2本のネタはこれ以降封印しており、一度も披露していない。
その後、2009年にはキングオブコントにも決勝進出したが惜しくも準優勝で終わった。
サンドウィッチマンと同世代の芸人が多く出演していたNHK『爆笑オンエアバトル』には一度も出演できなかった。『M-1グランプリ』が一旦終了となる2010年までにM-1王者になった10組の中でオンバトに出演していないのは彼らのみである。その理由は柄が悪そうな見た目が原因でNHKに出禁にされたからであるとされているが、同じような超新塾やえんにちは出演していたため、明確な理由は判然としない。特に富澤はこの番組に出演することを強く希望していたが、2010年に番組が終了し、遂に出演は叶わなかった。
ブレイクした現在、NHKでも冠番組が放送されている。
2011年3月11日、この日東北放送『サンドのぼんやり〜ぬTV』のロケで宮城県気仙沼市に来ていた二人は、漁港で東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)に遭遇。スタッフの指示で高台に避難したが、直後に津波が気仙沼を襲い、それに伴う火災で降りられなくなる。翌日、自身のそれぞれのブログで無事を報告し仙台に戻り、その後10時間かけて東京に戻った。このとき、複数のテレビ・ラジオの災害特番でインタビューに応じている。
震災から一週間後に出演した『サンドウィッチマンのオールナイトニッポン』では、直前までどのような形で始めるかどうか苦悩していたが、盟友でもあるバナナマンがTBS系列の自身の冠ラジオ番組『bananamoon』にて「サンドウィッチマンが『オールナイトニッポン』をやっているらしいので、聴いて下さい」とラジオのタブーとされていた他局番組の宣伝を堂々と行ったことで、多くのbananamoonリスナーが「サンドウィッチマンANN」に殺到。その結果、自分たちも覚悟を決め、いつも通りコントからオープニングを開始した。その恩返しとして、bananamoonの宣伝を行い、お互いのファンがお互いのラジオを聴きに行くという事態となった。
震災後はブログを安否確認のために使ってほしいと開放したほか、「東北魂」と銘打ったチャリティ活動を東北出身の芸能人たちと行っている。また、2013年3月7日から新しくなる津波警報のPR役として気象庁のポスターに出演している。
2017年には特別公演でイギリスのロンドンを訪れており、その際に第11代サンドウィッチ伯爵ジョン・モンタギューと会っている。その場で伯爵から直々に、コンビ名に使用している「サンドウィッチ」という名を芸名として今後も使用して構わないという公認を頂いた。
2019年以降は、タレントの芦田愛菜ともに、テレビ朝日系バラエティ番組『博士ちゃん』のMCを務めている。
作風
漫才・コントの両方を自在に演じられるためか、「漫コン師」と自称することもある。しかし言葉の響きが卑猥に聞こえるため、NHK出演時には「コン漫師」と言い換えている。
客と店員のやり取りなどいわゆる「ベタな」題材を選び、人物同士の掛け合いで見せる芸風から、漫才のネタをコントに応用することも多い。
基本的には伊達がツッコミ役・富澤がボケ役だが、ネタによってはこれが入れ替わったり、単独のライブツアーでは伊達がボケを務めるほぼ全編アドリブの通称「男シリーズ」というネタを行ったりもする。
ネタの入りに伊達が「世の中に興奮することっていっぱいあるけど、一番興奮するのは〇〇だね」と振り、富澤が「間違いないね」と答えて開始する。その後伊達が「こんなところに〇〇があるな、興奮してきたな」と言ってコントに入るのが定番の流れとなっている。またネタの終わりに伊達が「もういいぜ」と言って締めることも定番となっており、このフレーズは伊達の個人公式ブログのタイトルにも取り入れられている。
ネタ中、必ずと言っていいほど富澤が「ちょっと何言ってるか分からない」とボケたことに対し、伊達が「何で何言ってるか分かんねぇんだよ」とツッコむことが定番となっている。富澤は後半を「分かりませんが」「分からないです」と微妙に言い回しを変えることもあり、伊達は「何言ってるか」部分を省いたり、「何が分かんねぇんだよ」「分かれよ」などと変えることもある。
ネタの入りでは伊達が「そっち系(暴力団)の方ですか?」などと間違えられ「お前見た目で判断するなよ」とツッコむこともお約束となっている。この際の伊達の職業は「遊園地のクレープ屋」「女子プロレスのレフェリー」「ヨガの先生」等、堅気ではあるものの一捻りある設定が多い。
また、金銭の受け渡しに関わるシーンでは、富澤が本来の価格より高く請求して一旦伊達に払わせ、余分に要求した分をお釣りとして返金し、伊達がツッコミを入れるという流れが定番化している。
一部のコントでは富澤が伊達の下に現れて「勝負しないか」と提案して断られる、職業を聞かれ遠回しに無職と答える、食べ物を食べるなどした挙句に自殺を図ろうとするも失敗するというパターンが使われており、富澤の哲学的な台詞回しが特徴となっている。
以前のコントでは「死ぬ」や「殺す」という言葉も使っていたが、前述の東日本大震災以降使わなくなった。
ネタ
- ファストフード店 / ハンバーガー店
サンドウィッチマンの鉄板ネタの一つ。伊達がファストフード店に入店し、店員の富澤に注文を言うネタ。「ご一緒にホタテはいかがですか?」や、「それでは厨房の方振り返ります」といった、ダジャレ染みた台詞が特徴的。
- 哀川チョウシリーズ
伊達が哀川翔氏のものまねをしながら進むネタ。チョウの字はコントごとに異なり、「哀しい川の○○と書いて哀川チョウだ」と紹介される。
- 結婚式
富澤が結婚式のスピーチを頼まれてしまい、自らが書いた草稿を伊達に確認してもらうが、その内容は突っ込みどころ満載。
関連タグ
かまいたち:サンドウィッチマンとは逆に、M-1準優勝、KOC優勝のコンビ。
MONKEY MAJIK:宮城県にゆかりのあるロックバンド。伊達の持ちネタであるカロリーゼロ理論を元にしたコラボレーション曲『ウマーベラス』を制作している。
クッキングパパ:伊達が好きな漫画であり、一度ゲスト出演(?)している。
キン肉マン、魁!男塾:二人が共に好きな漫画であり、バラエティ番組で許諾を得てネタに使ったこともある。キン肉マンに関しては作者とも対談し、ゲスト出演(?)している。
とばせ!希望のハンカチ、GON-ゴン-、おかえりモネ:役者として出演。
アメトーーク:2018年に「アメトーーク!大賞」を受賞した。
博士ちゃん:サンドウィッチマンと芦田愛菜の冠番組。
バナナサンド:バナナマンとサンドウィッチマンの冠番組。
MELOGAPPA:『サンドウィッチマンのメンバーの名前だけでオリジナル曲つくってみた』という楽曲を歌っており、サンドウィッチマンの番組のエンディングテーマ曲に使用されることがある。
M-1グランプリ歴代チャンピオン