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概要編集

2001年から年末に開催されている日本一の若手漫才師を決めるイベント。2010年に一旦終了したが、2015年から再び開催されている。


島田紳助吉本興業社員(現取締役)の谷良一が「漫才への恩返し」を目的に企画・プロデュース。自分の番組で共演者である松本人志に計画の存在を明かしたことで本格的に動き出し、開催にこぎ着けた。

この背景には当時、テレビではロケーションスタイルのバラエティが主流、ネタ番組についても「ボキャブラ天国」があったものの関西芸人が登場する機会がほとんどなかった。

また、直近の若手であった「お笑い第4世代」は東西ともにコントを持ちネタとしており、結果テレビで活躍できる関西芸人、そして若手漫才師が不在という一種危機的な状態であったこともある。


元々のコンセプトは「単純におもろい奴を決めるコンテスト」であるが、もう一つのコンセプトとして「漫才師を辞めるきっかけを与える」というものがある。紳助の持論として「才能がないのにいつまでも芸能界にいる者が一番不幸」「10年たって決勝に上がれない奴は辞めなあかん」というものがあり、出場条件に「結成10年以内」(第2回までは結成10年未満、第11回からは結成15年以内)と付けたのもこの為である。


紳助は第1期は自らも大会実行委員長兼審査委員長として、番組に積極的に参加していたが、引退して京都と沖縄で隠棲生活を送るようになった第2期以降について、同期で親友のオール巨人が聞いた話によれば「もう見てない。ミルクボーイとか知らない」と述べていたが、後に山田邦子が電話したところによれば「宮崎で見ている」とのこと。


現在は吉本興業朝日放送の共催(第10回までは吉本興業の単独主催)。テレビ中継は朝日放送(2018年からはABCテレビ)の制作で年末のゴールデンタイムに全国ネットで放送される。2005年開催の第5回からはキー局であるテレビ朝日が制作協力に加わり、テレビ朝日第1スタジオから決勝戦の模様が生中継、またABCラジオでも「裏実況」と称したラジオ中継が行われている。

また大会スポンサーとして、第10回まではオートバックス、第11回からはCygamesサントリー(第11回のみユニクロ)、日清食品ファミリーマート(第17回からセブンイレブンに交代)が特別協賛している。



終了と復活編集

2010年の第10回大会の準決勝終了後、「漫才が隅々まで広まった」ということから、10回目という区切りをもって発展的解消の形として終了することが決定。2011年以降は全国区の漫才賞レースとしてフジテレビの「THE MANZAI」が開催されていた。

ところが2014年、朝日放送はM-1を2015年冬に復活させることを発表(当初は「THE MANZAI」と並行する形で2015年夏に開催される予定だった)。大会が無かった4年の間にラストイヤーを迎えてしまった芸人への救済措置も兼ねて、出場資格が「結成10年以内」から「結成15年以内」に拡大される形となった。


出演者編集

司会進行編集

  • 今田耕司
    • 第3回から男性枠を担当。
  • 上戸彩
    • 第8回から女性枠を担当。何故かよく話題ワードランキングに出てくる。

過去の司会進行編集

  • 島田紳助
    • 第1期の大会実行委員長・審査委員長でもあり、第1回では司会と兼務。
    • 微妙だった漫才師には特に厳しい。
    • 敗者復活組にも非常に厳しく見ている。理由は「敗者復活ということは何かの落ち度があって一度は敗れているということ。だから、敗者復活組は厳しく見ているし、敗者復活からの優勝は基本的に無い。優勝するには圧倒的な力を見せないといけない。」とのこと。だが、敗者復活からの優勝を果たした後述のサンドウィッチマンに関しては前述の意見に加えて、「それを踏まえても、彼らは圧倒的だった。」と大絶賛。実際、サンドが優勝した大会でも1st Stageでは全組中最高得点を付け、Final Stageでもサンドに票を入れた。
    • また、審査員では唯一100点を付けたことがある。第9回大会の笑い飯のネタ「鳥人」に100点を付けた。紳助は「100点付けると後で更にいい漫才が出たときに困る。けど今日は困ってもいいと思った。」といったコメントを残した。以降は99点を付けた審査員(第14回大会での志らくや第15回大会でのナイツ塙など)は現れたものの、100点を付けた審査員は一切現れていない。
    • 第4回は不祥事のため出演しておらず、また不祥事により引退した後に行われた第11回以降も当然ながら出演していない。また、第2期では大会実行委員長・審査委員長が設定されていない。
  • 赤坂泰彦
    • 第1回の男性枠。紹介Vの読み上げもした。コンビ名を間違えるなど円滑に進まなかったためか、以降の回では出演していない。
  • 西川きよし
    • 第2回と第3回では司会を、第1回と第4回では審査員を務めた。
  • 山寺宏一
    • 第2回のもう一人の男性枠。この回のナレーションも兼任。翌年以降は関西を拠点にするナレーターの畑中ふうに交代し定着。
  • 菊川怜 - 第1回の女性枠
  • 中山エミリ - 第2回の女性枠
  • 小池栄子 - 第3・5・7回の女性枠
  • 井上和香 - 第4回の女性枠
  • 眞鍋かをり - 第6回の女性枠

審査員編集

この大会はジャッジの一挙手一投足までもが注目される大会でその重圧は凄まじい上に、笑いに点数をつけるべきでないという考えの中堅クラス以上の芸人もいるため、開始当初から現在まで審査員オファーを断られることが多く人選は難航しやすい。実際に明石家さんまビートたけしは「来ても受けない」と明言し、爆笑問題太田光はオファーこそ来たが断ったという。


また紳助は「この人に審査されたのなら文句の付けようがない」という人選を心がけていたという(自身や松本の他、オール巨人渡辺正行大竹まことなど、自身が知り合いである以上に芸人を見る眼力のある者を起用していたことからもそれがうかがえる)。特に上沼恵美子には紳助自らが頭を下げて依頼し、紳助引退後に起きた上沼批判事件に関しても紳助は雑誌の取材記事を通じて謝罪している。

第2期以降は第11回こそ(アンタッチャブルを除く)過去のチャンピオンによる審査だったが、翌年以降は過去のチャンピオンから初代覇者の礼二を残留させた上で松本・上沼・巨人師匠らが復活、そこに博多大吉が加わり、翌年は第1期でも審査員を務めた渡辺リーダーと小朝が加わったが、第14回以降は大吉の発案で大吉・渡辺の代わりに塙・富澤と関東出身の大吉と同世代の芸人が加わる形となり、同時に小朝も志らくに交代する。その後第17回を最後に巨人師匠と上沼が引退し、第18回から大吉が復帰して紅一点枠に山田邦子が加わっている。この回を持って志らくが引退し、第19回は海原ともこが加わり初めて女性審査員が2人になった。


  • 松本人志
    • 第1回から出演している「お笑い界のカリスマ」。第4回のみ大会委員長の欠席に加え、裏で相方の番組の特番があったため不在。第11回は歴代王者が審査員だったため休演。第20回は性加害問題の影響で休業しているので不在。

  • 中川家礼二
    • 兄弟漫才のトップランナーにして「初代王者」。笑いの殿堂である大阪なんばグランド花月の「大看板」を務める。第2期の審査員では唯一の皆勤賞。第12回以降では富澤や塙とは違い「・」付きが正式な表記。
  • 博多大吉(博多華丸・大吉)
    • 方言漫才の第一人者にして、後輩から慕われる「先生」。類まれなるワードセンスを持つ「言葉の魔術師」。M-1への出場経験は第1回準決勝敗退(芸名を変えて出場してファイナリストの目もあったが最終的に芸歴の逆サバと判断されて実質失格)のみだが、年齢制限無しのTHE MANZAI 2014で優勝。第12回と第13回で審査員を担当したが、前記の通り「自分なんかよりも同世代の関東芸人が必要」という理由から富澤と塙に席を譲って1度は審査員の座を退いたが、巨人・上沼の勇退に伴い第18回では審査員に復帰。
    • ストップウォッチを持参しており、持ち時間4分を超えるコンビは減点を下す。
  • 富澤たけし(サンドウィッチマン)
    • 2007年に敗者復活からの逆転優勝を果たし、今や「最も好感度の高い芸人」、「国民的お笑い芸人」となった男。その功績が評価されてか、第14回から再び審査員を務めている。第20回では一度審査員から離れてM-1を観たいとのことでこの回ではお休み。その代わり、アンタッチャブル柴田英嗣を審査員に推薦しており、彼も快諾。
  • 塙宣之(ナイツ)
    • 同地の高座を主戦場とする「浅草の星」にして、「史上最年少の漫才協会副会長」(2023年からは正式に7代目会長に就任)。現在の7名の中では最年少。M-1・THE MANZAI双方で優勝未経験ではあるが、M-1では2008年から3年連続で決勝に進出した実力者。本人は「テレビに出たかったから」とはぐらかすが、大会や漫才にかける思いの熱さが認められ、第14回から審査員を務めている。結果発表後のコメントに定評アリ。彼のYouTubeチャンネルではM-1での評価などがより細かく話している。
  • 山田邦子
    • 80年代から90年代にかけて大活躍した、「史上唯一天下を取った女芸人」。近年は高座漫談やYouTubeでの活動がよく知られている。第18回より審査員を担当する。この回では上沼恵美子にかわる紅一点枠として初登場し、カベポスター真空ジェシカの得点差で一悶着あった。
  • 海原ともこ(海原やすよ・ともこ)
    • 中川家と並んでなんばグランド花月の看板を務め、現代の上方漫才を率いる「天性の漫才師」。親子三代続く漫才師の名家出身のサラブレッド。幼少期から妹と共に漫才を続け、上方漫才大賞で数多くの賞を受賞。関西を起点に女流漫才の魅力を全国へ広めたことから、関西圏で絶大な知名度・好感度を誇る。第19回より審査員を担当する。山田が審査員から外れたたため紅一点として出演。今田耕司からは第19回では「ともこ」と呼ばれていたが、第20回では「ともこさん」と呼ばれるようになっていた。

過去の審査員編集

  • 島田紳助 - 出演者の節で詳述。第4回以外の第1期大会全てで大会委員長兼審査委員長として出演。
  • 鴻上尚史 - 第1回に出演した劇作家・演出家。
  • ラサール石井 - 第1~5・7回に出演したコント赤信号のツッコミ、そして元祖インテリ系お笑いタレント。
  • 春風亭小朝 - 第1・4回に出演した落語家にして金髪豚野郎。第13回で14年ぶりの出演を果たした。
  • 青島幸男 - 第1回に出演した元祖超マルチタレントで元東京都知事
  • 大竹まこと - 第2~8回に出演した日本のリチャード・ギア。
  • 島田洋七 - 第2~6回に出演したB&Bのがばい方。
  • 中田カウス - 第2~10回に出演した大トリを務める吉本最大の大御所。
  • 立川談志 - 第2回に出演した落語家。10点区切りで点数をつけ、特にスピードワゴンは「下ネタ」と判断して50点を付けたことは有名。しかし大会委員長と違ってアフターケアはしており、「完成しているからここに来るべきではない」と評したテツandトモとは後に互いに尊敬しあう存在に。
  • 南原清隆 - 第3・4・6・10回に出演したショートコントの創始者。
  • 渡辺正行 - 第5・6・8~10・13回に出演したコント赤信号のリーダーにして、「新人コント大会」主催。
  • オール巨人 - 第7回から出演しているお笑い界の鉄人。第10回のみC型肝炎により欠席。第11回は歴代王者が審査員だったため休演。第17回をもって卒業。
  • 上沼恵美子 - 同じく第7回から出演している伝説の女漫才師で審査員の紅一点。こちらも第10回のみ欠席。第11回は歴代王者が審査員だったため休演。第17回をもって卒業。
  • 東国原英夫 - 第9回に出演したたけしの一番弟子。
  • 大竹一樹 - 第10回に出演した東のコント職人。
  • 宮迫博之 - 第10回に出演した第1期全大会視聴済みの真剣屋。
  • 立川志らく - 天才・立川談志のDNAを引き継ぐ「落語界の風雲児」。第14回から審査員を担当。師匠のような10点刻み審査こそしないが、新しい形やイロモノなど、独創性に重点を置いた審査が特徴的で、他の審査員とは一線を画した。第18回をもって卒業。

第11回では、コンビ活動休止中かつスケジュールの都合により参加できなかったアンタッチャブルを除いた過去の歴代チャンピオン9組から1人ずつが出演し審査員を務めた(なおアンタッチャブル柴田はその翌年以降、ABCお笑いグランプリで審査員を務めている)。このうち礼二と富澤は以降の回でも審査員として出演。



第20回では石田と哲夫が9年ぶり、柴田が初めて審査員を務めた。また、オードリー・若林正恭(第8回準優勝)かまいたち・山内健司(第15回準優勝、キングオブコント優勝)も初めて審査員を務めた。





敗者復活戦審査員編集

第19回から導入、5人選出する、(第20回には柴田、石田、山内が本戦審査員を務めたため、野田と渡辺以外入れ替えた。)


その他、主な出演者編集

  • 木村祐一 - 第10回まで決勝戦リポーターを担当。
  • 中田なおき、はりけ~んず - 第10回まで敗者復活戦MCを担当。
  • ヒロド歩美 - 第11回から出演。
  • 陣内智則 - 第11回から敗者復活戦MCを担当。第14回では決勝戦リポーターも務めた。
  • おいでやす小田 - 第19回から決勝戦リポーターを担当。

この他、ほとんどの回では前回王者もゲスト出演する。歴代王者の中で特に出演が多いのは石田明(NON STYLE)、笑い飯トレンディエンジェル銀シャリ敗者復活戦ゲスト、裏実況などを含む)。


歴代M-1チャンピオン編集

  • 太文字は敗者復活からの優勝者。斜め文字はラストイヤーでの優勝者。(優勝当時)
  • 吉本グループは2008年~2018年までタレント所属部門が「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」に移行していた。これらの回では便宜上「Y.C.A.」と記載する。

第1期編集

開催年優勝コンビ所属(優勝当時)結成年出場組数
2001年(第1回)中川家吉本興業大阪1992年1,603組
2002年(第2回)ますだおかだ松竹芸能1993年※11,756組
2003年(第3回)フットボールアワー吉本興業大阪1999年1,906組
2004年(第4回)アンタッチャブルプロダクション人力舎1994年2,617組
2005年(第5回)ブラックマヨネーズ吉本興業大阪1998年3,378組
2006年(第6回)チュートリアル吉本興業大阪1998年3,922組
2007年(第7回)サンドウィッチマンフラットファイヴ(2010年にグレープカンパニーに移籍。)1998年4,239組
2008年(第8回)NON STYLEY.C.A.東京2000年4,489組
2009年(第9回)パンクブーブーY.C.A.東京2001年4,629組
2010年(第10回)笑い飯Y.C.A.大阪2000年※24,835組

第2期編集

開催年優勝コンビ所属(優勝当時)結成年出場組数
2015年(第11回)トレンディエンジェルY.C.A.東京2004年3,472組
2016年(第12回)銀シャリY.C.A.大阪2005年3,503組
2017年(第13回)とろサーモンY.C.A.東京2002年4,094組
2018年(第14回)霜降り明星Y.C.A.大阪2013年4,640組
2019年(第15回)ミルクボーイ吉本興業大阪2007年5,040組
2020年(第16回)マヂカルラブリー吉本興業東京2007年5,081組
2021年(第17回)錦鯉ソニー・ミュージックアーティスツ2012年6,017組
2022年(第18回)ウエストランドタイタン2008年7,261組
2023年(第19回)令和ロマン吉本興業東京2018年8,540組
2024年(第20回)令和ロマン吉本興業東京2018年10,330組

優勝コンビのうち、

  • 優勝回時点でラストイヤーだったのは5組(中川家、ますだおかだ、アンタッチャブル、笑い飯、とろサーモン)
  • 関東勢は7組(アンタッチャブル、サンドウィッチマン、トレンディエンジェル、マヂカルラブリー、錦鯉、ウエストランド、令和ロマン)
    • 優勝時点で関東に活動拠点を移しているコンビも含めると10組(上記7組+NON STYLE、パンクブーブー、とろサーモン)
  • 最終決戦での満票は2組(チュートリアルとパンクブーブー)
  • ファーストラウンド3位通過からの優勝は3組(とろサーモン、ウエストランド、令和ロマン(2023年))
  • ノーシードからの優勝は3組(トレンディエンジェル、ミルクボーイ、ウエストランド)。3組とも前回は準々決勝敗退だった。(トレンディエンジェルとウエストランドは過去にシード経験あり。)
  • 決勝戦返り咲きからの優勝は2組(マヂカルラブリー、ウエストランド)
  • 決勝戦トップバッターからの優勝は2組3回(中川家、令和ロマン(2023年、2024年))
  • 非吉本所属で優勝したのは5組(ますだおかだ、アンタッチャブル、サンドウィッチマン、錦鯉、ウエストランドで、5組とも事務所が異なっている。)
  • 票数が過半数に満たずに優勝したのはマヂカルラブリーのみ
  • 優勝後に再挑戦したのは4組(フットボールアワー、NON STYLE、パンクブーブー、令和ロマン(この内、ストレートで決勝進出を果たしたのはフットボールアワー、令和ロマン。2回目の優勝を果たしたのは令和ロマン。))

となっている。


※1 2002年までの出場資格は「コンビ結成10年未満」であり、来年からは「10年以内」に規定が変更されたため、もし優勝できなくてもますだおかだは来年も出場出来るようになっていた。

※2 2010年は第1期最後の大会であったため、厳密には全コンビラストイヤーであった。

2015年にM-1が復活した際はコンビ結成15年以内に引き上げられたため、2000年結成の笑い飯は2015年がラストイヤーとなった。









ルール編集

上記にあげたように、出場資格さえ満たしていればプロ・アマ関係なし。

年齢・国籍・男女・人数・経歴等なんでもOKな大会である。

それこそベテラン芸人が即興で組んだコンビだろうが条件を満たすので出場可能。

またギター中敷き鼓・扇子などを持ち込む芸人がたまにいるがあまりいい顔をされないことも多く小道具は不利扱いされている。ほかにも歌ネタ・時事ネタなども不利扱いされる。


予選編集

8月上旬(初期は9月上旬)から12月上旬(復活初期は11月下旬)にかけて全国各地で行われる。


1回戦編集

ネタ時間は2分。全国の主要都市で開催される、事実上のふるいがけ。

1回戦に限り複数回受けることが可能である。プロはここで落ちるとネタされてしまう。


なお、第19回からは前年度に準々決勝以上に進出した場合(第16回では1回でも準決勝以上を経験した組、第18回までは前年度の準決勝進出組)は翌年度の、歴代王者は出場資格の許す限りシード権が与えられ、1回戦を免除される。


2回戦編集

ネタ時間は3分。ここから東京と大阪に絞られ、負けたら終わりのサバイバルが開始する。

第8回からネタ順等の理由で敗退したコンビから協議で数組復活させる追加合格制度が存在する。


3回戦編集

ネタ時間は3分。2回戦とほぼ同じだが、追加合格制度が第5回という早い段階から導入されていた。ここまで進出できれば一人前の芸人として認められ、世間の注目度も上がる。

時勢の都合により第16回では開催されず。


準々決勝編集

第10回から導入。ネタ時間は4分。東京と大阪による4日間の戦い。

初めて導入された第10回のみ、ここでの敗退者が準決勝敗退者と共に敗者復活戦に戦いの場を移した。

また次回大会のシード権を獲得することができる。

第11回からワイルドカードが導入され、GyaO!TVerでの動画配信で再生数が多かった1組が準決勝に上がれる。

但しシステムの不都合で上がってしまった者や、下記の通り人気者有利疑惑でネタにされる。

なおワイルドカードで準決勝を負けると敗者復活戦に出れない。

開催年復活コンビ
2015年(第11回)ニッポンの社長
2016年(第12回)馬鹿よ貴方は
2017年(第13回)アキナ
2018年(第14回)魔人無骨(現:令和ロマン)
2019年(第15回)金属バット
2020年(第16回)ラランド
2021年(第17回)滝音
2022年(第18回)金属バット
2023年(第19回)ダブルヒガシ
2024年(第20回)ロングコートダディ



準決勝編集

ネタ時間は4分。決勝の2週間前(第4回まで4週間前)に行われる、数少ない切符を奪い合う激戦。ここまで進出できれば決勝進出を逃しても知名度は急上昇し、中にはTV出演が大幅に増えたコンビもいる。

決勝出場枠は、第1回は10組・第2回~12回は8組・第13回以降は9組である。

この激戦に敗れた者は、敗者復活戦に戦いの場を移す(第1回を除く)。


敗者復活戦編集

第2回から導入。ネタ時間は4分(第11回~第14回は3分)。

それまでとは違い極寒の野外で行われる、準決勝敗退者による地獄の戦い

観客投票からの審査員による審査で勝者が決まる。

この戦いを制した者の多くは決勝で台風の目になり、敗者復活から優勝した者やブレイクした者もいる。


第10回までは出場人数がかなり多かった上に、第5回からは大井競馬場などテレ朝本社からかなり離れた場所でネタを行っていたが、第11回から第18回はテレ朝本社へ徒歩で行ける距離にある六本木ヒルズアリーナに移り、出場組数も20組→16組に絞られるようになった他、国民投票もとい視聴者投票が新たに導入された。しかし、人気・知名度票に偏るなどと批判があったためか(実際ある時期から決勝経験者ばかりになっている)、第19回からはブロック毎に観客投票で選出された数名を芸人審査員が最終審査するシステムに変更された。また、会場が新宿住友ビル・三角広場に移った。


スケジュールの都合、体調不良など、何かしらの理由で辞退するコンビも多い。以下の出場組数はそれらを除いた数を記載している。


なお、敗者復活戦の出場を辞退しても翌年のシード権は与えられる。

敗者復活戦の模様は一部サービスかDVD特典限定だったが、現在は決勝戦前に地上波で放送される。


  • 太文字は敗者復活後の優勝者。 斜文字はラストイヤーコンビ。

開催年復活コンビ所属(参加当時)結成年出場組数
2002年(第2回)スピードワゴンM2カンパニー1998年45組
2003年(第3回)アンタッチャブルプロダクション人力舎1994年59組
2004年(第4回)麒麟吉本興業大阪1998年53組
2005年(第5回)千鳥吉本興業大阪2000年57組
2006年(第6回)ライセンス吉本興業東京1996年55組
2007年(第7回)サンドウィッチマンフラットファイヴ1998年57組
2008年(第8回)オードリーケイダッシュステージ2000年58組
2009年(第9回)NON STYLEY.C.A.東京2000年59組
2010年(第10回)パンクブーブーY.C.A.東京2001年67組
2015年(第11回)トレンディエンジェルY.C.A.東京2004年20組
2016年(第12回)和牛Y.C.A.大阪2006年18組
2017年(第13回)スーパーマラドーナY.C.A.大阪2003年20組
2018年(第14回)ミキY.C.A.大阪2012年16組
2019年(第15回)和牛吉本興業大阪2006年16組
2020年(第16回)インディアンス吉本興業大阪2009年15組
2021年(第17回)ハライチワタナベエンターテインメント2006年16組
2022年(第18回)オズワルド吉本興業東京2014年17組
2023年(第19回)シシガシラ吉本興業東京2018年21組
2024年(第20回)マユリカ吉本興業東京2011年21組



決勝編集

上記の予選を勝ち抜いたコンビに敗者復活組を加えた戦いが、7名(第11・20回では9名、第12回では5名)のレジェンドによる厳しい審査で行われる。


ファーストラウンド編集

持ち時間4分の間で漫才を行う。

審査員が100点満点で審査し、上位3組(第1回のみ2組)が最終決戦に進出する。


得点が同じだった場合は、高い点数を付けた審査員が多いコンビを上位とする。

…と公式で定義されているのだが、なぜか第17回以降はファーストラウンド敗退コンビに差を付けなくなっている。


最高平均点は、第15回のミルクボーイが叩き出した「97.3点」(合計681点)。


最終決戦編集

ファーストラウンドとは違う新たな漫才ネタを披露する。

全ネタ披露後、審査員全員の記名式投票で優勝者を決定する。

なお、得票数が同じだった場合はファーストラウンド上位のコンビを上位とする。


余談編集

決勝関連

第1回のみ札幌・大阪・福岡の吉本劇場でそれぞれ100人の一般審査員の審査もあった。

しかしおぎやはぎDonDokoDon、ますだおかだら非大阪吉本勢に対する不公平な採点があり、第2回以降は廃止されている。


持ち時間4分と書いたが、ある程度は許容範囲でなら許される模様。あるコンビがそれ以上して後でスタッフに怒られ、それ以上すると減点するルールができた(但し実際実行されることはあまりなく、審査員の匙加減で行われる)。


第13回からは「笑御籤(えみくじ)」が導入。くじはネタ開始前にやるため、いつ呼ばれるかわからない。まさに運試し。

さらに「アンカー固定=敗者復活組有利」の状況を是正するため、敗者復活組もくじに含まれるようになった。実際にこのシステムが導入されてから、敗者復活組が最終決戦に進出した例は一度もない


アマチュア関連

アマチュアでも出場可能なM-1だが、そのアマチュアが決勝に進出した例が一度だけある第6回(2006年)の変ホ長調

これがきっかけでアマチュアの出場が増え、第12回(2016年)からはアマチュアを応援するべく、特別賞として「ベストアマチュア賞」が設けられた。


ベストアマチュア賞

開催年受賞コンビ最終成績備考その後
2016年(第12回)晴天サンティ準々決勝大学お笑いサークルの女子大生コンビ2017年2月に解散。ボケのよしおかは男女コンビシンクロニシティを結成し、2022年準決勝進出。
2017年(第13回)完熟フレッシュ準々決勝元芸人の父親と小学生の娘の親子コンビ2018年1月にワタナベエンターテインメント入り
2018年(第14回)漫画家準々決勝森田まさのりと長田悠幸の現役漫画家コンビ
2019年(第15回)ラランド準決勝大学お笑いサークル出身。10年ぶりにアマチュアが準決勝に進出した。2020年にフリーでプロに転向し、その翌年にはTV出演が急増、個人事務所を立ち上げる。2022年以降は出場していない。
2020年(第16回)ガーベラガーデン2回戦教諭と講師のコンビ。アマチュアながら二度準々決勝に進出しているコンビだが、2回戦敗退。しかしこの年は4年ぶりにアマチュアが準々決勝に出なかった影響で受賞。
2021年(第17回)軍艦準々決勝大阪NSC在学中ながら準々決勝進出を果たす。NSC在学中の準々決勝進出は2003年のオオカミ少年、2004年のオリエンタルラジオ、2005年のバルチック艦隊以来4組目16年ぶり。2022年4月に大阪吉本入り。
2022年(第18回)深海魚準々決勝兄妹コンビ。同年の準決勝では準決勝進出者の出番前にネタを披露した。2023年1月に大阪吉本入りするも、5月に解散し兄のみ活動中。
2023年(第19回)ナユタ準々決勝現役早稲田大学生コンビ。同年の準決勝では準決勝進出者の出番前にネタを披露した。
2024年(第20回)乙女ブレンド準々決勝現役筑波大学生コンビ。同年の準決勝では準決勝進出者の出番前にネタを披露した。



賞品編集

現状お笑いでは最高峰のグレードに位置づけられる賞レースということもあって、副次的な効果も含めて非常に豪華。


用意されている優勝賞品はトロフィーと賞金1000万円。並びに副賞として、スペシャルスポンサーの各賞品も授与される。

第10回まではオートバックスセブンのカー用品100万円分と向こう1年間のCM出演権、第11回以降はファミリーマートのプレミアムチキン1,000本などが贈られる。近年は日清食品Cygamesによる奇抜な賞品が見どころである。


だがそれ以上に、ファイナリスト達が大ブレイクするという事が最大の優勝賞品であろう。

南海キャンディーズオードリーハライチメイプル超合金カミナリかまいたちぺこぱニューヨークおいでやすこが見取り図モグライダーなど、決勝戦のネタで注目を浴び、仕事が急増する芸人も多い。それらの事は「M-1バブル」「M-1効果」と言われている。

もちろん優勝すれば「M-1で優勝した芸人」という肩書きがつくので、それを目玉に据えたバラエティ番組が奪い合うように芸人に出演依頼をかけることになる。楽屋の待遇も大きく改善されるらしい。

ただし、逆に滑ってしまうと、ずっとそのイメージがついてしまう事が多い。


関連用語編集

メイン編集

麒麟枠

麒麟児……ではなく、2001年から出場したお笑いコンビ「麒麟」が由来の、俗に言うダークホース。番組内では第5回で使用された。近年は決勝初出場コンビ全てがダークホースとして扱われるようになっている。


ラストイヤー

この年が優勝へのラストチャンスであるコンビのこと。第2回までは結成9年目、第3回から第10回までは結成10年目、第11回以降は結成15年目が該当。


返り咲き

1度決勝進出し、その後予選落ち又は欠場したが、その後の大会で再度決勝戦に勝ちあがること。


正面突破

敗者復活戦を制し、その次の大会で正規の決勝進出者になること。

逆に前回の決勝進出組が敗者復活戦を勝ち上がることもあり、特に復活後の敗者復活組はトレンディエンジェルハライチシシガシラを除き、全て前年度の決勝出場組である。


上沼怒られ枠

上沼恵美子が審査員時代に合った俗語。主に怒られることを意味する。


笑神籤(えみくじ)

第13回から始まったファーストラウンドのネタ披露順番を決めるもの。それまでは年にもよるが入場時や大会が始まる前にやったりしていた。

第14回からは基本その年に活躍したゲストアスリートの手で引くが、初めて登場した第13回と第16回の時はMCの手で引いた。

本番前に京都府の芸能神社でお祓いを受けてもらうのが恒例である。


歴代笑神籤プレゼンター

開催年笑神籤プレゼンター
2018年(第14回)吉田沙保里阿部一二三井上尚弥
2019年(第15回)堀江翔太福岡堅樹稲垣啓太
2021年(第17回)水谷隼阿部詩
2022年(第18回)那須川天心
2023年(第19回)栗山英樹岡本和真
2024年(第20回)阿部一二三・早田ひな萱和磨

俺たちが一番面白い枠

第8回、第10回、および復活後では、オープニングのVTRで「ただ証明したい」「俺たちが」「一番」「面白い」と間を開けて煽りながら、準々決勝や準決勝でスタンバイしている芸人の様子が映されていく。この枠は、最後の「面白い」の部分に登場した芸人のことを指す。

この枠に選ばれた回で優勝できたのは第10回の西田幸治(笑い飯)のみ。

また、第18回までは複数回出場している芸人がこの枠に選ばれていたが、第19回では阪本(マユリカ)が選ばれており、この回が初出場だった。初出場のコンビがこの枠に選ばれるのはこの回が初めてである。

ちなみに余談だが、第8回だけ何故かファイナリストではない井戸田潤(スピードワゴン)が選ばれていた。


出囃子

本放送版でステージで入るとき流れている曲。表記は「ギフィギャンギャン」又は「ガンガンガ~ン」。

元はファットボーイ・スリムの「Because We Can」の一節。

ほかの番組で出囃子代わりに使われることも。それ以外の場面でもいろんな洋楽が使われているが、DVDでは下記の通り変えられている。





その他編集

M-1リターンズ

決勝後に放送される振り返り番組。

一部シーンはDVD特典で収録されていた。下記のアナザーストーリーが放送されるようになってからは、放送されなくなった。

アナザーストーリー

決勝戦後に放送されるドキュメンタリー番組。王者やファイナリストを密着される。

昔DVD特典に似たものが作られていた。

M-1ツアー

2016から始まった王者やファイナリストが地方に回るツアー。


余談編集

テレビ朝日が制作に加わる以前は東京ビッグサイトの目と鼻の先にあるパナソニックセンター有明スタジオから生放送されていた。また放送当日の昼にスタジオ外の特設会場で敗者復活戦が行われていたため冬コミ帰りの見物客もちらほら見受けられ、自身もアニメオタクである司会のはりけ~んず・前田がそのことをイジっていたと言う。


DVD化もされているが、音源変更されたり一部ネタ(替え歌で版権に引っかかるパターンが多いが、芸能人の悪口、下ネタや住所など問題発言系もカット対象)やCM前の下りなどのネタがカットされる。またTV放送では流れるが配信ではカットされることが多い。


第1回から第4回までは地下闘技場のような暗めの会場だったが、第5回からセットが豪華になった。

トロフィーは第2回まで一人像、第3回は角張った顔のあるコンビ像、第4回以降は丸みのある顔がないコンビ像でアホカー象と名前が付けられている。最近はマスコット化しトロフィーズとして動き出した。


日清食品は副賞として変わったものを出している。その中でも2018年は「キニアーナ牛とどん兵衛1食」だったのだが、出演者が誰もいじらなかったので結果的にすべってしまった。それがきっかけなのか2019年に至っては「考え中」だった。結局、弊社製品5年分(ミルクボーイが心を折れた期間)が彼らに贈呈された。


ちなみに第10回で一旦終了した後に、後継番組としてジャグラーなどが出演する「KAMIWAZA ~神芸~」が放送されていた。しかしお笑いと大道芸ではジャンルが違い、M-1のような人気は得られず定着しなかった。


第16回から一部予選をYOUTUBEで配信するようになったが、ネタがバレることから嫌がる芸人もいる。また2023は決勝戦はLemino限定にしたら批判が続出した。


ニッポン放送のラジオ番組「ザ・ラジオショー」のメインパーソナリティはナイツ・中川家・サンドウィッチマンという、メンバーの片方がM-1の審査員を務めているコンビが揃っており、M-1終了後にはこの3組が揃って大会の総括をする特別番組が放送される。



pixivでは編集

基本的に決勝に進出した芸人のイラストにこのタグが付くことが多い。

2009年には物凄く印象に残ったネタのイラストにもこのタグが付くようになった。

なお、別の意味として、「魔法少女のグランプリ」にこのタグをつけているイラストも見受けられる(漫才の大会としてのM-1とは無関係と思われる)。


外部リンク編集

「M-1グランプリ」公式サイト

wikipedia-M-1グランプリ


関連タグ編集

お笑い 演芸賞レース 漫才

F1グランプリ 〇1グランプリの元祖

THE MANZAI…M-1休止期間中、漫才日本一を決めるコンテストとして復活していた。

歌ネタ王決定戦…歌とリズムネタ限定のお笑いコンテスト。

NHK新人お笑い大賞…NHK主催の若手芸人の登竜門的なコンテスト。

NHK上方漫才コンテスト…NHK大阪放送局主催の関西を拠点に活動している若手芸人の登竜門的なコンテスト。

R-1ぐらんぷりピン芸人日本一を決めるコンテスト。

キングオブコントコント日本一を決めるコンテスト。

女芸人No.1決定戦 THE W…女芸人日本一を決めるコンテスト。

ABCお笑いグランプリ…関西限定で放送されている、若手芸人の登竜門的なコンテスト。

ytv漫才新人賞…同じく関西限定で放送されている、大阪を拠点に活動している若手漫才師の登竜門的なコンテスト。

THE SECOND~漫才トーナメント~…結成16年以上の漫才師のみが参加できるお笑いコンテスト。

30-1グランプリ…2021年より水曜日のダウンタウンの番組内で年一回行われているお笑いコンテスト。

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