概要
2002年から始まった吉本興業主催で関西テレビ放送後援の賞レース。
1人芸で誰が一番おもしろいかを決める大会であり、タイトルの「R」は本来落語を意味しているが、落語に限らず「とにかく面白い1人芸」を披露することがルールとなっている。
古典落語以外なら基本的に何でもあり、出場者も落語家・モノマネ芸人・漫談家・1人コント師だけでなく、普段はコンビやグループで活動している芸人、アマチュアでも個人で参加出来る。キャリアも若手からベテランまで問わないオープンな大会だったが、第17回大会と第18回大会は出場者がプロ限定となり、それとは別にアマチュアによる1人動画大会となる「R-1アマチュア動画ぐらんぷり」が行われた。その後、第22回大会で初めてアマチュア芸人のどくさいスイッチ企画が決勝進出した。
制限時間があるが、とくに過ぎてもペナルティはない。
第1回大会は座布団の上で漫談を披露することが決まりだったが第2回大会からはその規定がなくなり、音響が使用可能になった。
また、現在は関西テレビとフジテレビの共同制作によりゴールデンタイムに毎年2月か3月に決勝が放送されているが、第1回は決勝が10月放送だったり、第2回大会まではテレビ中継が全国放送されず関西ローカルだったり、第5回大会までは収録だったり、第6回大会までは夕方に放送されたりした。
賞金も現在は500万円だが、第2回大会までは100万円だった。
第11回大会から優勝者には関西テレビ制作・フジテレビ系列で放送される冠番組の出演権が与えられる。
第19回大会から第21回大会までは出場制限が「芸歴10年以内」とされ、同時に再びアマチュアも参加できるルールに改定された。このため当時10年以上の芸人は涙をのんでいた。
また「R-1グランプリ」の表記に変更された。
出演者
MC
なるみ
第1回目のみ。
雨上がり決死隊
第2回目から担当したが、第18回目は前年度片方がやらかして蛍原のみになった。
粗品
第18回目の片割れをした。
アナウンサー
年によって違う。
審査員
森本慎二
第1回目のみ。
浜村淳
第1回目のみ。
荻原芳樹
第1回目のみ。
元木すみお
上村真平
渡辺正行
第2回目のみのリーダー。
大平サブロー
ダンカン
大林素子
間寛平
大竹まこと
伊東四朗
月亭八方
林家正蔵
桂三枝→桂文枝
高田純次
関根勤
清水ミチコ
ラサール石井
江川達也
堺正章
勝俣州和
板尾創路
秋元康
天野ひろゆき
木村祐一
ヒロミ
久本雅美
友近
流れ
予選
前年12月(開催年によっては1月)から2月(第1回大会は6月から9月)にかけて東京と大阪で行われる。
最初は1回戦・準決勝のみだったが、のちに2回戦・3回戦・準々決勝が追加された。
また1回戦は混沌としていると噂になった。
予選の制限時間は2分・3分(初期の準決勝は4分)
敗者復活戦
第7回大会・第8回大会は「サバイバルステージ」、第13回大会から第21回大会までは「復活ステージ」として開催。
M-1グランプリでは台風の目になるのに対し、R-1は苦戦するのが多く、良くても準優勝止まりだった。
開催回 | 大会 | 復活者 | 事務所 |
---|---|---|---|
7 | 2009 | 岸学 | ケイダッシュステージ |
: | : | 夙川アトム | ASH&Dコーポレーション |
8 | 2010 | 山田興志 | よしもとクリエイティブ・エージェンシー |
13 | 2015 | ヒューマン中村 | よしもとクリエイティブ・エージェンシー |
: | : | マツモトクラブ | ソニー・ミュージックアーティスツ |
: | : | 喜し | よしもとクリエイティブ・エージェンシー |
14 | 2016 | マツモトクラブ | ソニー・ミュージックアーティスツ |
: | : | ルシファー吉岡 | マセキ芸能社 |
: | : | サンシャイン池崎 | ワタナベエンターテインメント |
15 | 2017 | おいでやす小田 | よしもとクリエイティブ・エージェンシー |
: | : | 紺野ぶるま | 松竹芸能 |
: | : | サンシャイン池崎 | ワタナベエンターテインメント |
16 | 2018 | マツモトクラブ | ソニー・ミュージックアーティスツ |
: | : | せいや | よしもとクリエイティブ・エージェンシー |
17 | 2019 | 岡野陽一 | プロダクション人力舎 |
: | : | マツモトクラブ | ソニー・ミュージックアーティスツ |
18 | 2020 | 大谷健太 | 吉本興業 |
決勝
上記の予選をすべてくぐりぬいた猛者たちと敗者から復活したものが激突する戦いが、6人(回によっては5人・7人)のプロによる厳しい審査で行われる。
一時期は視聴者審査の「お茶の間(d)投票」が審査に加えられた。
ちなみに、他の賞レースに比べてルールが変わりやすいのも特徴。
歴代R-1優勝者
開催回 | 大会期間 | 決勝戦放送日 | 優勝者 | 所属(優勝当時) | エントリー数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 2002年6月18日 - 10月6日 | 2002年10月14日 | だいたひかる | フリー | 351名 |
2 | 2003年12月11日 - 2004年3月6日 | 2004年3月14日 | 浅越ゴエ | 吉本興業(大阪) | 609名 |
3 | 2004年12月1日 - 2005年2月19日 | 2005年2月20日 | ほっしゃん。 | 吉本興業(東京) | 1,239名 |
4 | 2005年12月1日 - 2006年2月18日 | 2006年2月19日 | 博多華丸 | 吉本興業(東京) | 1,761名 |
5 | 2007年1月6日 - 2月18日 | 大会最終日 | なだぎ武 | 吉本興業(大阪) | 2,183名 |
6 | 2008年1月5日 - 2月17日 | 大会最終日 | なだぎ武 | よしもとクリエイティブ・エージェンシー大阪 | 2,731名 |
7 | 2008年12月25日 - 2009年2月17日 | 大会最終日 | 中山功太 | よしもとクリエイティブ・エージェンシー大阪 | 3,400名 |
8 | 2009年12月25日 - 2010年2月23日 | 大会最終日 | あべこうじ | よしもとクリエイティブ・エージェンシー東京 | 3,539名 |
9 | 2010年12月17日 - 2011年2月11日 | 大会最終日 | 佐久間一行 | よしもとクリエイティブ・エージェンシー東京 | 3,572名 |
10 | 2011年12月30日 - 2012年3月20日 | 大会最終日 | COWCOW 多田 | よしもとクリエイティブ・エージェンシー東京 | 3,612名 |
11 | 2012年12月24日 - 2013年2月12日 | 大会最終日 | 三浦マイルド | よしもとクリエイティブ・エージェンシー大阪 | 3,684名 |
12 | 2013年12月24日 - 2014年3月4日 | 大会最終日 | やまもとまさみ | 佐藤企画 | 3,715名 |
13 | 2014年12月24日 - 2015年2月10日 | 大会最終日 | じゅんいちダビッドソン | アミー・パーク | 3,751名 |
14 | 2016年1月4日 - 3月6日 | 大会最終日 | ハリウッドザコシショウ | SMA NEET Project | 3,786名 |
15 | 2016年12月27日 - 2017年2月28日 | 大会最終日 | アキラ100% | SMA NEET Project | 3,792名 |
16 | 2017年12月26日 - 2018年3月6日 | 大会最終日 | 濱田祐太郎 | よしもとクリエイティブ・エージェンシー大阪 | 3,795名 |
17 | 2018年12月29日 - 2019年3月10日 | 大会最終日 | 霜降り明星 粗品 | よしもとクリエイティブ・エージェンシー大阪 | 2,542名 |
18 | 2019年11月28日 - 2020年3月8日 | 大会最終日 | マヂカルラブリー 野田クリスタル | 吉本興業(東京) | 2,532名 |
第19回大会以降はR-1グランプリを参照
ちなみに、華丸はTHE MANZAI、粗品と野田はM-1グランプリの優勝者でもある。
優勝したのに…
M-1などとは異なり、R-1の決勝に進出してもブレイクする可能性は低い。
優勝者より準優勝者などが売れるともネタされている。
それでも優勝者に限れば、劇場などで第一線で活躍するあべこうじと佐久間一行、キャンプ芸人として注目を浴びるじゅんいちダビッドソン、先天性の視覚障害を抱えつつも講演会やボイスサンプルの録音担当などで活躍する濱田祐太郎など、大半はそれぞれの分野で活躍している。
しかし、優勝したにもかかわらず、逆にくすぶってしまった芸人が3名もいる。
東京に進出するも、自身のネタは関東ではウケない事が判明。結果的に関西に戻るも、既に自分の活動場所は無くなっており、今では週4のペースでアルバイトをしている。
様々な番組でネタを披露するものの、ワンパターンなネタがすぐに飽きられ、程なくして仕事は激減。現在は劇場を中心に活動を広めているが、功太共々ハブられるらしい。
優勝翌日に全国ネットでネタを披露するものの、あがり症の余り、段取りを間違え大失敗しバカリズムからこき下ろされてしまう。さらに元来のトークの下手さが露呈してしまい、バラエティ番組の出演が激減。現在はお笑いから身を引き、クレープ店を経営している。
主な出来事
- 2005年第3回大会から全国中継になった。
- 2008年第6回大会から全国放送になった。
- 2009年第7回大会から放送がゴールデンタイムになった。
- 2013年第9回大会から副賞冠特番ができる。
- 2017年第15回大会では上位3組が非吉本だけになったのが初になった。
- 2020年第18回大会では無観客で開始。
冠スポンサー
第1回大会:東京通信ネットワーク(TTNet)
第2回大会:パワードコム
※第2回大会までのロゴには「R-1ぐらんぷり」と年数の下に「The Freestyle "WAGEI" Bout」
と書かれた。
第8回大会〜第12回大会:東洋水産
第14回大会:Cygames
第19回大会:U-NEXT
第21回大会:コーエーテクモゲームス
第22回大会:明治R-1ヨーグルト
※大会名は第18回大会まで「(冠スポンサー名)R-1ぐらんぷり(開催年)」。
第19回大会・第21回大会・第22回大会は「(冠スポンサー名)R-1グランプリ(開催年)」。
関連タグ
お笑い 演芸賞レース ピン芸人 ピン芸 落語 モノマネ 漫談 コント
ABCお笑いグランプリ…関西限定で放送されている、若手芸人の登竜門的なコンテスト。
ytv漫才新人賞…同じく関西限定で放送されている、大阪を拠点に活動している若手漫才師の登竜門的なコンテスト。
NHK新人お笑い大賞…NHK主催の若手芸人の登竜門的なコンテスト。
NHK上方漫才コンテスト…NHK大阪放送局主催の関西を拠点に活動している若手芸人の登竜門的なコンテスト。
THE MANZAI…年に一度の漫才師の祭典。2011年~2014年まではコンテスト形式。
歌ネタ王決定戦…歌とリズムネタ限定のお笑いコンテスト。
女芸人No.1決定戦 THE W…女芸人日本一を決めるコンテスト。設立したきっかけはR-1でだいたひかるが優勝して以来(2021年まで)女性のチャンピオンが登場していなかったことから。 2021年のR-1には第1回大会のゆりやんと第4回大会の吉住の2人の『THE W』優勝者が決勝進出した。
THE SECOND…結成16年以上の漫才師のみが参加できるお笑いコンテスト。
30-1グランプリ…2021年から水曜日のダウンタウンの番組内で年一回行われているお笑いコンテスト。
パペットマペット…本大会で唯一、コンビでR-1に参加した芸人。なぜかM-1には参加できないという。