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  1. 静岡県清水市出身の漫画家、随筆家。代表作は『ちびまる子ちゃん』。本項で記載。
  2. 『ちびまる子ちゃん』の主人公。作中ではまる子と呼ばれることの方が多い。モデルは作者自身。

人物

1965年5月8日生まれ、2018年8月15日没。

静岡県清水市(現・静岡市清水区)出身。

本名(旧姓)は「三浦美紀(みうらみき)」。おばあちゃんの名前が「きみ」なのでそれを逆にしたと自身のエッセイで語っている(※)。

ペンネームの由来は自身の好きな花の名前をいくつか挙げていったなかで、最後に残った「さくら」・「もも」・「すみれ」から「さくら」と「もも」を繋げて名前らしくしたもの。「すみれ」は『ちびまる子ちゃん』におけるまる子の母の名前に使われている。

※なお、メディアによっては非公表となっているケースもある。

自身の幼少期〜青年期にかけては『ちびまる子ちゃん』をはじめとした漫画作品、エッセイに詳しい。

1984年、静岡英和女学院短期大学(現・静岡英和学院大学短期大学部)国文学科在学中に、りぼんの季刊別冊号である「りぼんオリジナル」冬号掲載の「教えてやるんだありがたく思え!」でデビュー。

短大卒業後の1986年、上京して法律や行政に関する書籍を出版する「ぎょうせい」に入社するも漫画家業との両立が難しく2ヶ月ほどで退社。その後は本格的に漫画家として活動を始め、同年8月から『ちびまる子ちゃん』の連載を開始。自身最大のヒット作にしてりぼんを含めた少女漫画界でもトップクラスの人気作となる。

1989年にりぼんの担当編集者、宮永正隆と結婚。一子(さくらめろん)をもうけたが1998年に離婚した。その後、2003年にイラストレーター、うんのさしみと再婚している。

漫画家としてはもちろん、学生時代の作文課題が「清少納言が現代にやってきて書いたようだ」と称されるほど、文才を高く評価された。本人も「自分のエッセーを漫画にしたらどうか?」というのが創作の転機だった事を各所で綴っている(それ以前は普通にストーリー漫画を描く活動をしていた)。

90年代以降は随筆家(エッセイスト)、脚本家、作詞家としても活躍し、エッセイ第一作『もものかんづめ』はベストセラーになった。

大ヒットした『おどるポンポコリン』をはじめ、『ちびまる子ちゃん』・『コジコジ』の主題歌・挿入歌は大半がさくらももこによる作詞(一部訳詞)である。『じゃがバタコーンさん』では作曲も担当している。

姉、三浦範子(さきこのモデル)は保育士や某有名漫画家のマネージャーなど、仕事を転々としていたことがエッセイなどで綴られている。2000年ごろ、知人の紹介で任天堂にゲームの企画を持ち込み、それが2002年に妹とのコラボという形で『さくらももこのウキウキカーニバル』として発売されている。

姉に対しては(特に容姿に対して)コンプレックスがあったようである。容姿については、「(周囲から)姉はフランス人形みたいと言われ、自分はこけしみたいと言われた。当時は喜んでいたが、のちにこけしの顔を思い浮かべて複雑な気持ちになった」というエピソードを漫画にしている。

また、エッセイでは頼りない人物として描写しており、いわゆる「手のかからない子」であった自分と、体が弱く両親に心配されて育った姉を比較するような内容も何度か綴られた。

アングラ趣味の傾向があり、雑誌「月刊漫画ガロ」の愛読者で、「たま」の音楽を好んでいた。エッセイに垣間見えるブラックユーモア、『ちびまる子ちゃん』の登場人物の名前にガロの漫画家の名前を取り入れる(花輪くん丸尾くんなど)、『コジコジ』のシュールな世界観など、作品にも随所にその要素は出ているが、それを前面に出しすぎず万人受けする作品に落とし込むバランス感覚を持っていた。

また、特に絵本などで「ガロ系」のもう一つの特徴である幻想的な世界観や感性が窺える。

りぼんの漫画家としては、デビューが近く同年代だった矢沢あいを意識していたようで、自身の漫画やインタビューで名前を挙げている。

幼少期は明るく目立ちたがりの「まる子」と異なり、どちらかといえば「たまちゃん」に近いおとなしい人物であったと同級生から語られている。逆に「たまちゃん」のモデルの方がまる子に近い性格だったとの事。

あまり表に出ることを好んだ方ではないが、テレビ出演したり(顔は隠していた)、ラジオ番組を持っていたりしたこともある。「たま」の石川浩司をはじめ、清水ミチコ和田アキ子ら多くの文化人や芸能人と公私を超えた親交があった。

お笑いが好きで、特にビートたけしの大ファンであり(プライベートでも親交があった)、『ビートたけしのオールナイトニッポン』文庫版第一巻のあとがきでは「中学生の頃に、夕方に仮眠して深夜の放送を聴いていた」という記述があり、自身が『オールナイトニッポン』パーソナリティーを務めたときにもたけしを意識してフリートークを充実させていた、と語っている。無論、史実ではなく創作なのだが、ちびまる子ちゃんの作中でも駆け出し芸人時代のたけしと東京観光中のまる子達が浅草で遭遇するシーンがある(劇場の前で新人芸人を物色していた野口さんが、たけしを見た瞬間「将来性のありそうな芸人」と直感し、その場でサインを貰った)。

実はまる子役のTARAKOと声がそっくりで、TARAKOが選ばれたのも声が似ていることがきっかけであった。また、歌手のイルカもTARAKOと声が似ており、それをラジオでネタにしたことがあった。

ちなみにまる子を演じるTARAKOだが、実はさくらより5歳年上である。逆に初代お姉ちゃん役だった水谷優子の方がさくらに近い年齢(水谷の方が年上だが一歳違い)だったりする。その水谷、TARAKO、さくら共に早くに病逝することになってしまったのは実に皮肉な事である。

訃報

2018年8月27日に、同年の8月15日乳がんで逝去していたことが公式サイトなどで公表された。

享年53歳という早すぎる他界は多くのファンや関係者に衝撃を与えた。また、その3ヶ月前の5月16日にはアニメちびまる子ちゃんのエンディングテーマ『走れ正直者』を担当した歌手の西城秀樹も63歳で亡くなっており、公式サイトで彼を偲ぶコメントを発表していた。

約7年に及ぶ闘病生活の果てであったが、交友関係にあった著名人たちにも病気のことは伏せており、病状を知っていたものは、ごくわずかの関係者だけだった。

ストレスの多い仕事をしていたこともあろうが、病気にかかる以前はかなりのヘビースモーカーかつ酒豪であったと云う。

さらに以前から民間療法スピリチュアル方面に傾倒していたこともあり、闘病中に疑似科学系民間医療の梯子をしていたことが親交のあるスピリチュアル雑誌の主催者から明かされている。このため標準治療が完遂できず手遅れになった可能性が指摘されている。

(乳がんの抗がん剤は副作用が特に辛い時期があるため、苦しさから代替医療に逃れて手遅れになるケースは少なくない)

ちびまる子ちゃんのアニメは放送を続行することが発表され、令和に突入した現在も放送中である。

同作主演のTARAKOは逝去を受け、「ありがとうしかない」とコメントを出している。

作品

ちびまる子ちゃん

コジコジ

永沢君 ※ちびまる子ちゃんのスピンオフ漫画。

ちびしかくちゃん ※ちびまる子ちゃんのパロディ漫画。

ゴシゴシ ※コジコジのパロディ漫画。

神のちから

ひとりずもう

スーパー0くん

GJ8マン

カルビーひとくち劇場

まんが倶楽部 ※シュールかつブラックなオムニバスパロディ漫画。

など

アシスタント

小花美穂

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