概要
恋愛がストーリーの中心にあり、なおかつ喜劇的な描写のある作品全般を指す。
ラブコメといえば基本的に男女の恋愛作品を指すことが多く、BLやGL(百合)は専用のカテゴリがある。
基本的には恋愛ものの一種であるが、「コメディ」が重視されており、
- ロマンスと比較して、ハーレム、ラッキースケベ、鉄拳制裁、三枚目キャラ(残念なイケメン・美人、乙女チックなマッチョマン、子どもの結婚を心配する両親など)、エロティック、下ネタ(特に男性向け)などのスラップスティックなエピソードが多い。
- 主軸の一つが恋愛であり、様式美に拘った話ではない。
- BLや百合は別ジャンルであることが多いが、BLや百合の要素を追い出す話ではない(異性愛者の視点で、TSF、薔薇NTR、百合NTRが描かれることがよくある)。
友情や家族愛を扱った話はホームコメディ、ブロマンス、ヒューマン、人情ものetcと別の名称で呼ばれることが多い。
一口にラブコメと言ってもギャグ要素が強いスラップスティック・コメディ、エロティシズムを基調とする作品から、多少は喜劇的要素を含み、片想いや両想いが記された相関図が重要なものの、笑いどころや絡みよりも、個々が趣味や部活などの活動に勤しむ青春活劇、争奪戦や婚約破棄、男女が結ばれることを目的としていない不条理な世界観を基調とする作品まで幅広く存在する。
初期はラブコメだったが普通のバトル漫画やスポーツ漫画になってしまったものや、その逆も存在する。
また、コメディの要素が含まれない作品の場合は単に『ラブストーリー』という。
主人公が男性か女性かによって視聴者層・読者層が全く違ってくるため、一口にラブコメと言っても男性向けと女性向けに分けられることがある。また、主人公の姿が見えない構図の作品もある。
ヒロインがたくさん登場する作品では主人公がどのヒロインと結ばれるかでヒロイン論争が勃発する事も少なくない。
一部の作品では主人公と結ばれなかったヒロインが様々な要因で主人公と結ばれた世界線のストーリーを繰り広げる事もある。
なお、『ラブコメディ(love comedy)』は和製英語であり、英語ではロマンチックコメディ(Romantic Comedy)という。
また少女漫画でのラブコメは必ず「一対一」の恋愛になるのだが、少年漫画では「男主人公と複数のヒロイン」というハーレムが多い。
少年漫画はNLと百合の共存(ダブルヒロイン)ができるが少女漫画はNLとBLの共存が難しく、NLとBLの中間を取った乙女系の技法が使われることがある。
その他
エロ漫画、愛憎劇との混同がなされることが多かったが、現在では細かいゾーニングにより、分化されている。R-18、特殊性癖は必ずタグを付けること。