概要
悲しい物語や事件。
でも実際には、当事者は非常に困っているが周囲から見ると笑ってしまうような状況にもこのタグが付けられることがある。
悲劇とは
本来悲劇とは、古代ギリシャで生まれヨーロッパ各地に広まったとされる演劇の一ジャンルであり、人が死んだり財産を喪失したりといった悲惨な状況に至る結末を描いたもののことである。
現在の「悲劇」は演繹的用法である。それ以前に日本語の「悲劇」が英語の「tragedy」の翻訳、さらにはその「tragedy」も古代ギリシャ語の「トラゴエディア」の翻訳だったりする。
あらゆる物語は人の心を大かれ少なかれ動かすものだが、中でも悲劇は『悲』の要素が強くても弱くてもご都合主義とも、残酷とも罵倒を受ける事が多々ある。
往々にして人はハッピーエンドを好むとは言え、悲劇とは悲しみを通して人に何かを伝える要素が有る事から、非難の矛先が物語内の元凶等より物語の筆者そのものに向かう事も珍しくない。
ポケットの中の戦争のノベライズ版における著者の「一流の悲劇を三流の喜劇に変えてしまった」と言う後書きは、日本のサブカルチャーで悲劇を描く事の難しさを表している。
それだけに、作家が賞賛に値する悲劇を書いた(例えば四大悲劇を執筆したシェイクスピア)ということは、その作家が高い実力を持つ証であるとも言える。