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デスゲーム

ですげーむ

創作ジャンルの一つ。何人かが特定の場所に隔離・幽閉され、目的のために命を懸ける。「殺人ゲーム」とも呼ばれている。
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注意点編集

厳密に言うと、創作ジャンルを表す言葉は「デスゲームもの」であり、「デスゲーム」はそこで行われる命懸けのゲーム(=設定・用語)のことを指す。

しかし、創作ジャンルの方の名称が省略されて「デスゲーム」とだけ呼ばれることも多く、ここpixivでも当タグを用いて数百の作品が投稿されている。

サスペンスの一部になっているものもある。その題材及び映像作品のサウンドトラックの題名にも使われている。

そのため、この記事においても「主に創作ジャンルとしての」(作品の媒体は問わず)デスゲームを解説する。


概要編集

複数の登場人物が特定の場所に隔離または幽閉され、指定された目的の為に命を懸ける物語のこと。 人間(もしくはそれに類似する知的生命体)を黒幕に置いた「ゲーム」の形でストーリーが進み、参加者の命を脅かしていく。形は違えど多くの参加者が文字通りを迎える展開が多い、


そのため『デスゲーム』や『殺人ゲーム』、あるいは後述の源流になぞらえ『バトルロワイアル(バトルロワイヤル、バトロワ)もの』とも呼ばれている。


殺し合いではあるものの、同時にゲームでもあるため、「ルール」というものの存在が大きな意味を持つ(後述)。


報酬編集

もちろん大半の人間は無意味に生死を賭けさせられてもやる気が出ないため、優勝者には一生働いても得られないような莫大な賞金権利特権)といった十二分な報酬が用意されている場合がほとんど。またそれを巡る裏切り抜け駆け駆け引きなども魅力となっている。

源流編集

人の死をゲームとして扱う作品には日本では1980年の火の鳥生命編が起源と考えられるが、現代デスゲームに多大な影響を与えたのは、1999年に小説が発表され、それを原作に映画化された『バトルロワイアル』となる。


同小説は、発表当時の第5回日本ホラー小説大賞において審査員から「非常に不愉快」「こういう事を考える作者が嫌い」「賞の為には絶対マイナス」など多くの不評を買った。しかし、あくまで作品の内容が『賞のテーマに合わない』だけであって内容の問題ではなかった。


当時はオウム真理教事件や「さあゲームの始まりです」で知られる神戸連続児童殺傷事件の記憶冷めやらぬ中、国会でもその内容が取り上げられたりと問題作扱いされた。そんな向かい風が吹くなか2000年に映画化されると大ヒットを記録し、一大ジャンルを築くことになる。


パターン編集

作品によって形式は異なるが、概ね4パターンに大別される。

  1. 参加者同士が、既定の人数に減るまで直接的に争う『殺し合い型』
  2. 参加者が犠牲を伴う何らかのゲームに参加し、最終的に規定の人数になるまで続行される『競技型』
  3. 危険なゲームに参加するが、最終的な生存者数については規定されておらず、徒党を組むなどして生き残ることを目指す『協力型』
  4. 黒幕は誰も助からないことを想定していたが、参加者が裏をかいて難を逃れる様を描く『処刑回避型』『人狼型』とも)

さらに競技型に関しては、ストーリーが進むにつれて他の型に派生することもあり、最後まで競技型として完結するケースは珍しい。

  • 黒幕は全員犠牲にするつもりだったが、「処刑回避型」の結末を迎える
  • 実はプレイヤー同士の争いが実質的に可能な「殺し合い型」だった
  • 実は既定の数まで減らずともゲームを終わらせられる「協力型」だった

また、処刑回避型への移行は競技型以外の型でも終盤のどんでん返しとして頻繁に見られる。1人しか生き残れないルールだったはずが裏を突き、主人公とヒロイン、場合によっては他数人が追加で生き残り、無事に日常へ戻るといった展開になる。


名前通り容赦なくキャラが死亡する内容ゆえ、残虐描写を含むものもあり見る人を選ぶジャンルだが、登場するゲームには様々なルールが規定され、それを駆使する頭脳プレイや、ゲームを通しての人間模様・ドラマが大きな持ち味になっている。


先述した『バトルロワイアル』は殺し合い型に該当するため、単に「バトロワもの」と言った場合はこの手のデスゲームに限ることも多い。同様に、人狼もプレイヤーの一部だという解釈で競技型を指して『人狼もの』と扱う場合もある。

ただし「バトロワもの」は運営への反逆禁止以外は、基本的にルール無用(殺し方の手段は問わない)である。


ソードアート・オンライン』のように、ゲーム内で死亡すると連動してプレイヤーも殺されてしまう内容の作品もデスゲームと称される。ただし、この作品の場合は他者を殺す行為(PK)はゲームクリアと直接は関係ないので、これも言葉の意味としてはやや異なる。戦わない事に対するペナルティがないので、主人公のキリトたちのような「攻略組」とは別に、モンスターが弱く安全な下層エリアで戦わずに日常生活をしている人々もいた。もっとも『HUNTER×HUNTER』のグリードアイランドの「一坪の海岸線」ように暗にPK(仲間割れ)を推奨しているものもあるが。


多くのデスゲームに見られる要素編集

デスゲームを扱う作品によく見られる要素。もちろん、これらが欠けていても通用している作品はある。


ゲームマスター編集

ラスボスとして君臨したり、物語の重要な鍵を握っているなどデスゲームがあくまでも「ルールの存在するゲーム」であることを示すために必須なキャラクター。 基本的に主催者と観客を兼任している。黒幕を兼ねる事が多いが、黒幕は別に存在する雇われマスターな場合もある。


自らは安全な部屋にてゲーム内容を観察しつつ、参加者らに要所要所で話しかけてきたり助言を与えるといった行動をよくとる。また知的要素にギャップを出したり、残酷な遊び(あくまでマスターにとってはゲーム)を表現するためか、子供っぽい性格を演じている事もある。どんな存在であれ極悪非道なスーパーヴィランや闇落ちした危険人物として描かれる。作品によってはゲームマスター自身も参加者に混じっていることもある。


最終的に主人公一行に倒される事も多いが、主人公と直接対峙することもなく最後まで謎の存在として話が終わる例もあり、最終的にゲームマスターがどうなるのかについては読み切れない部分がある。この辺の終末に至る要素もデスゲームの醍醐味と言えるだろう。


また、前述の雇われマスターの場合は当然一人とは限らない。黒幕本人だった場合でも後継者(模倣犯)が現れる事も。基本的に仮面や着ぐるみなどで正体を隠しているため、たとえゲームマスターを倒しハッピーエンドで終わったはずの作品でも、しばらくすると同じ仮面や着ぐるみで正体を隠したキャラにより再びゲームを始め、急に第二部や続編に突入することも結構ある。


モノクマはまさにこの典型例で、ダンガンロンパの新シリーズが発表されるたびに「なんでまだいるんだ」「今度の中の人は誰?」とプレイヤーからのツッコミを受けている。


サブマスター編集

ゲームマスターに準ずる存在。手先や下っ端であることが多い。


運営側の人間が正体を伏せてプレイヤーの中に紛れ込み、ゲームが(観客、特にゲームマスターにとって)面白くなるように(=全員で仲良くクリアなんてさせないために)場を引っ掻き回す。


当然ルールに関しては完全に把握している。一方で、(観客に対しても正体を伏せているからか)それ以外はプレイヤーと同じ条件な事が多い(武器の扱いに慣れている等はあるが)。

設定的には強キャラだが、主人公たちに倒される・ゲームマスターに切り捨てられるといった(物語的な都合で)不測の事態により死亡退場する事が多い。ルールに詳しすぎることが死因になる時さえある(「ここには罠が無い」と言う知識を元に警戒せずに侵入したら変更されていた等)。


また参加者に紛れ込んだキャラではないが、『グリードアイランド』や『イカゲーム』では余計なことを喋った(秘密を洩らしそうになった)事を理由にゲームマスターに粛清されたりもしている。


前回参加経験者編集

サブマスターに近い存在。ただし味方になる事も多い。


最低一度はデスゲームを生き延びた「勝者」な事から作中屈指の強キャラ。サブマスターほどではないがルール等に詳しいことから、味方の場合は便利な解説キャラになる


また、前回参加の際に恋人や親友を失っていたりしていて(もしくは単に自分が玩具扱いされた事に対して)ゲームマスターに恨みを抱いていることも多い。そのためゲームを終わらせることで精いっぱいの主人公勢と異なり、ゲームマスターへの復讐までをも企図していることが多く、ゲームマスターと直接対峙して最終決着をつける展開にはこうした前回参加者の存在が大きく関わる傾向にある。

一方で終盤まで生き延びることが多いものの、ゲームマスターの喉元まであと一歩というところで死亡退場して主人公に後事を託すことが多く、所謂「師匠キャラ」「ライバルキャラ」ゆえの報われない存在とも言える。


逆に、敵側の場合はデスゲームに快楽を見出した殺人鬼として立ちふさがる。

ゲームマスターの正体が参加経験者の場合も存在し、『今際の国のアリス』に至ってはゲームマスター全員が参加経験者である。

特に主人公やヒロインに「行方不明になった家族や恋人を探している」と言う設定がある場合は確率が跳ね上がる。


最初の犠牲者編集

読んで字のごとくの役回りだが、容赦なく惨殺されることで登場人物(並びに読者)を否応なくデスゲームの世界に引きずり込む重要な役回りである。


バトルロイヤルものの場合は、ゲームマスターに対し反抗的な態度をとったDQNタイプや正論を述べる真面目な優等生タイプが見せしめとして粛清される事が多い。

死刑投票ものの場合はコミュ強キャラが「そんな事あるわけないから、怖いなら俺に投票しろ」と言って最初の犠牲者になる事も(いじめられっ子が犠牲になる場合もあるが周りの反応がイマイチなので…)。

また参加者が多数の場合、最初の段階で一気に数十人・数百人といった人数が脱落することで、他の参加者や読者・視聴者にインパクトを与えるといったパターンも見られる。例として、イカゲームでは最初のゲームにおいて、パニックになり逃げようとした参加者が一斉に射殺される場面が見られる。


いずれにせよ、「反抗したり非協力的な態度の者、あるいはゲームから逃げようとする者は速攻で退場となる」「『殺人は許されない』などといった一般的な倫理観はこの場において通用しない」といったメッセージを全員に伝える役回りを持っている。


また、最初の犠牲者が「参加者から殺人への忌避感を取り除く為のやらせ」という場合もあり、正体はゲームマスターやサブマスターであり「実は生きていた」事が終盤に明かされる事も。


親密な者同士の戦い(殺し合い)編集

一部参加者の異常性やゲームの残忍さを表現するために、親しくしている者同士による戦い(殺し合い)が描かれることも珍しくない。


例えばデスゲームの元祖的存在のバトルロワイアルでは、周りには隠していたが実は真性のサイコパスであった不良グループのリーダーがゲームに乗り気になり、本来なら協力を検討すべき舎弟たちから真っ先に虐殺するという展開が描かれ、ゲームにおける強敵感を読者に印象付けた。


ゲームの残忍さを表現するための表現の場合、前フリとしてわざと参加者の間に協力ムードを作り、「こんな空気なら殺し合いなど起きるはずがない」と思わせておいて……という展開を事前に持ってくる場合が多い。


大抵は展開の都合で勝手にそういうムードになるのだが、中には自分を容疑者から外すためにわざと協力ムードを積極的に広める強者もいる(ダンガンロンパではこの両方のパターンがあった)。


逆に、明らかに敵対関係にある者同士(例えば仮面ライダー龍騎ゾルダ王蛇など)が、何らかの理由で共闘することになる展開もある。


すごい例がローゼンメイデンで、これは姉妹という肉親同士が戦い合っている(尤も最初からそういう目的でつくられた自動人形姉妹だが)。このような肉親や、恋人、親友などの描写は、デスゲームがより残忍で、より苛烈なものであることを示すことが多い。


協力ムードが広がる展開は、キャラの掘り下げ、引いてはそれを利用したスピンオフ展開にも繋げられるので、そういう意味でも多用されやすい。


手段を選ばない人物編集

生き残るためにとにかく手段を選ばない、自己中心主義なキャラが出てくることもある。このようなキャラは裏切りや暗躍、八方美人などを使って他の参加者たちを振り回し、中にはゲームマスターにごまをすろうとしていることもある。


また、主人公の周囲が協力して黒幕に対抗しようとする流れに対し、暴力を背景に場を支配しようとする第二勢力となることも多い。また、作品の傾向が傾向だけに場を支配したついでに他の登場人物へ性的な物を含む暴行を加えるケースもよく見られる。


こういう人間の汚い側面剥き出しのキャラは、ゲームマスターにとって「より参加者たちを振り回してゲームを面白くしてくれる存在」になるため、作品の重要人物や中ボス的存在になることも多い。

ただし、当然と言えば当然だがこのタイプのキャラがクリアまで生き残ることは少ない。ストーリー的には主人公(とヒロイン)が無事生き残るのに大きな障害となるため、まだ姿を捉えられない黒幕に対して序盤~中盤における差し当たっての明確な敵として排除される傾向が強い。また、殺し合い型で黒幕と決着をつけないタイプの作品ではラスボスとして君臨していることもある。

あまりに他人を振り回しすぎて反感を買うことも多く、結局どこかでしっぺ返しに遭うのである。因果応報とばかりに悲惨な末路を辿る者も多い。

そして厳密な秩序に従うタイプのゲームではルール違反で真っ先に処刑されることもあるが、一方で他の型でも中盤までに大きな動きを見せなかった場合は主人公の心強い味方となるケースも散見される。典型的な中ボスポジションに見えて実はなかなか末路を読みにくいタイプのキャラでもある。


平和主義者編集

残虐なゲームそのものに懐疑的で、そもそも誰かを蹴落としたり、殺したりすることに否定的なキャラが出てくることもあり、このようなキャラは常識人枠になりやすい。


主人公か脇役かで扱いが真逆なキャラであり、主人公の場合はその真摯さにほだされて頼りになる仲間が集まりゲームマスターに立ち向かう展開になる(主人公なので当然ともいえるが)。

逆に脇役の場合は99%死ぬ。しかも誰かを庇って犠牲になるとかなら扱いが良い方で、現実を認められないまま序盤に殺されたり、集めた仲間が疑心暗鬼になって自滅(全滅)したり、殺されそうになって返り討ちにし「俺は悪くない、お前が悪いんだ」と主義を翻した直後に別人に殺される等、「平和主義者を嘲笑う」展開が多い(そういう意味では前述の「真面目な優等生タイプ」と同じ扱いとも言える)。

ヒロインの場合は主人公の足を引っ張るために存在するようなものだが、主人公が生き残る為の原動力となる事が多く、何だかんだで生き残る事が多い。もしくは最後の最後で主人公の為に死ぬ。


人間狩り編集

ゲームマスターが戦いに消極的なキャラを無理やり戦わせるために、殺人犯や人食いモンスターなどを利用して人間狩りを平行して開催することもある。これにより無関係な人が命を落としたり、命の危機に晒されたりすることで、「何かを守るため」に参加するキャラもいる。


こうして参戦したキャラは主人公キャラになりやすく、同時に平和主義者のことも多く他の参加者に大きな影響を与えることも少なくない。ゲームマスターが人外の侵略者だった場合、これをさらに発展させて、モンスターを操って破壊活動を行わせ、世界規模の脅威に発展させることもある。


隔離されたステージ編集

デスゲームは、合法開催(バトロワ等)・非合法開催(多数派)を問わず余計な邪魔が入らないように隔離された舞台を用意されるのが基本である。 ゲームをクリアする以外の方法では逃げ出せず、参加者らを恐怖させたりゲームに目を向けさせるなどの効果がある。物資や行動範囲も限られる場合が多く、より「ゲーム」に純化させるための設定といえるかもしれない。

物語の目的がステージからの脱出の場合、最後は文字通り「脱出ゲーム」になることもしばしば。 閉鎖されていない(=市街地等が舞台になっている)場合でも、プレイヤーに発信機のようなものが付いており、ステージとなる区域を出ると処罰(主に死刑)されるのでゲームからの脱出は不可能となることが多い。当然発信機を外そうとする行為も処罰対象である(そのため発信機は腕輪型か首輪型が多い。外そうとすると爆発するか毒を注入されることが多い)。


中には、範囲がものすごく広大だったり、範囲を固定していない作品もある。この場合、参加者にはゲームへの参加を義務づけるために、カードデッキ(仮面ライダー龍騎)、令呪と呼ばれる腕の紋章(Fate/stay night)、変身用の専用アプリ(マジカミ)などのゲームの必須アイテムが渡される。変わったところでは、未来日記では各参加者の日記がゲームマスターの時空改変能力によりアプリ化(アイテム化)してゲーム参加の証となっている。こういった措置には当然裏があり、クリアするか命を落とすか、あるいは誰かを後任に据えるか、いずれかをしない限り、永遠にゲームから抜け出すことはできない。後先考えず無理にリタイアしようとすると、真っ先に命を狙われる、というわけである。ゲームマスターにすれば、リタイアすなわち死だからである。


特殊な例として、デスゲームやそれに類似するゲームが娯楽や裁判の決着などのために社会的に受け入れられている場合もある(古代ローマの剣闘の影響を受けていると思われる作品に見られる。厳密には異なるがレヴュースタァライトが最たる例と言える)。この場合、選ばれた人物は、いつどこであっても、何をしていても、ゲームマスターに呼び出されたら、半強制的に参加させられることになる。社会的に認められているために、一度選ばれたらゲームマスターに解任されるまで、この世のどこにいても一生このゲームから逃げられないという残酷極まりない展開になる。


複数回の開催編集

デスゲームの「ルール」が卓上の理論ではなく、使用にも耐えうる強固で穴の無いものであると説得力を付けるため、物語開始以前にも同様の殺人ゲームが行われたとする作品が多い。そもそも主催者が「気まぐれで始めた」とか「侵略のついで」とかでもなければ、基本的に儀式とか賭博の対象として開催されているので定期的に何回も開催しているはずである。そもそもデスゲーム自体が、国民のガス抜きを目的にした国策として国家が主催運営しているパターンも少なくない。このことから続編スピンオフを作りやすく、キャラクターも使い回せるループものとも相性が良い。


また、後述の「デスゲームのルール」に一見不可解なルール項目が存在するのも「前回以前にこうこうこういう事をした奴がいたから追加された」などと想像を巡らせるのも楽しい。


ルールの解釈編集

上記のように「ルールの存在するゲーム」である以上、ルールの範囲でどう上手く立ちまわるか、また基本的に禁止されてなければ何をやっても構わないので、一見完璧なルールの裏をどうかくか(穴を突くか)も見どころの一つである。


逆に穴の多いルールであったり、ゲームマスターの気分でルールをコロコロ変える、深い理由なしにルール違反を大目に見るなどはご都合主義」「クソゲーとの批判を受けやすいのでこの手のネタをやりたい方は心に留めておくと良いかと思われる。


デスゲームがゲームである以上は「ルールが厳格に運用される」のが重要なのである(『バトルロワイヤル』でも相手をルール違反で失格に追い込み殺害したケースもある)。


しかし観客賭博が存在するデスゲームものであればやらせ」や「八百長もあるのがまたデスゲームの常である…。


他プレイヤーに対する危害の制限編集

ルール無用の殺し合いならともかく、「本当に死ぬ」事以外は普通のゲームと変わらない作品に存在するルール。


この形式のデスゲームでは運や駆け引きの結果死者が選ばれることが多く、いくら腕っぷしが強くても、あるいは如何に頭が冴えていても100%勝てることは保障されないケースがほとんどである。ならば隔絶された非現実的で絶望的な状況下で、ゲームで死ぬか一人だけ無事脱出するかとなれば、プレイヤー側としては当然『他の参加者を先に殺して危険なゲームに参加することなく勝利を手にする』という選択肢もアリとなるし、ゲームへ参加するにしても実力行使で投票など結果を操作することができるとなれば心理戦の醍醐味を阻害する要素となってしまう。あるいは、極限状態でもはやこれまでとばかりに性欲に従って他プレイヤーを暴行する恐れも十分考えられる。


実際にプレイヤー同士で危害を加えることが容認されている『殺し合い型』の作品では、この手の描写がむしろ付き物であり、この状況を楽しむ作品もあるが、ルールに従った駆け引きを中心とする『競技型』でこれらが発生する余地が残されているのは非常にまずい。(処刑回避型の場合はむしろ途中で一部の登場人物がプレイヤー同士で危害を加えても良い事に気が付き、腕っぷしのあるチンピラタイプのキャラクターが場を支配してヒロインに危害を加えようとしたり、主人公を罰ゲームの対象にさせたりしようとする展開が多く見られる)

にもかかわらず何故こうした問題が発生せず、参加者は唯々諾々とリスクがあるゲームに参加しているのかを説明するのがこの設定である。『危害を加えた』と判断された場合はルール違反と見做され、並びに「全てのルール違反は運営サイドにより即座に処刑される」と設定されていることがほとんどで、直接的な行為に発展せずとも、相手を暴力行為に走らせるためにわざと過剰に煽る、相手の腕や襟をつかむ、など前段階の行為があった時点で警告が発せられるなど徹底しているケースも多い。


また、主人公とヒロインをはじめとして登場人物同士が初対面、乃至それに近い作品の場合、『何故こんな殺伐とした状況で疑心暗鬼になることもなく正常な人間関係を築けるのか』という疑問に対する、ご都合主義とされやすい人格的な理由以外の解答になっている場合もある。さらに、単にプレイヤー同士の秩序崩壊を防ぐ舞台装置であるだけでなく、上記のような『ルールの解釈』と絡んでピンチや一発逆転を演出するフレーバーとなることも多い。


実例を挙げると、例えば『競技型』である人狼ゲーム(漫画版)においては1日1回の人狼役による他プレイヤー襲撃を除き、他プレイヤーへの攻撃が一切認められていない。また、シークレットゲームはプレイヤー同士の戦闘を前提としているが、『特定の戦闘禁止エリア(開始後6時間以内は全域が該当)での攻撃は禁止』と定められているなど、殺し合い型のような作品でも部分的にこのルールを設定している場合がある。


観客編集

デスゲームが大規模なものとなれば、半ば必然的に発生する要素の一つ。観客は主に一般の庶民から上級国民と様々。安全が保証された場所から観戦しているのをいいことに、生き残りを賭けて必死に立ち回る参加者等の様子に熱中したり、参加者の命で賭博を行ったり、気に入らない参加者に罵声を浴びせたり、参加者が無残に死亡する様を見て歓喜の声を挙げたりと、ゲームの残酷さや悪趣味ぶりを演出する胸糞要素にもなりうる。


特にディストピアものでは、支配下にある国民の不満の目を反らすために、国策としてデスゲームを定期的に開催する事も多く、会場のみならずテレビやネット配信等で、ゲームの様子を生中継で観戦するパターンも多々見られる。


基本的に安全が保証されているある意味身分の良い存在ではあるが、ゲーム中の事故や参加者の反撃等、思わぬハプニングに巻き込まれた事で、命の危機に曝され慌てふためく事もある。


退場者の復活編集

一度ゲームに敗れて退場した人間が、なんらかの理由で再び姿を表す展開もよく見られる。

厳格なルールのもとで行われるデスゲームにおいて「死んだはずの人間が生きている」ことは本来あり得ず、その矛盾からルールの裏側や、デスゲーム自体の真相が判明することも多い。

生前から自分の退場を予想してなんらかの仕掛けを用意しており、「死んでからが本番」と言わんばかりに存在感を発揮するキャラクターもいる。

中には全ての退場者を助ける方法や、死をなかったことにする方法が見つかるパターンも。結果的に全員が生き延び、デスゲームでありながら大団円に近い結末を迎える作品も存在する。


主なデスゲーム及びデスゲーム系作品編集

ジャンルは原作の作品媒体となっている。

ここに無いデスゲームものを知っている人は追記をお願いします。

※新作品の追加により(一部に関して)50音順には並んでいません。ご留意ください。


漫画編集

※1:グリードアイランド

※2:裏バンカーサバイバル編(敗者は壁の一部として取り込まれる)

※3:死滅回游

※4:生命編



小説・ライトノベル編集

ゲーム編集

※1:本編Ep.3、特に後半。現在はデスゲームの雰囲気はなさそうだが、別の意味で不穏な空気が漂い続けている。

※2:TRPGで俗に言う人狼ゲーム。これを基にしたデスゲーム作品も多い。

※3:本編2部。元々後述の龍騎の影響が強いデスゲームっぽいシリーズなのだが、ここまで直球のデスゲームは実はシリーズ初。これも全部インキュベーターのせい。

※4:ゲームの他、漫画やMV等もあるメディアミックス作品。

※5:宇宙編から。負けたら参加者の命どころか地球人全滅


アダルトゲーム

※1:初代PC版はR18

※2:2007年版及びActa est Fabula版はR18

※3:この項で紹介している中では最も規模が大きい。詳しくは該当記事で。



特撮編集

※1:映画『EPISODE FINAL』や後日談『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』、および北米向けリメイク作品『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』を含む。戦わなければ生き残れない。

※2:特に後半の仮面ライダークロニクル編が顕著。しかしそれ以前からデスゲームに近い内容の事件が散発しており(例えば仮面ライダーレーザー初登場回など)、それらを含めるとかなり序盤からデスゲームの様相を見せている。

※3:続編の『RIDER_TIME_ジオウVSディケイド』が完結編のため、これも含められる

※4:第二シリーズ『ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEVER ENDING ODYSSEY』等のレイオニクスバトルが該当。


映画編集


ドラマ編集


その他編集

※1:にじさんじライバー妄想トーナメント戦

※2:2.0ことアルター・カーニバルが該当。



かつて実在したもの編集

さすがに現存はしないものの、かつて実際にデスゲームが開催されていた地域が存在し、それを示す遺跡や文献も多数遺されている。

  • 剣闘古代ローマ格闘技。時代が進むにつれデスゲームとしての側面が生まれた)
  • トラチトリ古代アステカの球戯。どちらかのチームが生贄として捧げられたことから、デスゲームにカウントできる。ただし、生贄の意味と、勝敗どちらのチームが捧げられたかは時代によって変わる。同様にデスゲームの側面を持つ球戯が、古代ラテンアメリカには他にも何種類か確認されており、デスゲームではない純粋な競技として現代に再現されたものもある)

現代においては実現は困難である。

倫理的にOUTなのは言わずもがな、そもそも創作デスゲームによくある死を前提にする残虐な施設、マシーンは設計段階での実験が困難であり、費用や制作期間も考慮すると限りなく不可能である。

仮に無限にお金と材料と人員があり実現できるとして、製造・運営に関わるあらゆる人物を秘匿にするのは難しい。

参加者を集めるとか殺し合うとか以前に死を前提にしたゲームが作れない(作る途中でバレる)のであろう。

学園や幽閉施設も困難であろう。

健全(?)なカジノや麻雀ギャンブルすら度々捕まるのに、命をベットにするのは日本では無理。

もっとも無人島に行けば確かに誰にも邪魔されずにデスゲーム風行為は行えるかもしれないが、

どちらかと言うと相手が自然・野生動物たちのただのサバイバルになるだろう。


要検証編集

デスゲーム系作品に分類すべきか議論の余地がある作品でシステムや作風が限りなくよく似ているが、誰かが死ぬ描写がなかったり、そもそもペナルティーに死ぬことを前提としたものがなかったりと、「デス」ゲームと言えるかどうか微妙なもの。


闇のゲーム編集

敗者が死ぬ描写がない。そもそもペナルティーが死ぬことを前提としていない。しかしやっぱり敗者にはペナルティーが課され、時にそれは死よりも残酷になりうる。作品によっては、武器を振り回したり流血描写が見られたりと、本当に命のやり取りにしか見えないガチバトルもある。生死を賭けているかどうか以外デスゲームと同等の作品であることから、このタイプも外伝、続編、スピンオフなどを作りやすい。


ただ、元ネタとなった作品では(例外的に相手の殺害のみに狙いを絞っているとはいえ)「まさにデスゲーム!」と言い放つ人物もいたりするので完全に無関係とも言い難い。作品の知名度や発言時期からしても、この項目名の元ネタ自体がここで発言している『デスゲーム』である可能性もあり得る。


例:遊☆戯☆王(「闇のゲーム」の元ネタ)、デュエル・マスターズ少女☆歌劇レヴュースタァライトなど。


人間狩り編集

ゲーム形式で殺人が行われるが、ルールの下に殺人を行うのは加害者のみ。被害者は獲物として一方的に殺されるだけ。

基本的には狩った獲物の数で勝ち負けを決める。この場合加害者サイドで殺し合いをすることはほぼないどころか、他の加害者に手を出すこと自体がルール違反な場合も多い。


この2点から見て、デスゲームと呼ぶことは難しいだろう。


倫理的にも犯罪の規模的にも人間の範疇を超えることが多い事から、フィクションでこれをやる集団は大抵非人間によって構成される悪の組織である事も多いが、警察が手も出せないような権力者がやっているとする作品も存在する(被害者側は行方不明者として処理される)。

一方で人外が主犯の場合は加害者側が獲物の反撃で死ぬ可能性も「それも面白さの内」と放置する事が多いが、人間(権力者)が主犯の場合は「参加者が傷一つでも付いたら一大事」と暗に被害者側の反撃を禁じている事が多い。


詳しくは該当項目で。


パロロワ編集

前述のデスゲーム系作品のパロディー、オマージュおよび四コママンガなどのアンソロジー作品。そのままデスゲームをしている作品もあるが、ギャグ作品になったり、戦闘描写がなくなることもある。いわば日常回のような作品である。


バトルロイヤルゲーム編集

ゲームジャンルであるFPS・TPSのゲーム。個人または団体で最後まで残ることが勝利条件。映画バトルロワイアルの影響が強いジャンル。スポーツ性が強く、デスゲームに分類されるものかどうかは意見が分かれる。またプロレス対戦形態の一つ。


例:PUBGフォートナイトAPEXVALORANTなどが当てはまる。(通常のFPS・TPSゲームの対戦モードも含むか意見が分かれる)


ごっこ遊び・スポーツ等編集

実際には銃器を使わないサバゲーなど。


同じ脱落型という意味では、広義には鬼ごっこドッヂボール、プロレスのバトルロイヤルみたいなものも含まれる(脱出ゲームの中には鬼ごっこをモチーフにしたものもあり、このような作品はゲームオーバーが主人公の死であることも多い)。


その他編集

サバイバル型のアイドルオーディション番組タイプも1次選考、2次選考となっていくにつれて次々と出場者が脱落をしていく。こちらは出場者脱落=死とは直結しない。中にはデスペナルティに匹敵する代償を払う可能性はあるが、デスゲームものと呼ばれる事は非常に少ない。アイドルオーディションに限らず、スポーツにおいても野球のトライアウトも該当するだろうか。


例:ブルーロックブラックファミリアなど


上記の項目からは外れたが、仮面ライダー剣仮面ライダー鎧武魔法少女まどか☆マギカ(派生含む)なども、いくつかの点でデスゲームに分類できなくもないが、敵側の関係性やルール設定などを理由にデスゲームに分類するかどうかは意見が分かれる。


関連タグ編集

殺人 ゲーム 殺人ゲーム

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