曖昧さ回避
- 機械仕掛けの人形のこと。本項にて説明。
- 『からくりサーカス』の自動人形。本項にて説明。
- 『機巧少女は傷つかない』の魔力駆動式の人形。読みはオートマトン。
- 川上稔作品→自動人形(川上稔作品)
- 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』では「自動手記人形(オート・メモリーズ・ドール)」のひとりとして登場する。
1.機械仕掛けの人形
表記はオートマタまたはオートマータ。単数形ではオートマトン。
語源となるギリシャ語では「自らの意志で動くもの」という意味だが、自動人形の条件は時代背景や用途によって見解が分かれる。
通常現実世界では「西洋からくり人形」を指すが、フィクションの世界では大概語源通り「自ら意志を持って動く人形」を指す。
どいう機構で自らの意志で動くのかは作品によってまちまちだが、内部に身体を動かす機構を持たずに動くタイプの人形は自動人形とは言わない。
関連タグ
自動人形に分類されるキャラクター
2.『からくりサーカス』の自動人形
表記はオートマータ。
意志を持ち、自分で考え、自分で動く人形。
フランシーヌ人形はアクア・ウイタエで動き、フランシーヌ人形以外は疑似体液で活動している。
人間の武器で破壊可能だが後述する「黄金律」を持つため下級の人形でも人間が破壊するのは難しい。
中国拳法の技で体内に「気(ここでは万物に存在するという生命のエネルギーを指す)」を打ち込む等の方法で、擬似体液を爆発的に振動・沸騰させ自壊させることができる。
ただし上級の人形は自身を改造し「気」に対して耐性を得ているものが多い。
疑似体液
フランシーヌ人形が造り出した、自動人形に意志を与える水銀のような液体。
定期的に人間の血を加えないと作用しないため、自動人形は人間を襲い血を吸い尽くして殺す。
しろがねの血は血を吸った場合は問題は無いが、血が付着した刃物で刺される、血を注入されるなど、ろ過装置を介さずに取り込んだ場合は行動不能や機能停止に陥ってしまう。
ゾナハ病の病原体でもあり、これが気化したものが自動人形がばら撒く「銀の煙」である。
黄金律
造物主が自動人形の基本回路として作り出した部分であり、自らを改造する事でより優れた力を手にする自動人形が、唯一手を加えることのできないブラックボックス。
これは、フランシーヌ人形配下の自動人形らが元々「観客=見る者に恐怖を与える道化」として造られたための特徴であり、「観客に見える速さで動かなければならない」というものである。
逆を言えば「観客で無い者に対しては素早く動いてもよい」というものである。
つまり武器を持ったものは観客ではないため、彼らに対しては高速に動くことができ、武器が強力であればあるほど速く動ける。ただし、ルシールが銃火器を扱った際には高速で避けた描写がないため、観客とそうでないものが混じった状況でも高速移動が制限されるとも見える……はずなのだが、普通に高速移動している場面もあるので、初期の展開であったルシールの際は描写ミスと思われる(この手の矛盾が多い作品でもある)。
ナイフや刀などの原始的かつ芸にも使用される武器や拳法家の素手の場合は武器を持たないと判断される模様。
また、芸人として芸の研鑽が優先され、初めて見る芸に対しては観察の為に動きを止めてしまう。
この為、しろがねはサーカス芸の取得や曲芸的な武器や懸糸傀儡を用いて戦闘を行っている。
ミサイルなどの武器を用いた場合でも懸糸傀儡に搭載されたものであれば人形の一部と判断される模様。
黄金律から逃れるためには、アクア・ウイタエを飲む以外に方法は無い。
機能
全ての自動人形は、「存在意義」を持って動作している。
人間で言うところの生き甲斐のようなもので、旧型ではフランシーヌ人形に対する忠誠がこれをされている。
実際、この事実を否定した自動人形は、復旧不可能な機能停止に陥っている。
但し、これは個々の自動人形が自身の意志で決められるようで、ロボット三原則にあるような絶対性は存在していない。
また、そうでなくても、職務上で人間社会に潜入した末、人間に共感するような自動人形すらいるくらいである。
真夜中のサーカス
フランシーヌ人形を笑わせるために作られた自動人形達のサーカス。
行く先々でゾナハ病の病原体である「銀の煙」を撒き散らしながら世界中を旅している。
しかし、全員が一団として移動しているわけではなく、人間社会の研究などの職務上、離れて「人間として生活している」自動人形もいる。
ゾナハ病の特性上、自動人形の周辺にいる人間は感染してしまうはずなので、こういった自動人形の場合は、それを抑える機能が備わっていると思われる。
最古の四人(レ・キャトル・ピオネール)
自動人形の創造主によってフランシーヌ人形を笑わせるために作られたパンタローネ、アルレッキーノ、コロンビーヌ、ドットーレの4体の自動人形。
創造主が笑わないフランシーヌ人形に失望して去った後フランシーヌ人形が作った擬似体液を与えられて自らの意思を持つことができるようになった。
「真夜中のサーカス」の団長であるフランシーヌ人形が自主的に発言しないため、彼らが実質的に自動人形達の頂点に立つものとして、他の人形に指示を与えている。
最後の四人(レ・デルニエ・キャトル)
新・真夜中のサーカスにおいて自動人形の創造主が側近として作り出したハーレクイン、ディアマンティーナ、カピタン、ブリゲッラの4体の自動人形。
それぞれが特徴的な武器や機能を与えられている最強の人形たち。側近だけあって創造主の一面を表すかの如く、カピタン、ブリゲッラは『理想の自分』に強く拘り、ハーレクインとディアマンティーナは『歪んだ愛情』を秘めている。