CV:中田譲治
概要
フランシーヌ人形を笑わせるために創造主の男に作られた4体の人形「最古の四人」の一体。
メンバーの中ではリーダー格であり『最強』でもある。
そのため、復活した加藤鳴海に対して劣勢に陥った際は、「私は最強のパンタローネだぞ!」と激昂するあたり、「最強」であることには自覚がある模様。
長い顎鬚を持ち、先が長い帽子を被った老人の姿をしている。
掌で吸い込んだ空気を圧縮して弾丸の様に撃ち出したり、吸引する力であらゆるものを抉る「深緑の手」(レ・マン・ヴェール・フォンセ)を使用する。
クローグ村を襲撃した際は人間の肉を丸く固めて玉乗りをした。
人間を見下す傾向があり、「人間ごとき」や「ただの人間」という言葉をよく使う。またクローグ村の惨劇を傑作だったと哄笑までしている。
他の最古の四人は、「食欲(ドットーレ)」、「男女の恋愛(コロンビーヌ)」、「短い人生(アルレッキーノ)」など、人間という存在にもそれなりの興味を示している中、このパンタローネだけは、フランシーヌ人形を笑わせる事だけを追求しているのも特徴的。
興味の無い話題に対しては、「どうでもいいことだがな」と言い放つ一方で、自身の身体から衣服まで全てフランシーヌ人形から賜ったものとして貴んででおり、これらを傷付けたり馬鹿にした者を決して許さない。
サハラ砂漠における「しろがね」と「真夜中のサーカス」との決戦では、鳴海の渾身の蹴り下ろしを食らい頭から胸にかけて潰され破壊されるが、その後ある人物によって性能のダウンした旧式のボディで修復される。
その後はアメリカで開発されたゾナハ病を防ぐ試作機を襲撃する部隊の増援として登場し、現地で阿紫花英良(以下、阿紫花)と遭遇する。
エレオノールの「人間を傷つけるな」という命から当初は見逃そうとしたが、サハラで人形ごときの命令を聞いてしまったのが我慢ならなかった阿紫花がこれを拒否したことにより戦いになった。
阿紫花との戦いで優位に立っていたものの、阿紫花の“女性の笑わせ方”に釣られ間合いに近づいてしまい、生命の水(アクア・ウイタエ)が溶けた阿紫花の血の付いた刃を受けて身体の自由を失ってしまう。それでもトドメを刺そうと最後の一撃を放とうとしたが、エレオノールの命を思い出し狙いを外した。
その後は自動人形たちと離反し鳴海たちを逃がすために協力したので自動人形たちから裏切り者として扱われる。そ
のまま鳴海に連れられて脱出し、最終決戦のメンバーに加わった。
阿紫花や仲町サーカスの道具方・生方法安との対話で自分が「笑い」を理屈だけで理解しようとしていたことを知り考えを改めた。
最期
終盤、最後の四人の襲撃に備え、アルレッキーノと共に迎戦してハーレクインに挑むも、旧式のボディであることとアメリカの戦いで片腕を失っていたため一方的に不利な状況へと追い込まれていく。
しかし、ハーレクインが語った虚しい夢を聞き生まれて初めて大爆笑と言うほどまでにこれを嘲笑する。そしてフランシーヌが笑わなかったのは、自分も笑ったことがなかったからだと気がついた。
直後、逆上したハーレクインの猛攻の前に敗れ去ったが、敗れる間際まで執拗にハーレクインの気象操作装置の内蔵された角を攻撃し続け、それが後にハーレクインが鳴海に敗れ去る要因となった。
その後はアルレッキーノに頭部を回収され、エレオノールが笑っていることを告げられる。
既に残骸と化しながらも彼の表情は満足そうな笑みを浮かべていた……。
余談
元ネタは即興演劇「コンメディア・デッラルテ」に登場する年寄りの商人。
魅力的な悪役が数多く登場する「からくりサーカス」キャラの中でも高い人気を誇っており、漫画家久米田康治のお気に入りキャラクターでもある。
ちなみに、欧州では有名なキャラクターであり、お国の仮装行列(お祭り)などではよく登場する。