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CV:福山潤


概要編集

アルレッキーノ

漫画『からくりサーカス』の登場キャラクター

フランシーヌ人形を笑わせるために創造主の男に作られた4体の人形(最古の四人)の一体。


帽子と手に持ったリュート、右目に二つある瞳と左頬にある三日月のような模様が特徴の長髪男性の姿をした自動人形。帽子で顔を半分しか見せず、二つ瞳とあいまって正面ながら横顔のような印象を与えつつも醜悪どころか作中屈指の整った容姿という秀逸なデザインをしている。


手や体から生えている管から火炎を発射する「緋色の手」(レ・マン・スカラティーヌ)を操る。クローグ村を襲撃した際には多くの村人が逃げ込んだ教会をこの技で炎に包み、焼き殺している。

リュートは仕込み刀にもなり、後述の奥の手の発動にも使用される。また、自分の体を改造し続けているため自動人形の弱点である「気」が通用しない。

しかしながら通用しないのは「気」そのものであり、物理攻撃に耐性があるわけではないらしく、後述するように復活した鳴海には聖・ジョージの剣による斬撃で上半身を斜めに切断されてあっさりと敗北している。

なお、この際に切断された上半身が転落しながら「両手から衝撃波のような攻撃を撃ちだしている」描写があったため、「緋色の手」と管からの火炎攻撃は別なのかと当時の読者の間で議論の対象となった(実際には同一)。

また、復活後の旧ボディにもやはり物理耐性はついておらず、鳴海と同じく拳法使いのブリゲッラにも初戦では後れを取っている。


気で戦う異端のしろがねである鳴海に興味を抱いており、遠距離からの攻撃手段があったにもかかわらず彼と交戦した際には敬意から敢えて使おうとしなかった。

「生」のリレーを繰り返して文明をも作り上げる人間は死ぬ時に儚い美しさがあると評しているが、それ故に滅ぶことのない「しろがね」は醜い存在だと考えている。

しろがね」と「真夜中のサーカス」との最終決戦では鳴海に上述の生死観を儚さからではなく己らしくあれる故に美しいのだと否定され、胴体を上下真っ二つに切断され敗北する。その後、ある人物によって性能の劣った旧式のボディで修復される。


その後、捕囚の身となったエレオノールがフランシーヌ人形に瓜二つだったことから忠誠を誓い、彼女から「人を傷つけるな」と命令を受けたことで機械人間Oたちに襲われていた生方涼子を助け、これをきっかけに人間と行動を共にするようになる。

生まれて初めて人間から礼を言われ、笑顔を向けられたことで今まで感じたことのない「不快でない何か」を得られた。

そしてそれが彼の中で何かが変わっていくきっかけとなっていく。


鳴海とは因縁があり、捕らわれたエレオノールの慰みに彼との死闘を語ることで彼女をもてなした。生死観も敗北を経て変化していたらしく、ブリゲッラに自分を破って見せた鳴海の事を語っていた。また鳴海に対しても自分達がたとえ果ててもエレオノールを託せる存在だと見なすようになっている。


人間を守るために交戦したブリゲッラとは因縁が生じており、終盤では切り札である『諧謔曲「神をたたえよ」(スケルツォ ベネデイカムス・ドミノ) 』を使用するに至る。

リュートの音色を衝撃波に変換して撃ち出す遠距離攻撃であり、相手に手足が届かない限り攻撃が与えられないという徒手格闘技の原理的な弱点を持つブリゲッラに対する必勝法であった。

この際も「ナルミという男には、どうしてもこの技を使いたくなかったが、お前には使えるものだ。負けるわけにはいかない。」と、彼の存在意義に対する変化が垣間見られる。


しかしブリゲッラが忌み嫌っていた自身の内蔵式小型ミサイル攻撃を解放したことによって体の半分を吹き飛ばされ、敗れる。

それでも半壊した体でエレオノールの元へパンタローネの頭を抱えて駆け、鳴海と想いを通わせ心からの笑った彼女を見届けたことで自分達の悲願が果たされたことに満足しながら機能を停止した。


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