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「イライラするんだよ…」

「皆もっともらしい理由を付けたがる。理由を付けて安心したがるんだ。馬鹿な奴等だ…」


演:萩野崇

CV:砥出恵太クライマックスヒーローズ/ライダージェネレーション2


変身する仮面ライダー

仮面ライダー王蛇


概要

関東拘置所に拘留されていた凶悪殺人犯。4月10日生まれの25歳。

数々の暴力行為や殺人の動機は、全て「イライラしたから」という理由。暴力・闘争のみが自らの苛立ちを解消させる手段と考えている真性のサイコパス

遅々として進まないライダーバトルに業を煮やした神崎士郎に、カンフル剤の役割として選ばれた。彼からカードデッキを受け取ると、脱獄して仮面ライダー王蛇としてライダーバトルに参加している。


感情的・暴力的な面が目立ち、少しでもイライラさせると命の保証はない危険人物だが、普段の雰囲気はダウナー。


恐らく、仮面ライダー史上最も純然たる凶悪犯罪者である一方で、目的の為に戦いつつも互いを排除し合わなければならないジレンマや個々人の感情に起因する迷走が切り離せぬバトルロワイヤルの渦中において、「戦うために戦っている」「今戦えればそれで良い」というある種前向きなスタンスや他者の理解を求めない突き抜けた悪人具合から根強い人気を誇るキャラクターでもある。


人物

裏取引や数々の汚い手段を使って裁判で無罪を勝ち取ってきた辣腕悪徳弁護士の北岡秀一/仮面ライダーゾルダでも無罪には出来ず、懲役10年の判決を受けている凶悪殺人犯。

自分を無罪に出来なかったという理由で北岡の事を恨み狙っているが、本来であれば無期懲役や死刑が妥当と言える罪状であり完全なる逆恨みと言える。


悲しい過去や自分なりの正義等で悪事をするのではなく、悪さをする深い理由など特にないと笑って「理由を付けて安心したがる・・・!」と吐き捨てる。つまり、人間は自分を正当化し、安心するためにもっともらしい理由をつけているだけだと揶揄する真性の外道であり、その凶悪さと闘争心故に膠着状態にあったライダーバトルを進行させる存在として選ばれた。


社会的に認められて上に行きたい、寂しかった、愛されたかった等という一般人にも理解出来る願望を達成する為に悪事を働く悪役ではなく、ただ自分の「イライラする」という感情の赴くまま悪事を行動に起こす。食物連鎖の頂点の様な周りを顧みない暴虐振りを見せるが、目的があって暴れるのではなく暴れる事が目的となっているため、ある意味で野生動物よりも野蛮。

但し、後述の様に人間の心理は理解出来る様で、目的の為ならば人間の振りをして、人間を騙す事も出来る。


彼曰く「殴られて育った」ため、常に殴るか殴られるかの暴力に身を置いていないと落ち着かない気質。そのため、序盤ではよく自傷行為もしていた(壁に頭をぶつけて血を流す等)。しかし、ライダーバトルに参加した影響か、北岡に出会った影響か自傷行為は段々と減っていたようにも思われる。

ちなみに、中の人が同じ涼村暁からも、「蛇皮ジャケットの誰かさんみたいにイライラしてなかったか?」と言われている。

大した理由もなく、肉親を含む多くの人間を殺害した凶暴性に加えて頭も切れ、他の人間の感情を平気で利用し踏み躙る冷血漢。具体的には、

  • エンドオブワールドを受けそうになった時に近くにいた(尚、実際のところ大して近くにいない模様)仮面ライダーガイにする。
  • 早くしろと急かしておきながら(ファミレスで計画を妨害された事や二度目の戦いでの雪辱もあってか)変身しようとした真司を鉄パイプで殴り、手傷を負わせて戦闘を有利に動かし、痛めつける。(更に制限時間が来ても尚戦い続けようとした)当然、特撮業界ではかなり大きいタブー行為であり、掟破りにも程がある(割とよくある)。尚、横から汚い手を出すなとばかりにナイトに飛翔斬でトドメを妨害された。
  • 桃井令子の情に訴えかけて生き別れの弟・浅倉暁を連れてくる様に誑かし、彼をベノスネーカーの餌にする。その直後、混乱した令子の腹を殴り、気絶させる。
  • 劇場版では霧島美穂を思い出し、全く動揺する事も無く、北岡秀一から霧島美穂への同情や心理を読み取り、北岡に冷静に指摘する。
  • 再逮捕されてカードデッキを没収される時にメタルゲラスの契約のカードだけ抜き取って隠し持つ事で、メタルゲラスに護送車を襲わせ、警官を食い殺させて脱出。
  • 接見に来た新しい弁護士を襲った上で、自分が「浅倉に襲われた弁護士」を演じる事で担架で運び出される様に仕向ける。
  • 仮面ライダータイガを一方的に痛めつけ、這いつくばりながら逃げようとする彼を「何だ逃げるのか…?もっと俺を楽しませろよ!!!」と言ってベノサーベルで更に斬り付ける(このバトルでは特に浅倉の戦闘センスの高さや頭の回転の速さがよく分かる)。

その凶悪さは秋山蓮北岡秀一霧島美穂等の多くの人物から「人間じゃない」とまで評された、仮面ライダー史上最凶最悪の危険人物である(純粋な人類でここまで突き抜けた犯罪者はライダーシリーズで見ても彼位のものである)。


加えてかなり執念深く、自分を弁護しきれなかったゾルダ、自分を不意討ちで倒そうとしたタイガ(一度本当に殺されかけている)、自分を逮捕したシザース等、恨みを持った相手に対しては特に容赦が無い。


仮面ライダー図鑑でも"衝動的且つ暴力的な行動に目を奪われがちだが、意外に頭も切れる為、油断ならない"との記載があり、公式でも頭は良い設定の様だ。


なお、浅倉が殺人を行うのは(あくまで本人の視点から見れば)彼なりに理由のあることらしく、浅倉と同じく殺人犯であった須藤雅史とは異なり、契約モンスターを強化したり契約を継続させるためだけに契約モンスターに人間を襲わせたことは一度もない(ただし、城戸真司は「浅倉なら襲わせそうだけどな・・・」とぼやいていた)。3体の契約モンスターが契約破棄寸前の飢餓状態になってもそれは一貫している(※メタルゲラス芝浦淳エビルダイバー手塚海之と、それぞれ元の契約者を浅倉に殺害された復讐心から契約違反を望んでいたため、人を襲う事を拒否していたのではないかと蓮は推測している)。

また、小物と認識した敵には興味を示さず、劣勢になりタイガが逃亡すると彼を付け狙わなくなった。

また、レストランで立て籠り事件を起こして多くの客を人質に取った時も、北岡と引き換えに人質を解放する約束をきちんと守っている(ただし、万が一の保険として最初に人質にした幼い少女だけをその場に残そうとしていた)。


つまり、感情的に暴れる時はとことん感情のままに暴れるが、常に暴れているという訳ではなく普段はクールでさっぱりとした性格をしている(自分の弟や警官をモンスターに襲わせた事はあるが、前者は「昔からウザかった」ためで後者は逃走の為である)。

ただし、霧島美穂の姉を殺害した理由に関しては明らかになっていない(もっとも、彼の性格から大した理由はないと思われる)。


加えて

  • デストワイルダーの奇襲をメタルゲラスに対応させ、タイガのフリーズベント対策にベノスネーカーを囮に使い、ハイドベノンを食らわせる
  • RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』では、タイガの死角からファイナルベントを叩き込んで仕留める

戦いにおいても頭が切れる一面を覗かせており、戦いでは一切容赦しない残虐さと掛け合わせる事でシリーズ屈指のキル数を実現している。


以上のように、邪悪そのものとも言える存在の浅倉だが、「モンスターを誘き寄せる為の囮」としてモンスターに狙われていた少女、浜崎実加を守った事もある。この時は浅倉自身も意図しない形で、ミラーモンスターに家族を奪われた少女にとって彼の存在が心の支えになっていた(浅倉自身も、少女が用済みになったにも拘らず殺さずに立ち去っている)。また、自らの手で殺すと決心していた北岡や「邪魔をするな」と制止するものの敵である真司、蓮とも状況によっては協力する、東條の居場所を北岡や真司に尋ねてその関係者には危害を加えない、馴れ馴れしく近付いてきた佐野満を襲わない(と言うよりも佐野がビビって逃げただけであるが。更に付け加えるとその次の回でボロボロだった彼にトドメを刺しているので、内心イライラしていたのかもしれない)自分が望む環境を与えてくれた神崎士郎には食事中に遭遇すると「要るか?」と自分の食料を分け与えようとしていた。

これらから非道な人物でありながら彼なりに最低限の人間性や協調性は持っている。


北岡に「城戸真司がバカだと思う奴は手を上げろ」と言われて最初は敢えて手を上げず、希望を持たせてからゆっくりと手を上げ揶揄うとコミカルな一面も見せた。


間違いなく悪である事には変わりないが、常に考えなしに暴れているわけではない、少しはまともな部分があるからこそ、彼の魅力が増しているかもしれない。


ちなみに、囮として利用した実加から受け取った花をあっさりと捨てた浅倉威を演じた萩野氏は「花の意味が分からない哀しい男」と解釈しているようだ。


そんな陰惨な人生を送ってきた割に、車に乗る時には律儀にシートベルトを締める

メタ的な考察をすると恐らく公道での撮影許可を得る都合であろうが、何ともキャラに似合わない珍場面である。

理屈をつけると「こんなしょーもない事で警察に目をつけられると厄介だから」「他人に頼らず自分の身を自分で守る意識の表れ」といった事かもしれない。

(もっとも車の免許自体持ってる事が意外だが)。


「仮面ライダー龍騎 超全集」には北岡秀一が入手していた彼の経歴が詳細に記されている。

それによると、神奈川県立西ノ浜高校を中退、その後西ノ浜自動車工場や中古車販売店に勤務していたという。その後、度々傷害事件(斎藤雄一の件?)や殺人事件(恐らく霧島美穂の姉の件)を起こし、服役する事となった。学歴的には中卒という事になる。)


食事=生への執念

劇中では食事するシーンが何度かあるが、いずれも強烈な印象を残すものばかりである。

トカゲを焼いて食ったり、数個の生卵をコップに入れて飲んだりする姿はまるで蛇の様。時には北岡が食べていたパスタを奪い取り、具のムール貝を殻毎口に入れて噛み砕き、北岡をドン引きさせた(流石に殻は吐き出したが)。

他にも、劇中ではカップ焼きそば東條悟から奪ったラーメン(汁を啜っただけだが)を食べた事もある(カップ焼きそばのお湯は何処から調達したのかとツッコミたくなるが、隠れ家には2Lペットボトル入りの水とヤカンの存在が確認出来る為、そちらから調達したものと思われる)。


さらに本人曰く、泥を食べたこともあるらしく、その時の味がまだ舌に残っていると言うほど食事には困窮していた。

ちなみに士郎に対して、「食うか?」と食べかけのカップ焼きそばやトカゲの丸焼きを差し出したこともある。


ちなみに、上述のムール貝のシーンでは、萩野氏は最初、監督の田崎竜太等のスタッフから「(本当に)殻ごと食べてもらって良いですか?」と指示されたらしいが、実際にそんな事が出来る訳が無く(萩野氏曰く「食べれねぇよ! 固ぇわ!」とツッコんだという。また、リハーサルで一回だけダメ元で挑戦してみたものの案の定無理だったらしい)、最終的に予め殻を割った貝を口に入れる事で撮影を成功させたものの、口中が血塗れになるほど口内を切ってしまったという。

後年、20周年記念!同窓会スペシャル動画でこの話に触れた際に萩野氏は一連の無茶振りを「田崎監督のいじめ」と揶揄していた他、一部の視聴者からは『フォークを食べていた』と婉曲して認識されている事が明かされ、萩野氏は苦笑しながら「(フォークなんか)食べる訳ねぇだろ! バカ言うな!」とツッコんでいた。

なお、後述の『仮面ライダーアウトサイダーズ』でもムール貝のパスタを食べるシーンがあるが、『龍騎』本編の記憶がないからか、殻を取り除いて食べていた。


また、劇中では、トカゲのフィギュアに鶏ミンチを付けたものを撮影用に用意されたが、撮影では焼いたことでフィギュアのプラスチックが溶けて鶏ミンチに臭いが移ってしまい、萩野氏はそのプラスチック臭い肉に、内心悶絶しながら食べる羽目になった。


他にも生卵の一気飲みは「NGを出したら、また飲まないといけない」と語っており、かなり緊張したという。


劇中での動き

初登場は17話のラスト。拘置所で頭を打ち付けながら不気味な笑みを浮かべるという衝撃的な初登場を飾る。

その後、進まない戦いに業を煮やした神崎士郎からデッキを受け取ると脱獄を開始、近くのミリタリーショップから蛇柄のジャケットを強奪すると、北岡のいる事務所に襲撃をかけるが、秘書である由良吾郎によって阻止され、部が悪いと判断しその場を立ち去る。

暫くして仮面ライダーガイ/芝浦淳から北岡がライダーである事を伝えられ、ファミレスで少女を人質に立て篭もり、警察に『北岡と引き換えに人質を解放する』事を伝え北岡を誘き出す。その後、警察や真司によって追い詰められるとミラーワールドへ逃亡。その後はライダーバトルの中で仮面ライダーガイ芝浦淳)、仮面ライダーライア手塚海之)を自らの手で葬り去り、後に二名の契約モンスターであるメタルゲラスエビルダイバーと契約し、ユナイトベントで「獣帝ジェノサイダー」を誕生させる。

この他にも自身を追う桃井令子を利用して弟を呼び出してベノスネーカーに捕食させるなどまさに怪物とも呼べる所業を行っている。

本人曰く「殴られて育ってきた」と述懐しており、両親に虐待されていた事を匂わす描写が存在する。また、再会した弟・暁との会話から判断するに、幼少時代は弟と比較されながら過ごしたと思われる。これが彼が弟を嫌っていた理由であろう。

因みに、両親は彼が自ら家に火を放って殺害しており、弟も殺す算段であったが、殺し損ねた為に先述の様に「本当は自分が火事から護った、その後荒れて殺人者になんかなったが弟の事は大切に思ってた」等と臆面もなく言い、招き寄せてから「何の事だ?」と言い放ち、真実を暴露してから殺すという執念深さを見せている。


物語の後半では、逮捕と脱獄を繰り返しながら自らを不意打ちで追い詰めた仮面ライダータイガを執拗に狙い、幸せの絶頂にいた仮面ライダーインペラー佐野満も殺害した。

カードデッキを破壊されミラーワールドから出られなくなった彼が恋人の名前を叫びながら消滅する場面は作中屈指のトラウマシーンである。


ライダーバトルという殺し合いそのものを楽しんでおり、生き残った暁には更に戦いを続ける事を願うつもりでいた。士郎は度々彼の前に現れて戦いを促しており、浅倉も士郎には食事を勧める等、多少好意的だった。


最期

ミラーワールドから現実世界へ大量にモンスターが溢れる中、遂に宿敵であるゾルダを倒す。しかしゾルダに変身していたのは北岡の秘書である由良吾郎だった。(この時、北岡は既に病死していた。)

北岡を自らの手で殺害することができず、バトルに参加するライダーがいなくなったことで戦いを続けることもできなくなった(≒「永遠に戦い続ける」という自信の願いをかなえられなくなった)ことで苛立ちが限界に達した。

ミラーワールドから戻ったところで、警視庁から浅倉の射殺を命じられ待ち構えていた警官隊に鉄パイプ1本で突撃し、射殺された。









エピローグ後のミラーワールドも仮面ライダーもミラーモンスターも存在しない新世界においては、指名手配犯にはなっておらず、凶悪な犯罪も犯してはいない模様。道の真ん中で真司が倒れたところから起こしたばかりのスクーターを「邪魔だ」と蹴り倒すが、「イライラさせるな」と発言するだけでそのまま立ち去るなど、荒っぽさこそは変わっていないものの、本編に比べれば圧倒的に落ち着いた人物になったことがうかがえる。












しかし、その後を描いたスピンオフでは、過去の記憶を取り戻してしまう・・・。


仮面ライダー龍騎スペシャル 13RIDERS

シザースに敗れ、関東拘置所送りにされた模様。余りにも凶暴過ぎて脱獄を懸念された為か、手足を縛られた上に黒いバンドで念入りに拘束され、口も黒いマスクで塞がれた上で鏡の無い独房に収監されていた(TV本編や漫画版13RIDERSだと更に厳重に拘束されていた)。

センシティブな作品


北岡にもデッキを没収されて万事休すの状態だったが、デッキに反応したベノスネーカーが面会に来た真司のヘルメットから飛び出した事で拘束から逃れ、そして真司のペットボトルを奪い床に水を撒いて水面を作り出す事で変身して脱獄する(なお、『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』ではキット・テイラーが同じ方法で脱出する場面がある)。

脱獄後は因縁のある須藤/仮面ライダーシザースを殺害し、龍騎とナイトがライダーバトルに消極的な立場だと見なすや否や、ベルデ等と組んで排除に乗り出す。

戦いを続ける展開では、真司が変身したナイトサバイブに向かって、他のライダー共々一斉にファイナルベントを発動するシーンで終わっている。

戦いを止める結末では、コアミラーの崩壊によって王蛇の変身能力を失い、ミラーワールドから強制退去させられたかに見えたが・・・。


劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL

姉の仇と自分を付け狙う霧島美穂仮面ライダーファムを返り討ちにしようとしたが、途中で戦いに乱入してきた仮面ライダーリュウガジェノサイダーを葬られ、力を失いブランク体になったところをファムにカードデッキを破壊され、敗北。

変身が解けても、霧島を絞め殺そうとしたが、ミラーワールド内で変身が解けてしまったことで時間切れになり、雄叫びを上げながら消滅した。


ハイパーバトルビデオ

この世界では純然たるヒーロー役である。流石に性格は荒っぽいままなのかと思いきや、率先して世界の平和を守ろうとしたり、龍騎を仲間と呼んだり等、最早誰だお前は状態と化している。


小説仮面ライダー龍騎

井上敏樹による別世界のライダーバトル。

TV版より一層キチガイ度がアップしており、テレビでは絶対に放送出来ない様な猟奇的な殺人を何十件と繰り返した残虐非道な人物として登場した。カウンセラーによって精神鑑定が試みられた事もあったが、「診断出来る所が無い」と匙を投げたと言う。まさに怪物としか言い様が無いが、彼の世話をしていたホームレス達が次第に彼を独占しようと殺し合いを始める辺り、男も狂わせるだけのカリスマや、容姿・色気があると思われる。


「村のほとんどの男性と性交渉を行っていた女子高生がぼっとん便所で産み落とした子」と言う悲惨な生い立ちであり、生後間もなく母親を死に追いやり、養護施設の子供や職員、ホームレスや武装した警官まで、行く先々で出会うありとあらゆる人々を笑いながら殺しまくっていたとんでもない外道である。もはや「恩を仇で返す」では済まされない。

霧島美穂の両親を殺したのも彼であり、美穂がライダーバトルに参加したのも両親を生き返らせる事が目的だった。

生まれた時からずっと糞尿の臭いを嗅いでいた事からか臭いに敏感で、「人間からはクソの臭いがする」と常に言っている。

他の仮面ライダーを説得してライダーバトルを止めようとしていた城戸真司ですら、浅倉については説得を早々に諦め、最終的にはライダーバトルで倒すことを決意した程である。


最終的にはファムを追い詰めるものの龍騎とナイトの加勢により深手を負い敗北。ミラーワールドに輝く満月を見上げながら、ずっと探していた「便所からの出口」を想いつつ、消滅した。


HERO SAGA

ナイトから強奪した疾風のサバイブカードでsicオリジナルのサバイブ形態となってオーディンに挑むも敗北したり、様々なミラーモンスター達をユナイトベントして最強のキメラモンスターである「ジェノサバイバー」を召喚したりした。

召喚したはいいものの、余りに強大な為に制御しきれずミラーワールドが崩壊を始めてしまうがゾルダの放ったエンドオブワールドがジェノサバイバーを倒した為事なきを得た。

しかし、その直後、リュウガと化した城戸にゾルダと共にボコられ敗北、そのままフェードアウトした。


『龍騎』以降での活躍

変身前・後問わず物語を引っ掻き回すには十分強い危険性のある性格とインパクトがある事から客演には恵まれており、龍騎ライダーの中ではトップクラスの客演数を誇る。しかも顔出しの出演でも主役の真司や2号の蓮を差し置いて1番多い


仮面ライダーディケイド

第19話、『オールライダー対大ショッカー』、『MASKED RIDER LIVE&SHOW 〜十年祭〜』にて王蛇が登場。

『龍騎』の浅倉本人かは不明だが、性格付け自体は『龍騎』準拠であり、CVもオリジナルキャストである。


【裏技】仮面ライダーブレイブ Surviveせよ!復活のビーストライダー・スクワッド!

仮面ライダーエグゼイド』に登場する仮面ライダーブレイブが主人公であるスピンオフ作品『仮面ライダーブレイブ Surviveせよ!復活のビーストライダー・スクワッド!』にて、浅倉が変身前・変身後両方の姿で登場。

タイガサソードダークキバビーストといった野獣系ライダーを率いる形で登場し、ブレイブの変身者・鏡飛彩と対決する。


TV版の規制から解放された影響かは不明だが、

  • 飛彩の助手・さつきを鉄パイプで一方的にメッタ打ちにする
  • 宝生永夢に重傷を負わせる。
  • 鉄パイプ(後頭部)→蹴り→ガラスなどの破片が大量に入ったゴミ箱→投げられる→踏み付け→鉄パイプ(腹部)(なお、『マイティノベルX』によると、14話と15話に起きた出来事である。)

と、TV版以上にやりたい放題であり、浅倉自身の風貌も相まって怖さが遥かに増している。

その凶暴性を飛彩は「病原体その物」と例えていた。


この他、さつきの買い物袋から取り出したサバ(正確にはハマチ)を生のままかじりついてはサバじゃねぇ!と言い放つなど、中の人ネタも披露しており、さらにはガードベントネタも健在である


活躍

序盤でキングダークとビーストライダー・スクワッドの会合に乱入し、いきなり味方であるはずのタイガ達に鉄パイプで襲い掛かる凶暴性を見せ付けた。

その際に彼が「終わりの無い戦い」を求めていることを察したキングダークからライダーガシャットを奪うように指示を受けたらしく、夜中に帰宅中だったさつきの前に出現。上述の中の人ネタを披露した後、ガシャットを要求した事で彼女からビンタを受けるも、「昔、俺をそう言う目で見る女が居たな」とまるで意に介さず、鉄パイプで彼女をメッタ打ちにして病院送りにした(因みにこの時、さつきが助けを求めようとした警察官も浅倉の犠牲になっている)。


後日、今度はタイガ達に取り囲まれていた永夢を襲撃し、彼が持っていたナイトオブサファリガシャットを回収したが、あくまで命懸けの戦いを求めていることから「ゲームだと?くだらん」とガシャットには全く興味を抱いておらず、ガシャットを放り捨ててからは永夢に上述の暴行を加えて重傷を負わせた。

続いて、飛彩の助手・みずきにも襲い掛かるも、ソコに駆けつけて来た飛彩と直接対決になる。タイガとダークキバがブレイブに倒される中、戦いに参加出来ない苛立ちを募らせていた所に何者かが投げて来たと思われるカードデッキをキャッチし、ソレによって遂に王蛇に変身。ブレイブと戦うのに邪魔だったサソードとビーストを一方的に叩きのめした後、ブレイブと1対1の戦いになり彼を変身解除に追い込む。


しかし、事前に永夢からナイトオブサファリガシャットを回収していた飛彩がサファリクエストゲーマーレベル4に変身した事で形成が逆転。彼の繰り出す攻撃をサソードやビーストを盾代わりにする事で凌ごうとするも、ブレイブが王蛇のカードデッキに攻撃を集中させていた事で次第に動きが弱まっていき、トドメの「ナイトオブクリティカルフィニッシュ」を喰らい敗北。

変身が解除されても「戦わなければ・・・、死人も同じだ」と変わらず戦いを求め続け、最期は飛彩の前で笑いながら消滅した。しかし、飛彩からは「お前が命を語るな」と切り捨てられた。


余談

演者も萩野氏本人であり、彼が浅倉威役で仮面ライダー作品に顔出し出演するのは実に15年振りとなる(萩野氏は仮面ライダーディケイド第19話や『オールライダー対大ショッカー』等でも王蛇を演じているが、これらは声のみの出演であり、顔出しでの出演は叶わなかった)。

なお、オファーを受けた際に『エグゼイド』の作風を見て、「俺が出たら『ドラえもん』に『北斗の拳』が出るようなモンじゃねえの?」とツッコんだ。


2017年2月19日(日)より配信中。

ただし、この作品は「東映特撮ファンクラブ」のオリジナル作品であり、有料会員のみ視聴できる。

なお、「東映Youtube Official」では、冒頭7分間が無料で公開されている。


【特報】


【予告(15秒)】


【予告(30秒)】


RIDER TIME 仮面ライダー龍騎

17年RIDER TIME


仮面ライダージオウのスピンオフ作品『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』にも登場。

これまでの映像作品とは違い、無精髭を生やしており、ジャケットの下には黒いインナーを着用している。(ちなみに萩野氏のインタビューによると、髭に関しては別の舞台作品の関係で生やしていたもので、監督に相談した結果生やした状態で撮影する流れになったとの事)


記憶を失った状態で集められた他のライダー達とは違い、なぜかライダーだった頃の記憶が残っている


EPISODE1では、ライダーバトルが始まると共に「嬉しいぜ…また、祭りが始まるってか」と真っ先に王蛇に変身、真司が変身した龍騎に襲い掛かった。

ライダーバトル開始から4日目では、蓮が変身したナイトと交戦。そこに不意討ちで襲い掛かって来たデッドリマーをゾルダが銃撃で追い払った為、その事で庇われたという思い込みから苛立ちゾルダに襲い掛かろうとしたが、ゾルダの変身を解いた吾郎からは「先生」と呼ばれ、自分に忠義を尽くそうとする彼の態度には流石の浅倉も困惑の表情を示した。

当然、最初は自分に尽くそうとする吾郎を拒絶していたが、何度暴行を加えても吾郎が離れようとしなかった事で流石に折れたのか、後にミラーワールド内の法律事務所で吾郎から振る舞われた手料理を味わった事で彼を気に入り、暫くは付き従わせる事にした(吾郎には「お前を倒すのは一番最後だ」と告げている)。

その後、仮面ライダーガイ仮面ライダーライア達が真司と木村仮面ライダーベルデの2人を追い詰めていたところに突如現れ、いきなり発動したベノクラッシュでタイガを殺害。その後も付き従えたゾルダと共に、ガイやライア、シザース達を相手に暴れ回る。


EPISODE2では、結果的にタイガ以外を倒す事は叶わず生き残った全員に逃げられる。

その後、再び法律事務所に戻り吾郎の食事を味わっていたところ(因みにこの時出された料理は本編で吾郎が真司から作り方を教わった餃子だった)、過去の記憶を保持している事から真司と蓮に自分達の過去について尋ねられるも、結局は「永遠に戦い続ける。それが、俺たちの運命なんだよ」と語って2人に襲い掛かった。


EPISODE3では、中々他のライダーと戦えない事にフラストレーションを募らせ吾郎に八つ当たりで暴力を振るう中、そこに現れた裏真司=リュウガから宣戦布告され、リュウガと激突する。一方的にやられた劇場版とは違い、今度はほぼ互角の殴り合いを展開していた。しかしそこに介入して来たナイトとも剣を交え、その際にナイトが告げた「気付いているか?お前は死を望んでいる」という言葉に一瞬だけ動揺し、その隙を突いた飛翔斬でダメージを負う。

一命は取り留めてその場は逃走したが、疲弊した王蛇の前に実は記憶を保持していた吾郎が立ち塞がり、マグナバイザーの銃撃を受ける。更に彼の変身したゾルダのギガランチャーによる砲撃を喰らうもそのまま突撃し、相打ちに近い形ながらも彼を撃破した。

それでもまだ死亡していなかった彼は、生身のままべノサーベルを片手に真司と蓮に襲い掛かり、蓮に致命傷を負わせる。その直後に浅倉の肉体は限界を迎え、満たされぬ欲求を叫びながらその場に倒れ、消滅した。


MOVIEバトルロワイヤル

真司、蓮と共に登場。この3人が共演を果たしたのは、『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』以来3年振りになった。


コラスが開催した「デザイアロワイヤル」のプレイヤーとして、ナイトやリュウガと共に参戦。


悪魔マラソンゲーム」では電車内に王蛇の姿で現れ、仮面ライダーバイス仮面ライダーバッファと交戦。相変わらず自身が戦いを楽しめる様な相手を求めており、吾妻道長に対して「甘過ぎるんだよ、坊や」と口にしてバッファを圧倒。変身解除された道長がジャマーエリアの壁に飲み込まれた事で結果的に彼を脱落させる形になった。


その後、デザイアロワイヤルのファイナルステージ「仮面ライダー絶滅ゲーム」へと勝ち進み、バイスと交戦。バイスからは「人の皮を被った悪魔」と言われてしまった(まぁ、ある意味間違ってはいない)。

しかしその途中、ギロリがゲームマスターとしての権限を取り戻した事で復活したバッファと再び交戦。1回目とは違い互角の戦いを繰り広げた後、『RIDER TIME 龍騎』以来3年振りに蓮/ナイトとも対峙したが、最終的に仮面ライダーシーカーが倒されゲームがクリアと見做された影響で「脱落」となった。


デザイアカードに書いた願いは「命尽きるまで戦え」。どの世界でも彼の願いは変わらなかった。


仮面ライダーアウトサイダーズ

ep.1『鏡の世界(ミラーワールド)のお宝と王蛇の帰還』で、20年の時を経て、主人公として登場した。

オーディオコメンタリーによると、本作の時系列は『仮面ライダー龍騎』最終話のその後にあたると柴﨑貴行監督と湊陽祐プロデューサーが語っていることから、『仮面ライダー龍騎』最終話で登場した浅倉と同一人物である可能性が高い。


作り替えられた「戦いのない世界」で、弟のために西浜市議会議員・根津忠太の汚れ仕事を請け負っており、自身に王蛇のカードデッキを渡そうとしてきたオーディンに対しても「俺は殺しはやらない」と告げるなど、ライダーだった頃の彼からは考えられないような性格に変貌した。


しかし、根津の命令で銀行強盗を行った際に根津が自分を用済みにし、警察送りにしようと企んでいた事を明かされたことで怒りを露わにし、さらに、そこに再び現れたオーディンが渡したカードデッキを受け取った瞬間、浅倉の中に封じられていた過去の記憶が呼び覚まされ、本来の残忍かつ凶悪な性格に戻ってしまった


その後、根津の元に乗り込んで彼を殺害し、王蛇に変身した。ミラーワールドに突入し、既にバトルを開始していたゾルダ、ライア、ガイの戦闘に乱入し、3人を一方的に蹂躙して撃破した(ちなみに、ガイは原典同様にベノクラッシュを受けて撃破された)。そこへオーディンが現れ、王蛇が最後の1人になったことを告げた瞬間、アドベントで呼び出したベノスネーカーでオーディンの隙を突き、「サバイブ(無限)」のカードを強奪し、仮面ライダー王蛇サバイブに変身した。オーディンを圧倒してファイナルベントで致命傷を与え、ダメ押しとばかりにベノヴァイザーツバイで滅多刺しにしてトドメを刺した。


オーディンを葬り、最後の一人になったが、戦いの飢えは満たされておらず、怒りが募ってオーディンのカードデッキを踏み付けようとしたが、そこへ突如現れた仮面ライダーディエンドにオーディンのカードデッキを奪取される。矛先をディエンドに変えた浅倉はディエンドに殴り掛かるが、軽く受け止められる。その後、ディエンドがゼインの姿を投影し、「奴(ゼイン)は、きっと君より強い」と伝えられると、「面白い、俺が潰してやる。あいつ(弟)を殺った後でな・・・。」と告げ、立ち去った。


余談

  • 今作では終始無双の強さを見せており、ゾルダ、ライア、ガイの3人をたった一人で全滅させ、原典では龍騎サバイブナイトサバイブが全く手も足も出せなかったオーディンをサバイブで圧倒して倒しライダーバトルの勝者になっている
    • また、TV本編で生き残った蓮、『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』で生き残った真司に続く、3人目のライダーバトルの勝者になった。なお、本作で王蛇が倒したオーディン以外のライダーは、原典で王蛇が倒したライダーである

  • 一方、記憶が戻る前の浅倉は、ゴロツキで汚れ仕事を請け負って銀行強盗を仕掛けたものの、「人殺しだけはしない」と誓いを立てており、銀行強盗の際には銃を所持していたが、あくまで威嚇用にしか発砲しておらず、自分を取り押さえようとした銀行の警備員も殴って気絶させただけで殺害はしていない(ただし、根津との会話で「この世は喰うか、喰われるか」と語っており、本来の性格ほどではないが、根っこの部分では弱肉強食の理論を持っていることが窺える)。
    • 弟である暁に対しても、「迷惑をかけてしまった詫びをしたい」という思いで、汚れ仕事の報酬で得た金で仕送りをしようと考えていたなど、本編で弟をベノスネーカーに喰わせて殺した時とは打って変わって弟思いな兄としての一面が出ており、本編の凶悪さは全く無いこれまでとは違った一面を見せている。
    • 実際、根津からの報酬で金には困っていない筈であるにも拘らず、この時の浅倉の服装は浮浪者の様に貧相なものであり、自分の為に金を使うことはなく、弟のために資金を貯めていたことがうかがえる。
      • しかし、結果的に浅倉は本来の残忍な性格に戻ったことで、再び弟の殺害を目論んでおり、記憶が戻る前の弟への想いは、幻の如く消え去った・・・

“史上最凶の仮面ライダー”として

ダークライダーの魁的存在

彼の存在はそれまで「仮面ライダー=正義の味方」だったテンプレを打ち砕き、ダークライダーという新たなジャンルの礎となり、シリーズ全体としても大きなターニングポイントとなる程の影響を与える事となり、その最後までブレない突き抜けた悪のキャラクター性故に爽快感や強烈な印象を残し、『龍騎』のストーリーを象徴する存在としてだけでなく、シリーズ全体においても史上最凶のライダーと称され、高い知名度と人気を誇り、放送当時からテレビブロスの様に、浅倉を応援していた雑誌も存在していたりする等、単なる悪役とは一線を画す存在として注目を集めていた。


因みに、特撮に関する知識が疎い人間からはよく勘違いされがちであるが、ダークヒーローとしてもダークライダーとしても、浅倉は元祖という訳ではない

また、女性ファンからは美形で色気が凄いと定評がある。


賛否両論のアンチヒーロー

とはいえ、放送当初は「殺人犯が仮面ライダーになる」前代未聞の例だった事や、劇中での残酷な行いに対し、苦情も少なからず殺到した。苦情に関しては視聴者に留まらず、テレビ朝日東映両関係者からも中々了承を得られず、浅倉の残虐性を表した描写で制作サイドが採用を妥協または諦めざるを得なかったシーンも少なくなかった(つまり本編中の描写でさえも、まだ子供向きに大分ソフトにしたという事である)という。遂には上層部から「子供番組なんだから、もうちょっと考えてやってくれ」と直接注意されてしまった萩野氏も、役のなりふりについて番組プロデューサーの白倉伸一郎氏に相談したところ「貴方は今のまんまやって下さい。全部そういうのは私が責任を持ちますから。好きなだけやって下さい」と叱咤激励されると同時に心強いお墨付きを得たという。

その後、「少女とのエピソード」が放送された後では苦情は無くなったと言われている。


演じた萩野氏も後に、龍騎を見ていた母親層からの応援は多かったが、小さな子供達には殆ど怪人役と同じ扱いを受け、顔を見ただけで泣かれてしまったり、街中で「殺されるー!」と叫ばれた事で警察から職務質問を受ける羽目になった事があった他、とある回の収録時に撮影現場に居合わせた女子高生達から「蛇野郎」「キモい」とバカにされたり、休憩の合間に寄ったサウナの中で居合わせた厳つい風貌の人達から「ウチの子供がテレビでお前を見る度に怖がってんだよ」と文句を言われたりと、悪役故に苦悩したエピソードは非常に多い。そのエピソードの一部をイベントやインタビューで語っている。因みに、初代仮面ライダーを演じていた藤岡弘氏も、浅倉を始めとする龍騎の仮面ライダー達の人物設定については「仮面ライダーという概念そのものを冒涜してる」と怒りを露わにしていたという。浅倉の名がその初代ライダーと同じ「たけし」であるのは何の因果だろうか。


それでも中には「王蛇のヒール(悪役)振りがかっこいい」と好意的に受け止めてくれた子供も何人かはいたそうである(萩野氏曰く「その子達からも怖がられはした」らしいが)。

実際、後年になって『龍騎』放送当時子供だった視聴者達からも「突き抜けたヒールぶりや強さが好きだった」「芝浦淳東條悟といった嫌いなキャラ達をコテンパンにやっつける様が爽快だった」という声が少なからず挙がっており、前述にもあるとおり全体的なキャラ人気は寧ろ高かった事から、キャラクターとしては好きだが、直に会うとなると話は別という事かもしれない。


実際、城戸真司役の須賀貴匡氏や秋山蓮役の松田悟志氏、北岡秀一役の涼平(現:小田井涼平)氏ら共演者達でさえも、撮影当時の萩野氏の印象について、「あんな人がいるんだなと思った」「恐い」「話しかけたらしばかれるんじゃないかと思った」と内心恐怖させる程に、当時は演技の外でも浅倉のイメージを連想させる程に殺伐とした雰囲気を漂わせていた。このエピソードは共演した松田氏や当時助監督だった鈴村展弘氏が動画内で証言している。


当然ながら本来の萩野氏はそんな凶暴な人物などではなく、浅倉とは対照的な気さくな性格である。その為、撮影を通して須賀氏や松田氏も「アニキ」と慕う様になっていった。


様々なジャンルに影響を与えた名悪役

その純然たるダークヒーローとしてのキャラクターは、萩野氏の迫真の怪演も合わさって、多くの俳優やクリエイターなどの表現者達をも魅了した。

門矢士仮面ライダーディケイド役の井上正大氏は平成ライダーで特に印象深いライダーを聞かれて王蛇と答え、後年演者であった萩野氏ともYoutubeにおける自身の動画において対談を実現している。

また、龍騎のファンである鏡飛彩仮面ライダーブレイブ役の瀬戸利樹氏はビーストライダー・スクワッドで王蛇との共演が決定したと聞いて興奮したという。


この様に、後年に仮面ライダーを演じる事になる多くの若手俳優達からも一目置かれる事となった他、後に『仮面ライダー鎧武』の脚本を担当した虚淵玄氏にとっては思い入れの深いキャラクターになったらしく、『Fate/Zero』の雨生龍之介、『魔法少女まどか☆マギカ』の佐倉杏子等、自身が手がけたバトルロワイヤルモノ作品の多くに、「浅倉威枠」として意識したキャラクターを配置しており、鎧武では序盤におけるワイルドカード的存在として登場した凰蓮・ピエール・アルフォンゾ仮面ライダーブラーボを浅倉をオマージュした凶悪殺人犯として登場させる構想もしていたという(しかし、残念ながら時代の変化によるテレビのコンプライアンスの厳格化の影響や、登場時期のストーリーがまだシリアス路線に入っていなかった事から、凶悪な人物として登場させる事は難しかったため、やむなく断念し、軍人という設定に変更したという)。


イライラ語録

  • 「イライラするんだよ…」
  • 近くにいたァ…お前が悪い
  • 「本当に楽しいよなァ?…ライダーってのは…」
  • 「お前、泥を食った事があるか?泥だよ…俺は何度も食ったぜ。食いモンが手に入らなかった時に…。俺の口の中にはまだ泥の味が残ってる…! 残ってるんだよ…泥の…味が…。」
  • 「今は、さっきの弁護士を叩きのめしたいな。1分後にはアンタに変わってるかもしれないが」
  • 「成程。ライダーになるのは面白いな。イライラがすっかり消えた。」
  • 「興味ないな、いつ終わろうと知った事か!今戦えればそれで良いんだよ。俺は…」
  • 「鬼ごっこがァ、趣味なのか?戦えよ!俺はまだ満足していない!」
  • 「おかしくなりそうだったぜ…ずっと戦えなくてな」
  • 「ミラーワールドに刑事は要らない…」
  • 「俺はな…いつも腹が減ってるんだよ…お前を倒せば少しは満足できるかもしれない…!!」
  • 「フヘハハハハ!ドジなのはお前達の方だったな!」
  • 「英雄だろォ…?おン前ェ…!」
  • ここかァ、祭りの場所は
  • 「弁護士さんは〜金持ちだ〜♪命が惜しくて逃げ出した〜♪」
    • ビーストライダー・スクワッドでは「看護師さんは〜弱虫だ〜♪仲間を見捨てて逃げ出した〜♪」になっている。
  • 「こういうもんなんだろ?違うのか?」
  • 「バカか?俺は興味が無いだけだ…」
  • 「そうだ、最後まで醜く抗え…!俺が殺してきた奴らは皆そうだった!人間ってのはな、死を感じる時が一番イキイキしてる!」
  • 「戦いってのは、命懸けじゃないと意味が無いんだよ…!」
  • 「この感じだ…!死ぬか生きるかの命の奪い合い、生きてるって感じがするぜ!」

余談

浅倉のキャラクターを提案した小林靖子女史曰く、発案当初は死刑囚だったそうである。


因みに、浅倉が作中で着用(ミリタリーショップで店員を殺して強奪)している蛇柄のジャケットは演者である荻野氏の私物らしい(「CSM Vバックル」スペシャル対談によると、当初は蛇柄のシャツに蛇柄のパンツと徹底した蛇尽くしコーデで行く予定だったらしい)。


なお、『アウトサイダーズ』のオーディオコメンタリーによると、私物のこのジャケットは本作の時点でも『龍騎』の撮影当時に着てたものと語っている。


関連タグ

仮面ライダー龍騎 仮面ライダー王蛇

浅倉暁

悪のカリスマ 悪の美学 絶対悪 脱獄囚 金髪

外道 サイコパス 戦闘狂 美形悪役

黒い東映


関連・類似キャラクター


4号ライダー変身者

木野薫浅倉威上城睦月

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