「さんざん俺様の部下をかわいがってくれたそうじゃねえか、ええ?ネオ・ジャパンのファイターさんよお」
CV:津久井教生
概要
第13回ガンダムファイトのネオ・イタリア代表ガンダムファイター。ネロスガンダムに搭乗する。後にデビルガンダム四天王の一角となり、ガンダムヘブンズソードにも搭乗している。
マフィアの頭目を務める残忍にして凶暴、卑劣な性格の男で、目的のためには手段を選ばない。
正規の格闘家ではないが、常人離れした個人戦闘力でネオ・イタリアの裏社会にその名を知られた腕っ節を買われ、代表選手を選びあぐねていた同国のガンダムファイターに抜擢されている。
アニメ第1話登場(ついでに本編で最初に画面に映ったネームドキャラもミケロである)。ファイターとしての立場と権限を利用してあくどいことを繰り返しており、ドモンにも絡んだが返り討ちにされてしまう。ドモンが対戦した最初の相手であり、また彼とドモンの試合は第13回ガンダムファイト最初のファイトでもあった。蹴り技が元々得意だったのか、「銀色の脚」という必殺技を持っている。当初は蹴り技のリーチで優勢に立つものの、本気を出したドモンのシャイニングフィンガーによって頭部を破壊されて失格となってしまう。その際、ドモンの圧倒的な気迫と頭部を徐々に破壊されていく恐怖によって白髪化する。更には失格となった事で、これまでファイターであったために免除されてきた罪状が復活して警察に逮捕されてしまった。
しかし、後に「特例」によって決勝大会に進出し、アニメ第25話で再登場を果たす。また同時にDG細胞を植え付けられており、必殺技である「銀色の脚」を「虹色の脚」に改良・強化するなど以前に比べ遥かにパワーアップしている。元々の性格と生きたまま自分の意思でDG細胞を受け入れたためか、大半のキャラクターに見られるような人格の凶暴化は無かった。
同じく特例で決勝進出扱いとなったチャップマンの所属するネオ・イングランドはホイットニー卿とネオ・ホンコン元首ウォン・ユンファが密接に関わっていたのに対し、ネオ・イタリアの要人は全く出てきていないことから元々の選出理由の適当さもあって政府側も半ばミケロを放逐状態でウォンとの裏取引に二つ返事で合意したものとみられる。
最期はサイ・サイシーとアルゴの決死の攻撃によって倒された。
なお、こんな悪人だが、きちんとガンダムファイト国際条約については認識していて、第1話で「頭部を破壊されたら失格」「コクピットは狙ってはいけない」という規則を視聴者に身をもって教えてくれた人物でもある。同時に「最初の敵が強化されて再登場し、主人公を苦しめる」というシリーズではあまりいない存在でもある。
逮捕されたはずのミケロがどうしてネオホンコンにいたのかは不明であるが、ウォンが手を回したのではないかと言われている。後の外伝では東方不敗によってその才を見出されたとのことなので、彼の指示という可能性もある。
超級
アニメとは関係ない『超級!機動武闘伝Gガンダム』では刑務所に収監されていたがグランドガンダムの襲撃を受け脱獄、そのままデビルガンダム四天王入りしたという流れになっている。そのため同作ではベルチーノ警部がまたミケロを追っかけてネオホンコンに来ていた。
外伝・三侠新傳
本編ではドラゴンガンダムのフェイロンフラッグで頭をかち割られ大爆発に巻き込まれ、ほぼ死亡したと思われていた。そして各種文献でもそう記されていた。
しかし本作の30周年における新作小説「三侠新傳 ~東方の珠~」にて奇跡的に生存していたと判明。(まあサイ・サイシーとアルゴが生きていたのを思えばあながち無理な話でもない)ベルチーノによって再度逮捕されるも、DG細胞に侵されていた者としてどこの留置場も受け入れを拒否。そんな折、CDGC(DG細胞の研究・管理組織)に入ることをドモンに提案され、そこで治療を受ける身になっていたはずだった。
だが久しぶりにドモンが訪れると、ミケロは治どころかDG細胞に侵されて無事でいる貴重なサンプルとして実験を受けており(施設の研究責任者をレインが担当していたが、彼女は非人道的な実験に反対しており、参加しなかった)ため、これを由々しき事態と見たドモンによって強引に逃がされる。そして死に場所と定めた故郷のネオイタリアに移送されようとしている最中、新宿でマスター・ジュニアとエイチ・カッシュと出会う。
かつては典型的な悪役であり、様々な悪事を働いた身だが、懲りたのか反省したのか「年を食って丸くなっちまった」と自虐するほど大分人柄が良くなっていた。ドモンに対しても元はと言えばCDGCに入れたのもその身を慮ってのことだったこと、そして施設の実態を見て体裁を気にせず逃がしてくれたこと、死ぬなら故郷でと思っていた願いを叶えようとしてくれたことなど、手を尽くしてくれたことから恨み辛みはもうない模様。また、東方不敗にも恩義を感じているらしく、それを返すためジュニアにも積極的に助力している。
しかしその身体はDG細胞によって蝕まれており、DG細胞に包まれボロボロになった身体は目を背けたくなるほど。さらにDG細胞の影響で下半身は固まりつつあるなど満身創痍だった。だがジュニア達を助けるためネロスガンダム(ヘブンズソード)を最後の力を振り絞って運用。追ってきたゼウスガンダムをジュニアやエイチが駆るガンダムシュピーゲルと共に撃破するも、全ての力を使い果たす。最期は地獄と化したと言われるギアナ特区に気をつけるよう、ジュニア達に忠告してから、安らかに力尽きた。
なお、戦闘に使用したライフルはかつてデビルガンダム四天王だった頃に共闘した、チャップマンの形見である。
外部出演
スーパーロボット大戦シリーズ
『新スーパーロボット大戦』と『スーパーロボット大戦MX』で客演。
特に『MX』は原作終了後の世界観で本編開始以前に一度死亡した後にDG細胞でチャップマンと共に復活する設定となっており、良くも悪くも生前と変わらない状態でドモン達の前に立ちはだかる等、見方を変えれば「更正してくれる相手に出会えなかったミケロのIFの姿」とも呼べる役回りを演じていた(原作終了後の設定でスパロボに登場したが、その後に発表された原作終了後の作品とは解釈がまるで違っていたという点は彼と似ていると言えなくもない)。
関連タグ
機動武闘伝Gガンダム ネロスガンダム ガンダムヘブンズソード かませ犬 小悪党
パトリック・コーラサワー…最初に主役ガンダムの餌食になり、終盤まで登場するパイロットつながり。ただしこちらはかませ犬ではあっても愛すべきバカとも呼ぶべき真っ当な善人であり最後まで生存する。
グエル・ジェターク…こちらも物語冒頭で無礼な振る舞いをして主役ガンダムの最初の餌食になってしまったため、第1話時点では「ミケロのようなキャラではないか」と予想されていた。実際はコーラサワー同様悪人ではなく複雑な家庭環境に縛られていたために荒れてしまっていた苦労人で、物語を通じて成長を遂げた。またこちらは主役機にリベンジして勝ったこともある。
貴公子ジュニア…リアタイではGガンダムの30分後に放送していた番組で、同様に30周年企画で「死んだと思ったら生きてた」と後付けされた登場人物。パンク寄りな見た目という点でも似ている。