カードデッキ
かーどでっき
もしかして:デッキケース
『仮面ライダー龍騎』はTCGが子供たちの間で大流行していた時期に企画された特撮番組であり、本来「デッキ」とはTCGにおける持ち札(山札と手札の合計)のことを差す。
『龍騎』作中では、カードデッキはアドベントカードのみならず、それを保管するケースも含めたセットで呼ばれる。ケースが破壊されるとカードが保持できなくなり、契約も解除されてしまうため、契約者は仮面ライダーではなくなってしまう。仮にミラーワールド内でそのような事態に陥ると、自身の元契約モンスターをはじめとしたあらゆるミラーモンスターに襲われる上、ミラーワールドから出ることすらできなくなる。ミラーワールド内ではミラーモンスター以外は生き続けることができないため、仮にモンスターからの捕食を回避できたとしてもミラーワールド内でのカードデッキの破損は死を宣告されることを意味する。しかし、他者から譲り受けたカードデッキで変身すると、消滅を免れることができる(TVSP版より)。
香川英行が作り上げた疑似ライダーも仕組みは仮面ライダーと同じであるため、デザイン以外は基本的には上記と同じである。
なお、玩具では「カードデッキ」ではなく「ベントホルダー」という名称が使われていた。
ゲームマスターである神崎士郎に選ばれた人は、決まった段階でカードデッキを与えられる。このカードデッキを光を反射するもの(鏡、ガラス、金属板、水面など)にかざすと、契約者の腰にVバックルと呼ばれるベルトが現れ、そのベルトにカードデッキを挿入することで、仮面ライダーに変身できる。
ただし、『EPISODE_FINAL』や『MOVIEバトルロワイヤル』などでは鏡なしでVバックルが召喚されており、前者ではVバックルへのカードデッキ装填は省略されており、強化形態であるサバイブ体へ直接変身を果たしている。
しかし、Vバックルにミラーモンスターの紋章が無いカードデッキを入れてもブランク体と呼ばれる非常に弱い仮面ライダーにしかなれない。これではミラーモンスターには手も足も出ないため、自力でモンスターを探し「コントラクト」というアドベントカード(デフォルトで入っている)を使用することで契約する必要がある。こうして契約モンスターを得ると、無事に仮面ライダーとして活躍することが可能になる。契約後はメイン画像の様に、カードケースに契約モンスターの元ネタになった動物をかたどった金色(リュウガは黒)の紋章が現れ、その紋章が契約者のファイナルベントのカードのデザインにもなる。
サバイブ体になると、ケースの色が変化する。龍騎やナイトのような元が黒いデッキはライダーと同じ色になり、王蛇やライアのように元からライダーと同じ色のデッキは地色と金色が逆転する(S.I.Cオリジナルサバイブは変化しない)。ただし、デフォルト状態時点でもデッキの四隅にあるモールドやデッキのカラーリングは契約後と同じである。
サバイブ体仕様のデッキでサバイブ体へ直接変身したケースとしては龍騎サバイブが確認されているが、あくまでもジャンクション限定であり、本編では一度も行われていない。
契約モンスターが倒されるとデッキの紋章が消えてブランク体に戻り、変身者が生きている状態でデッキが破壊されるとそのまま変身が解除される(シザースやインペラーが該当する)。
また、所持することでミラーモンスターの気配を感知したり、ミラーワールドにいるモンスターやライダーを視認することができる。
なお、神崎からカードデッキを受け取った人間が戦うことを拒否すると、ミラーモンスターに捕食されてしまう。実際に、第22話に登場した斉藤雄一がガルドサンダーに捕食されている(神崎が手渡そうとしたカードデッキは手塚海之が入手し、エビルダイバーと契約して仮面ライダーライアになった)。第1話でも行方不明になった榊原耕一のアパートにはブランク状態のカードデッキが置かれているのが確認でき、ドラグレッダーの襲撃を恐れて部屋中の鏡が新聞で隠されていたことからもその危険性がうかがえる。
また、カードデッキが無傷であれば、変身者が死亡しても他者が使用してライダーバトルに参戦することができ、ライダーは続投扱いになる模様で、ミラーモンスターとの契約がアドベントカード依存であるためか契約も続行される。例として、TVSP版での城戸真司が変身する龍騎とナイトが該当する(こちらでは真司が2代目龍騎扱いになっている)。
作中では、複製品も存在しており、東條の持つ仮面ライダータイガのカードデッキを香川教授が複製し、その教え子である仲村創と香川教授がミラーワールドを視認するために使用しているが、複製品で変身することはできない。
『仮面ライダーアウトサイダーズ』では仮面ライダーに変身せずともカードデッキを持っていれば、自在にミラーワールドに出入りが可能であり、鏡の役割を果たすものであるならば、出入り口に制限はない。
『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』でも仮面ライダーがアドベントデッキ(カードデッキ)を変身に用いる点は共通しているが、その設定には以下のように大きな相違点がある。
- カードデッキをかざして「KAMEN RIDER!」と叫ぶことで変身する。そのため必ずしも光を反射する物が必要になるわけではない。
- (少なくともミラーモンスターや仮面ライダーの攻撃では)決して破壊されることがない。そのため変身の妨害を試みてきた相手に対し、原典とは正反対にアドベントデッキを積極的に盾として用いるといった場面が存在する。ただしアドベントマスターのアドベントデッキは例外のようで、かつてのゼイビアックス将軍との戦いで破損して一時使用不能となっていた。
また、本作ではDNAによって持ち主を認証するシステムになっており、変身できるのは登録された人物本人か同じDNAを持つ者(パラレルワールドの同一人物)に限られている。
ただしアドベントデッキの開発者であるアドベントマスターはこの制約を解除することができ、仮面ライダーセイレーンを本来の変身者とは異なるマヤ・ヤングでも変身可能とした。また、その時の描写からアドベントデッキには過去の使用者の格闘技術を新しい使用者にフィードバックする機能を持たせる事も可能な模様。
ゼイビアックス将軍もアドベントデッキの制作・改造技術を持っており、仮面ライダーストライクのデッキを改造することで他のライダーのカードも使用可能にした他、自身もアドベントマスターのカードデッキのコピーを使用して見せた。
『変身ベルト_Vバックル』に龍騎、ナイト、ゾルダ用のデッキが付属(ただし、ナイトは劇中のように黒ではなく、発売時点で非公開だったナイトサバイブのそれである)。
のちに発売された「牙召杖ベノバイザー」で王蛇仕様が販売されたのち、トイザらス限定で『変身ベルトVバックル 13ライダーセット』にて13ライダーのデッキが出揃った。
『COMPLETE SELECTION MODIFICATION Vバックル』ではアビスと龍騎ブランク体仕様のデッキも玩具化。
『レジェンドライダーシリーズ 変身ベルト 仮面ライダー龍騎』、『レジェンド変身ベルトシリーズ Vバックル』などではようやく比較的安価で劇中と同じカラーリングのナイトデッキが入手できた。
ゼロノスカード:プロデューサーと脚本家が同じ作品の変身ベルトに挿し込む事で仮面ライダーに変身するカード型のアイテム。牛がモチーフの緑のサブライダー(こちらは2号ライダー)が使用する。