※本稿では『仮面ライダー龍騎』における「サバイブ」について解説しています
概要
ライダーバトルの黒幕である神崎士郎は、13人のライダー達の戦いが一刻も早く決着し最後の1人が決定することを望んでいた。
とある理由(こちらを参照)から、士郎には、最後の1人を選び出すタイムリミットが迫っていた。だが、その一方でライダーバトルは遅々として決着しようとしない。
これに業を煮やして彼が投入したのが、この強化カードであった。
「生き残る」という意味の名の通り、そのライダーの力を他のライダー達を圧倒するほどまでに強化する力を持つ。
強力な1つの命を選別する目的を持つライダーバトルにおいて、このカードは、その秩序と公平性を大きく乱す本来ならば問題あるものだが、それでも投入しなくてはならないほど士郎は焦っていたようで戦いを促す目的の為かライダーバトルに消極的な手塚海之(後に秋山蓮に譲渡)と城戸真司に与えた。
しかしながら、TVSP『13RIDERS』では龍騎とナイトはデフォルトでこのカードを所持している。どうやって入手したのだろうか?
作中には「SURVIVE 烈火」、「SURVIVE 疾風」、「SURVIVE 無限」の3枚が登場。
烈火のカードを取り出すと炎が巻き起こり、疾風のカードを取り出すと風が吹き荒れ、無限のカードを取り出すと青と赤が混ざり合い紫に変化する。
どちらのカードも取り出した時点で召喚機が変形し、2枚のカードをベントイン可能になる。
ちなみにサバイブのカード3つの絵柄を合わせるとゴルトフェニックスの絵柄になる(無限は翼を広げたゴルトフェニックス、疾風は左翼、烈火は右翼の絵柄)。
召喚機の名称はオーディンを除き「元の名称+ツバイ」となり、ベントイン音声も変化し、エコーが掛かったものに変化する(ただし、第35話での認識音は音声ミスで通常の召喚機と同じになっている「〇〇ベント」の部分だけはドラグバイザーツバイのもの)。
但しその分エネルギーの消費が激しく無限以外はサバイブ形態の長時間の維持は出来ないらしい。
神崎士郎の手によって「SURVIVE 烈火」は城戸真司(仮面ライダー龍騎)の手に渡り、龍騎サバイブを、「SURVIVE 疾風」は最初手塚海之(仮面ライダーライア)の手に渡り次いで秋山蓮(仮面ライダーナイト)に渡され、ナイトサバイブを生み出した。
残る「SURVIVE 無限」のカードは仮面ライダーオーディンが常時使用している。
なお、オーディンのVバックルが他のライダーとは違って金色になっているのはこの「SURVIVE 無限」の力によるものとする資料もある(出典:『仮面ライダーの超常識』(双葉社)2016年・P227より)が、『仮面ライダーアウトサイダーズ』に登場した王蛇サバイブはそれに該当しない。
ただし、ジャンクションでは真司が龍騎サバイブ仕様のカードデッキをVバックルに装填して直接変身している他、劇場版では真司と蓮が通常のカードデッキを使って直接変身している(変身ポーズ自体は変わっていないが、デッキをVバックルに装填するという過程を省略して変身している)などサバイブのカードを使用せずに変身するケースが見受けられる。
『RIDER_TIME龍騎』でのオーディンもカードデッキをVバックルに装填しての直接変身となっている(変身した際には既に我々の知る姿=サバイブ体の姿となっていた)。
アドベントカードへの影響
サバイブのカードを用いて変身したライダーのカードには以下の変化が現れる。
- サバイブ仕様のアドベントカードは端子部分が赤くなる
- 「SURVIVE 烈火」、「SURVIVE 疾風」、「SURVIVE 無限」自体はデフォルトで端子が赤い。
- ただし、第45話のエンドカード演出では「SURVIVE 無限」の端子が黄色くなっているミスがある。
- APを表すゲージ(四角1つ1つが1000APに相当する)に二重枠で囲まれたゲージ(強化分)が追加される。
仮面ライダージオウでは
『RIDER_TIME_龍騎』では3枚のカードが揃っている限り、ライダーバトルが無限に繰り返されることが仮面ライダーオーディンの口から語られた(※)。
しかし、ジオウが龍騎ライドウォッチ、ゲイツがナイトライドウォッチを用いた事からオーディンのゴルトバイザーから「SURVIVE 烈火」と「SURVIVE 疾風」が消失、エターナルカオスを押し切られるという展開が描かれた。
(※)ちなみに、放送当時のカードダス版では自分の場に3枚揃えると特殊勝利できるカードとして扱われており、効果が真逆になっている。
使用者
公式
ライダー | 使用カード | 備考 |
---|---|---|
仮面ライダー龍騎サバイブ | 烈火 | |
仮面ライダーナイトサバイブ | 疾風 | |
仮面ライダーオーディン | 無限 | 本来は三枚すべて所持。 |
仮面ライダー王蛇サバイブ | 無限 | 『仮面ライダーアウトサイダーズ』で使用。 |
非公式
『妄想戯画』
ライダー | 使用カード | 備考 |
---|---|---|
仮面ライダーライアサバイブ | 疾風 | CSMでもサバイブカードを引き抜く音声が疾風のそれになっている。 |
『HERO SAGA MASKED RIDER RYUKI EDITION』
ライダー | 使用カード | 備考 |
---|---|---|
王蛇サバイブ | 疾風 | 『-アドベントカレンダー-』と『-IFの世界-』の二編に登場。ナイトから奪って使用。 |
仮面ライダーリュウガサバイブ | 烈火 | 『-IFの世界-』に登場。 |
テーマ曲
Revolution
歌:きただにひろし
『龍騎』の後期エンディングテーマ。
初使用は『スペシャル 13RIDERS』にて真司がナイトサバイブに変身するシーン。本編では龍騎サバイブの初変身シーンから使用され、以降もサバイブのシーンで多用されている。
クライマックス9
作曲:丸山和範
『EPISODE_FINAL』の最終盤にて龍騎とナイトがサバイブへ直接変身する際にはこちらが使用された。
『スペシャル 13RIDERS』の戦いを続けるEndではナイトサバイブ(真司)がライダー達が戦うシーンで使用された。
『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』版
原作とは設定が異なり、13人の仮面ライダーにそれぞれ専用のサバイブカードが存在していたが、ベンタラの仮面ライダー達が壊滅した際に殆どが行方不明となったとされる。
仮面ライダードラゴンナイト(KRDK版龍騎)用と仮面ライダーウイングナイト(KRDK版ナイト)用のカードはその生き残りの一人であるケイスによって死守され、彼女がベントされる直前にキット・テイラーとレンの手に渡された。
他にも仮面ライダーラスが原典におけるオーディンの姿で登場していることから、少なくともラス用のカードはゼイビアックス将軍が所持していたとも考えられる。
その他あれこれ
残る10人のライダーが使用した場合を妄想するコラ製作が放送当時から盛んであり、現在でもゾルダサバイブ・王蛇サバイブなどのイラスト製作が行われる、二次創作人気の息が長いカードである。
非公式媒体では、雑誌『宇宙船』に掲載された篠原保の『妄想戯画』の1つとして篠原オリジナルデザインのライアサバイブが公開され後にフィギュアが販売、『HERO SAGA』に王蛇サバイブ・リュウガサバイブが登場し後者がS.I.C.として販売された。
ライアサバイブは公式メディアでの登場はないが、ファンサービスなのか、『CSM Vバックル』には「SURVIVE 疾風」をドローする音が搭載されている。
『テレビマガジン特別編集 仮面ライダー龍騎』によれば、プロデューサーの白倉伸一郎はゾルダサバイブの登場も考えていたが、実現せず。『宇宙船 2010年 秋号』(ホビージャパン)のコラムでは小田井涼平がS.I.C.を改造してゾルダサバイブを製作する試みが行われたが、これも頓挫。
しかしながら、小田井のゾルダサバイブへの思い入れは並々ならぬものがあり、『その男、ゾルダ』(2002年・角川書店)、『仮面ライダーぴあ 超スーパーヒーロー大戦公式写真集』(2017年・ぴあMOOK)のインタビューで語っている他、2016年2月23日時点のツイートでも先述したS.I.C.版ゾルダサバイブの完成を諦めていないという。
もし、ゾルダサバイブを出す場合、3枚のうちどれを使用するかは不明である。
『駈斗戦士(カードウォリアー)仮面ライダーズ』ではツバイというアイテムを使用し、超進化したドラグランザーを身に纏うことで龍騎が変身する形態として登場(ただし、表記は『仮面ライダーサバイブ龍騎』となっている)。
オリジナルカードとして迅雷のサバイブ/爆炎のサバイブが登場し、『駈斗戦士仮面ライダーズ外伝 迅雷の戦士セット/爆炎の戦士セット』に付属していた。迅雷はライジングクウガ、ジャックブレイド、ダークカブト、爆炎は響鬼紅、ブラスターファイズ、リュウガ用であり、炎や雷のエフェクトを纏わせる効果を持つ。
関連イラスト
関連タグ
龍騎/龍騎サバイブ 仮面ライダーナイト/ナイトサバイブ 仮面ライダーオーディン
ドラグレッダー/ドラグランザー ダークウイング/ダークレイダー ゴルトフェニックス
サバイブ→ファイズブラスター
サバイブ→カイザフォンXX