解説
小説・漫画・映画・ドラマ・アニメ・ゲームなどの創作作品の中でも、主に学校を舞台としたエンターテインメント作品。その中でも、学校生活やその中での人間関係を描いたものを学園ものと呼ぶ。主な登場人物は学生と教師、その家族であることがほとんどだが、教師をメインに据えた作品は「教師ドラマ」「教師漫画」などと呼ばれる事が多い。
舞台となる「学園」は幼稚園・保育園から小学校、中学校、高等学校、大学や特殊養成機関・専門学校まで様々である。
ファンタジーやメルヘンだと魔法、武術を教える学校、人外の生徒が通う学校なども登場する。
小学・大学が舞台の作品は比較的少なく、中学・高校が舞台となることが多い。これは中学・高校という時期が人生の大きな分岐点のひとつであると同時に、思春期の恋愛や友情、あるいは部活動などに打ち込む姿が、万人の共感を呼びやすい題材であるためと思われる。大学以上を舞台にした漫画は、高校卒業後進学しない人がいること、子供が感情移入しづらいことなどから題材とされにくいが、地道に数を増やしてもいる。
学園ものは作者にも読者にも優しいジャンルで、学校制服は「作画が楽」「没個性過ぎず、悪目立ちもしないキャラクターを描きやすい」「お洒落(萌え要素)」という面で有利だと思われている。
また、義務教育は誰もが経験したことがあり、あえて説明せずとも認識を共有できる舞台として描きやすく、読みやすい。
多くの学園ものでは、生徒による自治権、生徒会や風紀委員などの生徒による学内組織の権力や権限が強い作品もあり、クラブの種類も普通なら認められないものもあって多種多様である。
また、複数の学園の番長連合同士が喧嘩や学力争いで対峙しているケースもある。
現実ではあり得ないあるいはあまり見ない、小中高の偏差値が均一なエスカレーター式の学園、超マンモス校、富豪ばかりが集まるお城のような学校も頻繁に登場している。
時代設定は現代とは限らず、未来、古代、中世、時代劇(寺子屋など)、架空世界と多岐に及ぶ。
学校を舞台にしている作品の中でも、部活動をメインテーマにしたものは「学園もの」とは言わず、「(競技名)漫画」「スポ根」「音楽もの」など部活動の内容によって分類され、「学園もの」とは呼ばれない場合が多い。スポ根も、日常スポーツ、超人スポーツなど、ジャンルが細分化している。
学園生活を主題としていない作品でも、学校を舞台とした作品や学校関係者がゲストキャラとして出演する作品は数多存在しているため、ハッキリと「これは学園ものだ」と区別しにくいケースもある。
いじめや性の悩み、複雑な家庭環境、違法ドラック、スクールカーストやインターネット(SNS)の正しい使い方などといった、時代に応じた社会問題についてあつかうこともしばしばある。
教師が主人公のドラマにおいては主人公が担任を務めるクラスの生徒の周りで起こる問題を通じて、彼等に時が経つにつれて忘れがちな『人として大切なこと』を全身全霊で教えていく。
はじめは日和見で半信半疑だった生徒たちも、主人公の意図や問題解決のためにできること等を自主的に考え、成長することによって少しずつクラスがまとまっていく。
物語の終盤にはある出来事が問題視され、生徒たちが主人公の退職・解雇の撤回を保護者会や理事会に申し出るが、最終的には主人公の説得で結果を受け入れ、最終話で主人公が卒業するパターンが通例となっている。
エロゲにおける「学園」
エロゲ業界では定番ものである。名前的にも。
というのも、ソフ倫の倫理規定により、エッチが出来る対象として18歳未満のキャラクターは出せないため、未成年であると分かる「高校」「中学」「小学」の名称が使えないため。
しかし女子大生の人気は高くない。そのため日本のエロゲでは高校に見えても高校ではない、18歳以上の人物だけが通う「学園」なる謎の教育施設が存在する。
この学園を卒業した後の進路先としては大学に行く事が多い。18歳で学園に入学して、3年通った後に大学に行くとなると、大学生は全員20歳以上にという事になる 。
6334制ではなく63334制なのだろうか?
エロゲ世界での教育システムは現実とは色々違うようだが、そこは大人の事情という事で見逃してほしい。
ただしあくまでも業界の自主規制であり、アダルトビデオ発祥のメディ倫(メディア倫理協会。現・コンテンツソフト共同組合)にはその規定が無いため、それが目的で移籍したメーカーも存在する(なおソフ倫は近親相姦も禁止していたので(義妹等はOK)、そちらが目的のメーカーも居たが、2005年にソフ倫でも解禁された)。
なお、AV女優が出演する学園物AVやソシャゲも存在する。こちらの年齢設定はどうなっているのか……と思う人もいるが、こちらはお察しくださいと言う方向でお願いしたい。
と言うか(特に70年代までは)テレビの学園もの(当然全年齢向け)でもセーラー服姿の女子高生を20代の女優が演じる事が多かったので、ゲームキャラ(声優の年齢)と大差はない。2004年実写版『エースをねらえ!』でも、お蝶夫人を当時21歳の松本莉緒が演じていた。
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