概要
ロー・ファンタジー(Low Fantasy)とは、ファンタジーに分類される作品のうち、現実世界や現実世界と繫がりのある世界を舞台とするものを指す。
ハイ・ファンタジー(異世界ファンタジー)の対義語として作られた語。
エブリデイ・マジックは限りなく同義語。エブリデイ・マジックが現代が舞台の日常ドラマが基盤なのに対して、ローファンタジーは現代の比率がちまちである(例:「現代が舞台だが、話の殆どが魔法や超能力を使ったバトル」「異世界転生・転移前にしか現代が提示されず、後はずっと異世界の文化にちなんだシリアスな展開が続く」等、広義のジャンルも指すことが多い)。
したがって、現実と異世界の間を転生・転移する描写がある作品はローファンタジーにあたるとされやすいが、様々な定義があるためナルニア国物語などがどちらに分類されるか長年議論の的になっている。
様々な定義
元の定義ではハイファンタジーは神話的なファンタジーであり、神話的ではないファンタジーはローファンタジーとされていた。
現実世界にファンタジー要素が配置されたものをローファンタジーと定義しているケースもある。この定義上では、現実世界から異世界に迷い込むポータルファンタジー(不思議の国のアリス、オズの魔法使い等)はローファンタジーではなくハイファンタジーに分類されている。現実世界の中に隠された世界がある作品がこの定義上でどちらに分類されるかは意見が割れやすい。
異世界が舞台で作品内に現実世界が登場しなくても、現実の都市生活を反映したアーバンファンタジー、現実の歴史をほぼなぞる流れで展開するファンタジー作品などを、ローファンタジーの一種と定義しているケースもある。
異世界転生や異世界転移の小説がメインである小説家になろうでは、過去に行われたジャンル再構成でハイ・ファンタジーとロー・ファンタジーは別ジャンルとして扱われるようになっている。
ただし小説家になろうでは「物語の舞台」によってジャンルを分けているため、異世界転生でも異世界が話の主要な舞台の場合はハイファンタジーとして定義される。混乱を避けるための異世界ファンタジーという単語もある。
典型的なローファンタジーの例
- 『はてしない物語』(ネバーエンディングストーリー)
- 『メリーポピンズ』
- 『ドリトル先生物語』
- 『ハリー・ポッターシリーズ』
- 『十二国記』
- 『サモンナイトシリーズ』
- 『デジタルモンスターシリーズ』
- 魔女っ子もの全般
- 『デビルマン』
- 『恐竜戦隊ジュウレンジャー』
- 『星獣戦隊ギンガマン』
- 『百獣戦隊ガオレンジャー』
- 『魔法戦隊マジレンジャー』
- 『天装戦隊ゴセイジャー』
- 『仮面ライダーウィザード』
- 『仮面ライダーゴースト』
- 『仮面ライダーセイバー』
- 『仮面ライダーガッチャード』
- 『魔法先生ネギま!』
- 『東京アンダーグラウンド』
- 『灼眼のシャナ』
- 『月姫』/『空の境界』/『Fate/staynight』/『魔法使いの夜』
- 『BLEACH』
- 『武装錬金』
- 『呪術廻戦』
- 『ハイスクールD×D』
- 『Re:CREATORS』(※星雲賞にノミネートされたため、SFと見る人もいるかもしれない)
- 『女神転生』/『ペルソナ』
- 『鬼滅の刃』
- 『とある魔術の禁書目録』/『とある科学の超電磁砲』
表記揺れ
関連タグ
外部リンク
- ロー・ファンタジー(Wikipedia)