概要
日本では「指輪物語」「ゲド戦記」と並び「世界三大ファンタジー」と称される名作。
……「ゲド戦記」だけ年代が後過ぎるのに、何でそんな組み合わせなのかは謎だが、それはさておき。
イエス・キリストなライオン「アスラン」が創造したナルニア国を舞台とする壮大な年代記である。
ファンタジーの様々な要素が混在しており、綿密な設定をするタイプのトールキンから当初にダメ出しされたのは有名だが、日本では「指輪物語」と同じ人(瀬田貞二)に訳されている。
※ナルニアでは、人間の男女を「アダムのむすこ」「イブのむすめ」と呼ぶ習慣がある、ナルニアにはサンタクロースが来て子供達にプレゼントをする、という部分は、冷静に考えると変だな。
主人公が現実世界のイギリスに住んでいた兄弟姉妹であり、異世界冒険譚としても楽しめる要素を持つ。
だが、それも『さいごの戦い』である意味衝撃的な結末を迎える事に。
映画化されており、2005年からシリーズ作品が公開されていっている。
シリーズ作品
全7巻。以下、刊行順。
1巻『ライオンと魔女』
2巻『カスピアン王子のつのぶえ』
3巻『朝びらき丸 東の海へ』
4巻『銀のいす』
5巻『馬と少年』
6巻『魔術師のおい』
7巻『さいごの戦い』
時系列順にすると『魔術師のおい』→『ライオンと魔女』→『馬と少年』→『カスピアン王子のつのぶえ』→『朝びらき丸 東の海へ』→『銀のいす』→『さいごの戦い』となる。
登場人物(数字は主に登場する巻)
ナルニアの友
- ピーター・ペベンシー(1、2、7)
四兄弟の長男で、リーダーシップを取る事が多くなる。
サンタクロースに剣と盾を与えられ、戦場に立つ機会も多い。
- スーザン・ペベンシー(1、2、7)
四兄弟の長女。美女であり、終盤の展開は議論を呼ぶ。
サンタクロースに弓矢と角笛を与えられる(角笛はカスピアンに譲られた)。
- エドマンド・ペベンシー(1、2、3、7)
四兄弟の次男。最初は白い魔女に騙され、暗黒面に堕ちていた。
サンタクロースには会ってない。
- ルーシィ・ペベンシー(1、2、3、7)
四兄弟の末っ子で、最初にナルニアを訪れた。
サンタクロースには秘薬と、護身用短剣を与えられた。
- ユースチス・クラレンス・スクラブ(3、4、7)
四兄弟の従兄弟。ナルニアに来る以前は、友達の居ないオタクだった。
ナルニアで竜に変身してしまった経験から、人間的に成長する。
- ジル・ポール(4、7)
ユースチスと同じ学校に通っていて、彼の性格の変化に気付いていた。
彼と共にナルニアに招かれる。
- ディゴリー・カーク(1、6、7)
四兄弟が疎開の為に引っ越してきた屋敷の主人。実は少年時代にナルニアを訪れた事があった(題名にもなっている「魔術師の甥」である)。
- ポリー・プラマー(6、7)
カーク先生の友人で、ナルニアを訪れた事があった。
異世界の住人
- アスラン(全巻)
ナルニアでは守護神として崇められているライオン。「ナルニアは人間が国王にならねばいけない」と諭し、歴代ナルニア王を任命していく。
- タムナス(1、7)
1巻で登場。ルーシィが初めて会ったナルニア人で、友達になる。
- 白い魔女(1、4、6)
1巻のラスボス。ナルニアを永遠の冬にしていた。以後の各巻にも同類の敵が登場する。
- カスピアン10世(2、3、4)
2巻より登場。冒険の末にナルニア王となる。東の海へ航海した功績により「航海王」とも呼ばれる。
- リーピチープ(2、3)
2巻より登場。勇敢なネズミの戦士。「一騎打ちで討ち死にする事こそ本望」という武士道精神の持ち主。でも小さいネズミ。
- 泥足にがえもん(4)
4巻に登場。悲観主義者だが、ジルとユースチスの後見人として北方の冒険に同行する。
- タシ大神(7)
ナルニアの隣国、カロールメン国の守護神(邪神)。アスランの宿敵だと思われていたが…?
他にも様々なキャラクターが登場し、最終巻ではモブキャラとして全員登場している。
表記ゆれ
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オルトウロスヘッダーのナモノ・ガタリ:本作を名前の由来とした日本の特撮怪人。
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