概要
原作9巻〜13巻にて行われた。アニメ化はされていない。
BB7のニガリことDr.フォアグラーがピザの斜塔にて開催した通称バンカー史上最強最悪の祭り。
優勝すれば塔の最上階にあるとされる大量の禁貨を手にすることができるが、負けたものは塔の壁にとりこまれてしまう。
各ラウンドは○階戦と表記される。
しかし、バンカー殲滅を狙うDr.フォアグラーはバンカー達を甚振り苦しめるやり方で戦いを強制し、敗者が壁の一部になる等、最早デスゲームそのものである。
仲間同士での戦いを余儀なくされる等のその悪辣ぶりは、コロッケですら激情と怒りに飲まれ掛け、劇中で初めて問答無用の憎悪を向けるほどである。
各ラウンドの内容
1階戦
突然崩れ落ちる床に落とされることなく、天井のロープにぶら下がることができたバンカーが次に進むことができる。
フォンドヴォーは主催者に反抗したコロッケを庇ったことで奈落の底に落とされてしまうが、落ちていく途中でバンクである巨大な棺桶に入り込んでいたことで生還し、第3階戦でテトの窮地を救ってリゾットの前に現れた。
2階戦
シャボン玉ドーム生き残り対決。同じシャボン玉ドームに閉じ込められたバンカー同士が1対1で戦い、勝ったほうが次に進める。1時間以内に決着がつかなかったり、ドームを破壊したりすると失格となる。
しかしコロッケとキャベツ、ウスターとプリンプリンが同じドームに閉じ込められたために仲間同士での戦いを強制されることとなり、順調に勝ち進んでいたピロシキはルッコラに圧倒されるモッツァレラを庇ったことで満身創痍のモッツァレラ諸共奈落の底に落とされてしまう。
ピロシキやモッツァレラ、涙ながらも心を鬼にしたプリンプリンに倒されたウスター、そして意を決したキャベツの犠牲にコロッケは癒えない傷を負ってしまう。
バンカー達を甚振り苦しめるやり方で戦いを強制する主催者もモニター越しでコロッケの苦しむ様を嘲笑い、コロッケをもっと苦しめてやろうと言わんばかりに狂喜していた。
3階戦
のどかな草原が広がるフロアを舞台に、禁カブトという禁貨マークのついたカブトムシ(但し、中には偽の禁カブトも混じっている)を探して捕まえる。禁カブトは他のバンカーから横取りすることが可能で、禁カブトをもって虫カゴゴールにたどり着いた8人が次に進める。
コロッケは第1階戦でのフォンドヴォーの脱落、第2階戦での仲間同士の戦いに加え、ウスターやキャベツの犠牲で、主催者への怒りや憎悪を抑えきれずに超必殺「ウードン」を発動しかけるも、「ここでお前が失格になったら、キャベツ達の思いが無駄になる」と叱咤するリゾットの言葉で思いとどまる。
一度はルッコラの策略で最後の禁カブトを奪われ失格になりかけたコロッケだったが、虫カゴゴール内でニガリにやられたグルテンが捕まえた禁カブトの脱走で急遽延長戦開始となり、何とか禁カブトを捕まえたコロッケはゴール手前で待ち構えていたバンカー達を「ウードン」で一掃し、無事にゴールする。
4階戦
ババ抜きバトル。ドアにトランプ模様が描かれた部屋に待機し、自分の番になったら好きな相手を指名し、1対1で勝負。勝てば次に進める。ただしババである主催者(ニガリ)を選んでしまうと即脱落となる。
部屋からはバトルの様子はもちろん、音も聞こえない。
3階戦のリターンマッチとしてルッコラを対戦相手にしようとしたコロッケはアクシデントでマグロンを選んでしまうが、勝利を収める。
ルッコラはニガリを選んで即脱落となったが、その際コロッケが爆睡していたため、正体を明かすのは終盤のT-ボーンとサーディンの対戦直前となるが、この戦いでサーディンの正体がアンチョビと判明する。
5階戦
天空バトル。目玉ロボが変形したステージを舞台に戦う。
ニガリが対戦相手にアンチョビを指名したことでコロッケとリゾットが仲間同士での戦いを強制されてしまうも、コロッケ達に真実を伝えるためにピザの斜塔へ駆け付けたタロとダイフクー、塔から脱出したフォンドヴォーやテトからカラスミの生存やニガリの正体がカラスミ・アンチョビ兄弟の父親のDr.フォアグラーであることを知らされる。
死闘の末、そして…
アンチョビとニガリの戦いを止めるべく二人の元へ駆けつけて真実を伝えるコロッケだが、二人はコロッケの制止も聞かず最後の攻撃に繰り出したその瞬間、お互いの変身が解け本来の姿が現れる。
息子の姿を見た瞬間に全ての記憶を取り戻したDr.フォアグラーだが、お互い攻撃の手を止められずにそのまま相打ちとなる。
死の間際に最愛の家族が実は生きていたことを知った二人はお互い「会いたかった…」と呟きながらそのまま息絶え、カラスミがやっとの思いで二人の元へたどり着いたのも時既に遅く、あまりにも悲しい親子の再会だった。
コロッケはカラスミ達のために塔の最上階で眠る禁貨や禁貨ゴーグルを託し、アンチョビ達を生き返らせようとするが、カラスミはその提案を飲まず、禁貨ゴーグルを破壊し、自分の力で家族を生き返らせることを決意し、父と弟の亡骸を抱えてどこかへ旅立った。
そしてフォンドヴォーが塔の中で見つけた石碑でピザの斜塔を破壊すれば壁の一部にされた仲間を助けられることが判明。塔から落下したアブラミーの首にはまっていた鎖によってピザの斜塔が崩壊し、コロッケは仲間と無事に再会を果たしたのだった。
出場選手
カラスミを生き返らせるためにオコゲの元での修行を乗り越え、ピザの斜塔にたどり着くが、たどり着くまでに塔のことを叫びながら走り回っていたために他のバンカー達に塔の存在が知れ渡るきっかけを作った。
しかし、第1階戦でフォンドヴォーが脱落し、第2階戦でキャベツとの戦いを強制される等と主催者の非道なやり方に苦しみ、第3階戦序盤では怒りのままに暴走しかけるも、リゾットの決死の説得で思いとどまる。
裏バンカーサバイバル開始前にレモネード達によってテトを人質にされて不利な状況に追い込まれるも、怒りと憎悪に飲まれかけたコロッケの精神的な支えとなり、第3階戦でコロッケとの協力プレイでテトを救出。第4階戦では決死の思いでレモネードを倒した。
第2階戦でプリンプリンとあたり、コロッケ同様仲間同士での戦いを拒むも、涙ながらに意を決したプリンプリンの不意打ちに敗北。
第2階戦でウスターとあたるも、サーディンの言葉に感化されたことで心を鬼にしてウスターを倒し、大粒の涙を流した。
第3階戦では敵に狙われずに地下から進むも、途中で同じことをしていたパンプキンと遭遇。しかし自身が捕まえた禁カブトが黒光りする虫の偽物で、両者共に驚いたあまりにそのまま地上へ飛び出し、取っ組み合いの末にお互いの覆面を外すと、似た者同士だったと気付き意気投合するが、お互いが足元に仕掛けた爆弾によって相打ちとなり、二人揃って脱落。
第1階戦で主催者に反抗したコロッケを庇ったことで奈落の底に落とされるも、落ちていく途中でバンクである巨大な棺桶に入り込んでいたため、壁の一部にされずに済む。その後なんとか壁を這い上がり、ヤキソバから解放されたテトと共に塔から脱出した。
第4階戦でアンチョビの完全再生を前にしても体力の限界まで諦めずに戦い続け、最後は自ら負けを認め、コロッケ達に後を託しながら脱落。
第2階戦で初めは仲間同士での戦いを拒むも、涙ながらも非情を貫いたプリンプリンに感化され、コロッケに戦いを挑む。
まるで自分の身を犠牲にしたかのように敗北し、安らかな笑みを浮かべながらウスターと共に壁の一部となるが、リゾットは「キャベツは自らを犠牲にしてコロッケに全てを託した」とキャベツの覚悟を見抜いていた。
裏バンカーサバイバルで幾度もコロッケ一行を叱責し、救っている。
第4階戦終盤戦でその正体がアンチョビと判明。
裏バンカーサバイバル開始前、主催者に逆らい、目玉型ロボの発射した光線で一瞬にして消滅させられ、壁の一部になった。
第2階戦でルッコラに圧倒され、シャボン玉ドームを破壊したピロシキに救出されるが、ピロシキと共に奈落の底に落とされ、壁の一部となる。
第2階戦までは順調だったが、モッツァレラの脱落により仲間がいなくなることに悲しみ、シャボン玉ドームを破壊してモッツァレラを庇うが、モッツァレラと共に奈落の底に落とされ、壁の一部となる。
裏バンカーサバイバル開始前、タンタンメンによって追い出され、自力で斜塔の壁をスージー・ニックと共に這い上がるが、第4階戦でアンチョビの攻撃の巻き添えを食らい落下。タロが埋まったアブラミーを地上に出したとき、自分の首にはまっていた鎖によってピザの斜塔が崩壊した。
裏バンカーサバイバル開始前、アブラミー共々タンタンメンによって追い出され、壁を這い上がるがアンチョビの攻撃の巻き添えを食い落下したものの、カラスミに救われた。
BB7
裏バンカーサバイバル開始前にテトを人質にとってリゾットを不利な状況に追い込む。第4階戦でリゾットとの一騎打ちの末に敗北し、バンクのチェリーと共に壁の一部となる。
第4階戦で裏バンカーサバイバルの黒幕にして、カラスミ・アンチョビ兄弟の父であるDr.フォアグラーと判明。
第4階戦終盤戦でその正体を現す。
第3階戦において分身でコロッケを撹乱させ、その隙に禁カブトを奪取。4階戦では主催者であるニガリ(Dr.フォアグラー)を対戦相手に選んだため、脱落。
「ウロ地獄」でテトを体内に閉じ込め、人質にしていたが、第3階戦でコロッケとリゾットの協力プレイによってテトを奪還され、敗北。
第3階戦でプリンプリンとお互いの悩みに同情・意気投合しつつも、お互いの仕掛けた爆弾の爆発により相打ちになり、二人揃って脱落。
裏バンカーサバイバル開始前、自分達に楯突いたガラムマサラを土蜘蛛シャワーで糸絡めにする。第2階戦ではサーディンとあたるが、戦闘描写も無くそのまま敗北。
BB7のリーダー。第2階戦でレモネードと対決し、小さいシャボン玉ドーム内に水が溜まり、そのまま窒息して敗北。
その他の出場者
ナルシストな性格をした優男風バンカー。第3階戦でどうにか禁カブトを捕まえたものの、他のバンカーが禁カブトを捕まえるのを待っている間にニガリに倒され、脱落した。
影と一体化できる能力を持つ黒服のバンカー。別作品に登場する笑ゥあの人とどこか似ている。武器は右腕のカジキスラッシャー。第4階戦ではルッコラを選ぼうとしていたコロッケと戦うが、影が出来ない空中に引きずり出され、敗北。
- ガラムマサラ
入り口に入る前、クスクスの「土蜘蛛シャワー」であっさり倒された。
- ナゲット
ネズミのような前歯が特徴の小柄なバンカー。第2階戦で寝ているT-ボーンに攻撃を仕掛けようとしたが、T-ボーンが寝ぼけて振り回した骨ヌンチャクが当たり、敗北。
- スコンブ
コートを着用したタラコ唇のバンカー。第3階戦で最初に禁カブトを手にするが、ニガリに瞬殺される。
- ラズベリー
裏バンカーサバイバルに登場したバンカー。第3階戦でヤキソバによる脅しから解放されたリゾットに即座に敗北。
- テバサキ
翼を持ち、空が飛べるオネエ口調のバンカー。テトが持つ禁カブトを狙ったが、運よく生き残り舞い戻ったフォンドヴォーのハンバーグーにより敗北。
- ペンネ
ピカタと共にコロッケから禁カブトを奪おうとしたがやられる。
- ピカタ
ライオンのような姿をしたバンカー。ペンネと共にコロッケから禁カブトを奪おうとしたがやられる。
- ワタアメ
蜘蛛のような姿をしたバンカー。グルテンが脱落した時、自分が仕掛けた蜘蛛の巣のようなトラップで最後の禁カブトを手に入れようとするが、コロッケにとられて脱落。
- 名前不明の2人組
モヒカンヘアの男とヘッドホンとスケボーが特徴の少年の2人組バンカー。
裏バンカーサバイバル開始前から行動を共にする描写が多いが、両者共に第1階戦で脱落し、壁の一部となった。
余談
- 作者はDr.フォアグラーとアンチョビの悲しい結末は裏バンカーサバイバル編開始前から考えており、担当編集とは「コロコロ史上最高の悲劇を描きましょう!」と心に決め、「ロミオとジュリエット」をイメージしたとのこと(ただし、実際にイメージしたのは悲しいラストの部分のみ)。
- コミックス10巻では『ギャグコロスタジオ』でMCを担当した鉄拳と大沢あかねがカメオ出演している(当時放映されていた頃、二人が「自分達もコロッケ!に出してほしい」と作者にお願いした)。また、コミックスおまけで作者がパンプキンと鉄拳の顔(パンプキンのマスクと鉄拳のメイク)が似ていることを指摘しており、第2階戦では鉄拳がパンプキンの対戦相手になっていた。