概要
『神さまの言うとおり』は別冊少年マガジンにて、金城宗幸原作・藤村緋二作画により2011年3月号から連載が開始された。2012年11月号に同作品は完結とされたものの、2013年1月より週刊少年マガジンに移籍し、『神さまの言うとおり弐』として再び連載開始。区別しやすいように前者は第壱部、後者は第弐部として分けられている。第壱部は全5巻で完結、第弐部は2017年2月に最終巻(21)が発行された。
内容は人が次々に死んでいくサバイバル・ホラー。特に第壱部はショッキングかつグロテスクな描写が多く、またキャラクターの自慰シーンもあったりと性的な描写も多数含まれている。
週刊少年マガジンに移籍してからは表現がかなりマイルドになったものの、それでも人が次々と死んでいくのは変わらず、また読者の想像を裏切る展開が数多く用意されている。
2013年10月16日発売の『週刊少年マガジン』46号にて、2014年秋に第壱部が実写映画化予定であることが発表された。監督は『悪の教典』の三池崇史、脚本は『半沢直樹』の八津弘幸。R15+指定。
11月15日から公開。映画オリジナルのデスゲームが行われたり、原作そっくりのキャラクターが登場したりと、原作既読者でも楽しめる内容になっている。
2014年11月1日より、「dビデオ powered by BeeTV」にて第壱部がムービーコミック化された。主人公の高畑瞬役には江口拓也、ヒロインの秋元いちか役には若手注目株の安済知佳、そのほかにも天谷役に羽多野渉、平井翔子役に福原香織と豪華声優陣を迎えている。また、主題歌には人気ロックバンド「FACT」の「Mile’s Away」が起用されている。
第1話は無料で視聴できる。第壱部全21話を配信予定。
作品名を『神様の言うとおり』や『神さまの言う通り』などと誤植されやすいが、正しくは『神さまの言うとおり』である。公式の略称は『神さま』。ファンの間では『神とおり』『神言う』と呼ばれることもある。
連載当時は担当T屋の煽り文がひどいことでも有名であった。
あらすじ
第壱部
出席者の物語。行われる試練は神小路かみまろによる「神の子」の選別。
高畑瞬はごく普通の高校2年生。冬のある日、授業中に突然教師の頭から「だるま」が現れ、死の「だるまさんがころんだ」が開始される。動いてしまったクラスメイトが次々と殺害されていく中、瞬は「生きる」ために臆病な自分を「殺し」、クリアのために走り出す。だがそれは、これから始まる恐怖のデスゲームの序章に過ぎなかった…。
第弐部
欠席者の物語。行われる試練はセイン・カミによる「カミーズJr.」の選別。
明石靖人はごく普通の高校3年生。冬のある朝、幼馴染みにしてサッカー部仲間の青山仙一と喧嘩をしてしまう。「臆病な鶏(チキン)」と罵倒された明石は、思わず学校を飛び出す。運命のその日、ゲームの「欠席者」となった明石の元に訪れたのは、動いて喋る二宮金次郎像だった。「勇敢な牛(ビーフ)」になるための明石の試練が始まる。
登場人物
こちらの項目では名前が判明している主要キャラクターを羅列するが、流石に生死如何しか紹介出来ない人物は割愛。
なお、物語の重要なネタバレ、キャラの生死は記述しない。
出席者
高畑瞬(たかはた しゅん)
秋元いちか(あきもと いちか)
天谷武(あまや たける)
佐竹(さたけ)
吉川晴彦(きっかわ はるひこ)
三神(みかみ)
城崎優(しろさき ゆう)
平井翔子(ひらい しょうこ)
奥栄治(おく えいじ)
秋本・クリストファー・健人(あきもと クリストファー けんと)
前田小太郎(まえだ こたろう)
真田ユキオ(さなだ ユキオ)
影裏章太(かげうら しょうた)
冠城敬宏(かぶらぎ たかひろ)
板東純子(ばんどう じゅんこ)
平野道生(ひらの みちお)
大熊正史(おおくま まさし)
平井響子(ひらい きょうこ)
白戸一平(しらと いっぺい)
青山仙一(あおやま せんいち)
欠席者
チームすなとり
明石靖人(あかし やすと)
持田涙(もちだ るい)
丑三清志郎(うしみつ きよしろう)
夏川めぐ(なつかわ めぐ)
星川芽衣(ほしかわ めい)
西野・スーザン・花(にしの・スーザン・はな)
鳳哲也(おおとり てつや)
戸呂井アキラ(とろい アキラ)
小浜来々留(こはま くくる)
末成浩樹(すえなり こうき)
末成大樹(すえなり だいき)
間凛平(はざま りんぺい)
チームあやとり
原海(はら かい)
柘植まさみ(つげ まさみ)
蓬莱やえ(ほうらい やえ)
藤浪波留(ふじなみ はる)
石田暁天(いしだ ぎょうてん)
田中正吉(たなか しょうきち)
茗荷勇人(みょうが ゆうと)
網走洋平(あばしり ようへい)
チームいすとり
紫村影丸(しむら かげまる)
愛甲龍臣(あいこう たつおみ)
福満重里(ふくみつ しげさと)
ミツバ
巴光圀(ともえ みつくに)
韮崎鐘(にらさき あつむ)
木村萌美(きむら もえみ)
里見ミカ(さとみ ミカ)
南方沙奈(みなみかた さな)
その他
神小路かみまろ(かみのこうじ かみまろ)
榎田拓海(えのきだ たくみ)
六手進一(ろくて しんいち)
オスメス(おす すめ)
試練
世界中の15歳 - 18歳の子供たちが巻き込まれた理不尽な死のゲーム。ゲームの特徴としては『場を問わず何の前触れもなく始まる』ことと『クリア条件のみが提示される』こと、『ゲーム会場となった場所は脱出不可能な閉鎖空間と化す』の3つが挙げられる。さらに、表向きのルールに加えて多くのゲームに裏ルールと言えるものが存在する。
また、ゲームのモチーフとなる物の名前がしりとりで繋がっているが、これはかみまろがタクミに売った同人誌に由来しており、「だるま」~「うん」と「うんどうかい」のゲーム内容に対応した同人誌がそれぞれ存在する。行われるゲームは国ごとに違っており、ここでは日本で行われたゲームについて記述する。
出席者の試練
第1ゲーム「だるま」
終了条件:おしたならおわり
ゲーム内容:だるまさんがころんだ
各クラス単位で行われるゲーム。胴に「勇気」と書かれた謎のダルマと「だるまさんがころんだ」で勝負する。このだるまは、教師の頭部から突如出現した。
ルールは通常の「だるまさんがころんだ」と同じだが、動いて負けとみなされた者はビームで身体を吹き飛ばされ排除される(光線が視認できないので、一瞬で身体の一部が吹き飛んだかのように描かれている)。本体の後ろにはタイマーとボタンがついており、タイマーが0になる前にボタンを押して停止させた者が勝者となる。
変則的な「だるまさんが転んだ」のテンポにも臆さず踏み出すことができる「勇気」を必要とする。
第2ゲーム「まねきねこ」
終了条件:ネコに鈴つけたならおわり
ゲーム内容:バスケットボール
各クラス毎の「だるま」の生還者全員がチームとなって参加するゲーム。「変化」と書かれた小判を抱えた巨大な招き猫を相手としたバスケットボール。学校の体育館の天井を破壊して現れたが、どこから落下してきたのかは不明。タイマーの付いたボール状の鈴を、制限時間10分以内に首輪にあるバスケットボールのゴールに入れることでクリアとなる。しかし、ネコは戦車のように動き、生還者たちを前足で踏み潰していくためクリアは困難。
また、ゲーム参加者には全身タイツ状の「ネズミ着」が支給され、これを着た者は優先的にネコから狙われるが、着た者だけがネコの言葉を聞くことができ、クリアのための重要なヒントを得られる。
ネズミ着によって発生する「変化」に気づかなければ突破は不可能。
第3ゲーム「こけし」
終了条件:カギで扉開けたならおわり
ゲーム内容:かごめかごめ、縄跳び
全国108の地区毎に行われるゲーム。端的に言えば脱出ゲーム。廊下の天井に出現した「連帯」と書かれた巨大な扉を開けるためのカギを探す。このゲームのみ、ゲームマスターである物ではなく扉に文字が描かれている。7人揃わないとクリアできないというルール上、生存者同士の「連帯」が必須となる。
この中ではこけしがゲームマスターを務めるいくつかのミニゲームが展開され、失敗した者は死が課せられる。ゲームに参加していない部外者は容赦なく殺される。
第4ゲーム「しょうべんこぞう」
終了条件:ひいて全滅せしめたらおわり
ゲーム内容:綱引き
全地区の巨大立方体の内部で行われる。7人で1チームになり、各部屋の中で召集を待つ。ゲームが開始されるとしょうべんこぞうの股間から伸びる綱で敵チームと綱引きを開始する。相手チームの小便小僧を中央にある「立入禁止(KEEP OUT)」の線を越えて引き寄せれば勝利。もちろん敗北すると惨殺される上、ゲーム中に線を越えるとルール違反としてやはり殺害される。このゲームで必要とされるのは、召集を辛抱強く待つ「忍耐」。
第5ゲーム「うらしまたろう」
終了条件:不明
ゲーム内容:???(ネタバレの為伏せる)
突如綱引きのフィールドから現れた海亀が小便小僧たちに苛められ、それを助けにやってきた浦島太郎のからくり人形によって竜宮城に招かれる。浦島太郎はかなり馴れ馴れしい性格。最初の一連のゲームの中で、このゲームのみ二字熟語が存在しない。それまでのゲームによる疲弊をねぎらうための宴会を行う。
クリアした者は立方体から脱出することができる。
第6ゲーム「うんどうかい」
終了条件:不明
ゲーム内容:運動会
神小路直接観覧のもと、全108個の箱の生還者311名の全員が参加する競技。生存者全員がそれぞれの立方体の元へ招集されるが、参加を拒否した人物は「お仕置き」と書かれただるまによって殺害される。参加者たちは立方体(サイコロ)が転がって出た目に応じて1 - 6年に分けられる。そして各学年をチームとして、最後の1学年になるまで競技を続ける。
実行委員長はフィギュアの「育子」が、実行委員はくるみ割り人形が務める。
どきょうそう
走者は育子が出題した○×問題を解き、○のゴールと×のゴールのいずれかに向かって走る。背後からはくるみ割り人形が追いかけてきて、追いつかれた者は捕食される。誤答側に入った走者はゴールテープで切断され死亡し、最下位の走者もくるみ割り人形に捕食される。
ぜつぼうたおし
学年対抗競技。サイコロで選ばれた2つの学年が棒倒しで勝負する。基本的なルールは通常の棒倒しと同様だが、暴力含めて何をしても許される。制限時間2分以内に相手学年の棒を倒せば勝利。しかし、棒は倒れると爆発し倒した者は確実に死ぬため、誰かが犠牲にならなければならない。
敗北した学年の選手は爆死、又は実行委員に処理され全滅する。制限時間内に決着がつかなかった場合は、両学年の棒が爆発し両学年共に全滅となる。
欠席者の試練
第1ゲーム「まめまき」
終了条件:鬼をすべて倒したらおわり
ゲーム内容:豆まき
欠席者が「にのみやきんじろうそんとく」の像に集められたごみ箱学苑で課せられた最初の試練。「くすだま」の中から出現した鬼たちに「豆」と書かれたカプセルに入っている豆を当てて倒す。鬼たちにはそれぞれ個性や違った能力があり、鬼に捕まった者は基本的にその能力で殺害される。
第2ゲーム「くりすますぷれぜんと」
終了条件:すなとりは1チーム棒を倒したらおわり。あやとりはいち早くほうきを完成させたらおわり。いすとりは不明
ゲーム内容:椅子取りゲーム、山崩し、あやとり
終了条件は各ゲームによって異なる。
「まめまき」をクリアした98人が「きゅうしょく」の後で外からやってきた阿修羅のように3つの顔を持つ「三択ロース」のプレゼントの中身である「いすとり」「すなとり」「あやとり」の中から先着順で好きなゲームを選択する。各ゲームごとに最大参加人数と最大で生き残ることのできる人数が変わる。各ゲームは三猿が担当。
第3ゲーム「といれのはなこ」
終了条件:16日経過したらおわり
ゲーム内容:陣取り、リバーシ、お化け退治
「くりすますぷれぜんと」をクリアした者が、花子さんの説明により、学苑内で出没する「七×七不思議」の計49個の不思議を1つずつ解決していくことになる。いすとり、すなとり、あやとりのグループに分かれて、それぞれ別のカラオケBOX風の建物に移動する。22時近くになったら、49のマスの中から取りたいマスの番号を選び、番号に応じた不思議の詳細を知る。その後、3人のメンバーで不思議の解決に向かう。登場する「不思議」はどれも凶悪であり、気を抜けば殺されることもある。
最終ゲーム「こぶし」
終了条件:セイン・カミに勝てばおわり
ゲーム内容:じゃんけん
終了条件は「セイン・カミに勝てばおわり」。ゲーム内容はジャンケン。
セインとのジャンケンに勝利すれば、カミーズjr.に入ることができる。敗北は死。
映画版(R-15G)
2014年11月、東宝により実写映画版が公開された。
原作と比較すると『敵・味方双方に映画オリジナルキャラが居る』『映画オリジナルゲームが有る』『結末が「続きは原作で!」的な伏線未回収エンド』といった違いが有る。
一方で再現度が注目されていた敵キャラには当時最先端の3DCGが使われており(前述の通りオリキャラも混入しているが)原作に従った生々しさや胸糞悪さを紡いでいく。
ちなみに、一部の敵キャラはドラえもんとジバニャンの中の人も居る。
※映像には刺激的な描写を含みます。
関連イラスト
関連タグ
別名・表記ゆれ
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どちらにしようかな … 元ネタ。なお同様のゲームは登場していない。
表記ゆれではない
かみさまのいうとおり! … 別作品名
神様の言うとおり! … 別作品名
コンビ・グループタグ
欠陥品コンビ チームすなとり チームあやとり チームいすとり
腐向け作品については、神さま腐の記事を参照。