概要
マン・マシーンは、小説『ガイア・ギア』に登場する機動兵器の名前である。
宇宙世紀200年代を舞台とする『ガイア・ギア』において、他の宇宙世紀作品と同様に登場する主要兵器はモビルスーツだったのだが、途中からマン・マシーンへとネーミングが変更された。
単にモビルスーツから名称が変更した機体群のため、基本的なメカニズムや機体構造は宇宙世紀のモビルスーツと変わりはない。ただし宇宙戦国時代を経ての機体であるためなのか、現行量産機では採用を見送った技術を使用(全天周囲モニターなど)しており、それを乱用したことにより結果的に技術衰退を加速する要因を作ってしまうこととなった。
小説『ガイア・ギア』が『機動戦士ガンダムZZ』の放送終了の数カ月後に連載が開始した作品である為、MMの機体サイズは20~24mと、『ZZ』の機体群が恐竜化したモビルスーツであった為サイズも比較的大きい。
また小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』と並行で連載する事となったため、ガイア・ギアαのコックピットがリニア方式で浮遊し、コアとシートのジョイント部が三重のショック・アブゾーバーで支えられているなどは同作に登場するΞガンダムと同じであったり、ミノフスキー・クラフトを搭載するモビルスーツが登場したりと、これまた設定が共通している。
マンマシーンのコンセプト
宇宙世紀200年代において、モビルスーツの代わりに運用されている人型兵器で通称はMM。
上述の通り、基本的なメカニズムや機体構造はMSと変わらないものだが、コンセプトがMSと一線を画した機体といううたい文句と「人に近い動きをこなすマシン」という意味合いでカテゴリー的には別種のマシンとされている、とのこと。しかし実態は、過去に開発された技術をレストアしたものであり、画期的な技術は数えるほどしか導入されていない。
一騎当千の性能を求めて開発された万能兵器であり、汎用性の高さを売りとしている。量産型であるドハディとガウッサのコンセプトが似通っているのも汎用性を突き詰めたものである。理由は特化型を生産する余裕がない(例外はドハディで元は偵察型に設計されていたものを汎用機に再設計されている)ためであり、一騎当千の性能も数をそろえるための方便といえる。この時代のMSを始めとする人型マシンは技術的にも生産的にも特化型を開発する余裕がなく、使いまわしの利く機体が求められていたのである。
ただ兵器としては健全さが無くなってしまった為か、MMは姿を消し始め、後に再びMSが存在するようになった。
マンマシーンの装備
ガイア・ギアα、ブロン・テクスター、ギッズ・ギースの3機にのみ搭載されている。やはりこの時代でもニュータイプしか扱うことが出来ず、アフランシ・シャア、ウル・ウリアンといったニュータイプしか扱うことが出来ない。
- ミノフスキー・クラフト
ガイア・ギアα、ゾーリン・ソール、ブロン・テクスター、ギッズ・ギース、ガイヤスに搭載され、大気圏内で単独飛行が可能。ガウッサやドハディなどはオプションで対応している。
(時代的に)過去に存在したミノフスキー・クラフト(フライト)と同様のものとされ、モビルスーツに本装置を搭載した作品は本作が初であった。
- ビーム・バリアー(ミノフスキー・バリアー)
ガイア・ギアα、ゾーリン・ソールに装備されている防御兵器。
劇中の後半では、ミノフスキー・バリアーという名称に変更された。
ビーム・バリアー自体は本作が初めて登場した作品で、小説『閃光のハサウェイ』でもΞガンダムやペーネロペーが装備している。
名称の通り、ミノフスキー粒子を期待周囲に散布し、それ通電させビーム化させたものである。機体全体をビームのバリアーで覆うことにより実体弾やファンネル、ビームなどの防御が可能である。機体全面をバリアで覆うことで空気抵抗を軽減させ、大気圏内で人型の状態でマッハを出す事が可能な点など、やはり『閃光のハサウェイ』と設定は共通である。
作品内マン・マシーン一覧
メタトロン機関のマン・マシーン
ニュータイプ専用機として設計されたMM。
香港でアフランシに譲渡されたモビルスーツ。
文庫版では最初からマン・マシーンという設定である。
改修された姿で、白と赤のカラーリングに変更、顔がガンダムタイプに近くなっている。
- ドハディ
ガイア・ギア完成後に開発されたメタトロンの主力量産型MM。元は偵察用として作られたため両肩部分に巨大なアンテナを持つ。
メタトロン側は汎用性が高く、なおかつ安価で数の揃えやすい機体を欲したため、それに応えるためにモジュール式のバックパックを採用。多方面にわたるオプション・ユニットを開発・配備することで驚異的な多機能性を実現している。
これをより戦闘向けに仕様変更したのがドハディDh-3bである。装甲と出力を強化された機体だが、その分機動性が低下している。
- ガイヤス
ガイア・ギアαの量産型として、変形機構などを省略して開発されたメタトロンの新主力MM。
戦闘用に特化された機体で単独での飛行能力を持つ。
マハ(マンハンティング部局)のマン・マシーン
地球連邦軍とマハの主力機。汎用性の高い全領域型を目指し開発された機体。
マハの開発した新型MMの試作機を実戦投入したもの。
- ギッズ・ギース
地球の香港に隠匿されていた高度な生産設備で製造されたマハ香港支部の新鋭MM。
ヤン教授が虚軸鏡像理論を使って作り上げた新型ジェネレータ・Ψ-サイクル機関の搭載により重装甲ながら高い機動力を誇る。
軽装タイプと重装タイプがあるらしい。