概要
地球連邦政府と敵対している反地球連邦組織。
主人公アフランシ・シャアが指揮を執ることになる味方側の組織である。
元々はズィー・機関(ズィー・オーガニゼーション)。
このコードネームの由来はアフランシが、ミランダ・ハウに対し彼女が何故ホンコンに住んだのかを尋ねた際に「ズゥイ・ジオンを志したからです」と説明された。また、ミランダはこのコードネームに対し「ネオ・ジオンなどと関係を持たせようとは思っていません。」とシャアの率いた反乱軍であるネオ・ジオンなどのジオン残党との繋がりを否定した。その組織の中枢で働く人間はかつてのシャア・アズナブルの絶対理想に共感し、次の良き世紀を構築する夢を持った人々の集団である。
小説『ガイア・ギア』劇中の200年代には、構成員の中にジオン公国の信奉者やそれ以外の組織の信奉者も存在しているなど、雑多な様相を見せている。
劇中では地球連邦の武装警察組織であるマハと交戦していくことになった。
メタトロンの中枢で働く人間達は、スペースノイド独立運動の英雄であったシャア・アズナブルを復活させる為に「シャア・コンティニュー・オペレーション」を実践。そしてシャアのクローンであるアフランシ・シャアを生み出した。
戦力としてドハディやガイア・ギアと言ったマンマシーンやゾーリン・ソールなどのモビルスーツ(後にマン・マシーンへと設定が変更)を有していたり、宇宙基地も保有している。宇宙基地はそれぞれ「三十一の一乗」「三十一の二乗」「三十一の三乗」というコードネームであった。
アフランシ・シャアが組織のリーダーになってからは、古い殻を忘れるためという名目で、「三十一の二乗」と呼ばれる基地兼宇宙船は、マザー・メタトロンと名称変更された。
アフランシが参加したU.C.0200年代の時点では上層部は保守的になっていて、構成員の多くも給料をもらうために働いているなどと硬直・腐敗した体制になっていたが、後にリーダーとなったアフランシの影響で一部構成員も変革し始め、アフランシによってメタトロンと組織名を変えた。
宇宙に上がるまでのアフランシには、シャアの片鱗が見れたが、次第にアフランシはアフランシ・シャアという存在に固執し、シャア・アズナブルというカリスマ性を持った人物を楽しんでやる部分が皆無だったことを上層部は感じ取った。
最終的にメタトロンは、地球連邦政府に対し反乱を起こしたビジャン・マハを疎んじた連邦の中央閣僚会議から「アフランシをどうにかすれば連邦軍に受け入れる」と言う要求を呑むことになり、実質上敵であるはずの連邦軍と水面下で結託した。
そしてビジャン・マハ殲滅を行う中でブノア・ロジャックを地球にいるアフランシの元に送り込み彼の抹殺を目論むが、ブノアは戦闘中に戦死しアフランシはビジャン・マハを壊滅させて行方を眩ませてしまった。
ラジオドラマ版
ラジオドラマ版では、U.C.203を舞台に活動していて、当初からメタトロンを名乗っている為、アフランシ・シャアが組織名、基地名を改名する流れが無い。
また、諜報活動や補給を行うヨーロッパの支部、ユーロ・メタトロンが存在しているなど、小説版と設定が異なっている。
構成メンバー
- アフランシ・シャア
- マドラス・カリア
- クリシュナ・パンデント
- アザリア・パリッシュ
- ブノア・ロジャック
保有兵器
上野俊哉のコラムでは
小説『ガイア・ギア』原作者の富野由悠季が携わった設定ではないが、月刊Newtypeに連載されていたカトキハジメの企画『GUNDAM FIX』では、上野俊哉がコラムを書いていた。
その第8回で、メキシコのチアパス州で蜂起をしていたサパティスタ民族解放戦線(EZLN)の指導者マルコスと絡め、上野は『閃光のハサウェイ』に登場したケネス・スレッグがメタトロンを作る事を決意したと断定的に書いていた。
上野が上記のようなコラムを書いた理由は、小説『閃光のハサウェイ』の下巻のクライマックスでケネスが「百年後かもしれないが、そのために、シャア・アズナブルとかハサウェイ、アムロでもいいな。そんなのが、復活するような組織をつくってみたいな」という台詞があるからである。