我らスペース・マハは歴史的なクーデターを敢行し、腐敗しきった地球連邦政府に正義の鉄槌を下した。
今、地球連邦政府の機能はその大部分をマハが掌握しつつある。
この青き水の星は、我ら人類が神から賜ったものである。
我々はこの星の自然を甦らせるという崇高な目的を持って地球に舞い降りた。
このバイエルンは質実剛健な土地柄であったと聞く。我らマハの本拠地を築くのに相応しい場所である。
私はこの地に新しい地球連邦政府を樹立する考えである。
地球圏の繁栄のため、人類の輝かしい未来のため、この私に力を貸して欲しい。
諸君の一層の奮闘を期待する。
マハが勝利する日は近い。
概要
宇宙世紀における地球連邦の刑事警察機構、及び特殊部隊。
正式名称は、「地球連邦政府警察機構特捜第13課」だが「Man Hunting Agency(人狩り局)」の頭文字を取り、「マハ(MHA)」と呼称するようになった模様。
名前の通り、マンハンターの後継的組織。
マンハンティング部局自体は、機動戦士ガンダムF90FFでも言及されていた(この際にカロッゾ・ロナは「好んで人狩りをする」と嫌っていたがハウゼリー・ロナは「彼らもまた地球の汚染を憂いている」と称していた)。
マンハンターと同様に、地球上の不法居住者を取り締まることが主な業務だが反地球連邦運動の弾圧なども担当する。
組織の業務内容としてはかつての地球連邦内の部隊だったティターンズに似た一面が見え隠れしている。
しかし、一部人物の言動や活動目的には白人至上主義を拗らせたような差別的な風潮がちらほらあり、また生まれや育ちに関係無く努力し続けられる人間をエリートとするなどかつてのロナ家が提唱したコスモ貴族主義に似た所もあり、それらにより「ティターンズの後継者」と言うよりも「連邦版クロスボーン・バンガード」と言った方が近い。
考え自体は身勝手そのもので、組織も腐敗している事には変わりはなく、自分達の行いを棚に上げて、地球連邦軍を批判しているに過ぎない。
軍隊ではなく、警察だと主張しているが多数の新型機動兵器『マンマシーン』や戦艦をいくつか所有しており、警察とは理解し難い。
メンバーの一人であるビジャン・ダーゴル大佐が【地球逆移民計画】を唱えており、地球連邦政府の承認も受けて発表。
簡単に説明すれば、「選ばれたエリートに地球を管理させ、地球環境を回復させる」という内容。
その逆移民計画というのは建前であり、その実態はマハの権力拡大、そして地球上に独立国家「ガイア・エンペラー」を建国する事。
ダーゴル自身はマハを連邦から切り離し、各地で勢力を拡大させ地球上でスペースコロニー及びサイド勢力に対抗できる国家の建国を目論んでいた。
地球への居住が特権である、社会システムの欠陥を突いた巧妙な計画であり、特権地域である地球への移住を餌にマハの支持を集めていた。
しかし・・・
ダーゴルは人類の生存のためには人口の調整が必要だと考えており、帝国民の選出と人口削減を兼ねた政策を開始したが、その内容は悪魔のような発想。
- 地球への移住を餌に徴兵制で採用した兵士をメタトロンとの戦闘を用いて戦死させ、使い捨てとして利用しながらコロニーの人々を減らす
- 徴兵制で採用した人々の中にガイア・エンペラーで生き残る資格があると判断された人間は、マハの正規兵として働く
- 正規兵になれない無能や政治犯は去勢などで生殖能力を奪い、強制労働終了後はガス室で殺害して処分
- 帝国建設後はコロニーからの鎖国政策を展開
という狂ってるとしかいいようがない内容であり、自分達の理想に従わない人間は徹底的に生物としての存在すら認めない醜悪極まりないもので、最低最悪の選民主義そのものと言える。
この様な構想に至ったのは、ダーゴル自身がワーグナーの狂信者だった事が原因だった。
保有兵器
ガウッサ UM-190B.II
ブロン・テクスター(前期量産型)
ブロン・テクスター改良型
マハ・ゲイジス
クエゼリン
コイリュー
コイターペイ
ビューシング・ナッグ
ミノックス
ミノフスキー・クラフト・ヘリコプター
構成メンバー
上層部
ビジャン・ダーゴル
マリーサ・ナジス
ビジャン・マハ/スペース・マハ
ウル・ウリアン
ハリー・スェームズ
ガミアン・ヘーゲリック
コンスタン・ペルケーネ
ジェラン・アルサ
シムナウ・アーバン
レイラ・セイバー
ホンコン・マハ
ジャン・ウェン・フー
ロウ燕
チョウ
リィ・ホアウォン/麗華黄
リン
レイ・チャン
ウォン・ロー
離脱者
マハの反乱、及びその最期
ダーゴル率いるマハはサイド2にて勢力を拡大させながら人間狩りを激化させており、その暴挙に対抗すべく反地球連邦活動に赴いていたズィー・ジオンことメタトロン機関と敵対。
ズィー・ジオンがアフランシ・シャアの回収にあたると、マハもその動きに応じてアフランシを付け狙った活動を開始。
メタトロンのトップに立つアフランシとマハの敵対関係が幕が始まった。
不法居住者と反連邦活動の掃討作戦を展開しながら、連邦政府や連邦軍に対して権力を拡大させるマハは「地球逆移民計画」を掲げ、地球のヨーロッパ地区に降下。
地球に降下したマハはヌーボ・パリを中心に計画を進めようと目論んだが、メタトロンによって妨害を受け、バイエルンに移動。
その時、地球連邦政府はダーゴル率いるマハを危険視するようになり、マハに抵抗していたメタトロンも、上層部である老人達のアフランシへの失望や長期間の活動の疲弊から、利害が一致。そして密約を結んで共闘することになった。
最後は、ノイシュヴァンシュタイン城を中心とした決戦でダーゴルは倒れ、彼の率いるマハは壊滅するという末路を辿った。
ガンダムエースに掲載された年表によると、メタトロンの連邦軍への参加と同時にマハの正式な消滅が宣言された模様。
そしてこの動乱の後に弱体化が進んでいき何も変わろうとしない地球連邦政府はコロニーとの武力紛争の結果、瓦解する事となってしまう。
関連タグ
コスモ貴族主義…マハの思想は何処となくこれに酷似した部分がある為、時系列的に考えてダーゴルがこれに触発された可能性がある。
アロウズ、ギャラルホルン、監査組織カテドラル…別世界の同業者。
憂国騎士団…ある意味同業者。