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モビルスーツ

もびるすーつ

ガンダムシリーズに登場する架空の人型ロボットのこと。略称表記は「MS」。シリーズの主要な舞台装置であり、各作品に登場する「ガンダム」も基本的にモビルスーツの一種である。
目次 [非表示]

概要

機動戦士ガンダムを原点とするガンダムシリーズに登場する機動兵器の総称。

デザインの源流はスタジオぬえによる宇宙の戦士に登場するパワードスーツのイラストに見ることが出来る。

また、機動戦士ガンダムの監督である富野喜幸(現:富野由悠季)は、製作現場において登場メカを「ロボット」ではなく「モビルスーツ」と呼ぶように徹底させていた。


モビルスーツは作品ごとに動力、システム等の設定や成り立ちに差異はあるものの、人の形を模し、マニピュレータに射撃・格闘武装を携行し、歩行する事で不整地を踏破、各部に設けられたバーニア・スラスターで宇宙空間を移動するという(ガンタンクのような一部の特殊な例を除き)共通した特徴がある。

人型であるモビルスーツに対し、人の形を成していない兵器はモビルアーマーと呼ばれる。ただしガンダム試作3号機バクゥダナジンアドバンスド・ジェネレーションにおいてはMAというカテゴリー自体存在しない)のように一見モビルアーマーに見える機体でもモビルスーツに分類される場合もある。

また、非人型に変形するもの、或いは特殊な機構によって変形合体することで人型となる可変モビルスーツも存在し、その場合非人型形態(戦闘機・モビルアーマー形態等)は独自の呼称の形態で扱われる場合もある。


また、作品によっては兵器として用いられない作業用モビルスーツを「モビルワーカー機動戦士ガンダム)」「ワークローダー(機動戦士ガンダム00)」「モビルスタンダード(機動戦士ガンダムAGE)」「モビルクラフト機動戦士ガンダム水星の魔女)」と呼称する場合もある。宇宙世紀ではその中でも特に小型で民間人でも扱える「ジュニアモビルスーツ」「プチモビルスーツ」もある。

その他、コンピュータ制御による無人機「モビルドール新機動戦記ガンダムW)」、モビルトレースシステムを搭載した「モビルファイター機動武闘伝Gガンダム)」等、作品によって用途に応じたバリエーションが存在し、物語に深みを与えるガジェットとなっている。


独特の形状のデュアルアイとV字型のアンテナで構成された頭部のMSを俗に「ガンダムタイプ」と呼称されることもある。

(ただし明確にこの呼称を使用している作品はそれほど多くはなく、また作品によってガンダムの定義も異なってくる。)


このように様々な呼称、仕様のバリエーションが存在するが基本的に搭乗者は「MSパイロット」と言われる。一部の作品では別の呼称が存在する場合もある(ガンダムマイスター


ガンダムビルドファイターズでは登場するMSは全てガンプラなのでそれでひとくくりにされている。


MSの全機種を列挙することは容易ではないため、各ガンダムシリーズの記事、および、各タイトルに登場する勢力、バリエーション過多のザクジムドムガンダム等の記事を各々参照のこと。


なお、人間の『動的二足歩行』(短距離走者の疾走と同じ原理)の場合、瞬間的に片足に掛かる重量は全体重の10倍以上20倍未満なので、人間の10倍のサイズの機動兵器『モビルスーツ』では掛かる負荷は(『二乗三乗の法則』(外部リンク)から)1000倍の体重×10倍以上20倍未満となるので、『ダイヤモンドより強靭で竹のようにしなやか』な超合金『ガンダリウム合金』の実現が待ち望まれる。


また一年戦争時代のMSは平均して40~70トン程度の重量と設定されているが、これは一見非常に重そうでいて実は現在の主力戦車1輌と同じかやや重い程度の重量である。

スケールをそろえて比べると一目瞭然だが、MSは自らの足首1つ分くらいの大きさの戦車とほぼ同程度の重さで、戦車とは比べ物にならない頑丈とされているので、ガンダリウム合金は強靭でしなやか、さらに熱に強く羽のように軽い事が求められる。


しかもガンダリウム合金製なのは連邦軍のV作戦の機体だけなので、ザクやジムは超硬スチールやチタン・セラミック複合材という、割と重そうな材質でこれらを達成しなくてはならない…。

科学の発展が待たれる。


各年号における成り立ちや扱い

宇宙世紀

地球連邦に対し国力で劣るコロニー国家「ジオン公国」が新型の作業用機械(『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』ではこの概念に「モビルワーカー」という名称が付与されている)の開発という建前を隠れ蓑に開発した宇宙用の機動兵器で、これを基にU.C.0074年に初の軍用モビルスーツ「ザク」が開発された。

動力にはミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉という小型高出力の核融合炉が用いられており、推進剤による機動は別として半永久的に駆動が可能。


ミノフスキー粒子によりレーダーや電波通信が使えなくなる状況下での有視界戦闘を優位に進めるために四肢を持ち、それらをばたつかせる反作用「AMBAC(Active Mass Balance Auto Control=能動的質量移動による自動姿勢制御)」により得られる高い運動性でU.C.0079年に勃発したジオン独立戦争(後の一年戦争)では地球連邦軍の宇宙艦艇を相手に一方的な戦いを展開した。

しかし地球連邦軍も負けじと「V作戦」の下にモビルスーツを開発し、特にビーム兵器を標準装備したガンダムやその量産型のジムとの性能差や生産力の違いから最終的には逆転を許し、ジオン公国は敗北した。


他に特筆すべき点としてこの一年戦争期に相手の直後の挙動を高い精度で予測できるなどの特殊な能力を持った人間「ニュータイプ」が発見されており、ニュータイプの放つ感応波を機体制御に利用するインターフェース「サイコ・コミュニケーター(サイコミュ)」や、それを用いミノフスキー粒子散布環境下でも遠隔操作を可能とした無線砲台「ビット」という技術が開発された。

戦後は技術を接収した地球連邦軍や小惑星アクシズに落ち延びたジオン残党軍などでそれぞれに発展を遂げ、直接機体操縦の補助に用いるバイオセンサーやビットを小型・高機動化させたファンネルなどが開発された他、手術により後天的にニュータイプ能力を付与された「強化人間」という非人道的な技術も生まれている。


戦後はこれら黎明期の基礎設計を持つMSを「第1世代MS」と定義し、連邦の内乱であるグリプス戦役以降はムーバブルフレーム構造を導入し更に滑らかな動きを追求した「第2世代MS」、モビルアーマーあるいはそれに類する高機動形態に変形が可能な「第3世代MS」、サイコミュや大出力メガ粒子砲等を内蔵し単騎での強さに重きを置いた高級機の「第4世代MS」、ミノフスキー・フライト技術による長時間の高速飛行が可能となった「第5世代MS」といったように進化を重ねていくが(ただしコストや扱える人材の問題から第3世代以降でまともに量産されているMSはリゼルドーベン・ウルフなどひと握り)、MSが産声を上げてから40年余が経過したU.C.0120年代に核融合炉の技術的ブレイクスルーが発生し、それまで18~20m、20~30tが一般的だったMSの全高と本体重量を、機動性など各種性能を上回った状態でそれぞれ15m級、7~8t台まで落とし込むことに成功し、それ以前と以降で「第一期MS」、「第二期MS」と区別されるようになった。

ただしそこからおよそ20年後に地球圏はコロニーの独立機運が高まり地球のみならずコロニー同士でも争う宇宙戦国時代へと突入していくこととなりその混沌の中で技術力は一時は絶頂期を迎えたものの、その後10年ほどで整備性に優れる第1世代MSが再び戦場で幅を利かせるまでに衰退、地球連邦の崩壊が差し迫ったU.C.0190年代以降に開発されたMSは16~18mと当初の第二期MSよりやや大型化している。


リギルド・センチュリー

宇宙世紀から地続きとなっているこの世界でも引き続きMSは使われているが、宇宙世紀の兵器は一度封印されているため、モビルスーツの開発は封印された技術について記された「ヘルメスの薔薇の設計図」の記録を基に復元するという形で行われており、実際に宇宙世紀作品に登場したMSだとフェネクスG-フェネクスとして復元されている。

先述のG-フェネクスのようなガンダムタイプをルーツに持つ高性能機はヘルメスの薔薇の設計図の中でも「G項目」という項目に記載されているため、「G系統」という機体群に分類されている。


動力源は「フォトン・バッテリー」というをエネルギーとして圧縮・蓄積した容器(手帳サイズでMSなら1週間は稼働できる)が用いられており、この物資は製造元のヘルメス財団による供給バランスの都合やスコード教の宗教上の理由などにより流通や解析には厳重な制限が課せられている。


コクピットは全天周囲モニターやショックバルーン等グリプス戦役以降の宇宙世紀で主流になっているレイアウトを踏襲しつつ、長期間の作戦行動も想定しシートの座面にバキュームトイレが加わっており、ノーマルスーツ側も股間にファスナーが備え付けられているため、脱がずに用を足すことができる。


未来世紀

成り立ちや動力は不明だが基本的に宇宙世紀同様に機動兵器として各コロニー国家に普及している。


未来世紀ではモビルスーツの人型の基本構造を基にコクピット内の操縦者の動きをダイレクトに反映するモビルトレースシステムを搭載した競技用のマシン「モビルファイター」が開発されており、このモビルファイターに技術の粋を集めて他国のモビルファイターと一対一で闘わせる代理戦争「ガンダムファイト」により宇宙の主導権を握る国家を決定するという独特なルールが根付いている。


MSとMFの力関係はTVアニメとノベライズで異なっており、TV版では最新鋭の技術を結集させた高性能ワンオフ機ゆえにMFの方が優位とされている一方、小説版ではMFはあくまで競技用の繊細なマシンであるため、戦争行為に耐えうるMSの方が優位とされている。


ちなみに、平成三部作内ではまだ宇宙世紀の第二期MSの名残もあり、平均的な全高16~17mとやや低め、本体重量も平均的に7~8tと軽量な設定が主流となっている。


アフターコロニー

宇宙世紀や未来世紀のような特定状況下での人型兵器に優位性を見出されたという設定は無く、コロニー建設用の動力付き宇宙服の延長でモビルスーツが開発されたとされる。

なお動力は不明。


初めて開発されたモビルスーツであるトールギスは黎明期の機体でありながら機体性能は高く、特に機動性は過剰なまでの域に達しており、アフターコロニーのモビルスーツはこのトールギスを祖としてマイルドな操作性になるようデチューンしたリーオーを基に派生していったOZ製の機体群と、逆に更なる高性能化を追求したウイングガンダムゼロの5分割された設計図からそれぞれの空白を補いつつ復元されたオペレーション・メテオ用のワンオフ機であるガンダムタイプに二分化していくことになる。

また、資源衛星都市「MO-V」ではドクター・ペルゲの手によって頭部と四肢の換装機構により汎用性を高めた設計思想のG-UNITというシリーズも開発されている。


またOZではモビルスーツをAIにより無人化させた「モビルドール」の開発も進められており、既存のMSを無人仕様に改造したものの他に、コクピットスペースすら廃しモビルドールとしての運用を前提としたビルゴといった高性能量産機も開発されている。

これらはパイロットの損耗や養成などに割かれる費用を削減できる一方で、戦争という人殺しを伴う行為に対する罪悪感を軽くしゲーム感覚にしてしまうと倫理的観点から危険視する声もOZ内でさえトレーズ・クシュリナーダ総帥などから上がっていた。


アフターウォー

コロニー建造に用いられていた作業用機械が戦闘用に用いられるようになってから進化していく形で成り立っており、本編から15年前に地球連邦軍宇宙革命軍との間に発生した「第七次宇宙大戦」時にはフラッシュシステムにより多数の無人のビットモビルスーツニュータイプのパイロット一人で操れる「ガンダム」も開発されているなど技術的にもある程度成熟していた。

なお動力は不明。


第七次宇宙大戦により文明が崩壊し、地球連邦軍・宇宙革命軍問わず多数のMSが民間に流出、結果MSの部品を売りさばいたり時にその武力を振るい略奪行為を働くバルチャーと呼ばれる職業が横行するようになった。

ただし疲弊した宇宙革命軍や崩壊後に再集結した新地球連邦では生産力こそ落ちたものの大戦時の性能を上回るMSの開発も進められている。


正暦

ありとあらゆる人工物を砂に還すナノマシンを散布する「月光蝶」により一度文明が完全に埋葬された正暦の地球では、モビルスーツが新たに開発されるということは無く、各地に点在する「マウンテンサイクル」と呼ばれる黒歴史の遺産が埋まっている地から発掘という形で入手・戦力化していく。中にはボルジャーノンカプルなど宇宙世紀のMSに酷似した機体が埋まっていたりもする。


一方で文明の埋葬を免れた月面国家「ムーンレィス」ではあくまで技術の封印のみに留まっているため、人工筋繊維で駆動するマヒローや自らの発するIフィールドで機体を操り人形のように駆動させるIフィールドビーム駆動方式を採用したスモーなど地球に比べ先進的な技術を用いたMSが多数配備されている。


コズミック・イラ

ファーストコーディネイタージョージ・グレンの搭乗した木星探査船「ツィオルコフスキー」に搭載された外骨格・補助動力付き宇宙服を源流に持つ。これが地上用に脚部を持ったパワーローダーへと発展していき、このパワーローダーを兵器化するにあたってコロニー国家「プラント」が自国の軍事組織と同じ名を付け開発した試作兵器「ザフト」がC.E.初のモビルスーツとなる。

量産機としてブラッシュアップされたジンは部品の多くに世界共通規格のものが用いられるなど生産性にも考慮した造りとなっている。


動力源はその気になれば極めて長期間稼働できる核分裂エンジンを搭載することも可能であったが、地球連合軍による核攻撃「血のバレンタイン事件」の報復措置として打ち込んだ核分裂を阻害(=核兵器の無力化と発電施設に対する攻撃〉する「ニュートロンジャマー」の有効環境下でも活動できるようバッテリー駆動となっている。ただザフトにとっても核分裂エンジンが使えないのは好ましい状況とは言えなかったため、後にニュートロンジャマーの効果を打ち消す装置「ニュートロンジャマーキャンセラー」と同時に核分裂エンジンを搭載するMSの開発に着手している。


地球連合軍も遅れて「G兵器開発計画」を発動し5機の試作機を完成させるも、ストライクを除いた4機がザフトに鹵獲され、先述のニュートロンジャマーキャンセラーと併せられファーストステージシリーズの基盤となっている。

その後は地球連合軍とザフトでそれぞれ世代区分がされ、地球連合軍では第1期GAT-Xシリーズを基に強化手術を受けたブーステッドマンをパイロットとすることを前提としたワンオフ機としての完成度を追求した第2期GAT-Xシリーズが、ザフトではユニウス条約に批准しファーストステージシリーズから核エンジンを取り払い発展させたセカンドステージシリーズや、条約違反を承知で再び核を用いデュートリオンビーム送電システムによる外部電源と組み合わせた「ハイパーデュートリオンエンジン」搭載型のサードステージシリーズの他に、モノアイを有する純ザフト製量産型MSの発展型であるニューミレニアムシリーズなどが開発されている。


なお、量産機の傾向としてはザフトが新規設計やその改設計機を用いることが多いのに対し、連合軍はGATシリーズと呼ばれストライクの量産化に重きが置かれていることが多い他、第2期GAT-Xシリーズから派生したGATシリーズの中にはレイダーフォビドゥンのように局地用の量産機として枝分かれして開発が進められたグループも存在する。

また中立の立場を主張しているオーブ連合首長国国防軍では第1期GAT-Xシリーズの開発を担当した国内企業モルゲンレーテ社からその技術を盗用したM1アストレイを調達しており、反コーディネイター思想の過激派組織「ブルーコスモス」に乗っ取られた連合軍の侵略から立ち直って以降は専守防衛から積極防衛へ方針を転換したため、長距離航行が可能な可変MSムラサメを後継機に採用している。


西暦

軌道エレベーター建設用のワークローダーを武装化することで兵器として発展し、「Eカーボン」という炭素系の装甲材が普及するにつれそれを攻略するために大型化していきモビルスーツという形に行き着いた。

動力は当初は化石燃料を用いていたが燃料が枯渇するにつれ代替手段へと移行していき、物語開始時点ではユニオンの主力機フラッグ水素エンジン、AEUの新型機イナクトは軌道エレベーターを用いた無線式外部電源、人革連の主力機ティエレンはバッテリー式と三大国家それぞれ別の動力を用いている。


対する主人公勢力ソレスタルビーイングの運用するモビルスーツ「ガンダム」はGN粒子と呼ばれる特殊な光子を動力に用いており、これを発生させるGNドライヴは半永久的なGN粒子の生成が可能になっている。

後にソレスタルビーイング内の裏切り者によりこの技術が三大国家を統一した国連軍にも流出し、製造環境の問題から粒子生成が有限なGNドライヴ[T]を用いたモビルスーツが普及していくことになる。


アドバンスド・ジェネレーション

成り立ちは不明だが、MS鍛冶の末裔であるアスノ家に伝わる伝説として「救世主ガンダム」なる存在が語り継がれその肖像画が残されていたことから、モビルスーツは遥か昔から兵器として用いられていた模様。

かつて発生したコロニー国家戦争の終結時に締結された「銀の盃条約」により兵器としてのモビルスーツは撤廃され、A.G.101年時点では巨大な人型機械という構造を流用し作業用のモビルスタンダード、レース用のモビルスポーツ、警備用のモビルセキュリティといった具合に「MS」のイニシャルを転用した非戦闘用機械として細分化されていた。

動力にはプラズマが用いられており大半の機体は「プラズマバッテリー」にプラズマをプールしている(小説版ではプラズマ融合炉が動力源となっている)が、ガンダムAGE-1などはプラズマ圧縮炉を搭載し他のMSを上回る出力を実現している。

非戦闘用の機体は動力がプラズマとは限らないようで、モビルセキュリティ「ジェノアス」のベース機となったモビルスタンダード「デスペラード」には水素エンジンが搭載されている。


軍用兵器としてのモビルスーツのデータは「EXA-DB」というデータベースに封印・保管されていたが、火星移民「ヴェイガン」は最高指導者フェザール・イゼルカントがA.G.80年代にEXA-DBから不正に抜き取ったデータからヴェイガンギアを復元。このヴェイガンギアを基に様々なモビルスーツが開発・量産されA.G.101年にUEとして地球圏に姿を現す。

地球連邦軍はモビルセキュリティやモビルスポーツを武装したモビルスーツしか保有しておらず一方的に蹂躙される状況が続いていたが、A.G.115年にアスノ家に伝わるAGEシステムから抽出されたデータを用いガンダムAGE-1が開発されてからはその運用データをフィードバックするなどして戦力の増強を図り、勢力図を押し返すことに成功、以降も半世紀にわたる戦争を続けていくこととなる。


ポスト・ディザスター

本編より300年前に発生した「厄祭戦」において無人兵器「モビルアーマー」に対抗するために開発された機動兵器。

数多くあるガンダム作品の中でも「フレーム」の概念が強く根付いており、登場するモビルスーツは必ずどこかしらのフレームのグループに属している。また、多くの作品では強力な兵装として描かれることが多いビーム兵器は「ナノラミネートアーマー」という耐ビームコーティング技術の発達により逆に廃ってしまっており、武装は鈍器や実弾などの実体兵装が主流。

動力には「エイハブ・リアクター」と呼ばれる相転移炉が用いられており、中でも72機がロールアウトしたガンダム・フレームはエイハブ・リアクター2基を並列同期稼動させているため非常に高出力。

このエイハブ・リアクターは炉ごとに固有の波形を持つ磁気嵐「エイハブ・ウェーブ」を放っており、存在するだけで都市機能が麻痺するため都市部での運用は御法度とされているほか、エイハブ・ウェーブの波形から機体を割り出す技術も存在している。


作中の時代にはモビルスーツの製造技術は厄祭戦時の文明後退に伴い半ばロストテクノロジーと化しており、特にエイハブ・リアクターは治安維持組織ギャラルホルンでしか製造できないため、宇宙海賊など多くの組織は地表に埋もれていたり宇宙空間を漂っているMSを確保して修復、もしくは別の組織から購入や略奪などする形で調達している。

MSの開発能力を持つギャラルホルンやテイワズでも基礎から完全新機軸のMSを開発するのは難しいようで、ゲイレール・フレームをはじめとした歴代のギャラルホルン主力MSはヴァルキュリア・フレームテイワズ・フレームは詳細は明かされていないながら厄祭戦後期の高出力MSをそれぞれ源流としている。

パイロットの脊髄と機体を直結し直感的な操作を可能としている「阿頼耶識システム」もギャラルホルンは倫理的観点から施術を禁じており、世間に非合法に出回っているノウハウの劣化した施術方法は子供以外には定着しづらいうえに失敗して身体不随を引き起こす可能性も孕んだ危険なものとなっている。


またメタ的な所では、殆どのMSはフレームごとに用いられている型番に、メインとなったデザイナーの名前から抜き出したアルファベットが用いられているというお遊びが入っている。例としてガンダム・フレームは鷲尾直広氏の「WASHIO」から「ASW-G」という型番が設けられている。


アド・ステラ

成り立ちや動力は不明だが、宇宙開発が推し進められている事や作業機械であるモビルクラフトが存在している事から恐らくモビルクラフトの発展形もしくは大型化した宇宙服が基になっており、第三話でエアリアルのコクピットのUIが映し出された際に電池のマークがある事からバッテリー駆動と思われる。


思考による直感的な操作を可能とした「GUND-ARM」に分類されている機体群は、粒子間で情報共有を行う性質を持つ「パーメット」と呼ばれる物質を人体へ流入させ、それを介し義肢を動かすサイボーグ化医療技術「GUND」をモビルスーツに置き替える形で軍事転用されたものである。

ただ非侵襲性の技術にもパーメットは広く用いられており、一般的なモビルスーツやモビルクラフト、宇宙船などにも素材に混入させたパーメットを介して人と機械を接続・連携させる技術「パーメットリンク」が用いられている。

搭乗する際には起動キーとしてコンソールにセットするスマートフォン型のトークンと、背もたれのプラグを接続するためのソケットを背中に有した衣服(恐らくは先述のパーメットリンク用、多くの場合ノーマルスーツだがジャケットタイプもある)が必要になる。


本作における政府機関である「宇宙議会連合」もカラゴールというMSを保有しているが、主に描写されているのはドミニコス隊のような「ベネリットグループ」が私兵として運用しているものや、同グループの保有する「アスティカシア高等専門学園」にて教習や決闘に用いられる学校備品あるいは生徒の持ち込み品、アーシアン(地球残留者)のテロリスト「フォルドの夜明け」の所有機など国家の兵器としての枠を外れたものが多い。

パーメット識別コードは自動車のナンバーのように申請する必要があるらしく、それによってパーメット機器のトレーサビリティを担保するともにスペーシアン(宇宙暮らし)に対し弱い立場にあるアーシアンや宇宙海賊などによる密造や増長を防ぐ目論見があると思われる。


後述の条約の事情もあり、スペーシアンの運用する兵装は基本的にビーム兵器のみ。

決闘においては出力を30%落とさた緑色の発光色となっており、リミッターを解除すれば青色や紫色をした実戦仕様の出力となる。どちらもMSに対する破壊力はさほど変わらないが、実戦仕様の出力では耐ビーム処理が施された戦術試験区域の内壁も破壊し得る威力となる。

実弾兵装を使うのは現状フォルドの夜明けの運用するMSのみで、「宇宙を汚すな」と守備隊のパイロットが口にしたことから、宇宙にばら撒かれた砲弾や薬莢などがスペースデブリになる危険性があることからスペーシアンは条約によって実弾兵装を廃止していることが窺える。


先の戦争では無線操縦によるドローン兵装が台頭していたとされ、本編より21年前のA.S.101年を描いた『PROLOGUE』の時点でGUNDフォーマットとドローン技術を掛け合わせた装備と思われる無線遠隔攻撃端末「GUNDビット(ガンビット)」やそのドローン兵装を無力化するシステム「アンチドート」が登場しているなど、先の戦争による影響で無線兵装に関する技術は他作品と比べてもかなり発達していることが窺える。


関連項目

ガンダム

宇宙世紀 アナザーガンダム

ミノフスキー粒子 ビームライフル ビームサーベル

モビルアーマー

全天周囲モニター

モーションパターン


メタルアーマー:オマージュにあたる他作品の人型ロボット。

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