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ティエレン

てぃえれん

『機動戦士ガンダム00』に登場するモビルスーツ。メインイラストはティエレン高機動型。
目次 [非表示]

「ふん!その首、もらったぁ!!」


地上型宇宙型宇宙指揮官型
頭頂高18.1m18.2m18.3m
本体重量121.3t127.5t131.6t

概要編集

人革連の主力量産型モビルスーツ

Eカーボン製の重装甲と大型火器で身を包んだ重量機。

他国の機体と違い、コックピット内には一切のモニターがなく、パイロットはヘッドマウントディスプレイが取り付けられた専用のパイロットスーツを着用して外部の情報を得ており、また直立状態で操縦を行う。この構造から、他陣営からは「生きた棺桶」と呼ばれる。

100tを超える超重量のため、機動性では他国の機体に大きく劣るが、現場の兵士達から高い評価を得るほど、十数年に渡って蓄積された実績による高い信頼性を持ち、数多くのバリエーションを生み出している(加えて、それぞれにセンサーやアンテナの増設された指揮官タイプも存在する)。

更には、その余裕のある機体設計は太陽炉のパワーに耐えうるとしてジンクスの機体設計に本機の関節モーターなどの構造を取り入れることで、ジンクスの後継機「アヘッド」が開発された。

一方で、ジンクス登場後も擬似太陽炉搭載機の配備が不十分な地球連邦正規軍に配備されているほか、相当数が反連邦組織カタロンに流れており、連邦・カタロン双方で運用された。なお、カタロン機はスカイブルーの所謂「カタロン・カラー」で塗装されている。


「ティエレン」とは、「鉄人」の中国語読みである。

開発主任はケンズィー・テラオカノフ


バリエーション編集

ティエレン地上型編集

ティエレン地上型

型式番号MSJ-06II-A。地上で運用される機体の中では最も一般的なタイプ。

一般的なカラーはグリーンだが、デザートカラーに塗装された機体なども登場している。

バーニア・スラスター類を装備しておらず、動作もガンダムはもちろんユニオンフラッグAEUヘリオンと比べ重鈍である為、他陣営からは「生きた棺桶」と呼ばれている。

左右の肩部や左膝にシールドを備える。

武装は各種実弾武装(機銃や滑腔砲)に加え、接近戦用のカーボンブレイドを標準装備する。

なお、既に退役しているが、かつては「MSJ-05 ティエレン」という、より旧式の機体も存在した。


ティエレン長距離射撃型編集

ティエレン長距離射撃型

型式番号MSJ-06II-LC。地上型に頭部を完全に覆い隠す300mm×50口径長滑腔砲を搭載した長距離支援機。

メインセンサーは前に突き出した胸部中央ブロックの左右から突き出る形で設置されている。

地上型では左足のみに装備していた膝部シールドは両脚に装備。左胸部30mm機銃は観測用アンテナに換装。砲撃時における安定性を確保するため、臀部にアンカーを設置している

当然ながら地上型以上に動きは鈍重で、アンカー展開時はほとんど身動きが取れなくなる。そのため戦闘中は単独行動は行わず、常に僚機を伴って行動する。


ティエレン宇宙型 / ティエレン宇宙指揮官型編集

ティエレン宇宙型

型式番号MSJ-06II-E。無重力戦闘を目的とした宇宙戦タイプ。

カラーはブルー。

背部や脚部、肩部に姿勢制御用スラスターを備え、空間機動力を強化してある。

脚部の膝から脛にかけては円筒状大型推進剤タンクと一体化しており、下腿部そのものがタンクに貫かれたような独特の形状になっている。

コックピット内は作中のみならずガンダムシリーズを通しても珍しい与圧しない方式で真空状態となっており、パイロットにはヘルメットに繋ぐチューブによって外部情報と共に空気が送られている。

宇宙空間では地上での鈍重さが大幅に軽減されるため、堅牢かつ俊敏なこの機体は他陣営にとって最も注意すべき存在であった。

また、この推進剤はただのであり、タンク自体の堅牢さと水の持つ緩衝能力からシールドとしての役割も兼ねている(水エンジンは実際に研究されている)。

指揮官機は型番がMSJ-06II-ETとなり、両肩にスラスターとセンサー内蔵のシールドが装備され、頭部の通信機能も強化され、セルゲイ・スミルノフの乗機としても運用されている。


ティエレン高機動型編集

ティエレン高機動型

型式番号MSJ-06II-C。腰部に水平展開式の可変翼、脚部内に推進用ジェットエンジンを搭載した高機動タイプ。

一応飛行が可能となっているが機動力は低く、搭載されたジェットエンジンについても空戦ではなく戦地への迅速な移動を目的とした物。

ゆえに飛行型ではなく高機動型と呼ばれるが、滑空時の最高速度は時速900km、地上でのホバー走行でも時速300kmを叩き出す。

飛行のための軽量化や左右の均衡を維持するためか左脚部シールドは取り払われた他、肩部のシールドも計4枚の方向舵に差し替えられている。

セルゲイ・スミルノフがセイロン島の駐屯地に武力介入したガンダムエクシアと交戦した際に使用。磨き上げられた操縦テクニックでガンダムエクシアのGNソードを封じ頭を鷲掴みにしたが、GNビームサーベルによる斬撃により敗北している。もっともエクシアがビームサーベルを使わざるを得ない程の危機的状況(現に頭部を掴まれた際コクピット内にアラート音が響いている)まで追い詰めれたのはやはり信頼と実績の賜物なのだろう。


ティエレン高機動B型 / ティエレン高機動B指揮官型編集

ダブルオー3話

型式番号MSJ-06II-C/B。高機動型のバリエーション。

飛行能力をオミットし脚部内の推進用ジェットエンジンの推力を増強した上で防塵処理を施した砂漠戦用機。

ホバー移動に特化した設計になって重量に余裕が出たためか地上型同様に3枚のシールドを取り戻した。

機動力において陳腐化が著しい地上型の後継機として砂漠以外でも運用されている他、西暦世界では珍しい水上走行にも対応したMSになった。ただしガンダムのような水中活動能力は有するまでには至っておらず、そこを作戦圏内にできるのは人革連ではシュウェザァイのみ。

指揮官機は型番がMSJ-06II-C/BTとなり、頭部と肩部が宇宙型同様にセンサーや通信機能を強化した物に差し替えられる。

本編でも宇宙指揮官型と同じくセルゲイ専用機として登場する。

ジンクスアヘッドの運用が開始された後も、連邦正規軍の陸戦型MSとして拠点防衛などに運用されている。


ティエレン超兵型(ティエレンタオツー)編集

【00AP】ティエレンタオツー

型式番号MSJ-06II-SPソーマ・ピーリスが搭乗する機体。

宇宙・地上両面での行動を想定した汎用機として製造された次世代ティエレンのテスト機を、超兵仕様にカスタマイズしている。

詳細はティエレンタオツーを参照。


ティエレン全領域対応型(セルゲイ専用ティエレンタオツー)編集

ティエレン全領域対応型(セルゲイ専用ティエレンタオツー)

型式番号MSJ-06V-A。タオツーの基となった次世代ティエレンの完成型。超兵仕様だったタオツーとは違い、一般兵での運用を考慮している。

外見はタオツーと全く同一で、愛称も同じく「タオツー」と呼ばれる。

カラーリングは宇宙型と同じくブルー。

詳細はティエレンタオツーを参照。


ティエレン全領域対応試作型(ティエレンチーツー)編集

【00SD】MSJ-06YⅢ-B ティエレンチーツー

『00P』に登場。

型式番号MSJ-06YV-B。次世代機開発の実験機。

タオツーに近い外見だが、複座機となっており、前方座席はタオツーと同じく全周囲モニターになっているが、後部座席は従来と同じである。そのためタオツーのプロトタイプに相当する。

詳細はティエレンタオツーを参照。


ティエレン対空型(ティエレンツーウェイ)編集

『00V』に登場。

型式番号MSJ-06II-AC。地上型の頭部を4連装155mm×50口径長対空速射砲に換装したタイプ。

同じく頭部を火砲に換装した長距離射撃型と異なり、胸部にセンサーは有していない。

他にも肩部には4連装対空ミサイルランチャー、腕部には60mm6連液冷バルカン砲を装備しており、かなりの重武装を誇る。

通称のツーウェイは中国語で「刺猬」と書き、「ハリネズミ」を意味する。

主に軌道エレベーター防衛の為に配備された機体が確認でき、カタロンでも基地防衛用に固定砲台と化した本機が使われていることもある。


ティエレン軌道エレベーター守備型(ティエレンジィージュー)編集

『00V』に登場。

型式番号MSJ-06II-ED。軌道エレベーター「天柱」防衛用に転用されたタイプ。

実態はリニアトレインの軌道であるカーボンレールを移動する移動砲台であるが、レールから常時電力が供給されるため他のタイプでは装備できない大出力リニアカノンを標準装備する事が可能であり、防衛能力は高い。

脚部はレールを移動するための台車となっており人型だが歩行機能は有していない。この脚部は水平に倒しタイヤを装着する事で重力下で大型戦闘車両としての運用が可能となっており、「天柱」の下部都市「極市」防衛用に配備されている。

連邦軍の機体が擬似太陽炉搭載機へ移行するなかも、運用が続けられた。

ジィージューとは「蜘蛛」の中国語読みである。



基本武装編集

  • 200mm×25口径長滑腔砲

主兵装となる携行火器。マニピュレーターによる保持ではなく前腕部汎用マウントラッチに接続して装備される。

徹甲弾、榴弾、散弾、噴進補助弾、照明弾などの多岐にわたる砲弾を使い分けられる汎用性の高い射撃兵装。

同軸には12.7mm機関砲が併設されている。弾道が2000m前後の距離で主砲弾と同期するように角度が付けられており、この観測結果から目標の距離を算出する。

砲身左右には放熱板を兼ねたカーボンブレイドを装着でき、緊急時には格闘兵装としての使用も想定されている。


  • 30mm機銃

左胸に内蔵された6連砲身式ガトリング砲。

主に牽制や近接迎撃、対人制圧に用いられる。


  • カーボンブレイド

短いジャマダハルのような格闘兵装。非使用時は腰背部にマウントする。

主に地上配備の機体が装備する超硬質Eカーボン製で、ティエレンの高い出力をもって振るい、攻撃対象を叩き割る。


オプション装備編集

  • 550mmミサイルランチャー

大型の誘導弾発射装置。その見た目からバズーカと呼ばれているが、本来は様式の全く異なる砲撃兵装である。

砲身の伸縮が可能だがサイズがサイズのため、腕部への固定とグリップの2点保持方式を取る。

ダブルカラムマガジンには誘導弾を最大10発装填可能。

強力な破壊性能を持つ装備だが、GN粒子散布環境下では誘導装置が機能しないため、対ガンダムに使用されることはなかった。


  • カーボンワイヤー

捕獲用特殊オプションのひとつ。

右胸の外部供給電源に接続される、ロケット推進式のワイヤーアンカーと巻き取り用電気駆動リールのセット一式。

捕獲対象の牽引に用いられる。


  • カーボンネット

捕獲用特殊オプションのひとつ。

左腋に2基を装填したランチャーを装着する。

ネットは収納状態で発射され、4基のロケットで縄梯子状に展開し、対象に巻き付く。

ネットの強度はかなり高く、ガンダムでも簡単には千切れない。


  • ジェル発射管

捕獲用特殊オプションのひとつ。

4発セットになったランチャーを前腕部に装着する。

弾体は発射されたのちにジェルを噴射し、対象に付着すると同時に急速に硬化する。

主に関節などの駆動部の動きを封じる役目を持つ。


関連動画編集


立体物編集

ガンプラ編集

地上型、宇宙型、宇宙指揮官型がHG 1/144で発売。

こちらはポリキャップレスキットのフラッグとは対照的にABSは全く使われていない純粋なポリキャップ関節となっている。


1st放送後は地上型が1/100で発売された。

HG同様ABSは使われておらず、肩や膝のシールド部分にシボ加工がされている。550mmミサイルランチャーが付属。

HGと比べて差し替えでハッチの開閉再現が可能で、腕も二重関節になっているなどのグレードアップがされているが、腰のダボが浅く抜けやすいため動かす際は注意されたし。


アクションフィギュア編集

MS IN ACTION(地上型のみ)とハイコンプロで発売された。


ハイコンプロは地上型セット/宇宙型セット名義で、地上型は長距離射撃型に換装できるオプションパーツが付属し、唯一の長距離射撃型の立体物となっている。すべてのオプションパーツが揃っていると書かれているが、【劇中で登場したオプションパーツ】のため550mmミサイルランチャーは付属しない。

宇宙型は宇宙指揮官型に換装できるオプションパーツが付属している。


関連項目編集

機動戦士ガンダム00

ガンダム00 アンフ アヘッド セルゲイ・スミルノフ ソーマ・ピーリス 戦車


ザク…オマージュ元。形式番号、モノアイ、緑色のカラーリングが共通しており、同じやられメカ。そして開発された後継機地球連邦の過激派に使われた点も同じ。

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