カガリ・ユラ・アスハ「どうか皆、私に力を!」
機体データ
型式番号 | ORB-01 |
---|---|
全高 | 18.74m |
重量 | 69.6t(アカツキ本体のみの数値) |
装甲材質 | ヤタノカガミ |
動力源 | バッテリー |
所属 | オーブ国防軍 |
パイロット |
|
概要
元オーブの代表ウズミ・ナラ・アスハが愛娘のカガリ・ユラ・アスハに遺したモビルスーツ。
黄金に輝く「ヤタノカガミ」と呼ばれる鏡面装甲を持ち、ビームを屈折・反射する特徴を持つ。地球連合軍との戦闘を想定し、彼らか保有する携行型ビーム兵器に対抗するためのアンチビーム装甲でもある。
元々はヘリオポリスにおいてモルゲンレーテ社が開発に携わったGAT-X105 ストライクをベースに開発されており、フレームにはX100番台フレームの特徴が多く見られる。
C.E.71年時においてアストレイシリーズとはオーブ国防軍の制式採用を競合した量産検討機であった。
しかしながら、ヤタノカガミのコスト高騰やOSと専用装備が未完成だったこともあって実戦に投入できる状態ではなく、開発は凍結(制式機はM1アストレイが勝ち取り、カガリはストライクルージュに搭乗して実戦参加していた)。
そのコストは、アカツキ1機分のヤタノカガミでM1アストレイが20機製造できるレベル。とても量産に向いた機体ではなかったのだ。
開発凍結後、試作機の機体そのものはアカツキ島にて保管される事となる。
その後、モルゲンレーテ社のスタッフのもと開発が継続され、オーブのフラッグシップ機としてその理念を反映し、防御力を重点に置いた機体として極秘裏に完成している。
その特殊な開発状況から、実機が実戦投入されるまで限られた人間しかその存在を知らなかったとされ、初陣の際にはオーブ軍のデータベースにも登録されていなかったという状況であった。
同時期にテレビ本編で活躍したガンダムタイプにおいて、唯一核エンジンの類を動力源としていない(インパルスは大戦初期から活躍している為除外)。この為稼働時間には制限があるが、SEED世界のガンダムタイプでは珍しくフェイズシフトの類を装備しておらず(作動中は電力を恒常的に消費するPS装甲がヤタノカガミと相性が悪く実装できなかった)、装甲に常時電力を吸われることはない為存分に武装へ電力を回せるようになっている。
C.E.73では既に型落ちであるストライクをベースとしているが、武装はC.E.73の最新モデルである上、C.E.71時より更にビーム兵器が主流となった現在ではヤタノカガミの優位性はかなりのものであり、同世代のMSとも充分に渡り合える。
武装
アカツキはストライク同様に各種ストライカーパックを装着可能で、さらに本機には専用のストライカーパックが開発されている。
大気圏内では空戦パック「オオワシ」を、宇宙空間では空間戦用パック「シラヌイ」を装着する。設定上他のストライカーパック(エール他)も装着できるが、肩や腕の武装は装着できない。
尚、オーブ軍における装備類の命名規則は自衛隊を意識して制式化年数に○式ととる。これに準えばビームサーベルとビームライフルはC.E.73年時に完成していた為、当時のMSに十分対抗できる。
M2M5D12.5mm自動近接防御火器
頭部に内蔵されているバルカン砲。同時代の地球連合軍で普及したトーデスシュレッケンタイプの、オーブ輸入仕様。
ムラサメにも装備されている。
73J2式試製双刀型ビームサーベル
アカツキ計画凍結後に開発された近接格闘用武器。
普段は連結したまま1つになっており、分離して2刀流にしたり、ライフルと合体し銃剣にすることも可能(銃剣は劇中未使用)。
柄の形状等、日本刀を意識したデザインとなっている。
72D5式ビームライフル「ヒャクライ」
アカツキ計画凍結後に開発された武装の一つ。
ストライクが使用する57mm高エネルギービームライフルをベースにした改良品。
また、フォアグリップの代わりにサーベルのマウントラッチが設けられており、ビームサーベルを銃剣として使用することもできる。
不使用時は右腰部に装着される。
試製71式防盾
アカツキが使用するシールド。
外側にヤタノカガミがコーティングされており、中心部は実弾を防ぐ。(スペシャルエディションではこの中心部でミサイルを防いでいる。)
先端が尖っており、打突兵器としても使用可能。こちらはアカツキと同時に開発されたもの。
高い防御力を持つが、デスティニーのアロンダイト(対艦刀)には両断されてしまっている。
一方で機体本体と同様にビームには滅法強く、陽電子砲を防ぎきっている。
実弾には弱い機体の為、ビームが主流とはいえ防御面では非常に重要な武装となる。
専用ストライカーパック
大気圏内航空戦闘装備“オオワシ”
ストライクルージュのオオトリをベースにした大気圏内用のストライカーパック。2基の高エネルギービーム砲を装備。
オープニングを見る限りでは宇宙空間でも運用が可能な模様。設定上ではこのオオワシ単体でも誘導飛行が可能とされている。
オオトリではストライクのストライカーパックの機能を統合しており様々な武装を装備していたが、こちらでは武装のほとんどがオミットされ、懸架式の高出力ビーム砲のみ継承された。
73F式改高エネルギービーム砲
下部に懸架されている高出力ビーム砲。
砲身にヤタノカガミが施されている。手持ちのビームライフルと合わせた3門斉射が可能。
宇宙戦闘装備“シラヌイ”
ドラグーンシステムを7機装備した宇宙戦闘用パック。
ドラグーンの制御には技術関係上特殊な空間認識能力を必要とする。カガリにはそれがなく、能力を持ったネオの搭乗が決まった際に建造した可能性もあるが、詳細は不明。
M531R誘導機動ビーム砲塔システム
砲塔にヤタノカガミがコーティングされているドラグーンシステム。
第1世代ドラグーンをベースとしており、特殊な空間認識能力がなければ使用できない。
3連装ビームを放つほか、戦艦1隻を覆う程の巨大なバリアを展開することも出来る。
但し、アカツキ自体は核エンジンが搭載されていないため、エネルギーの都合上稼働時間は同時期のレジェンドやストライクフリーダムのドラグーンより短めだが、コーティングされたヤタノカガミの恩恵でドラグーンの砲塔は撃ち落とされにくくなっている。
劇中の活躍
アカツキ計画が凍結された後、1機だけ製造されたものがアカツキ島の地下で極秘裏に保管されていた。
モルゲンレーテ社によって完成された機体はウズミ・ナラ・アスハの遺言としてカガリ・ユラ・アスハに託され、ロード・ジブリールを捕えるべくオーブに侵攻したザフトをからオーブを守る為に、カガリが搭乗する。
バビ、グフイグナイテッド、等をヤタノカガミや兵装を生かして次々に撃破し、カガリの指揮により、総崩れであったオーブ軍を立て直す。だがそこにシン・アスカの駆るデスティニーが現れ、パイロットの技量の差から追い詰められ、シールドと左腕を切断される。
トドメを刺されかけたところをキラ・ヤマトが乗るストライクフリーダムに助けられ戦線離脱、オーブ軍国防本部へ向かった。
国防本部への到着時には地中から現れたジオグーンをビームサーベルにて撃破している。
その後、宇宙へ上がるアークエンジェルの所属となり、オーブに残るカガリの代わりにネオ・ロアノーク(ムウ・ラ・フラガ)が本機のパイロットとなった。彼は特殊な空間認識能力を持つため、シラヌイパックを装備して運用された。
ミネルバの陽電子砲タンホイザーを身を挺してシールドで防いでも無傷な程の防御力を発揮し、更にドラグーンバリアを展開しながらミネルバからの追撃を防ぎ(ネオはこのときムウの記憶を完全に取り戻している)、タンホイザーを破壊。
さらに、アスラン・ザラのインフィニットジャスティスと共にレクイエムを破壊するに至っている。この時、レクイエム砲口に展開されている陽電子リフレクターをインフィニットジャスティスがビームシールドを展開して突破したのに対し、アカツキはヤタノカガミの性能を利用してそのまますり抜けている。
アカツキのドラグーン攻撃とインフィニットジャスティスのファトゥム-01の特攻でギリギリレクイエムの破壊に成功、その後生還している。
戦後の行方は不明だが、カガリに返還されたと思われる。
関連動画
バリエーション
ビルドアカツキガンダム
TVアニメ「ガンダムビルドファイターズ」のガンプラ。
TV本編には出ておらず、川口名人こと川口克己氏がプロデュースを行ったプロショップ限定品のガンプラ。ユーザーのオリジナルカラー塗装を前提にしているのか機体色が白い。
武装はヒャクライと双刀式ビームサーベルに加え、多数のビームサーベルを展開できる「ハイドラショット」と白いビルドブースター。
アザレア
ゲーム「ガンダムブレイカー3」に登場するガンプラ。
使用者はサツキノ・ミサ。
アカツキをベースに、シェンロンガンダム(EW版)やローゼン・ズールなどのパーツを使用している。
アザレアの名が示す通りカラーリングは桃色を基調としている。
武器はビームサーベル、ザクマシンガン、ジャイアントバズ。
強化型にアザレアカスタム、アザレアパワード、アザレアフルフォースが存在する。
アカツゲー
WEBアニメ「ガンダムビルドダイバーズRe:RISE」に登場するモビルアーマーのガンプラ。アカツキに、ゲルズゲーの下半身とレジェンドガンダムのバックパックを装備させたものとなっている。
武器はレジェンドの高エネルギービームライフル2丁とドラグーンシステム。ヤタノカガミも装備しており、バスターライフルもはじき返す。PS装甲も装備しているのか、ガトリングによる実弾攻撃にも通用しなかった(全身ヤタノカガミなのでTP装甲か?)。
第1話冒頭でEXボスとして出現し、ゴッドガンダムやマヒロー、バタラなどを始めとするMSとダイバーを次々と撃破していき、最後の2機となったジム・スナイパーⅡとアレックスに襲い掛かるが、突如出現したヒロトのアッザムリーダーに動きを封じられ、彼の搭乗機であるコアガンダムに撃破された。
なお、アカツゲーを倒したヒロトは、ジム・スナイパーⅡとアレックスのダイバーに撃破報酬を譲っている。
周瑜アカツキ
アニメ「SDガンダムワールド三国創傑伝」に登場。孫堅ガンダムアストレイ率いるレッドタイガーの一員。貂蝉クシャトリヤを追い詰めるなど活躍はしたが、続編である「SDガンダムワールドヒーローズ」ではいまいち影が薄い。
名称について
劇中では正式名称に従い「アカツキ」としか呼ばれていないが、児童誌でのお披露目の際やプラモデルなどの商品では「アカツキガンダム」という表記であり、オオワシを追加装備した形態は「オオワシアカツキガンダム」、シラヌイを追加装備した状態は「シラヌイアカツキガンダム」と表記されており、HDリマスター版の番組オープニング映像の第4期でも「OOWASHI AKATSUKI GUNDAM」という表記が使われている。実際搭載しているOSも『G.U.N.D.A.M.』(連合のGAT-Xシリーズと同じもの)であり、作中におけるガンダムタイプの定義には当てはまっている。
アニメ制作者によりガンダムを付けた状態で命名されたモビルスーツが、劇中ではガンダムを付けた状態で呼称されないというのは、ガンダムSEEDシリーズではアカツキガンダムに限った話ではなく、「ストライクガンダム」が「ストライク」、「フリーダムガンダム」が「フリーダム」のように、ガンダムと命名されたモビルスーツのほぼ総てが劇中ではガンダムと呼ばれておらず、アカツキガンダムという名称が劇中で呼称されないことは不自然なことではない。
しかしSEEDシリーズ本編に登場するガンダムの名を持つモビルスーツの中では、アカツキガンダムは少々事情が異なっている。番組本編で初登場する前後の新型ガンダムが、雑誌媒体や公式サイトでお披露目される際は、その時点でストライクガンダムやフリーダムガンダム等の名称が多く用いられるが、登場当初のアカツキガンダムは「コミックボンボン2005年9月号」以外ではガンダムが名称に用いられることは無かった。
番組終了後に発売された商品の名称も少々特殊で、フリーダムガンダム等はバンダイから発売された各種のプラモデルやアクションフィギュア「MOBILE SUIT IN ACTION!!」(通称MIA)及び「COSMIC REGION」等の様々な商品でガンダムを付けた商品名が用いられているが、アカツキガンダムは各種プラモデル等ではこの名称が用いられているものの、MIA及びCOSMIC REGIONの商品名では「アカツキ」という表記になっている。
ゲーム作品では
連合VSザフトⅡ
シラヌイとオオワシがそれぞれ別機体で参戦。ヤタノカガミによるビームの反射もきっちり再現。
ガンダムVSガンダムシリーズ
ガンダムVSガンダムNEXTにも参戦。換装も可能。アカツキ2機によるビーム反射耐久は見ものである。
NEXTPLUS以降、しばらく登場しなかった本機だが、ついにマキシブーストONにも参戦。ドラグーンやアシストをはじめとする射撃特化型シラヌイと、機動力特化の万能型オオワシを使う換装機として登場。コストは2500。パイロットはムウ・ラ・フラガ。開始時はシラヌイで出撃。再出撃時は撃墜された時の形態で出撃する。また、インパルス同様に前特殊射撃でオオワシに換装と同時に突き刺し、後特殊射撃でシラヌイに換装しながらドラグーン一斉射撃が行える。また、ヤタノカガミも健在。
AC版マキオン、エクバ2でそれぞれ1回ずつアップデートで調整を受けたが、火力不足という弱点があり人気は低く、長らく影が薄かった。
しかし、最新作クロスブーストでは、とんでもない調整を受け、一気に環境上位に躍り出ることになった。
シラヌイは射撃武装の強化、キャンセルルートの追加で自衛力・継戦能力が大幅に上がり、
オオワシもメインキャンセルが可能なサブ射撃とアシストの2種の降りテクにより、既存のピョン格(レバー後格闘)と相まって動きの自由度が増加。
アップデートにて耐久30低下、ドラグーンの性能低下と実装から初の下方修正を受けたものの、採用率は依然として高く、ジャスティスガンダムと並んで強力な後衛機体として活躍している。
関連タグ
機動戦士ガンダムSEED 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY カガリ・ユラ・アスハ ムウ・ラ・フラガ
ストライクフリーダムガンダム インフィニットジャスティスガンダム デスティニーガンダム レジェンドガンダム
ストライクガンダム M1アストレイ ムラサメ
百式 スモー アルヴァアロン G.G.P ユニコーンガンダム3号機フェネクス
バイアラン・カスタム