「さーて、ようやくちょっとは面白くなるぞ、諸君」
CV:子安武人
概要
階級は大佐。
ブルーコスモス盟主ロード・ジブリールの配下として生体CPUエクステンデッド3名(スティング・オークレー、アウル・ニーダ、ステラ・ルーシェ)を率いるが、本人は生体CPU化はされていない。
頭部上半分を覆う漆黒の仮面を着用しているが、制服も一般兵とは異なり黒く染められている。
搭乗機はエグザスと、赤紫のパーソナルカラーに塗装されたウィンダム。アークエンジェルの一員になった際はスカイグラスパーと、シラヌイ装備のアカツキ。
いかにも厳格そうな雰囲気だが言動や仕草は軽く、レイのような少年を「坊主」、ステラのような少女を「子猫ちゃん」と呼ぶ。
また戦闘においてはごくわずかな人間しか有していない高度な空間認識能力を有しているなど、声優含めてそれらは前大戦で死亡したはずの元同軍のエースパイロットと酷似している。
量産機で性能的に不利であろうウィンダムでスーパーコーディネイターであるキラ・ヤマトのフリーダムガンダムのシールドを破壊するなどパイロットとしての技量も非常に高い。
ザフトのレイ・ザ・バレルとは何かと深い因縁があるようで、度々額に稲妻が走り、感応し合うような素振りが見られた。
ベルリン戦で何かを看破したキラによりウィンダムを撃墜・捕縛され、アークエンジェル内に保護されたが…
余談
仮面の人
子安氏は以前のガンダム作品で仮面を付けたライバルを演じていた。
第6話から急に出番が減った理由
初期設定上は強化人間を携えた敵組織のボスという、主人公勢力の第一ボスとも呼ぶべき立ち位置に見えたが、本編では5話を最後に特に何の理由もなく出番が激減し、第二クールの15話が来るまで一切喋らなくなる。
これは子安氏が当時DESTINYの裏番組だった『MAJOR(1期)』でも主人公のお父さん役という物語最序盤のキーパーソンで出演しており、MAJOR1話とDESTINY6話の最速放送が全く同じ2004年11月13日18時だったから。
そのためバッティング対策で『MAJOR』で茂治の死亡回が来るまでは子安氏を喋らせることが出来ず、実際茂治の死亡後入れ替わるようにネオが声付きで本編復帰している。しかしNHKお家芸の再放送によってそちらでは見事子安同士被ってしまう羽目に(再放送ならいいのか)
本来バッティング対策は前もって競合先と話をつけて違和感が無いよう行われるものだが、このような力業とも取れる無理矢理な出番削減が行われた例は稀で、続編制作が本当に急な予定不調和で決まってしまった当時の制作現場の混乱ぶりを象徴しているとも取れる。
以下、ネタバレ注意。
正体
その正体はやはり前大戦で死んだと思われていたムウ・ラ・フラガその人。
ヤキン・ドゥーエ戦で負傷して漂流していたところを搭乗していたストライクガンダムごとガーティ・ルーに回収され、記憶操作により「ネオ・ロアノーク」としての偽の記憶を植え付けられたというのが事の真相である。
レイが感応していたのも、レイの遺伝子配列パターンが前作でムウと感応していたラウ・ル・クルーゼと全く同じクローンであったため。
保護したばかりの頃は上述の記憶操作によりマリュー・ラミアスらAA一行の事を全く覚えていなかったが、メサイア攻防戦でアカツキの戦闘時に発生したフラッシュバックで本来の記憶を取り戻すこととなる。
小説版
小説版では、ネオ・ロアノークの『偽りの記憶』の詳細が書かれている。
生まれ育った街のうらぶれた風景、物心つくまえに家を出て行った母のおぼろな面影と、飲んだくれて死んだ父、つるんでは悪さをした仲間たち、上官のしごき、散っていった戦友、重傷を負ったものの、何とか生き延びた“第二次ヤキン・ドゥーエ”……。
しかし、マリューと出会ったことで『偽りの過去』は色褪せ、強烈な色彩をもったなにかに突き動かされ、マリューとの日々を取り戻したいとネオは願った。
ネオ・ロアノークとしての人生が『まがい物』である可能性に当初は混乱していたが、結局のところ「ネオだろうがムウだろうが、自分は自分でしかない」と結論づけ、自分に確かにあったものはかつての部下であったステラ、アウル、スティングの三人に対する「生きていてほしかった」「もっと楽しませてやればよかった」という後悔であり、「自由の無い世界は幸福ではない」とデスティニープランに反対するのであった。
コミカライズ版
有名なコミックボンボン版ではムウはすでに有線ガンバレルでクルーゼのプロヴィデンスを羽交い締めし、キラに介錯を懇願し、クルーゼと共に宇宙の塵となったため、ネオは完全な赤の他人として扱われている。
ステラが暴走したベルリン戦で生死不明(事実上MIA)となっており、正体不明のまま退場した。
メディアミックスでの活躍
Gジェネレーションシリーズ
詳しくは→ムウ・ラ・フラガへ