「ファントムペインに、負けは許されねえ…」
プロフィール
血液型 | A型 |
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身長 | 172㎝ |
体重 | 59㎏ |
年齢 | 不明(推定17歳) |
CV | 諏訪部順一 |
搭乗機 |
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人物
地球連合軍・第81独立機動群(通称:ファントムペイン)所属のエクステンデッドの少年。幼少の頃から、ロドニアの研究所(ラボ)でナイフや重火器を扱った実戦訓練、シミュレーションでの戦闘訓練、定期的な薬物投与及び記憶操作の調整(作中では『最適化』と呼称される)が行われている。
そのため、軍からは「生体CPU」と呼ばれるMSのパーツ扱い(消耗パーツ扱い)であり、パーソナルデータはすべて消去済み。年齢すら推定扱いで正確には分かっていない。
任務外では、アウル・ニーダとバスケ(1on1)をしたり、自分達とはぐれたステラ・ルーシェを探したり、無事だったステラを気遣ったりなど「面倒見の良い2人の兄のような存在の少年」だが、戦闘時は冷酷な性格へと一変、口が悪くなり、高い戦闘能力を発揮する。
ブロックワードは『夢』だが、劇中では登場しなかった。
戦場以外でも口の悪いし、時にはイライラして怒ったりする。
作中での活躍
アウル、ステラと共に、プラントの軍事衛星であるアーモリーワンに潜入し、セカンドステージシリーズのMSを強奪する。その際は、3人の中では比較的冷静な判断能力を有していた為、リーダー的役割を果たしている。
以降、強奪時に搭乗したカオスを乗機とし、度重なる戦闘では空中戦でアスランの乗るセイバーと激闘を繰り広げる。
インターフェイスの改良により、前作のように高い空間認識能力がなくとも操作が可能となったとはいえ、やはり扱いにくい武装である機動兵装ポッドを難なく使い熟しているあたりは流石と言えよう。
しかし、自分の技量がアスラン(やイザーク、ディアッカなどの第1次連合・プラント大戦を知る者)に一歩及ばない事に気付き、苛立ちの感情を抱いたことも……。
身分を隠してのディオキアでの休暇中には、崖付近の洞窟にいたステラを救助しに来た際に、彼女と共にいたシンやアスラン(スペシャルエディションではルナマリア)とも出会っている。
他にも、ディオキアでのラクス・クラインの慰問ライブに浮かれるザフト軍や民間人へ皮肉を言ったり、ファントムペインの宿命(「ファントムペインに負けは許されない」)を最も理解した言葉を呟いたりしたこともある。
ステラから齎された「ロドニアの研究所がザフトに発見、接収、調査されている」ことを知り動揺し、恐慌状態に陥ったアウルを宥めていたために、ステラの変調に気付く余裕がなく、ガイアで出奔したことにも気付けなかった。
これがきっかけで連合は彼女を「MIA(Missing In Action=戦闘中行方不明=死亡)」と見做し、アウルとスティングから彼女の記憶を『最適化』によって消去してしまう。
しかし、違和感を覚えていたアウルとは違い、面倒を見ていた己の方が完全に忘れてしまったのは何という皮肉であろうか……。
マルマラ海・クレタ沖での戦闘でアウルが戦死したことで更にアウルの記憶も『最適化』によって消去されてしまったために、ステラが帰隊しても「死に損ない」と冷酷に切り捨ててしまっている。
ベルリンでの戦闘においては、アークエンジェル所属のムラサメ3機にカオスを撃破され、機体が爆散したが、無事に脱出している。
『SEED』『SEED DESTINY』において専用機に乗っていながら量産機に撃破された唯一のパイロットになってしまった。
ベルリン脱出後は、他の強化人間と共にヘブンズベースにて再調整されていた。
この再調整により、ヘブンズベース攻防戦においては5機投入されたデストロイの1号機を与えられるまでの適性値になったが……記憶の空白と薬物による強化調整で精神が破綻し、破壊を愉しむ狂人的な性格に変貌。冷静だった嘗ての面倒見の良い兄貴分としての面影は完全になくなってしまった(この際に「生体CPU」と呼ばれており、エクステンデッド時代とは明らかに扱われ方が変わっていることが分かる)。
デストロイの主砲で反ロゴス同盟軍の艦隊を壊滅させた後、ザフトのMSやボズゴロフ級潜水母艦を次々と破壊し大暴れするが、最期はロゴスへの怒りでSEEDを覚醒させたシンのデスティニーによるアロンダイトの攻撃でコックピットを貫かれ、「ヘヘ…俺の…!」と呟いて死亡した。
彼の死の間際の心情や死に様は、公式小説第4巻「示される世界」の258ページから259ページで書かれている。
断末魔の「俺の」は、「デストロイは俺の物だから誰にも渡さない」という破壊への執着だったのだが、アウルとステラと思われる存在が現れ、はっきりと思い出したわけではないものの「何故か面倒を見てやらないと仕方がない」と感じたスティングが2人の元へ逝くというものだった。
余談
そのファミリーネームから、一部ファンから親しみを込めて「オクレ兄さん」と呼ばれており、この呼称を担当声優の諏訪部順一も気に入ったようで、同番組のラジオ番組「週刊Radio SEED DESTINY(通称:ラジ種で~す)」にてウィークリーパーソナリティとして参加した時に借用した。
尚、担当声優の諏訪部順一が『月刊ニュータイプ』付録のガンプラ用デカールに書を寄稿した際には、「スティング・オークレー」に対し「素天狗大暮」の当て字を用いている(諏訪部曰く「スティングは昭和のヤンキーのイメージがある」との事)。
pixivでは、2人の兄的存在だったためか、ソロでのイラストより、ステラやアウルとの3ショットの方が多い。
ゲーム作品において
「Gジェネレーションシリーズ」
『PORTABLE』で登場して以来、着実に参戦。
『WARS』からは、特殊セリフ(ファング、トランザムなど)も発する。
カオスやデストロイ以外にも覚醒武装を有している機体で活躍させることもできるだろう。
スパロボシリーズ
ソーシャルゲームの例外を除き、ステラのように説得されることはなく死亡するが、扱いは作品により様々。総じてアウルよりは良い扱いを受けている。
リアル系女性主人公ルートでは度々登場。スーパー系男性主人公ルートでも後半に何度か登場する。
原作よりも面倒見の良い性格が強調されており、フォウ・ムラサメに対してステラの面倒を見てくれたことに礼を言うシーンがあったり、アウルやステラを気遣う台詞も増えている。
極めつけは、フォウとカミーユ・ビダンを『デート』と称して接触させるという世話を焼くシーン。実に人間味に溢れている。
また、原作におけるヘブンズベース攻防戦ではデストロイにも乗った。
生体CPUとして再調整されたせいで変わり果てたスティングの姿を見て、フォウは悲しみに満ちた表情を見せている。
なお、スティング達エクステンデッドはブラン・ブルタークからフォーメーションを教わったらしいのだが、その割に小隊を組んでこない。
また、スポット参戦するステージがある。
本作では、条件を満たせばスティングが散るダイダロス基地攻防戦直前にステラが仲間に入るため、ステラが仲間になっているか否かで散り際の台詞が全く異なったものになる。
なお、本作ではステラがミネルバの捕虜になった後もステラの記憶は消されておらず、ベルリン戦前に彼女が無事だったことに安堵する一幕も見られた。
搭乗機がデストロイなので見落としがちだが、実は本作に登場する全敵パイロット中最高の回避パラメーターの持ち主である。
これは、原作でアスランが駆るセイバーガンダムと回避合戦を繰り広げていたからと思われる。