概要
ガンダムブレイカーシリーズ第三作。ガンダムゲーム30周年記念作品の第一作として、2016年3月3日に発売された。ハードはPS4及びPSVita。
ガンダムのプラモデル「ガンプラ」のパーツを組み替えて自分だけの「俺ガンダム」を作るコンセプトはそのままに、本作ではより自由度の高いカスタマイズを行える追加要素が加えられている。
ミッションではSDガンダムBB戦士を随伴させる事も可能となっており、随伴させるBB戦士にモジュールを取り付ける事でミッションを有利に進める事が出来る。
また、本作では公式サイトにアップロードされた機体と対戦を行う「バウンティハンターモード」が追加されており、前作では不可能だった他のプレイヤーのガンプラとのバトルが可能となった。
ただし他プレイヤーの機体はCPU操作であり、プレイヤー同士の対戦はできない。
これは開発陣の意向もあるようである。
宣伝PVで前作プレイヤーアンケートに投稿された不満点がズラッと流れるシーンがあるが、2、3と毎回しつこく「PvPは実装するな」というコメントが入っており、PVに登場させるコメントを選ぶのは当然開発であることから「ユーザーからPvPが求められてないのはキチンと理解している」という理由もある。(その割に次回作がアレなのだが)
ストーリー
商店街に活気を取り戻せ!
宇宙エレベーターが完成して一年。
とあるゲームセンターで遊んでいる君は、ミサという女の子と知り合う。
「我が彩渡商店街ガンプラチームに、キミをスカウトしたいんだよ!」
ミサの地元は寂れた商店街。
彼女はその彩渡(あやと)商店街を復興すべく、
ガンプラバトルチームによる宣伝活動をしている。
ミサと君は、地元の大会から全国大会までの道のりを
共に目指すことになるが…。
(公式サイトより)
一応1のガンプライベントと同じイベントが開催されていた形跡があるため、世界観としては1の続きである。
キャラクター
メインキャラクター
CV:井口裕香
彩渡商店街にあるトイショップの店長の娘、ペチャパイ。
タイムズユニバース百貨店の駅前参入によって寂れていく商店街を復興させるべく、商店街の名を冠したガンプラバトルチームによる宣伝活動を行う。
当初は活動資金も乏しくチームメンバーであったカマセにも逃げられ、上手く行っていなかったが、主人公(=プレイヤー)との出逢いがその流れを大きく変える事になる。
発育不足の胸にコンプレックスがあり、その点を突かれると激昂する
「パイは命より重い!」
(作中人物に「これ以上弄ると心が壊れて人間じゃなくなっちまうよ」と突っ込まれている)
CV:杉田智和
ロボット製造会社「ハイムロボティクス」の技術者。
本職はシステムエンジニアだが、趣味でガンプラバトルのチームエンジニアをやっている。
彩渡町タウンカップ決勝でミサ達彩渡商店街チームと戦う事になるが、チームメンバーのカマセの敗北を切っ掛けにミサ達に協力する。
CV:松本保典
カドマツが制作した騎士ガンダム型のトイボット。
高性能なAIを搭載しており、ガンプラ制作やガンプラバトルも可能。ガンプラバトルでは主にSDガンダムBB戦士を使用する。
玩具用ロボットとして所有者に必要以上に愛着を抱かせないよう(例えばロボットが轢かれそうになった時、子供が身を挺してロボットを守り、亡くなるようなことが起きては困るため)会話に必要な機能はオミットされているが、ガンプラバトルではシミュレーターのスピーカーを介して会話をする事が可能。(完全にカドマツの想定外)
カドマツが彩渡商店街チームのエンジニアになって以降、製品モニターとなった主人公を主と呼び慕う。
ロボ太の名はミサによる命名。
システム
カスタマイズ
前作「ガンダムブレイカー2」までにおいては、スキルはパーツに固有のものとなっており、スキルに恵まれないパーツはどうしても性能的に劣ってしまうという難点があった。しかし、今作においてはスキルを他パーツに継承させることが可能となっており、たとえば「フェイズシフト装甲を搭載したザク」「ツインドライヴシステムを搭載したジム」などというものも作成できる。
これら固有のスキルは、同系統の効果のものについては効果が重複せず、どれか一つを(自分の機体の設定に合わせて)選ぶような形となる。(元々はそれらのスキルに厳密にどのような効果がどれだけあるのかは直接確認することはできなかったが、アップデートで確認できるようになった)
その他、入手したパーツにランダムで付与されている一般スキルもあり、これらは一般スキル同士、固有スキルとの重複もそれぞれ可能であるため、有用なスキルや伸ばしたいスキルを手に入れるためにミッションに挑むやりこみ要素も強くなっている。
また、特定のパーツ固有のEXスキルやバーストスキルについても、一定回数使い込むことで使用条件が撤廃されるため、「シャイニングフィンガーを使うガンタンク」「月光蝶を使うグフ」などというものさえ作成可能。この為、パーツごとの差異と言えるのはそれこそ見た目と固定兵装だけとなっている
ただし、例えばストライクフリーダムの覚醒(一時的に性能を上げる技、トランザムやEXAM等が該当)を使用すると本来は同時にドラグーンも射出するのだが、これをストライクフリーダムのバックパックを装備せずに発動すると、謎の光球が展開され、ドラグーンと同じ挙動で敵を攻撃するようになるなど、多少の演出の変化が起こり、「装備していないドラグーンがどこからともなく飛んでくる」ようなことは起きない。
※ちなみに各種覚醒技と仕様としての覚醒(トランザムなどとは別の専用ゲージが溜まるとどの機体も使えるもの、月光蝶やハイマットフルバースト、サテライトキャノンや石破天驚拳などの大技を使うのに必要)を同時に発動するとBGMと覚醒時の機体色が変わる仕様もある
例えばNT-Dと覚醒を重ねがけするとUNICORNが流れ、通常時はデストロイモードのように赤みがかるが、重ねがけ時はサイコフレーム最大出力の様な緑色に変化する。
その時ユニコーン系列のパーツを使用している場合、フェニクスのような青やバンシィのような金などに設定していても、重ねがけ時はサイコフレームの原作設定を踏襲し全て緑色になる。
では、固定兵装のないパーツはどうしても不利なのかというとそうではない。新システム「ビルダーズパーツ」によって、本来付いていない装備を付与することが可能である。
見た目に影響せず基本性能をアップさせるだけのポリキャップや、バルカン・ミサイル・キャノン・ファンネル・対艦刀・太刀など多彩な追加武装、追加ブースタやアクセサリ類などを、合計7スロット分、ガンプラの各所に追加可能である。
組み合わせ次第では矢継ぎ早に大火力砲撃を連射できるような機体や、近寄りたくなくなるようなハリネズミみたいな機体、えげつない量のサイコミュ兵器を操る機体など、それこそ誰かが夢想したような原作シリーズではまずありえないような機体も製作可能。
基本の設置位置は各パーツ数カ所からの選択という制限があるものの、細かい位置や角度、パーツの大きさは上限こそあるが自在に設定可能となっており、もちろんパーツの色も変更可能。
これらを、武装や性能アップはもちろん、見た目を彩るためのアクセサリとして活用することで、まさに二つと同じもののない「俺ガンダム」を作成できると言えるようになった。
ついでに言うと、前作まではパーツ毎に基本性能の優劣が決まっており、強力な機体を作るとなるとどうしてもある程度決まったパーツ構成が最適解となってしまっていた。このため、誰が作っても最終的には似たような機体ばかりになって没個性的になってしまうという問題点があった。
しかし、今作ではパーツそれぞれの基本性能は全て同じに設定されており、極端な話だがGNビームピストルとツインバスターライフルのような、原作では天と地ほどの火力差があった武器も全て同じ火力に揃えられており、純粋に見た目の好みや自分にとっての扱いやすさなどでパーツをチョイスすることができる。(同じパーツでも、操作方法に違いがあることがある。例えばツインバスターライフルの長押しは「真正面への連結照射」と「ローリングバスターライフル」の2種があり、前者仕様の場合後者のアクションは出ない。他にもビームマグナムはチャージして単発の威力を高めるバージョンとゲロビとして照射するバージョンがある)
なお、今作から追加されたガンプラには人型を大きく逸脱した異形のパーツの持ち主も多く、特に本来MSですらない風雲再起のパーツが使用可能となっていることで、馬頭のガンプラや、ケンタウロス型のガンプラも作成可能となっている。
また前作同様、HGの他にMGのガンプラも使用可能となっているが、本作では両者の間にサイズ差以外の性能差はなく、ストーリークリア後のやりこみ要素といった趣が強い。
同じサイズで揃えると特定部位がデカすぎるため、他をMGで組み、そこだけHGにしてサイズを合わせるというような使い道が可能
引き継ぎ要素
ガンダムブレイカー2が初代ガンダムブレイカーからパーツをコンバート出来たように、今作も2からパーツのコンバートが可能。
前作のセーブデータで最後に使用していたガンプラの頭部、胴体、腕、脚部、バックパックパーツに、本来の初期機体の武装を装備したガンプラが初期機体になる。
また、前作の最終機体が装備していた武装も最初から所持している状態になり、前作の進行度に応じてGMP(ゲーム内通貨)が加算される。
データを読み込んでもパーツを引き継がなかった場合、ショップで一度だけ引き継がなかったパーツを購入することができる。
ダウンロードコンテンツ
全6種が配信されている。
この内、第1弾は無料でダウンロードでき、第2弾から第5弾は税込1000円、第6弾は税込1500円で販売されている。
第1弾「RE:BREAK」
2016年6月13日に配信。
ガンダムブレイカーシリーズでは初めてとなる、完全オリジナルの改造ガンプラ「百式J」と「ブレイク・ディアス」が登場した。
- 追加機体
百式J |
ブレイク・ディアス |
第2弾「BUILD BEGINNING」
2016年10月25日に配信。
- 追加機体
第3弾「BUILD RISING」
2016年11月25日に配信。
また、本作の劇中設定が、初代ガンダムブレイカーの30年後であることが分かった。
- 追加機体
第4弾「BUILD EVOLUTION」
2016年12月20日に配信。
パーツレベルの上限突破ができる新アイテム「リミットブレイカー」が登場。
- 追加機体
第5弾「BUILD ABSOLUTE」
2017年1月25日に配信。
- 追加機体
第6弾「BUILD KINGDOM」
2017年2月14日に配信。
「ボール」が使用可能になったことで、カスタマイズの自由度がさらに高くなった、
- 追加機体
アニメ化
なんと本作の後日談が『ガンダムブレイカーバトローグ』として2021年10月19日から配信開始。
本作では主人公=プレイヤーだったが、アニメ用に「ナギツジ・タクマ」というキャラクターとして新たな設定が持たされている。