ガンダムレギルス
がんだむれぎるす
ザナルド・ベイハートが鹵獲したガンダムAGE-3とEXA-DBのデータを基に、ヴェイガンの「中央研究開発指導部」により開発され、性能はAGE-3を凌駕する。
ヴェイガン指導者の専用機であり、当初はフェザール・イゼルカントが搭乗。イゼルカントが一線を退いてからは、全軍の指揮権とともにゼハート・ガレットに継承された。
ガンダムと冠するものの、「ガンダム」の意匠はカラーリングと頭部に集中しており、全体的な意匠や装備は他のヴェイガン製モビルスーツ(MS)に近い。コクピットも他のヴェイガン製MSと同様に頭部にあり、操縦桿やモニターグラフィックス、シートもまんまヴェイガン製MSのそれ。
頭部カメラアイ形状は連邦側のガンダムと異なりツインアイではなくヴェイガン系のスリット状センサーになっているが、操縦中のパイロットの空間把握能力の拡大に伴い、センサー有効半径を広げるべく頭部スリットが展開し、ガンダムの特徴である「ツインアイ」が発現する。この状態では最大限の性能を引き出すことができる上、Xラウンダーの特性を限界まで引き出すことのできる機能(あちらの世界でいうサイコミュに当たる機能)を発揮することもできる。その性能は仮面型のリミッターでXラウンダー能力を制御しなければ反応速度に機体が追いつけないゼハートの仮面を取った全力に対応しきれるほど。
また、本機をベースとした後継機は「プラン・アシミレイション」と呼ばれる開発計画によって「中央研究開発指導部」に属する23の研究開発グループにて終戦直前まで開発が続けられ、確認できるだけでも13もの開発案が存在していたとされている。ただし後続機が実戦導入された記録は無い。
レギルスキャノン
尾部に装備されているビームキャノン。ガフランから続くヴェイガン製MSの象徴とも言える装備。
しかし斜角はあまり広くはなく、おそらくレギルス・コアの自衛用の武器としての意味合いが強い(取り外しての使用も考えられてはいるが)。
レギルスシールド
ヴェイガン機としては珍しい実体シールド。元はXラウンダー専用機でビットコンテナを内部に装備していないMS向けに開発された外付け型コンテナで、開発の時間短縮の為に流用したものである。
シールドにはギラーガと同様のXトランスミッターを有し、攻撃端末としてレギルスビットを展開可能。
レギルスビットは他のビット装備機と比して展開数が非常に多く、バリアのように機体周囲に展開することもできる。ゆえにXラウンダー能力の高い人物しか使いこなせない代物である。
小説版ではキオ・アスノが乗るAGE-FXが最後の出撃に際して左腕に装備している。
頭部ビームバルカン
ダークハウンドとの決戦でワンカットのみ使用。
設定文書に言及がなく、演出ミス(頭部センサーを誤認?)の説があったが、後述の「MEMORY OF EDEN」にて、しっかりと使用しており、戦艦を沈められる程の威力であることが判明した。
レギルスビット
無線式の誘導兵器で、シールドの散布口から多数射出する事が可能。ギラーガビットと同様に小型の胞子状ビームをビットとしてコントロールする。ガンダムAGE-3の装甲を易々と破壊しており、 ギラーガに装備された同様の装備よりも性能は向上しているといえる。
ゼハートが操作した際には、ビームバリアを形成できる程の大量のビットを自機の周囲に展開させるというフォーメーションを多用していた。
レギルス・コア
頭部・胸部・バックパックを分離させた脱出機。
その際は尾部レギルスキャノン及び翼部も分離し、武装・推進力とするが、その姿はガンダムの頭がそのまま残っているだけにクリーチャー然とした非常に奇異な姿となる。AGE-3のコアファイター機能を参照にしたものであり、換装も視野に入れていた。
なお「ゼハートが脱出する流れではなかった」という理由と、「無理矢理に出すくらいなら」というデザイナー・石垣純哉たっての要望でレギルス・コアは劇中でついに使われることはなかった(参考:http://twitter.com/aynujikagihsi/status/247278305856856065)。
セカンドムーンでガンダムAGE-3オービタルとガンダムAGE-2ダークハウンドを阻みながら登場した。
オービタルと交戦、圧倒的性能でAGE-3オービタルを大破させ、ウェア換装で続いて登場したAGE-3ノーマルも大破させた。最後の一撃直前、息子と似たキオを見て心が弱くなったイゼルカントはキオを殺せず二人を逃してしまった。
44話からはイゼルカントからプロジェクト・エデンの全権限を譲り受けたゼハート・ガレットが搭乗する。巨大MSシドと戦うが、シドの屈折するビーム砲のため接近できずに苦戦する。その瞬間、ゼハートがレギルスの真の性能を発揮させることに成功。レギルスビットをバリアのように展開させ、ダークハウンドの助けもあってシドを撃破する。
最終決戦のラ・グラミス攻防戦でAGE-FXと戦うが、ザナルドの介入で撤退する。
そしてキャプテン・アッシュ(アセム・アスノ)のガンダムAGE-2ダークハウンドとの激闘の末に大破し、爆発・破壊された。この戦闘はスタートから終了までが「55秒」である点で有名だ。その時のゼハートは作戦失敗と友軍の犠牲によるプレッシャーに襲われていたため、パイロットのメンタルが万全だったら別の結果になっていたかもしれない。
ガンダムレギルスR
外伝「EXA-LOG」に登場。
「プラン・アシミレイション」によって開発されたガンダムレギルスの後継機の一つ。
ゼハート・ガレットが運営し、ギラーガなどを開発していた第8研究開発グループによって開発されていた。
ゼハートの搭乗を想定し、機体は彼のパーソナルカラーである赤で塗装されている他、ギラーガに近い武装レイアウトが採用され、専用開発されたレギルススピアーを装備している。
ガンダムレギルスではシールドに装備されていたビットシステムを「エンベッドビットシステム」に換装し、四肢に内蔵している。その為、レギルスシールドは装備しておらず、機体の軽量化に成功。運動性能がオリジナル機より向上している。
試作機が完成し、火星表面での試験運用が成されていたとされているが、実機は行方不明となっている。
ガンダムレギルス ゼハートカラー
「MEMORY OF EDEN」に登場したガンダムレギルス。
ゼハートへの譲渡後、彼のパーソナルカラーである赤を基調としたカラーリングに改められたもの。前述のレギルスRとは別機体であり、外見上の違いもカラーリングを変更しただけに留まっている。
そのカラーリングの由来はゼイドラおよびギラーガと同じく「火星の赤」であり、ヴェイガンの希望の象徴としての意味合いが強いが、セカンドムーン攻防戦において多くの友軍を犠牲にしたゼハートが乗るその機体は、まるで血に塗られたようにも見える。
アセムとの決戦も視聴者から「1分クッキング」と揶揄されたTV版より時間をかけて描写されており、重圧に苦しみながらも何とか精神を保ったゼハートにより真価を発揮、ダークハウンドと互角の勝負を繰り広げた。
ガンダムVSガンダムシリーズ
マキシブースト環境も終盤に差し掛かった時期に参戦。変幻自在な軌道で敵を追い詰めるレギルスビットを主軸に、強力な射撃武装を狙う3000コストの万能機。
頭部は三世代編のツインアイとなっており、パイロットであるゼハートのグラフィックも仮面を外した姿となっており、その為、フラム搭乗機呼び出しもアシスト武装として実装されている。
ビームバスターは特殊射撃で放つ大火力ゲロビとして再現されているが、それとは別に射撃CSでも足を止めないゲロビを放つ。これは、格闘や足の止まる武装をキャンセルすると自由落下可能、要は『降りテクしながら着地狩り』に使用可能。
また、攻めの要となるサブ射撃にて放つレギルスビットは本機の特徴的な武装として実装されており、これは他のオールレンジ兵装と異なり、それに専用のゲージが存在し最大値100でそれぞれのレバーに対応して攻撃パターンと消費数が変化。
コマンド | 挙動 | 消費量 |
---|---|---|
レバーN | 3基のビットをデルタ状に設置し、収束したのち突撃。 | -10 |
レバー前後 | 機体周囲に4基のビットを展開、敵機を包囲し攻撃 | -20 |
レバー横 | 自機の横(レバー方向に対応)に配置し、配置したレギルスビットを一斉に発射して攻撃 | -30 |
牽制や横移動狩りと多彩な使い方はもちろん、一気にばら撒き、数で圧倒するという他ファンネル機体とは違った豪勢な使い方もできる。
降りテク、移動撃ち可能ゲロビ、などなど『あると便利な物』が多く対応力の高さが光るハイスペックな万能機。
その多彩さからマキシブースト環境後半の話題となればフルセイバーやナイチンゲールらと共に最上位コストの強機体として話題に上がるほど。
ただし、レギルスの近距離の強さはレギルスビット(レバー横)での横移動狩りができるゆえ。
リロード速度は30秒以上かかるという燃費の悪さが難点(一応、後格闘で盾を掲げチャージできるのだがその間は棒立ちになる)
低耐久と咄嗟にダウンが奪える武装に欠けることから、ここぞとばかりに近接機に詰め寄られると苦しくなる。
逆に言えばココをどう凌ぐかがレギルス使いの腕の見せ所でもある。
なお、EXバーストすると何かしら特殊能力が発動する機体が存在するがレギルスもその一つ。
この状態だと通常の弾数回復に加え、機動力上昇・ビームバスター弾数増加・レギルスビット最大値180に変化と大幅に強化される。短い時間とはいえ、上手く活用したい。
ON以降時、前作で大暴れしたために機動力、各種武装の発生、リロード、火力悪化と超大幅な弱体化が施され、同じく大暴れしていたバンシィ系統機共々一転してかなりひどいことに。
しかしアップデートにて普通に強い機体レベルに、レギルスの各種武装、機動力などが見直され、全盛期とは違った強さを得ることになった。
エクバ2では後格闘のビットチャージが削除された代わりにサブのリロードが目に見えて向上している。 また、アップデートでゲージの最大値120に上昇、さらに元々高かった機動力が更に上がり、無印マキブを彷彿とさせるトップクラスの速さとなったが、代わりに耐久が同コスト帯最低となった。択を間違えると脆い性質が更に強まったので注意したい。
オバブでは熟練度報酬の機体スキンにゼハートカラー(名称は「MEMORY OF EDEN」)が追加された。
スーパーロボット大戦シリーズ
初登場作品はスーパーロボット大戦BX。
ゼハートの搭乗するガンダムフェイスとイゼルカントの搭乗するヴェイガンフェイスバージョンと両方登場するが後者はルート分岐で方ルートでしか拝めない。高い運動性とパイロットのXラウンダーによる命中回避、さらにバリアによるダメージ軽減もあって非常に戦いにくい。特殊回避はないので命中率さえ高ければ何とかなる。
しかし、ザナルドのけしかけたヴェイガンギア・シドの攻撃からアセムと法術士ニューを庇う形でゼハートと共に散る・・・
以下ネタバレ
隠し要素のフラグを満たせば、法術士ニューによって間一髪命を救われる。
その後、いつもの通りゼハート共々自軍で使用可能になる。元々がボス機体HP・EN以外の性能はほぼ据え置きでかなり強いが、レギルスビットに気力制限がついており立ち上がりが遅くなっているのが残念。
また得意レンジが反対なので隣接させるのが難しいがダークハウンドとの合体攻撃『メモリー・オブ・エデン』も存在する。ライフルとガンで牽制→アンカーで捕獲した敵をビットで追撃→左右からサーベルとランサーで挟み撃ちにして撃破、という長年の友人のコンビネーションアタックである。
AG、HG、BB戦士シリーズにラインナップ。HGではレギルス・コア分離などのギミックが一通り再現されている他、カメラアイは通常時とツインアイの選択式。ヴェイガン勢のキットで唯一ビームサーベル用エフェクトパーツが付属。ゼハートカラーはプレミアムバンダイ限定でHGが販売された。
BB戦士では、劇中で使用した装備が同梱し、ビームサーベル用エフェクトパーツが付属する。レギルスコアの脱着が可能で、差し替えであるがセンサー最大稼働状態の再現が可能。
第3部のキオ編開始当初からシルエットのみOPに登場しており、名称公開以前から「ヴェイガンダム」などの仮称で呼ばれていた。
過去のシリーズにおいても敵陣営が使用するガンダムは数多く登場したが、主役ガンダムと共通の意匠を持つ敵ガンダムはデビルガンダムをはじめ様々な面からアプローチされていたのに対し、レギルスは「敵陣営の意匠を色濃く受け継いだガンダム」という今までのガンダム映像作品に無いコンセプトでデザインされており(映像作品に限らなければ、同様のコンセプトを持つ機体は機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハートのアマクサがある)、その立ち位置の特異さが注目された。
レギルスの曲線を多用したフォルムや各部にイエローのフィン状スラスターやダクトをワンポイントであしらった特徴は、メカデザイナーは異なるものの、後のシリーズの主人公機ガンダム・バルバトスやガンダム・エアリアルにも見られる。後に連なるガンダムのデザインのはしりのような印象を受けるのは気のせいだろうか?
リボーンズガンダム:こちらも盗み出した主人公機体のデータを元に開発されたガンダム。
ガンダム試作2号機:顔のデザインが類似しており、オマージュ元とみられる。こちらもかつての敵勢力の技術者が中心となって開発されており、レギルスほど極端ではないがガンダムらしからぬフォルムを持つ。
ストライクフリーダムガンダム:直接の関係はないが、MGEX版は機体各所の形状がレギルスに似たまさにヴェイガンダム化したようなアレンジになっている。
ガンキラー:オガンダムやにせガンダムを最大公約化した『対ガンダム』の機体。ある意味レギルスと同類。
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