スペック
型式番号 | RX-78NT-1 |
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所属 | 地球連邦宇宙軍第4艦隊第13独立部隊ホワイトベース隊(予定) |
製造 | 地球連邦軍オーガスタ基地 |
生産形態 | ニュータイプ用試作機 |
頭頂高 | 18.0m |
本体重量 | 40.0t |
全備重量 | 72.5t(アーマー装備時:95.0t) |
ジェネレーター総出力 | 1,420kW |
スラスター総推力 | 174,000kg(アーマー装備時:216,000kg) |
センサー有効半径 | 5,900m |
装甲材質 | ルナ・チタニウム合金 |
固定武装 | 頭部60mmバルカン砲×2、ビーム・サーベル×2、腕部90mmガトリング砲×2、チョバムアーマー |
携行武装(劇中未登場) | ビーム・ライフル、ハイパー・バズーカ、シールド |
機体説明
一年戦争時に地球連邦軍が北米のオーガスタ基地にて開発した、ニュータイプ専用ガンダムタイプモビルスーツ(つまり、初のオーガスタ・ガンダムとなる)。
コードネームはアレックス(ALEX)。ジオン側からは「未完成品」を意味する「出来損ない」(グリナス・ヘッド)のコードで呼ばれる。
アニメの「ガンダム」らしくトリコロールカラーは健在ながら赤色・黄色の割合が少なく、青と白を基調にした寒色的なイメージの落ち着いたカラーリングとなっている。
「アムロ・レイ専用機として開発された」と言われているが、実際の開発スタートは宇宙世紀0079年8月であり、これはアムロがサイド7で初めてガンダムに乗り込んだ日(同年9月18日)の1か月前である。よって後述するように「最終的にアムロ・レイ専用機として調整された」と言った方が正しい。
現地改修のカスタム機を除くと特定のパイロットが乗る前提の調整がされたというのは当時の地球連邦軍の兵器としては異例中の異例であったと言える。
「ニュータイプ専用モビルスーツ」という触れ込みではあるが、そもそも当時の地球連邦軍はニュータイプの存在について疑問を抱いており、ジオン公国軍のサイコミュ兵器のような技術は未開拓であった(ジオン側から出来損ないと呼ばれるのもこれに起因する)。つまり、ニュータイプという存在をまともに知る機会がないまま見切り発車的に開発を始めてしまったのである。
とは言えニュータイプと呼ばれるパイロットは「撃たれたビームを目視で避ける」などの超人的な反応速度を持つ事が示唆されていた事から、とにもかくにもその反応性に着目して「高い追随性を発揮する」という設計思想の下に開発される事になった。
その実現方法として関節部にマグネットコーティングを施してレスポンスを強化、更に機体各部に姿勢制御バーニアを増設し運動性を向上させる事によってこれに対応した。
よって、機体は当時のモビルスーツとしては異様に軽く、スラスター推力に至っては宇宙世紀ガンダムの中でもトップクラスとなった(追加装備なしで本機よりもスラスター推力が高いガンダムはなかなかいないが、パワー・ウェイト・レシオ自体はさすがに後の第二期モビルスーツには及ばない)。
これは一般のパイロットはもちろん、テストパイロットに選ばれた腕に覚えのある人物にとってすら、常人では敏感過ぎて却って操縦し難いものであり、本機の開発に携わった技術者をして「こいつをまともに扱えるのは一種の化け物」と言わしめている。
※なお、この操縦の難しさに関しては後発作品では「機体の反応速度が速すぎて並のパイロットでは操縦できない」と表される場合もある。しかなしながらパイロットが操縦してから実際に機体が動くまでのタイムラグを反応速度とするなら、これは誰が操縦しても短いに越したことはないため、反応速度ではなく操作系がハイセンシかつ遊びの無いきわめてナーバスな設定だったためとの解釈も可能である。
モビルスーツとしては初の全天周囲モニター・リニアシートが装備された機体であり、これによって広い視野を確保出来るようになっている。ただしこれは水平・垂直360度を網羅していない不完全なものであり、完全な状態での採用はガンダム試作3号機まで待つ必要があった。また、これらシステムを採用するにあたりコア・ブロック・システムは廃されており、機体データやパイロットの生還率では劣る。
また、オプションパーツとして複合装甲「チョバムアーマー」が平行して開発されており、防御力の向上に一役買っている。
武装
60mmバルカン砲
RX系列お馴染みの頭部に2門装備された実体兵器。
敵機への牽制および近接防御に使用される。
ビーム・サーベル
型式番号:Blash・XB-B-09。
ランドセルに2振装備している。
3号機まではランドセルの側面にサーベルラックが増設されていたが、本機ではランドセル天面のソケットに挿す形でマウントしている。
バックパックのコネクターがブラッシュ社製であるため、形状や装備配置を変更した。
90mmガトリング砲
アレックスを語る上では外せない象徴的な武装。
両前腕の装甲カバー内に格納されている補助火器なのだが、ろくな武装が揃っていなかった本編では事実上の主兵装となっている。
通常は砲身が隠されていることから敵の意表を突くことが可能だが、装備位置の都合上、発射時の反動や装弾数の点で課題を抱えていた。ガトリング砲の装弾数は劇中の連邦軍の軍人のセリフやモニターの表示から右腕のみでも約500発は携行可能とされる。
この兵装の採用にはフィールドモーター技術の向上によって関節部の小型化が可能となり、スペースに余裕ができたことが一因となっている。
しかし腕部の複雑な機構によるメンテナンス性の観点から、後発の機体には採用されていない。
チョバムアーマー装着時は、腕が覆われていることから使用不可(MG Ver. 2.0では、腕のアーマーが展開する事でチョバムアーマーを装備したまま使用出来る様にアレンジが加えられている)。
アクションゲーム作品でも装弾数は少ないながらも並みのマシンガン以上の威力に設定されており、もはや補助火器というより主武装の一つのような扱いである。
余談だが、本装備のデザインラフでは「ドヒキョー隠しガトリング砲」などとあんまりな仮称が用いられていた。
- 劇中未登場の武装
ビーム・ライフル
型式番号:Bauva・Norfolk XBR-L Type-3。
ボゥワ社のビーム発振器にノーフォーク産業の収束装置とハウジングが採用され、高い出力と貫通力を発揮するビーム兵装。
コロニー内でビーム・ライフルを撃つわけにもいかず、劇中では使用されなかった。
デザインはフォアグリップやスコープが削除されストックが追加されるなどアサルトライフルに近い形状となっている。
ハイパー・バズーカ
スコープ付きの専用バズーカ。
基本的な構造はRX-78-2ガンダムの使っていたものと変わりないが、専用品が開発されていた模様。ガンダム同様に腰にマウントすることができる。
初出はモデルグラフィックス誌上の作例用に描き起こされた設定イラストで、デザインは明貴美加。そのため様々なガンプラが出ても立体化されることはなく、MG 2.0で初めて付属した(ランナーそのものはガンダム2.0に付属しているハイパーバズーカの流用)。
シールド
型式番号:RX・C-Sh-05 UBC/S-0003。
チョバムアーマーの構造を流用し、耐ビームコーティングを施した防御兵装。
ゲーム作品などで確認できるが、表面に殴り書きのような字体で「ALEX」と表記されている。
MG Ver. 2.0ではシールド中央が開く事で装備したまま90mmガトリング砲が展開可能になり、アニメ『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』の1話でこのギミックを披露している。
劇中での活躍
実戦配備のため北極基地からサイド6「リボーコロニー」に移送。シューフィッターとして選抜されたクリスチーナ・マッケンジー中尉の操縦で最終調整が行われていたが、前述の通り専属のシューフィッターであるクリスをもってしても扱いきれるスペックではなく、しかも中立コロニー内の戦闘ということで手加減を強いられたため劇中では本来のスペックは全くと言っていいほど発揮されなかった。
ケンプファーの奇襲を受ける形で始まった初陣は相手が先の戦闘で弾薬を消費していたことやチョバムアーマーで切り札のチェーンマインを防ぎ切ったことなどが幸いし、ビームサーベルで突っ込むしか手段が無くなったケンプファー相手に90mmガトリング砲を叩き込みパイロット諸共機体を蜂の巣にして撃破した。
ザクⅡ改との戦闘では隠蔽されたグレネードや囮のクリスマスイベント用大型バルーンなど多数のトラップが敷設された森林公園まで誘導され、最終的には格闘戦の末に相討ちとなっている(ただし、こちらが頭部・左腕部の喪失と胸部・右腕部の損傷で中破どまりでパイロットも気絶・軽傷なのに対し、向こうはビームサーベルが融合炉を直撃し爆発四散、パイロットもミンチよりひどいと形容される壮絶な戦死を遂げた)。
これらジオン軍の特殊部隊「サイクロプス隊」による一連の襲撃により機体はホワイトベースに届けられることなく一年戦争は終戦を迎えた。
この機体が戦中に最前線に出る機会は失われたが、NT-1の開発データは一年戦争後に開発されたジム・カスタムやジム・クゥエルなどのオーガスタ系の機体に引き継がれており、またチョバムアーマーのノウハウはジム・キャノンⅡの開発に活かされている。
一年戦争後の去就
宇宙世紀0080年~0084年
中破した頭部、および左腕部を修復するためルナツーへの移送準備が始まるも、その時点で一年戦争が終戦。
配備予定であった第13独立部隊も解体となったため、本機の配備部隊は宙に浮いてしまい、そのままルナツーの倉庫に放置された。
宇宙世紀0084年~0088年
倉庫の肥やしとなっていた本機を、オーガスタ研究所が取り戻している。
これは、『アムロ・レイ専用機』として建造されたNT-1の反応速度(追従性)を含めた各チューニングスペックが、強化人間の調整、能力テストに最適と判断されたためである。
この時期に、事実上の上位組織であるティターンズ系統の技術によって、破損箇所の補修と共にアップデートが施されたのだった。
アップデート機は、何人かの強化人間の育成に用いられ、そのデータが取られ、同研究所の成果の一部を担った。
だが、グリプス戦役でのティターンズ敗北にともない、各ニュータイプ研究所で行われていた非人道的な実験の数々が表舞台に公表されると、オーガスタ研もまた世論による弾劾にさらされ、閉鎖へと追い込まれる結果となり、保有していた施設、人材、機材、そしてMSのことごとくは、様々な組織によって“資産”として引き裂かれ、持ち去られていった。
会計文書記録によると、ガンダムNT-1とその関連機材は、サナリィが取得している。
宇宙世紀0088年~0096年
“書類上では”以降、本機はサナリィの保有を離れていない。
しかし、宇宙世紀0096年前後に何らかの運用予算が機密費として動かされている事だけは、判明している。
関連動画
オプション装備
ガンダムNT-1・FA
型式番号RX-78NT-1FA。
専用の増加装甲「チョバムアーマー」を装着した状態のアレックス。「フルアーマー・アレックス」という呼称が使われることもある。
コンセプトは「アレックスの機動性・運動性を維持したまま防御能力を高める」ことにある。
この状態では腕が覆われてしまうため、隠し武装の90mmガトリング砲が使用不可能になるが、チョバムアーマー自体はアレックス側でいつでもパージ可能。
爆発反応装甲により実弾兵器に対する防御力が飛躍的に向上しているが、懸念されていた重量の増加や機体バランスの悪化による機動性・運動性の低下抑制を実現しきれておらず、防御と引き換えにアレックスの利点を潰してしまうという本末転倒な結果に繋がっている。
上記のようにアレックスのフルアーマー化プランは失敗に終わったが、劇中におけるサイクロプス隊との戦闘では、ケンプファーから受けたチェーン・マインによる致命打を完全に防ぎ切るなど、チョバムアーマー自体の完成度の高さは証明された。
後にチョバムアーマーそのものを本体の装甲として組み込むという手法で重量増加の問題をクリアし、実用化に成功したジム・キャノンⅡが開発されているほか、ヘイズルによる本格的な試験を経てジム・クゥエルにも胴体周りのみと装着位置が削減されながらも実用化されている。奇しくもどちらもアレックスの簡易量産型であるジム・カスタムの派生機である。
アレックス増加装甲試験型
型式番号FA-78-XもしくはFA-78-NT-1。
ガンプラ(旧キット)「1/144 RX-78NT1 ガンダムNT-1」の組立説明書が初出。
ガンダムNT-1にFSWS計画に則った追加装甲、増加兵装を装着した状態のアレックス。
チョバムアーマー開発に失敗した際の保険として用意されたセカンドプランであり、NT-1の2号機(ガンダムNT-2)をベースとして開発されていた物である。
こちらの仕様も「フルアーマー・アレックス」と呼ばれることがある。
バリエーション
ガンダムAN-01“トリスタン”
型式番号RX-78AN-01。
小説・アニメ『機動戦士ガンダム Twilight AXIS』に登場。
極秘裏に回収されたNT-1を宇宙世紀0096年の技術で近代化改修したもの。
詳細はガンダムAN-01を参照。
映像作品外のバリエーション
NT専用プロトタイプガンダム
型式番号MRX-002。
雑誌企画『MSV90』に登場。
ガンダムNT-1の発展型。ニュータイプ専用機というNT-1のコンセプトを発展させ、本格的にサイコミュ兵器を取り入れている。後のサイコガンダム系列の原型となった。
詳細はNT専用プロトタイプガンダムを参照。
NT-X(ネティクス)
型式番号RX-78NT-X / MRX-003。
ゲーム『SDガンダム Gジェネレーション』シリーズに登場。
ムラサメ研究所がオーガスタ研究所の計画を引き継いで開発したガンダムNT-1の発展機。
ジオン由来のサイコミュによるオールレンジ攻撃技術の実験機で、有線制御式ビット2基を有する。
ネティクスはNT-Xのもじり。
詳細はネティクスを参照。
チョバムタンク
ガンプラ「元祖SDガンダム」「SDガンダム BB戦士」での独自設定。
ガンダムNT-1本体から分離したチョバムアーマーや武装・バックパックなどの各種装備を構成要素とする、陸戦用の支援メカ。
元祖SDガンダム版では、2連装のキャノン砲を有するタンクにNT-1の装備を取り付けていく形になっており、チョバムタンク形態に加え、NT-1の搭乗が可能な「チョバムトレーラー」と「チョバムスクーター」形態を取ることができる。
BB戦士版では、チョバムアーマーと武装のみで構成される形になっている。なお、これにはBB戦士オリジナルの頭部用チョバムアーマー「ヘッドギア」が含まれている。
試作型アレックス(正式名称不明)
ガンダムエース版コミカライズの『機動戦士ガンダム ポケットの中の戦争』に登場。
劇中では「アレックス」もしくは「G-Ⅳ」と呼ばれており、一巻の帯では「試作型アレックス」、作者の玉越博幸のツイートでは「プロトタイプG-Ⅳ」と呼ばれている。
「G-Ⅳ計画」の一機。
ガンダムNT-1と比較して増加装甲やヘリウムコアと思われるパーツが見られ、頭部にはバルカンポッドらしき装備をしている。
演習では大型のバックパックを装備した。
腕部ガトリング砲の位置にはビームサーベルが積まれている。
ガンダムNT-1プロト
型式番号RX-78NT-1。
ガンダムNT-1の実用試験機。オーガスタ研究所でデータ収集用の運用のために開発された機体で、プロトと名が付いているが機体が組みあがったのはサイド6に運び込まれたNT-1アレックスより遅れる形となる。
ガンダムNT-2
型式番号RX-78NT-2。
ガンダムNT-1の仕様変更機。全天周囲モニターではなく、通常型のコックピットとなっている。これはコア・ファイター採用を前提とした設計であるとされる。
ガンダムNT-3
型式番号RX-78NT-3。
ガンダムNT-1の仕様変更機。カラーリングの差異以外は不明。
関連する機体
ジム・カスタム
NT-1の基本設計をベースとした地球連邦軍の量産型MS。
G-3ガンダム
地球連邦軍の試作MS。マグネット・コーティング試験機。
ガンダム6号機
地球連邦軍の試作MS。腕部への武装内蔵や脚部スラスターに類似性が見られるほか、敵の策に嵌まって敗北したガンダムと言う共通点がある。
外部作品における活躍
漫画作品
ガンダムNT-1は頭部と左腕をそれぞれ補修する予定だったがそれらが修理されることはなかった。
その修理するための補修部材の行方は不明だったがそれらしき部材がガンダムエースの漫画作品でそれぞれ登場する。
『機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ』
宇宙海賊シュテンドウジが所有するシルバーヘイズ改というジム・カスタムのカスタム機の左腕にガンダムNT-1の左腕を移植している。
どこから入手したかは不明。
『機動戦士ガンダム ヴァルプルギス』
地球連邦軍極秘組織「嵐」の所有するデルフィニウムのコアMSとなっているフルアーマーガンダムに玩具設定だったガンダムNT-1・FAのヘッドギアが装着されている。
どこから入手したかこれも不明。
『機動戦士ガンダム カタナ』
反地球連邦組織「シン・フェデラル」はアレックス増加装甲試験型の設計図をどこからか入手し、建造して戦力として使用している。
また本機は後にNT-Xに改修されている。
ゲーム作品
作中の描写を重視する作品ではあまり活躍ができず、設定上のスペックを踏襲した作品では強キャラとして使えるという傾向が強く、同じことはスカーレット隊のMSにも言える。
元々アムロ専用の機体として調整されたという設定から、ファンサービス的にもしアムロがアレックスに乗っていたらというif展開が用意されている作品も幾つか存在する。
『SDガンダム Gジェネレーション』
『クロスレイズ』以外に登場。
一部作品でアムロの初期搭乗機として扱われている。一年戦争末期のガンダムタイプだけあって性能はまずまず。初期状態でマグネットコーティングの機能があるため、数値以上に機動力は高い。
一方フルアーマーは別ユニット扱いで、機動力が下がり実弾武器のガトリングガンを失うが、オプションパーツのチョバムアーマーの機能が最初からあるので実弾防御力が高く、撃墜されてもアレックスに戻れるため生存能力も高い。
開発はガンダムやG-3から。4号機からの開発は不可能。NT-X、ジム・カスタム等に発展するが、フルアーマーからアレックスには戻れなかったりする作品もある。設計にはガンダムにニュータイプ専用機あるいはビット搭載機(キュベレイ、ストライクフリーダムガンダム、アルケーガンダムなど)を組み合わせる。ただし『ジェネシス』では設計不可能。フルアーマーからはパーフェクトガンダム、重装フルアーマーガンダム、フルアーマーガンダム、ヘイズルFAなどになる。
残念ながら未登場のためトリスタンは開発できない。
『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』(PS2)
VSモードでアレックスにアムロを乗せた時には「アレックスは伊達じゃない!」という専用セリフがある(『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』における「νガンダムは伊達じゃない!」のオマージュ)。
『機動戦士ガンダムオンライン』
本編の汚名を払拭するかのごとく登場時から連邦最強の機体として君臨しており、ライバルであったジーラインが弱体化以降は独占体制となっている。
『スーパーロボット大戦』シリーズ
グリプス戦役時代や第一次・第二次ネオ・ジオン抗争のMSが普通に参戦する本シリーズでは、一年戦争時代のMSということで能力値が低めに設定されることが多い。チョバムアーマーは強化パーツ扱いで専用でもなく装着状態も再現されない(アムロにはアッチがあるし……)。下手をすると終盤に強制廃棄になることすらある。
一方、90mmガトリング砲がガンダム系のメイン武器であるビーム兵器ではなく基礎性能が低い方が最終的に強くなる、というシステム上の利点を活用し序盤はもちろんテコ入れ次第では終盤までエースとして活躍できる『COMPACT』系列、必殺技を備え性能自体も高めになっている『GC』『XO』、それに加えMAP兵器まで搭載した『OE』などメインで活躍できる作品もある。それらの作品ではアムロを載せた方がいいケースとクリスのままの方が相性がいいケースがある。
スーパーロボット大戦DDのサブコンテンツ、第3次スーパーロボット大戦ANOTHERでは上述した「アレックス増加装甲試験型」がフルアーマー・アレックス名義で参戦している。
『機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム』シリーズ
NT専用の機体ということよりもチョバムアーマーやクリスの乗機という方がピックアップされており装着・パージ状態を切り替えながら戦う。コストは1000(マキブでは1500)。装着中はアーマー耐久度100のダメージ分受けるまで射撃/格闘問わずあらゆる攻撃を防げ、剥がれるまでは一方的に相手を攻撃できるため、近接戦闘に持ち込めればかなりのプレッシャーを与えられる。そのかわり機動力は最低クラス。射撃もかなり貧相。
パージ状態ではまともな射撃と足回りが得られるものの、アーマー抜きだと本体耐久は最底辺クラス。技量だけでなく戦局の見極めも必要な扱いの難しい機体ではあるが、チョバム装着中に一対一の近接に持ち込めば大物食いも決して不可能ではない高い爆発力をもつピーキーな機体である。
SDガンダムシリーズ
『SDガンダム外伝 騎士ガンダム物語』
チョバムアーマーも登場するが、呪いの装備となっている。
『SD戦国伝 天下統一編』
主人公武者荒烈駆主として登場。
後の四代目頑駄無大将軍である。
『SDコマンド戦記Ⅱ ガンダムフォース』
ファイヤーフォースのリーダーキャプテンアレックスとして登場。
『SDガンダムフルカラー劇場』
主人公であるガンダムの妹として登場。
数少ないれんぽーの女子と言う事で終盤まで出番はコンスタントにあったので、事実上のヒロインの1人とも言える。
余談
ガンダム4号機との関係
当初、アレックスは「ガンダム4号機をオーガスタ研究所で改修した」という設定だった。ただしこれは制作側が『MSV』の設定に気付かずに設定してしまったものであり、これでは4号機が複数存在することになってしまうため、アレックス=4号機という設定はガンダム4号機が有名になるに従って曖昧にされていった。アレックスの各所に「4」のマーキングがあるのはこの名残である。
また、漫画『機動戦士ガンダム MSジェネレーション』では『G-4計画』が存在し、「複数の部署で開発された次世代機の1機がアレックスだった」と解釈されている(ただし、MSVでの4号機がガンダム4号機として再設定されたのはこの後)。
この影響かは不明だが、その後のガンダムシリーズにおいて「○号機という表記はあくまで機体のバージョンを意味するもの」という設定がしばしば見られる。
デザイン
出渕裕氏のデザインで、本体は過去に同氏がデザインしたνガンダムと対比して普通のガンダムを目指してデザインされており、チョバムアーマーはハリボテを意識した直線的なデザインとなっている。
0080リリース当時の80年代末はモビルスーツのデザインを出渕氏デザインのハイディテールなものに統一しようという動きがあり、同時期にリリースされたOVA『機動戦士SDガンダム MK-IV』内の『夢のマロン社「宇宙の旅」』においてSD頭身のMS達がリアル頭身世界のジャブローに迷い込むという展開の中で姿を現したガンダムは、本機を基にカラーリングを変更し腕部ガトリング砲と脚部増加スラスターを排除したデザインとなっている。
また、カトキハジメ氏がリファインしたガンダム、所謂Ver.Kaは本機を基にカトキ氏の考察の下で逆算されたRX-78-2とされる。
立体物
1/144、HGUC、MG、元祖SDガンダムシリーズ、BB戦士にラインナップ。MGとBB戦士ではそれぞれキットがリニューアルされている。
また、HGUCのアレックスは劇中設定を踏襲してトリスタンがリデコキットとして発売されているが、同時期のキットと比べると元の構造が古いため可動面で劣るという弱点を抱えている。
各々、チョバムアーマーが同梱されており、元祖SDガンダムシリーズではアーマーが余剰とならないトレーラーも付属し、リニューアル版のBB戦士ではアーマーそのものがチョバムタンクを構成する。
BB戦士ならびにMG Ver. 2.0には、オリジナルデザインのヘッドギアが収録されている。
また、MG Ver.2.0にはオリジナルギミックとしてチョバムアーマーの腕部及び、腕部に接続されたシールドの青部分が展開する事で、ガトリングが使用可能となっている。
BB戦士SD戦国伝「天下統一編」として発売された影荒烈駆主の素体はガンダムNT-1を流用しており、チョバムアーマーの代わりに鎧を付ける形となっている。更にNT-1本来のチョバムアーマーも付属しており、両方楽しめるようになっている。
関連イラスト
関連項目
ガンダムバルバトス(第6形態):NT-1同様、アンテナの片方が折れた状態で最終決戦に挑むこととなったガンダム。
もしかして→機動戦士ガンダムNT:『UC』の関連作。当然だがNT-1は登場しない。