これがこいつの本当の姿だ!!
RX-78E Flight & Operations Unification Reactors、ガンダムGT-FOUR!!
機体データ
型式番号 | RX-78E |
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所属 | 地球連邦軍 |
開発 | 地球連邦空軍 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 19.8m |
本体重量 | 69.2t |
全備重量 | 98.5t |
出力 | 1,990kW |
推力 | 83,200kg |
センサー有効半径 | 6,030m |
最大速度(Bモード) | マッハ2 |
巡航速度(Bモード) | 1,030km/h |
航続距離(Bモード) | 1,667km(900nm) |
固定武装 | バルカン砲×6、ビームキャノン×2 |
携行武装 | 専用ビームライフル |
概要
型式番号RX-78E。
漫画『機動戦士ガンダム MSジェネレーション』に登場。
一年戦争末期に地球連邦軍が推進した「G-4計画」において、G-3ガンダムを開発母体とした次期構想機として計画されたモビルスーツ(MS)のひとつ。バンネンバー・ハヤミ博士率いる開発チームによって、空軍主体で開発が進められた。
大気圏内におけるMS単独での行動半径拡大を目指し、MSとコア・ブースターを融合させるというコンセプトの元、連邦軍初の可変MSとして設計されている。
なお、型式番号こそRX-78系列のものだが、実際の機体構造はコア・ブースターをベースとした上でMSへの変形機構を持たせたものとなっている。
機体は徹底的に軽量化されるとともに3段階の変形を可能としており、それぞれ「Bモード」「Fモード」「Gモード」と呼ばれている。また、RX-78のファーストロットから引き続いてコア・ファイターも採用されている。
パイロットの他に火器管制などを担うナビゲーターが搭乗する複座機となっており、MS形態(FモードおよびGモード)では頭部のガンナーコクピットにナビゲーターが搭乗するという、ガンタンクに近い乗員配置が取られている。
パイロット1名での運用も不可能ではないが、戦闘能力は低下する。
武装として胸部に2門、コア・ファイターの機首に4門のバルカン砲を備える他、コア・ブースター用のメガ粒子砲を長銃身化したビームキャノン2基を装備しており、航空機形態(Bモード)ではブースター、MS形態では肩部に配置される。
また、この他に専用ビームライフルの開発も進められていた。
後述する機体設計面での問題点の他、低空低速での運動性が悪い、基本動作のデータが低すぎるなどの様々な問題が発生していた(ただし、シミュレーション上は性能に問題は無く、機体性能にパイロットがついていけなかったとも言われている)。
これは、連邦軍内における派閥争いの影響で、宇宙軍からG-3ガンダムのデータを入手することができなかったのも一因となっている。
なお、G-4計画の産物としては、本機の他に宇宙軍主体のニュータイプ対応型であるガンダムNT-1が知られている。また、陸軍主体の格闘専用型および重火力型、海軍主体の水中専用型も提案がなされているが、これらのプランがいかなる経緯を辿ったのかは不明である。
各形態
Bモード
「ブースターモード」の略で、航空機形態となっており、空戦時に加えて移動の際にも主に用いられる。
変形機構はコア・ブロック・システムを応用したもので、機首部にコア・ファイターが配され、変形したボディ・腕部・脚部が後部ブースターを構成する。コア・ブースターと相似形のこのモードでは、コア・ファイターの換装が容易であり、実戦において機体を空中換装した例も確認されている。
ただし、この形態では機体に対して十分な揚力を得るには翼の面積が小さすぎるため、飛行は大出力のスラスターが生み出す推力に依存しており、「航空機と言うよりは飛翔体」と例えられる。運動性能もバーニア頼りであるためあまり高くない。
Fモード
「フライヤーモード」の略で、MSに変形した状態で背面のブースターノズルを水平に展開する事により、MS並の機動性と航空機並の空中航続性能の両立を目指した中間形態。だが、後年の機体で用いられるミノフスキー・クラフトはまだMSに装備出来る程小型化されていなかったため装備されず、ブースターによる推進力で飛行する。
そのため、本形態の飛行性能は劣悪で、戦闘の際には自由落下とほとんど変わらないと言われている。
ただしB・G両モード間の変形にワンクッション与えることで、状態の移行をスムーズに行うことに成功しているともいえる。
Gモード
MS形態だが、G-4計画の一端として製造された経緯からMモードではなく、「ガンダムモード」の略称である「Gモード」と呼称されている。
後のグリプス戦役時に開発された可変MSのようなフレーム素体はまだ開発されていないため、関節が脆弱、機体バランスに問題があるなどの欠点がある。
コア・ファイター
RX-78などで用いられたFF-X7を改設計したもので、Bモードでは機首に収まり、FモードとGモードでは原型機と同様のバーティカル・イン・ザ・ボディ方式で胴体内に格納される。
コクピットの複座化、ガンナーコクピットへのシート移動機能などが追加されている他、前進翼が採用されるなど形状にも変更が加えられている。
開発経緯
GT-FOURは4機の試作機の製造が確認されている。
開発2号機のテストパイロットは開発チームの一員であるアリーナ・W・ミサキ少尉が務めた他、それ以外の3機ではいずれもジェームズ・A・アーノルド中尉がパイロット、チャールズ・S・サインツ中尉がナビゲーターを担当している。
開発3号機は飛行・変形テストのために四肢と武装を省いた状態で建造されており、地中海沿岸のディエゴガルシア空軍基地でテストを行っていたが、テスト飛行中にジオン軍のドップと遭遇。
強引な変形による格闘戦でドップの撃墜にこそ成功するが、燃料欠乏によって連邦海軍の空母「タカオ」に緊急着艦する際に飛行甲板からオーバーランし、機体は海没している。
開発1号機はミデアに積載された状態で輸送中に、ピレネー山脈付近でドダイYSに乗ったグフ2機の襲撃を受け、墜落したミデアから調整が不十分な状態で急遽出撃。
グフは2機とも撃墜したものの、戦闘に巻き込まれた空中給油機のパイロットに「ジオン軍の新型機」と誤認されて攻撃を受け、破壊されている。
その後、開発拠点はイギリスのマーナム空軍基地に移され、開発2号機と4号機が模擬空戦による戦闘データ収集を行っていたが、その際にジオン軍の可変MSであるザクスピードの襲撃を受ける。
4号機は初撃で撃墜され、2号機と4号機から脱出したコア・ファイターの連携によってザクスピードに対して辛勝するが、その過程で2号機も中破。ほとんどの試作機が撃破・または試験運用中の事故で失われる形となった。
さらに、上述した様々な性能面の問題から、制式採用される前に一年戦争は終結しており、型式番号「RX-78E」も正式に付与されぬままキャンセルされたとも言われる。
戦後、開発スタッフはオーガスタ研究所やNT研究所他に移籍して研究を続け、後にアッシマーやギャプランの開発に携わっている。
結局、連邦軍による可変MSの真なる完成はグリプス戦役まで待たなければならなかった。
なお、開発4号機の時点で機体そのものは一応の完成を見ていたとされるが、専用ビームライフルが未完成であるなど不完全な部分も存在していた。
ザクスピードとの戦闘後に完全な形のGT-FOURが製造されたのかは不明。
また、一年戦争中にはヒマラヤ山脈においてもGT-FOURと思われる可変試作機が墜落し、捜索が行われたとする証言が残されているが、これが上記4機のいずれかを指しているのか否かは判然としない。
関連タグ
Gジェネレーション - 一部作品に出演している。