概要
ジオン公国軍が開発した要撃爆撃機。「ド・ダイYS」という表記も。
その名の通り四角形の土台にそのまま翼とコクピットを取り付けたような独特の形状と、機体前面にずらりと並んだ主武装の8連装空対地ミサイルの発射口が最大の特徴。
高出力のエンジンを積んでおり、長い航続距離と非常に優れたペイロードを有している。
また、機体上部から取り込んだ空気を底部に噴射することで上昇・下降が可能なVTOL機能を有している他、優れたペイロードを活かして機体上部に貨物や物資を固定することで輸送機としても運用が可能となっているなど、シンプルな見た目の割りに航空機としての汎用性は高い。
ただし、空対空戦闘力は皆無に等しく、更にコア・ファイターのバルカン掃射でも容易に撃墜されてしまうほど脆弱なため、戦地での活動には護衛が必要不可欠となる。
一年戦争終結後もジオン残党軍が使用しているケースがあり、中には宇宙世紀0122年の第2次オールズモビル戦役でもオールズモビルが使用していた例がある。
なお機体名の「YS」の意味は不明。噂では、航空機のYS-11から拝借したとの事。
元祖サブフライトシステム
本機の並外れたペイロードと安定性の高さは、モビルスーツクラスの重量物を機体上部に乗せてもなお問題なく飛行可能なほどのレベルとなっている。
これに着目した当時のジオン軍は、本機をモビルスーツに飛行能力を付加させる『サブフライトシステム』として転用することを思い付き、実際に部隊を編成しての実戦投入も行っている。
イレギュラーな運用ではあったが、この『空を飛ぶモビルスーツ部隊』の戦闘力は思いのほか高く、特に地球連邦軍の空輸部隊にとっては脅威となり、相当数のミデアが撃墜されている。
しかし、足となる本機の機種が爆撃機であるという都合上、その小回りの悪さから素早い標的との対空戦闘は余り得意ではなく、同じくサブフライトシステムとしての運用が可能なGファイター及びガンダムとの戦闘では、性能差も相俟ってほぼ一方的に撃破されている。
バリエーション
ドダイGA
媒体によってドダイYSの前身、あるいは改修型とされている機体。ただし、どちらの場合でも、対地攻撃に特化した純粋な爆撃専用機として扱われている。
ドダイII
『機動戦士ガンダム第08MS小隊』に登場したドダイYSの改修型。
武装を全て廃してエンジンの出力を更に強化しており、完全に輸送に特化した仕様となっている。
ドダイYSよりもペイロード及び機動性が向上、比例してサブフライトシステムとしての性能も高くなっている。しかし、非武装のため戦闘は搭載モビルスーツに依存する。
ドダイ改
『機動戦士Zガンダム』に登場したドダイYSの発展型。
元々爆撃機だったものを転用した原型とは異なり、それをベースに最初から純粋なサブフライトシステムとして開発されている。原型が直立姿勢のままモビルスーツを載せていたのに対し、こちらは機体に装着されたグリップをモビルスーツに握らせ、前傾姿勢で固定させる方式を採っており、安定性が増している。また、最大で2機のモビルスーツを搭載することが可能となっている。
スペース・ドダイ
『GUNDAM EVOLVE../10』に登場したドダイ…とは似ても似つかぬ円盤状の形状をした宇宙用サブフライトシステム。木星圏のネオ・ジオン残党が開発した高重力圏用の装備。
モビルスーツの中では大型の部類に入るドーベン・ウルフを直立させてなお余裕のある足場の面積を有しており、円周部には他のMSの牽引用と思われるフックがぐるりと並んでいる。
関連タグ
グフ…※劇中では専らこの機体を搭載して戦闘を行っていた。