概要
2Dアニメが多かったガンダムシリーズを「新たな映像表現」で描く事を主旨としており、既存のガンダムシリーズの様々な1シチュエーションを、その時々の最新映像技術を用いて描いている。2001年~2007年にかけてガンダムシリーズをモチーフに制作・発売され、個々の作品は大きく分けて、ガンプラの同梱特典用に制作された第一期『GUNDAM EVOLVE』と、テレビCMと店頭CMでの展開を目的とした第二期『GUNDAM EVOLVE../』(-ダブルドットスラッシュ)の2種類に区分される。
後にDVDで一般発売された。
本作で使われた映像表現は後のガンダムシリーズや様々なサンライズ作品へフィードバックされており、本作のスタッフは後にSDガンダムフォースや機動戦士ガンダムMSIGLOO、リーンの翼などに携わっていく事となった。
作品一覧
- GUNDAMEVOLVE1 RX-78-2GUNDAM
「機動戦士ガンダム」より。
2001年5月の「静岡ホビーショー」にて上映された後、同年冬のマスターグレード購入者へのキャンペーン特典DVDとして抽選で配布された。
最終決戦へ向かう直前のアムロ・レイがこれまでの激闘を回想する。
回想シーンはTV版の映像を使っており、新撮シーンはガンダムがハイパーバズーカ2つを持って出撃するシーンのみ。シリーズ唯一の非3D作品でもある。
- GUNDAMEVOLVE2 RX-178GUNDAMMk-Ⅱ
「機動戦士Zガンダム」より。
2001年11月発売のパーフェクトグレードガンダムMk-Ⅱ(白)の初回生産分の特典DVDとして初公開。
エゥーゴが強奪したガンダムMk-Ⅱのテストとリック・ディアスとの模擬戦を描く。
- GUNDAMEVOLVE3 GF13-017NJIIGODGUNDAM
「機動武闘伝Gガンダム」より。
2001年冬にマスターグレードプラモデル購入者への特典として抽選配布されたDVDにて公開。前述の「EVOLVE 1」と同時収録。
デビルガンダムとの戦いの後にまたも旅に出たドモンの駆るゴッドガンダムとそれを追ってきたレインのライジングガンダムの戦いが描かれた。
- GUNDAMEVOLVE4 RX-78GP03DENDROBIUM
「機動戦士ガンダム0083」より。
2002年3月発売のHGUCガンダム試作3号機デンドロビウムの初回生産分の特典DVDにて初公開。
コウ・ウラキが搭乗する以前にラビアンローズを襲撃したジオン残党軍を迎撃するデフラ・カーの乗ったGP03の姿が描かれる。また設計図だけだがGP04も登場している。
- GUNDAMEVOLVE5 RX-93νGUNDAM
「逆襲のシャア」より。
2003年9月にローソン限定予約販売作として発売されたDVD「GUNDAM EVOLVE +」にて初公開された作品。
アムロの駆るνガンダムとハサウェイの乗ったジェガンを撃墜してしまったクェスの駆るα・アジールの戦いと言う原作とは異なる展開が描かれている。
それまでの3DCG作品と違いCGとセル画を合わせる手法で描かれた。
- EVOLVE../6 YMF-X000A DREADNAUGHTGUNDAM
『機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY』より。1/144HGハイペリオンガンダム及び同・ドレッドノートガンダムのプロモーションとして2004年10月よりダイジェストが公開、その後12月よりフルバージョンが公開された。
ドレッドノートガンダムとハイペリオンガンダムがXアストレイの幻影と交戦する様を描く。
- EVOLVE../7 XXXG-00W0 WINGGUNDAMZERO
1/100MGウイングガンダムゼロ(EWver.)のプロモーションで2004年12月よりダイジェストが公開、その後2005年1月よりフルバージョンが公開された。
反政府勢力の大量破壊兵器コロニーキャノンを破壊ミッションを遂行するヒイロ・ユイとウイングゼロの戦いを描く。ドクターJとリリーナらしき人物が登場している。
ストーリーの時系列に付いてはマリーメイア動乱の後と言われていたが後年の「FrozenTeardrop」によるとマリーメイア動乱の前であるアフターコロニー196年春ごろである事が判明している。
- EVOLVE../8 GAT-X105 STRIKEGUNDAM
1/60PGストライクガンダムのプロモーションで2004年11月よりダイジェストが公開、その後2005年2月よりフルバージョンが公開された。
砂漠の虎との戦いの後に砂漠にあるザフトの基地に迷い込んだストライクガンダムがジンオーカー相手に大立ち回りを繰り広げる。
キット付属の平井久司新規デザインの装備グランドスラムも登場する。
- EVOLVE../9 MSZ-006Z-GUNDAM
『機動戦士Ζガンダム』より。『ガンダム新体験 グリーンダイバーズ』の後日談的作品。CM、および店頭公開は無く、2006年10月27日発売のDVD「GUNDAM EVOLVE../Ω」にて初公開された。
グリプス戦役の最中、知られざるカラバ所属の3機のZガンダムとゲミヌスの戦いが描かれる。
- EVOLVE../10 MSZ-010ΖΖ-GUNDAM
「機動戦士ガンダムZZ」より。メインラインナップを『ΖΖ』に据えていたコレクションフィギュア製品「ガンダムコレクション10」のプロモーションで2004年12月よりダイジェストが公開、その後2005年7月よりフルバージョンが公開された。
第1次ネオ・ジオン抗争の後、木星へ旅立ったジュドー・アーシタがジオン残党のいざこざに巻き込まれる。そしてリィナ達からバースデープレゼントとして修復された脚部を受け取る事となる。何となくクロスボーン・ガンダムやVガンダム外伝に繋がりそうなストーリーである。
- EVOLVE../11 RB-79 BALL
「機動戦士ガンダム」より。1/100MGボールVer.Ka、1/144HGUCGアーマーのプロモーション。2005年1月よりダイジェストが公開、その後4月よりフルバージョンが公開された。
終戦直後のア・バオア・クー内部に潜入したボールのパイロットヒデンが残っていたジオン兵と交戦、そこで戦争の残酷さを見ることとなった。
ちなみに本作に登場するGブルはブランリヴァル所属のG-3ガンダムである。
- EVOLVE../12 RMS-099 RICK-DIAS
『機動戦士Ζガンダム』より。1/100MGリック・ディアス(クワトロ用)、1/200HCMproリック・ディアス、1/1700EXモデルアーガマのプロモーション。2005年1月よりダイジェストが公開、その後3月よりフルバージョンが公開された。
クワトロ・バジーナが戦闘データ移植の為にリック・ディアスに乗ってのシミュレーションの最中にかつての自分である赤い彗星、つまりシャア専用ザクと対峙する。
また百式とガンダムも登場する。
- EVOLVE../13 RMS-108 MARASAI
『機動戦士Ζガンダム』より。1/144HGUCマラサイ、1/144HGUCガンダムMk-II+フライングアーマーのプロモーション。2004年1月よりダイジェストが公開、その後2005年5月よりフルバージョンが公開された。
エゥーゴによるジャブロー降下作戦を阻止しようとするティターンズ部隊。それに参加しているティターンズ兵の心中が描かれた。
- EVOLVE../14(頑駄無 異歩流武../十四) 武者頑駄無
『SDガンダムフォース絵巻 武者烈伝 武化舞可編』に登場する烈火武者頑駄無の設定を大幅に変え、一式まさとによるある程度のリデザインを加えたうえで登場させたもの。2005年2月よりダイジェストが公開、その後6月よりフルバージョンが公開された。
武者頑駄無が少年たちと出会い、その中で襲ってきた魔殺駆一味と交戦する。
- EVOLVE../15 RX-78 / MAN-03 BRAW-BRO
『機動戦士ガンダム』より。2007年1月26日発売のDVD「GUNDAM EVOLVE../Α」にて初公開された新規作品。
39話「ニュータイプ、シャリア・ブル」をベースにしたストーリー。ガンダムを始め、登場する全機体のデザインが大胆にアレンジされている。
オリジナルキャラクター
- デフラ・カー
CV:浅野まゆみ
4に登場。
ガンダムGP-03の女性テストパイロット。11月10日に行われたGP-03のテスト中にラビアンローズを襲撃したジオン残党と交戦、壊滅に追い込むがまだ生きていた敵機の攻撃で死亡した。
- ユウリ・アジッサ
CV:川澄綾子
9に登場。
カラバの女性兵士。レッド・ゼータの代替パイロット。ニュータイプである。コールサインはレッド・スネーク。元々レッドゼータにはジョニーなる人物が搭乗する予定だったが彼は駄目になったらしく代役として彼女が担当することになった。
年齢は不明だが幼い頃に母の葬儀の時にアムロらしき人物と出会った事があるらしい(状況から見て一年戦争末期にホワイトベースがサイド6に来た頃?)。
- グレイ・ウルフ
CV:中田譲治
9に登場。
カラバの兵士でグレイ・ゼータのパイロット。歴戦の勇士らしい。自分の機体がグレーカラーじゃない事に不満を漏らすがアナハイムの人間から言い訳をされる。
ゲヌミスとの戦いで特攻して戦死した。
余談だがその正体はとある白狼ではないかと言われているが詳細は不明。
- ブルー・ローズ
CV:水内清光
9に登場。
カラバの士官でチャクラ研究所司令官。
ゲヌミス迎撃にニュータイプを投入するがゲヌミスからハッキングを受けた事に業を煮やして無差別攻撃を行う。カラバにしては珍しい強硬的な人物。
- ミスター・カトー
CV:遠藤純一
9に登場。
アナハイム社の営業部員。カラバにZガンダムを3機納入していたがグレイ・ウルフからグレイゼータのカラーリングに関して文句を言われる。
漫画作品『機動戦士ガンダムピューリッツァー』に登場。プロトタイプΖガンダムをケネディ戦争博物館に納入している時にキッカからのインタビューを受ける。
- ヒデン
CV:神谷浩史
11に登場。
終戦後に配属されてきた地球連邦軍の新兵で実戦経験が無い。
ボールに乗って仲間と共にア・バオア・クー内部に入るがそこで終戦を理解していないと思われるジオン兵のザクと交戦、倒したがそのパイロットは自分と同じ年端もゆかない少女であった。
- マリサ
CV:不明
12に登場。
アンマンの酒場で飲み潰れていた女性。昔は名の知れたシンガーで一年戦争時代は連邦とジオンの双方から引っ張りだこであったと言う。
彼女の「昔と同じには生きられない」と言う言葉がシャアザクとのシミュレーションで負けたクワトロにある決意をさせた。
マンガ作品『機動戦士ガンダム U.C.戦記 追憶のシャア・アズナブル』にてマリサと言う名前である事が判明している。同作では一年戦争時代の彼女が描かれており、彼女の曲の中にはシャアを題材にした曲も存在している。またジャブロー攻防戦でシャア専用ズゴックに撃破されたジムのパイロットウィラーは彼女のファンであった。
- ジョナサン
CV:櫻井孝宏
13に登場。
ティターンズの兵士でマラサイを駆る。家がカンパニーと言う大会社でその社長である父親に不満を抱いてティターンズに入隊して筋を通そうとする。地球の海が好きな兄がおり、兄は地球の連中に入れ込みすぎたと言うが恐らく何らかの理由で死亡したと思われる。
父親からのメッセージで自分たちが爆破される予定のジャブローにエゥーゴを引き付けるための囮に過ぎない事を知る。
描写から見てスペースノイドであるようだが、もしそれが本当ならばアースノイドしか入れないティターンズによく入隊できたものである・・・
- 頑助
CV:渡辺久美子
武者頑駄無が旅の途中で出会った子供。
- 精之進
CV:小島幸子
武者頑駄無が旅の途中で出会った子供。
- 次武千代
CV:大浦冬華
武者頑駄無が旅の途中で出会った子供。