カタログスペック
頭頂高 | 22.0m |
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本体重量 | 27.9t |
全備重量 | 63.0t |
ジェネレーター出力 | 2,980kW |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
スラスター総推力 | 97,800kg |
建造経緯
地球連邦政府高官ジョン・バウアーの手腕により、独立機動大隊ロンド・ベルへ艦隊司令として転属されたブライト・ノア大佐、MS部隊隊長として転属されたアムロ・レイ大尉。アムロはニュータイプである自分にガンダムタイプのMSを渡そうとしないなど、連邦上層部から各種妨害行為を受けつつ、スペースノイドから絶大な支持を集めるシャア・アズナブルと新生ネオ・ジオンの戦力に対して、現有戦力では対抗しきれないことを改めて上申する。
小説『機動戦士ガンダム逆襲のシャア 中編』によれば、ブライトが宇宙に上がるついでの手土産としてチベットのラサから資金を出させ、バウアーが更なる手腕を振るい、月面首都フォン・ブラウン市に構えたアナハイム・エレクトロニクス社(以下、AE社)工場を確保して、『アムロ・レイ専用ガンダム』として発注させたものが本機である。
設計にはアムロ大尉自身も参加し彼の「機体外観を強化してサイコミュを搭載する」という意見を取り入れつつ、AE社フォン・ブラウン工場側の開発担当者オクトバー・サラン主任と、連邦軍から出向した技術仕官チェーン・アギ准尉といった優秀なスタッフがプロジェクトを進めていき、わずか三ヵ月という短期間で、「RX-93」の型式番号と共にロールアウトにこぎつけた。
何故νガンダムがこれほど早く建造出来たかと言うと、理由は3つある。
第一に、ブライトとラサで指揮をしているバウアーがνガンダムの建造準備を進めるように働きかけてくれていた事。
第二に、後述の機体特性の部分で説明するが、νガンダムはΖガンダム時代の基本設計を引き継いでおり、変形機構などの複雑なシステムは搭載していない比較的シンプルな設計をしていた事。
第三に、アナハイムの組み立て工場ではνガンダムの各部の試作の為の工作機械が自動稼働していたが、オクトバー曰く「ラフな組み立てなら2週間で出来る」というまさにモビルスーツの建造の歴史の証明とでも言うべき工場の組み立て機械の優秀さなど様々な要因が重なっていた。
機体特性
基本設計はガンダムから続いた歴代ガンダム・タイプのスペックの平均値をもとに、AE社が培ってきた当時の最先端技術を導入してブラッシュアップする方式で行われており、これにアムロが独自のアイデアで設計したサイコミュ・システムを搭載して完成する予定となっていた(ちなみに、秘密裏に情報を知ったシャアからは「情けないMS」と評価されていた)。
しかし完成直前に、オクトバー主任がAE社の素材開発部門から最新素材サイコフレームを入手した事により、急遽軽微な仕様変更を敢行。アムロのサイコミュ・システムの一部をこのサイコフレームに置き換えることでサイコ・マシーンとしての性能を向上させつつ、システム全体としては小型化に成功する(『U.C. ENGAGE』では当初からコックピット周囲に用途不明の余剰スペースがあり、これ自体もシャアが提供したものではないかとアムロは推測している。ただし当作は映画と異なりサイコフレーム入手の経緯が『ベルトーチカ・チルドレン』寄りのパラレル展開になっている)。
更に、これによって生じた余剰スペースを利用して、必要部のフレーム厚・装甲を追加する事で手足による打撃戦も可能なほどの頑強さを獲得すると同時に3kgの軽量化さえも果たし、完成直前に大幅なスペック向上を伴ってのロールアウトとなった。
ムーバブルフレーム、駆動系のパーツは新規設計することなく、AE社規格品で最高レベルのものをベースに使用することで、開発(部材調達)期間を短縮するのみならず、高性能と整備性・拡張性をハイレベルで両立している。サイコフレームの搭載に急対応できたのも、νガンダムが元々戦争の長期化に伴うアップデートを視野に入れて、このようにフレームレベルで一定の自由度を残していたためである。
従来のAE系ガンダム・タイプは『当代の最先端技術を限界まで詰め込む』思想で開発されてきたが、これとは完全に異なる本機の設計思想は、最前線でエースパイロットを務めながらも血筋としての技術屋気質を持ち続けたアムロが開発に関わったからこそであったと言える。
操作性についても、あくまでも堅実な仕様で構成されており、操縦系もアムロ自身の要望により、万が一の操縦ミス予防として奇抜さや特異性を廃した基本形とも言うべきものが採用されている。
以上により本機は、同世代機において最高クラスの性能を有しながらも、信頼性・整備性の高さと操作性の軽さ(長時間戦闘に対する適応性)を高度な次元で獲得した極めて完成度の高いMSでありながら、さらに拡張性をも残した、機動兵器の理想型ともいえる特性を実現していた。
サイコミュ・システム
本機にはサイコミュが導入されており、ガンダムタイプモビルスーツ(サイコガンダムなどは除く)としては初めてサイコミュ制御式オールレンジ兵器ファンネルを採用している他、インターフェースにはバイオセンサーやインコムなどで培われた技術をスピンオフして採用している。
敵パイロットの脳波(思考)を受信する事ができれば自身の対応を更に一手早められる、というアムロ独自のアイデアにより、コクピットシート後方にサイコミュ受信パックを備える。これは、アムロ自身が自分のニュータイプ能力(と言うよりも、ニュータイプという存在そのもの)に懐疑的であるがために辿り着いたアイデアである事が、小説版(『ベルトーチカ・チルドレン』)で語られている。
ファンネルの操作および機体の追従性向上といった、従来からのサイコミュ・システム(発信)面では、コクピットの周囲および機体各所のムーバブルフレームにサイコフレームを分散配置することで、パイロットの脳波を駆動系に伝達することにより、初期設計からのスペックアップを達成している。
当然ながら、サイコフレーム自体が単純に優秀なサイコミュ・システムであるため、ファンネルに対してもよりシャープな遠隔操作が可能となった。
(サイコフレーム入手の経緯が異なる『ベルトーチカ・チルドレン』では、「シャアにサイコミュのアイデアで負けた」と歯がゆい思いを吐露した。)
実物大立像
2022年4月25日に開業する福岡県福岡市博多区那珂の商業施設『三井ショッピングパーク ららぽーと福岡』にνガンダムの実物像が建てられることが発表された。
立像化にあたって一部デザインも改められており、機体バランス上フィンファンネルもさすがに装備できないため、代わりに同立像を保持するためのつっかえ棒を兼ねたロングレンジフィンファンネルが用意されている。
詳細はRX-93ffを参照。
現存する実物大ガンダム立像としては東京都江東区(お台場)の『ダイバーシティ東京プラザ』のユニコーンガンダム、神奈川県横浜市中区『GUNDAM FACTORY YOKOHAMA』のファーストガンダム、中国・上海市浦東新区『ららぽーと上海金橋』のフリーダムガンダムに続いて四体目となる。
ちなみに博多にあるからと言って、新幹線が停車するJR博多駅から行こうとするととんでもない距離を歩くことになるので、その隣の竹下駅から向かう(徒歩9分程度)事をお勧めする。
武装
頭部バルカン砲
作動の確実性を優先して薬莢方式を採用。射撃と同時に空薬莢が頭部側面より排出される。
基本的にはミサイルやグレネードなどの迎撃や牽制用に用いられるが、劇中ではギラ・ドーガ2体の頭部(装甲の脆弱部)を吹き飛ばし、サザビーの腹部拡散メガ粒子砲(パワーダウン状態)を押し留めるなど、アムロの的確な判断と高い技量によって、対MS戦においても充分な戦果を上げている。
口径は資料によって異なり、60mmと90mmの説がある。
ビーム・ライフル
型式番号XBR-M92。出力は3.8MW。
取り回しの悪化を招かない程度のロングバレルを採用した専用設計のライフルで、この当時主流であったEパック方式ではなく、一年戦争時のものと同様のエネルギーCAP内蔵方式が採用されている。これは、重力下運用時に損傷等によってEパック方式では不都合な事態が多々発生していた事を受けてのもので、アナハイム社で独自開発された大容量高圧縮の新型試作エネルギーCAPにより、アクシズ落下阻止作戦ではかなりの長時間連続使用されていたにもかかわらず、破壊されるまで弾切れを起こすことはなかった。
バーストセレクターにより単射モードと連射モードを切り替えることができ、マシンガンのような使用もできる(なお、制作に関わった重田敦司氏は自身のブログにおいて、この機能の存在を否定していた。他、機動戦士ガンダム逆襲のシャア公式記録全集の絵コンテ集に「極めて短い時間に角度を変えて発射する」や「機関銃を狙撃のために一発撃つ」と記述してある富野監督のメモが収録されている。)。
最大出力で放った場合は宇宙戦艦の主砲クラスの威力があり、それを見たレズン・シュナイダーは艦砲射撃と誤認している。
サブグリップや拡張装備用マウントはないが、銃口の上には補助武装としてグレネードランチャーが装備されている。
フィン・ファンネル
本機のシンボルともいうべき特殊兵装。板状の収納形態で左背面に六基装備する。
詳細はリンク先を参照。
ニュー・ハイパーバズーカ
口径280mmの大型ロケットランチャー。砲身先端部には照準用のレーザーセンサーを備える。
地球連邦軍の制式武装に改良を加え、有効射程距離の向上、弾頭の変更などが施された上で、機体に合わせたカラーリングに塗装されている。
本機のパックパック中央には専用のマウントコネクタが配されており、このコネクタを介してワイヤーガンによるトリガー指令を出すことが可能なため、マニピュレーターに持たせることなく射撃することも可能となっている。劇中ではこれをフル活用して背面にマウントしたまま発砲したり、破損したシールドと共にヤクト・ドーガの注意をそらしたり、宇宙空間に置いてワイヤーガンによる操作でサザビーを攻撃したりとかなりトリッキーな攻撃パターンを見せている。
なお、本モデルは宇宙世紀0150年代に至っても、15m級MS用にダウンサイジングした上で量産されており、連邦やその協力勢力が使用している事から、その設計がいかに優秀かつ堅実かがうかがわれる。
シールド
裏面にビーム・キャノン1門とミサイル4発を搭載している。
反面、これら誘爆の危険性を持った機構の搭載は、本来の『盾』としての価値を下げているが、第一次ネオ・ジオン抗争以降のMS兵装は、ビームの出力増強に装甲や防御機構が追い付いておらず、Ζ計画の最終モデルすらシールド非装備を採用していたほどであった。このため、宇宙世紀0090年代のシールドのトレンドは、サブウェポン・ラック機能を重視していたのである(このトレンドはビームシールド登場まで続く)。
ヤクト・ドーガのビームが1発被弾した瞬間に手放し、回収せずにアクシズへと向かっている。
シールド表面には、アムロのイニシャル(A)にユニコーンをあしらった、パーソナルマークが描かれている。
ビーム・キャノン
独立したジェネレーターを備えていることから一年戦争時のビーム・ライフル並の出力を有し、MSに対しては直撃すれば十分な有効打となる。
劇中ではビーム・マシンガンのように連射している場面もあるが、機能として存在するかは不明。
また、ギラ・ドーガを相手に使用した際には囮のミサイルと障害物に気を取られたギラ・ドーガをビーム・キャノンで撃破している。
ミサイル
ビーム・キャノンの両側面に2発ずつの計4発を搭載。
前述の通り囮にしている。
ビーム・サーベル
バックパック右側にメイン・サーベルと、左腕のシールドラッチにサブを1本ずつ装備している。
メイン・サーベルはカスタムタイプであり、出力も0.85MWとかなり高い。加えてビーム刃が日本刀のように湾曲しており、グリップエンドからも短いビーム刃が発振される。
サブは劇中戦闘中に損傷したため使用されなかったが、『U.C.ENGAGE』では使用されており、損傷状態でパージしバルカンで破壊してビームを拡散させる、ビーム・コンフューズのような使い方をされていた。
なおメイン、サブ共に、非使用時は自動的にビーム刃が最小限となる、アイドリング・リミッター機能が搭載されている。
補助兵装
これらの他、マニピュレーターにはグリプス戦役時のMSと同様に、ダミーバルーン発射機やトリモチ・ランチャーを装備している。さすがのAEでも急ごしらえの機体には変わりないため、ダミーが専用のものではなくリ・ガズィ用のものにバックパックを追加したものを使用するなど間に合わせの部分も散見される。
また劇中では、ギラ・ドーガからビームマシンガンを奪い使用しているが、アナハイム社共通規格のためか特に不調は生じていない。
ロングレンジ・フィン・ファンネル&ハイパー・メガ・バズーカ・ランチャー
『UCE』で追加。カラーリングこそνガンダムカラーだがロングレンジ・フィン・ファンネルはRX-93ff、ハイパー・メガ・バズーカ・ランチャーはHi-νガンダムのものと同一だと思われる。
デザイン
富野監督から出された「マント付きのガンダム」という課題の下、複数のデザイナーが案を提出するというコンペ形式により決定された。最終案は出渕裕氏によるもの。
他の案がZZガンダムのようなゴチャゴチャしたデザインばかりだったのに対し、RX-78-2の正統進化形といえるシンプルな出渕案は異彩を放っており、あるものは「やられた!」と膝を叩いたとか。
もっとも、出渕氏には原点回帰の意図はなく「誰が見てもガンダムとわかるデザインにした」「自分の理想のガンダムを追及した」結果こうなったのだという。
関連動画
バリエーション
νガンダムDFF装備型
CCA-MSVに分類される、νガンダムの強化案の一つ。
DFFはD=ダブル F=フィン F=ファンネルの略称が示す通り、フィン・ファンネルを増設したもの。
大きく分けて左右に三基ずつフィン・ファンネルをマウントしたタイプと、左右に十二期配した2種が存在する。
前者は専用ビームサーベル用マウントユニットを排しファンネル用ターレットを左右二基装備、出力に余裕を持たせるため携行武器等(ライフル・シールド・一部装甲)は簡略・軽量化されている。後者は原型機のままで前者同様のファンネル用ターレットが二基装備だが、短期決戦想定のためファンネルの搭載数が増やし、より広域かつ多角的にビームバリアを展開出来るようになった。
しかし、開発を急ぐ中での急ごしらえである事に変わりは無く、フィン・ファンネルの回収と再充電の機能は持たない。
詳細はνガンダムDFFを参照。
νガンダムHWS装備型
CCA-MSVに登場する、νガンダムに装甲と武装の追加を施した強化版νガンダム。
詳細はνガンダムHWSを参照。
νガンダム(ベルトーチカ・チルドレン)
小説「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン」に登場するνガンダム。
デザインは違うが映画のRX-93と同じ機体という扱い。パラレル版νガンダム。
Hi-νガンダム
CCA-MSVに登場するνガンダムの発展型・後継機。
AEが独自にνガンダムの後継機として開発。基礎設計の修正はアムロが行った。
アムロがνと共に行方不明となったため、Hi-νの実戦投入はなかった。
詳細はHi-νガンダムを参照。
Hi-νガンダムHWS装備型
「マスターグレード Hi-νガンダム Ver.ka」のオプション装備。
νガンダムHWS同様に、HWSを装着したHi-νガンダム。
νガンダム(ファーストロット)
元ネタは逆シャアの予告映像に登場した全身が白いνガンダム。
映像ではバルカンを斉射していた。
アニメ映像化されているため他のバリエーションと異なり公式度合いが高い。
アナハイム・エレクトロニクス社のフォン・ブラウン工場で建造し、完成したνガンダムのファーストロット仕様。
サイコ・フレームを搭載していない設計本来の仕様で運用テストが行われた。
その内容は最低限の稼動チェックにしか過ぎないものであったが、立ち会った連邦高官、技術者達は驚くべき完成度の高さに皆が大きな衝撃を受けた。
ガンダムファンクラブのプレミアム会員限定の特典ガンプラ。
νガンダム(アムロプラン)
漫画機動戦士MOONガンダムに登場する機体。
地球連邦軍新興外郭部隊ロンド・ベル隊のエース、アムロ・レイ大尉が独自に温めている新ガンダムのコンセプト案。
スペックはアムロ自身が入手した過去のガンダムタイプのデータを基に平均的な数値が割り出されている。
完成したνガンダムに近い黒とグレーのプランA、白とグレーがベースプランBが存在する。
νガンダム(マサダ機)
『ガンダムマガジン』掲載漫画「ネオ・ジオンの亡霊」に登場するνガンダム。パイロットはマサダ中尉。
見た目はアムロ機とほぼ同じだが、左前腕部に量産型νガンダムと同様のビームスプレーガンユニットがマウントされている。重力下でもフィン・ファンネルを装備している事を確認できるが、パイロットのマサダにはニュータイプの素養は無いので単なる飾りとして装備されていた。
シャアの反乱から1年後の宇宙世紀0094年に地球に逃げ込んだネオ・ジオン残党捜索隊として参加した。ヤクト・ドーガと交戦するもダメージを受ける。重傷を負いながらもマサダの思いに反応したのかフィン・ファンネルが作動した。
νガンダム(レディス機)
松浦まさふみ著漫画「機動戦士ガンダムReon」に登場するνガンダム。パイロットはレディス・レオノフスキー。
キール・ウェラー大佐の率いる反乱組織『FA-MAS』が秘密裏に確保した連邦軍最強のガンダム。全体的に暗い色合いのカラーリングの「黒いガンダム」であり、頭部のマスクや銃身の短いビームライフルがアムロ機とは異なる。そのため、劇中ではアムロ機のレプリカあるいはアップデート版と指摘されている。DFF装備のようにフィン・ファンネルを左右に12器マウントしている。
量産型νガンダム
M-MSVに登場するνガンダムの量産型。
詳細は量産型νガンダムを参照。
試作型νガンダム
PX-00531
漫画「機動戦士ガンダム ジオンの再興」シリーズなどに登場する試作機。
サイコミュを搭載する前の状態で、00531は本機を生産した工場の製造番号。
RX-92B
漫画「機動戦士ガンダム ジオンの再興」シリーズなどに登場する試験機。
PX-00531と同様にサイコミュは搭載していない性能試験機であり、増加装甲システム「LAS」を施した形態「Gコマンダー」のコアMSでもある。
詳細はGコマンダーを参照。
μガンダム
μガンダムの名を冠したガンダムは2種類ある。
1つは「ガンダムセンチネル」に名前のみ登場。形式番号RX-90。
サイコフレーム試験機としか書かれておらず、デザインも起こされていない。
ファンの間ではナラティブガンダムとの関連が噂されている。
もう1つは「機動戦士ガンダム ADVANCED OPERATION」のデータファイルに登場。形式番号YRA-90A。
νガンダムの基礎になる性能試験機の1つで、見た目もνガンダムに酷似しているが、サイコミュやサイコフレームの類は取り付けられいない。
ナラティブガンダム
「機動戦士ガンダムNT」に登場。形式番号RX-9。パイロットはヨナ・バシュタ。
νガンダムより前にサイコフレームのテストを行った試験機の1つ。宇宙世紀0097年での作戦『不死鳥狩り』において、ルオ商会の力を借りて実戦投入される事となった。
詳細はナラティブガンダムを参照。
スピリットガンダム
PCゲーム『SDガンダムウォーズ』に登場するνガンダムの系列機体。
アースサイド所属。外見からもνガンダムの流れを組む機体であることが窺える。フィン・ファンネルではなくインコムを装備していることで量産型νガンダムに近い機体と思われるが、赤のカラーリングが施されている。
νガンダムヴレイブ
ガンダムビルドファイターズAに登場するガンプラ。
ユウキ・タツヤが7歳の時に初めて作り上げたガンプラであり、νガンダムとHi-νガンダムの中間に位置する機体という設定が盛り込まれている。
本体を作りこむのに夢中になってフィンファンネルを作り忘れているが、彼自身ファンネルなどのオールレンジ攻撃はあまり好きではなく、そのままになっている。その後サツキ・トオルに友情の証として複合兵装「マーキュリー・レヴ」を託され、それをメイン武装とする。
その後、スケールモデルを作った経験を活かしてHGUCでありながら内部フレームまで作りこんだリアルタイプνガンダムヴレイブへと改造され、更にアンテナを新造したνガンダムヴレイブ+へとパワーアップを遂げていった。
二代目メイジン・カワグチの主宰するガンプラ塾に於いて、同塾の講師「エレ男」ことエレオノーラ・マクガバンに没収されるが、ガンプラ塾で得た技術を導入し、新たにHi-νガンダムヴレイブを作成するに至る。
ν-ジオンガンダム
ガンダムビルドダイバーズRe:RISEに登場するガンプラ。
G-TuberでもあるGBNダイバーのキャプテン・ジオンが使用するガンプラであり、νガンダムをベースにジオン系MSのデザインを加えてカスタマイズをしたもの。
ジオン軍のエンブレムを模した大剣「ジオニックソード」は、ボウガンモードやビームソードモードにも変形が可能。
また、ケープスラスターはフィン・ファンネルを改造したもので、ファンネルとしての運用も可能。
他のゲーム作品等では
その人気から「Gジェネレーション」や「ガンダムVSガンダム」等を始め、「ガンダム」がクロスオーバーで登場する多くの作品に登場している(元々初代ガンダムに並ぶシリーズの象徴でありコンパチヒーローシリーズ等ではその初代ガンダムのパワーアップした姿として描かれる事もある)。
上記の通り最大の特徴であるフィン・ファンネルを失うと、ユニット(キャラクター)としての魅力が大きく損なわれてしまうため、ほとんど全ての作品において重力下においても問題なくフィン・ファンネルが使用可能となっており、ゲーム仕様上ではほとんどの場合繰り返し使うことが可能。かわりに演出や再装填の仕様などで使い捨てる描写を擬似的に再現していることがある。
・近年のGジェネレーションやスーパーロボット大戦では演出上で本体に戻ってくる描写がない。
・ガンダムVSシリーズでは戻ってきていたがオーバーブーストからリロードの仕様が変更され戻ってこなくなった。代わりにリロードが完了すると瞬時にフィン・ファンネルが背中に生えてくる。
スーパーロボット大戦シリーズではアムロが搭乗する高性能ユニットとして登場することが多い。一部作品では、ストーリーの展開上アムロのビジュアルが機動戦士ガンダムや機動戦士Ζガンダムの物が使用されており、同様にサザビーも自軍で使う場合パイロットはクワトロになる事も少なくない。また、一部作品では条件を満たす事で後述の「Hi-νガンダム」を入手可能だが、そちらを手に入れてもνガンダム自体は手元に残る。
第2次Z以降は必殺技としてオールレンジアタックとハイオールレンジアタックが追加。
後者はアムロ搭乗時にしか使用不能。更に30では「サイコフレームの積載量が以前と比べて低下し、それによってアムロの反応速度に追いつけなくなった」という設定が付与され、ハイオールレンジアタックそのものが削除されてしまっている。
Another Century's Episodeシリーズでは、一部の作品で本編の原作再現を行わないにもかかわらず、使用キャラとしてすべての作品に登場している。
Gジェネレーションシリーズでは量産型νガンダムを開発することで入手することができ、さらに開発を進めると後述の「Hi-νガンダム」を開発することが出来る。なお、NEOとSEEDでは原作設定に則ってフィン・ファンネルが地上で使用不能となっている。
ガンダム無双シリーズでは2より登場。∀ガンダムとの戦闘ムービーにおいて、サイコフレームの光で月光蝶を無力化するという原作さながらの離れ業をやってのけた。
ガンダムVSガンダムではシリーズを通してコスト3000として登場。ビームライフルやバズーカ、フィンファンネルで相手を追い詰めていくバランスの良い機体になっている。「運動性や汎用性に優れる」という設定を反映し、機動性や武装の取り回しに優れるのが特徴。劇中のフィン・ファンネル・バリアやダミーバルーン、連続パンチもしっかり再現されている。
ゲームシステムを一新したエクストリームバーサスにも続投、さらにフルブーストでは覚醒技「ニュー・ラストシューティング」が追加。相手を打ち上げ、ラストシューティングと同じポーズでファンネルとともに相手を撃ちぬく必殺技。
EXVSシリーズでは特に多くの武装を追加されている機体であり、射撃の豊富さは全機トップレベル。
また高耐久のフィンファンネルバリアにより、対射撃の自衛力はトップレベル。
ただし特別刺し易い武装が無い(いわゆる「擦れる」コマンドが無い)ため、状況に合わせて適格に判断する必要がある。
またフィンファンネルバリアが効かない格闘属性の攻撃を始動に用い、尚且つνの弾幕を掻い潜る高機動格闘機-要するにエピオンは昔から不得手。
シリーズ初期は武装が少なく、上位互換に近い機体が居ることも多かったため、一時期を除いて長らく中堅止まりの評価に甘んじていたが、10年の時を経て多くの機体調整が重ねられた最新作「XB」では、ポテンシャルの高さが評価されつつある。
ロストヒーローズシリーズでも登場。第1作はフィン・ファンネルが外れた状態と装着している状態の二種のグラフィックが存在している。攻撃力はそこそこといった所だが、序盤は味方の耐久力が頼りない為、味方全員の回避力を上げる「ダミー・バルーン」にはかなりお世話になる事請け合いである。
2作目ではグラフィックが変わり、プロローグで一時的にプレイアブル化するが、カイザーベリアルの手で仮面ライダー1号、初代ウルトラマン共々処刑され、DLCを購入しないとプレイアブルに復帰しない仕様になっている。ここでもダミー・バルーンの有用性は健在だが、DLCヒーローの仕様ゆえにこの作品ではクロスオーバースキルは持たない。
スマホゲームモンスターストライクと2023年1月中旬にて(後に機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM公開記念で2024年2月中旬も同じく)コラボし、光属性の当たりキャラとして参戦する。性能面としては当時天魔の孤城の4面のニュートンα以来の覇権キャラとして注目され、天魔を攻略するプレイヤー達がこぞって狙いに来たほどだとか。現在はオニャンコポンが獣神化・改した事により少し出番は減ったがそれでも合わせて使う人がいる程優秀なキャラである。
ストライクショットも非常に優秀で、最初に当たった的に対して第1段階で最低約30%、第2段階で最低約40%の割合ダメージをお見舞い出来るためフィニッシャーとしての役割も果たせた。
コラボ面では、ジオングとサザビー(何れもシャアの機体)のクエストでνガンダムのストライクショットでトドメを刺すと特殊演出が見れるというおまけ付きがある。因みに獣神化前はガンダム(RX-78)。
詳しい性能
種族 | ロボット |
---|---|
タイプ | バランス |
ボール | 反射 |
アビリティ | マインスイーパーEL/超アンチ減速壁/リジェネM/パワーオーラ |
ゲージショット | アンチブロック/ドレインM |
ラックスキル | クリティカル |
ストライクショット | 〈オールレンジ攻撃〉スピードとパワーがアップ&最初にふれた敵にオールレンジ攻撃(16+8ターン) |
友情コンボ | 超強反射増殖弾/超絶貫通ホーミング8 |
ガンプラ
リアル体型では1/144、1/100、SDガンダムでは元祖SDガンダム、BB戦士、EXスタンダードシリーズにてラインナップされている。
1/144スケールにおいては旧キット、HGUC、RG、EGの4種類のブランドで販売されている。
旧キットはポリキャップ関節で、スナップフィットとビス止めが併用された組み立て方式。1987年12月に初めて世に出たキットはネタバレ防止のためにフィン・ファンネルが付属していない仕様だったが、公開後の翌年7月にフィン・ファンネル装備型が改めて発売されている。
HGUCは2008年3月発売の通常のフィン・ファンネル装備型の他に、翌年4月にHWS仕様が発売されている。当初はポリキャップの他にABS関節が用いられていたが、2019年にHGBD:Rにおいてリデコ商品のν-ジオンガンダムが発売された際に本キットの再販分のABS関節もKPSに置換された。
2019年8月に発売されたRGは以前から用いられていた技術である切り出した段階で可動が存在する「アドバンスドMSジョイント」がフィン・ファンネルのみの使用に限定され、本体は全てKPS関節となった。また、プレミアムバンダイ限定でダブル・フィン・ファンネル拡張ユニットも受注販売された。
2022年4月に発売されたEGはKPS関節となった他に色分けや可動域がHGUCよりも優秀になっている一方でフィン・ファンネルやニュー・ハイパー・バズーカ、ビーム・サーベルエフェクトは付属せず、規格を共有しているHGUCの物を流用する形で完全な仕様にすることが可能となる。
1/100は旧キット、MG、MG Ver.Kaの3種類が存在する。
1988年10月に発売された旧キットはポリキャップ関節や一部ビス止め組み立てなどは1/144を踏襲しているが、重量負荷のかかる関節部位にダイキャストパーツが用いられている。
2000年12月に発売されたMGはビス止めやダイキャスト関節などの強度を求めた組み立て機構はそのままに、ABSの関節フレームを採用しよりメカニカルな内部構造を楽しめるようになった。
2012年12月にはカトキハジメ氏によりリファインされたフルリニューアルモデルとしてMG Ver.Kaが発売。より緻密になったディテールとKPS関節フレームにより向上した可動域の他、現状他媒体に反映されていない「発動モード」という独自設定が存在する。これは特定箇所の装甲が展開し、フレームの一部に使用されているサイコフレームが露出するという、後の時代のユニコーンガンダムとの繋がりを匂わせる形態となっている。一方でフィン・ファンネルの保持力が弱く外れやすいという難点があり、外さないと割り切って接着してしまうモデラーもいるほど。
元祖SDガンダムは1988年12月にシリーズのトップバッターとして登場、翌年3月に発売されたHWS仕様は素体のνガンダムもフルリニューアルされておりより精悍な顔つきとなっているほか、ボーナスパーツとしてオリジナルデザインの頭部装甲が付属する。
BB戦士は3種類のフォーマットで発売されており、1988年5月に発売されたものはライフル、サーベル、シールド、バズーカ(BB弾発射ギミック搭載)が同梱されている。このキットは後にフィン・ファンネルを追加し『SDガンダム Gジェネレーション』シリーズのトップバッターとしてリパッケージされた。
2000年8月にHWS装備としてリニューアルされ、バズーカのBB弾発射ギミックは以降オミットされている。
2014年1月には89式ベースジャバーを同梱した2度目のリニューアル版が発売された。
EXスタンダードはブランドの特徴として3mm穴やピンのジョイントが多く設けられており他のブランドのプラモデルと組み合わせやすいように設計されており、独自のギミックとしてビームライフルにフィン・ファンネル、シールド、ランドセルを装着したオリジナル形態が存在する。
また、GUNDAM SIDE-F先行販売のプレミアムバンダイ限定でロングレンジ・フィン・ファンネルを装備した実物大立像νガンダム(ff)のガンプラがEG、RG、BB戦士シリーズで販売された。
小話
先述の通り僅か三ヶ月で完成した本機だが実は開発を手掛けたフォン・ブラウン工場、10年前のU.C.0083に大破した試作モビルスーツを僅か2日で宇宙戦用機へと改修したと言う実績を持っていたりする。当時の開発メンバーが参加しているかは不明だが、短期間の完成を後押しした理由の一つではあるだろう。まさにアナハイム脅威のメカニズムである…
当初は「シャアを超える」という意味合いのHi-Sガンダムと名付けられる予定であったが、シャアのイニシャルがCであったことに気付き改名された。
また、暫定的にニューガンダムと呼ばれていたものにギリシャ文字のνを充てて現在の名称に落ち着いたとされている。
(「Hi-S」についてはノベライズ版タイトルハイ・ストリーマー、Hi-νガンダム、Sガンダムなどの名称に受け継がれた)
BB戦士の特徴である【二頭身】、【BB弾発射ギミック搭載の武器】、【いろプラ(ランナーごとの色分け成型)】、【接着剤不要のスナップフィット仕様】としてリリースされている。
※この構成は、後に販売されていく「SDガンダム BB戦士シリーズ」の礎となっている
スパロボシリーズの定番「行け!フィンファンネル!」は実はスパロボ補正によるオリジナル演出で、クワトロを始め、その後のシリーズではファ・ユイリィが「行って!フィンファンネル!」やモンド・アガケの「行けるのか?ファンネル」の台詞を生み出す影響を与えた。「4次S」で声優の声が収録される事になり、アムロ役の古谷徹が「ガンダムでも武器名を叫びたい」との発案から生まれた逸話が有名だが、実際はスパロボ開発側からの提案であった事が後に明かされている。
アムロ・レイの最後の搭乗機である事と劇中での圧倒的な活躍もありガンダムファンの中では非常に人気が高い機体の一つ。ウイングガンダムゼロカスタムやフリーダムガンダムと並んで「最も美しい主役機」の候補に挙がる事も多く、NHKが開催した『全ガンダム大投票』ではMS部門で堂々の一位を獲得した。
SDガンダムにおいて
『機動戦士SDガンダム』映画版は『逆シャア』と同時上映になっており、映画に先駆けてνガンダムが登場、シャア専用ザクを軽く投げ飛ばした。
その後もたびたび登場するが、なぜか同作では「νガンダムのおじさん」呼ばわりされ憤慨するという扱いになっているほか、上記のザク投げやコロニーの回転を一撃で止める等、異常な怪力キャラとして描かれていた。
『SDガンダムフルカラー劇場』ではガンダムのコスプレ姿として登場し、アクシズ落とし編終了後には一時期シャア=サザビーと共に幽霊になっていたが、エルメスの導きで蘇生した。
以下は外伝作品でνがモチーフとなっているキャラクターである。
(ただし、フィン・ファンネルが左右非対称なνは使いにくいのか、実際にはνガンダムダブル・フィン・ファンネル装備型がモチーフの場合が多い)
作品名 | キャラ | 余談 |
---|---|---|
『SDガンダム外伝 アルガス騎士団』 | 法術士ニュー | 後に転生して人間になる |
『SD戦国伝』 | 武者仁宇頑駄無 | 裏モチーフは牛若丸 |
『SDコマンド戦記 G-ARMS』 | ガンイーグルν | |
『SDコマンド戦記II』 | ミディガンダム | |
『SDガンダム三国伝』 | 孔明νガンダム | 前身は孔明リ・ガズィ |
『SDガンダム三国創傑伝』 | 関羽νガンダム |
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地球連邦軍 ロンド・ベル アナハイム・エレクトロニクス Hi-νガンダム 小説版νガンダム
アナハイム・ガンダム(ギリシア文字系)
γガンダム εガンダム δガンダム ζガンダム ηガンダム θガンダム
ιガンダム κガンダム λガンダム μガンダム νガンダム ξガンダム
その他
リボーンズガンダム:一部武装はνガンダムのオマージュ。ついでに言えばパイロットも。
ストライクフリーダムガンダム、ガンダムAGE-FX:ν及びHi-νがオマージュ元と言われている。
フェイクνガンダム:アルスコアガンダムの外装の1つとして登場している。