概要
地球連邦政府の形骸化・弱体化やそれを契機とする各スペースコロニーの自立化などにより発生した宇宙戦国時代の最中、勢力を拡大して地球圏の支配を目論むザンスカール帝国に対抗して結成された有志達によるレジスタンス組織。
その組織名は「神聖軍事同盟」とも言われており、また直訳すると「軍事同盟 (Military League)」と言う(1993年当時の時代背景のメタ的視点からだとJリーグ(J League)から取った可能性もある)。
弱体化している為にザンスカール帝国の侵攻に対しては軍事行動が鈍い地球連邦軍に活を入れるように各地で武力による抵抗運動やゲリラ活動を行う。またバグレ隊やブルーバード隊など一部の連邦軍部隊も独断で協力していた。
「ジン・ジャハナム」と呼ばれる指導者たちが指揮を執っている。これは複数人が同じ名前を使う事で真の指導者の所在等をわかりづらくさせる目論見があり、10〜20人はいるとされており、その背景にはかなり大きな資本や政治勢力が存在したとも言われ、あのアナハイム・エレクトロニクスも協力していたと言う。
また基本的に抵抗運動を行っているため、内部では味方といえども個人情報が隠蔽されている事が多い。
主人公のウッソの両親も本編開始前から本人に知らされることなく組織の構成員だった。
しかし地球連邦の腐敗の影響は少なからずこの組織にも反映されてしまっており、年配の男性達はメカニッククルーや参謀といった安全圏の裏方に徹し、未成年の子供や女性ばかりが前線を張っているのが現状である(そのためベチエンの連邦兵士からセクハラ行為を受けた)。カガチはそれを「子供を使うことをなんとも思っていない異常者の集まり」だと糾弾している。
また、反体制という立場こそ取っているもののザンスカール帝国自体も「腐敗した地球連邦に反抗する反体制」を自称しているため、厳密にはリガ・ミリティアは反体制の反体制というややこしい立ち位置となっている(これは現実でもカルト教団を相手にする場合珍しくない事象である)。
なお物語中盤、休戦協定を結んだにもかかわらず攻撃を仕掛けてきたザンスカール帝国に対して「休戦協定を破った」と指摘される事があるが、休戦協定を結んだ相手はあくまでも地球連邦であり、それとは別のレジスタンス組織でしかないリガ・ミリティアは良くも悪くも無関係である(もっとも、リガ・ミリティアも両者の休戦協定を尊重して「休戦協定を監視する」という目的で動いており、自分から仕掛けに行く事はしていないのだが)。
組織の歴史
結成とザンスカール帝国への抵抗
宇宙戦国時代が始まりつつあった宇宙世紀0139年に民間ネットワーク内で持ち上がった「神聖同盟構想」から発展し、そして宇宙世紀0148年に実戦的な組織として結成した。
そして翌年の0149年にサイド2にて建国したザンスカール帝国の独裁体制に対して抵抗運動を開始、地球連邦政府にザンスカールへの対抗を働きかけるが、当の連邦は腐敗・弱体化しザンスカールとの直接対決は避けていた。
しかしリガ・ミリティアはこれをある程度は予測しており、独自にモビルスーツ開発を行う事を決意した。それがVプロジェクトである。
V(ヴィクトリー)プロジェクト
ザンスカール帝国が最新鋭のMS開発に乗り出し始め、地球侵攻が始まる前にリガ・ミリティアは独自の対抗手段として独自に最新鋭MS開発計画を発動した。
この開発計画に冠している「ヴィクトリー」とは「勝利」を意味する言葉であり、そしてこの時代では抵抗のシンボルとして伝説となっているガンダムをモデルにして開発が始まった。
その計画において誕生したMSがマルチプル機体であるVガンダムとその兄弟機であるガンイージである。
この開発にはアナハイム・エレクトロニクスやサナリィ出身の技術者が関わっているといわれており、これらの機体は民間で開発されながら、その性能は当時の連邦軍機以上の高性能を誇っていた。
ザンスカール戦争
宇宙世紀0152年10月、遂にザンスカール帝国は軍隊であるベスパを使って地球侵攻作戦を開始した。
それに対してリガ・ミリティアは宇宙世紀153年4月頃にVガンダムなどを投入して抵抗を開始した。ザンスカールの新兵器や地球クリーン作戦などに苦戦を強いられる事もあったが連邦軍の一部部隊の協力や戦略衛星基地カイラスギリーの占領などの戦果もあり、徐々に戦力を増強していった。
そんな最中の5月28日、地球連邦とザンスカールの間に休戦協定が締結されてしまい、争いは中断される事となった。
しかしそれはザンスカール帝国の最終兵器エンジェル・ハイロゥ完成の時間稼ぎであった。エンジェル・ハイロゥに対してリガ・ミリティアは、当時の地球連邦軍の主力部隊であるムバラク艦隊と共闘し、6月にザンスカール帝国との最終決戦に打って出た。そしてその戦いで多くの犠牲を払いながらもザンスカール帝国軍を撃破した。
その後
最終決戦で首脳部の大半を失ったザンスカール帝国は瓦解しザンスカール戦争は終結した。
しかしレジスタンス組織であるリガ・ミリティアがザンスカール帝国を倒したと言う事実が地球連邦にかつてのような力が無くなっている事を内外に広く知らしめる結果となり、それが各スペースコロニーの独立運動の暴走を招きコロニー同士の覇権争いも激化、技術低下に伴う戦力低下により大規模戦争は起こらなくなったものの宇宙戦国時代や地球連邦の衰退と弱体化は続く事になった。
そしてザンスカール戦争でリガ・ミリティアは戦力や構成員の多くを失っており、連邦に活を入れる事もままならなくなっため解散したと思われる。現に後の時代では元リガ・ミリティアのメンバーがコロニーや地球圏でそれぞれ暗躍したり戦争に関係ない所で生活したりしているため、以前のような組織としての活動はできなくなっていると考えたほうがいいといえる。
本来ならザンスカールを倒した後の戦後処理を行うはずだったリガ・ミリティアだったが、多くの人材や戦力を失ったことでそれすら行えない状態に陥ってしまい、解散を余儀なくされたとされている。そしてその活動が宇宙戦国時代の決定打となってしまったのは皮肉としか言いようがない。もし地球連邦が正式に協力していたなら、リガ・ミリティアは治安部隊として存続していたのかもしれない。
尚、小説版Vガンダムでは三ヶ月する頃にはもう情勢が落ち着いたと言う描写がある。
所属人物
カミオン隊
ラゲーンより
カサレリアより
フランダース(シャクティの愛犬)
シュラク隊
地球連邦軍
ハイランドより
その他
ジン・ジャハナム(影武者)
ハンゲルグ・エヴィン(真のジン・ジャハナム)
カルルマン・ドゥカートゥス(ウーイッグで保護した赤子)
保有兵器
モビルスーツ
ゾロアット(鹵獲)
地球連邦軍からの戦力
戦艦
補助兵装
型式番号
リガ・ミリティア製モビルスーツの型式番号は、以下の法則に沿って表記されている。
例:V2ガンダム
LM | 3 | 1 | 4 | V | 21 |
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League Militaire | 3パーツ(コアファイター+トップリム+ボトムリム) | 1基 | 4基 | V(ヴィクトリー)タイプ | 21番目 |
リガ・ミリティア | ドッキングパーツ数 | ジェネレーター数 | メインスラスター数 | Vプロジェクト内のタイプ | 開発の順番 |
ガンイージ(LM111E02)系列のVプロジェクト内タイプの「E」の意味ははっきりしていないが、おそらくはEZタイプの略称か。
関連タグ
神隼人:スーパーロボット大戦Dにおいてリガ・ミリティアの指導者ジン・ジャハナムの一人と言う設定。
ミネバ・ラオ・ザビ:スーパーロボット大戦30では真のジン・ジャハナムとしてリガ・ミリティアを組織したという設定。