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「───とても、素敵なことですね…」


CV:阪口大助

概要

ウッソ・エヴィンは地球の中央ヨーロッパの山奥にある集落『ポイント・カサレリア』に住む13歳の少年である。

ウッソ

彼の「13歳」という年齢は宇宙世紀ガンダムシリーズの主人公として、またガンダムの歴代パイロットとしても最も若いものである。

ウッソの両親、父のハンゲルグ・エヴィンと母のミューラ・ミゲル「生まれてくる自分達の息子はニュータイプである」と彼の生前から既に確信を持っていた(曰く、天啓を受けた)と後に述懐している。

ウッソはこの両親によって幼い頃からサバイバルスキルや高度な知識、モビルスーツの操縦技術等の教育を徹底的に受けて育てられた。

その後、両親はまだ幼いウッソを置いて突然失踪してしまうが、鍛え上げられた自活能力と、隣に住む幼馴染の少女シャクティ・カリンと共に、両親の帰りを待ちながら支え合って生活していた。


宇宙世紀0153年4月5日、ザンスカール帝国が擁する軍隊『ベスパ』の地球侵攻先発部隊であるエリート組織『イエロージャケット』に所属するパイロットのクロノクル・アシャー中尉が駆る試作型モビルスーツ・シャッコーはラゲーン基地からの飛行テスト中にカサレリア上空でパラグライダーの遊技中だったウッソと接触事故を起こしてしまう。

パラグライダーがシャッコーの機体に絡まったウッソは偶然からコックピットハッチのエマージェンシースイッチを押してしまい、怒りに任せてコックピットに乱入して機内にいたクロノクルと殴り合いを演じることとなり、そのままコックピットからクロノクルを追い出して成り行きでシャッコーを奪取してしまった。

この事件が発端となり、同時期に新型モビルスーツ『Vガンダム』のパーツを輸送中にカサレリアへと立ち入った民間レジスタンス組織『リガ・ミリティア』のカミオン隊と出会い、やむを得ず行動を共にすることになる。

やがて戦いの中でシャッコーはクロノクルが駆る赤いゾロによって撃破されて回収されてしまう。

辛うじてシャッコーから脱出していたウッソは、ベスパの攻撃により足を負傷したリガ・ミリティアのパイロットであるマーベット・フィンガーハットに代わりコア・ファイターを操縦する事となり、止む無く戦闘中にコア・ファイターをVガンダムへとドッキングさせ、激戦の末にクロノクルのゾロを撃退した。


こうしてウッソはVガンダムのメインパイロットを務める事となってしまい、ベスパのイエロージャケットが次々と繰り出してくるMS部隊を相手に本格的な戦果を挙げて、カミオン隊の老人たちからは「スペシャルな少年」だと認識され、リガ・ミリティアのエースパイロットとして渦中に引き込まれていくのであった。


劇中の経過日数は僅か79日間だが、特にV2ガンダムに機種転換してからは本格的に組織の中心戦力として活躍し、ミノフスキー粒子下においては実質的に不可能とされてきた超長距離狙撃を戦闘機動を行いながら成功させ、振り向きざまに迫り来るビームを自分のライフルのビームで撃ち落す(ビームを狙って相殺する)など、凄まじい技量を見せ付けている。

機動戦士Vガンダム

更に13歳という年齢ならではの柔軟な発想力と、高度なミノフスキー物理工学の知識、そしてニュータイプとしての資質によって、戦況に合わせた奇抜とも言える作戦を立案・実行することで、単なるエースパイロットとして以上の戦果を幾度も挙げ、ザンスカール帝国との圧倒的な戦力数の差を覆し戦局をリガ・ミリティアへ傾けた


人物

ウッソ自身は、シャクティと共にカサレリアで穏やかな生活を続けていくだけの生き方を信じて疑っていなかった程に純朴ではあるが、上記の両親から受けた「教育」により、年齢に似合わない高度な論理思考能力を有する。

このためウッソは戦場と云う異常な空間の中で、「論理」から外れた人間達の強い思念に晒され、凄惨な現実を幾度も突き付けられる事になるが、それでも彼は少年らしい純粋さとひたむきな性格を失う事なく、“守るべきもの”の為に戦う強さを身につけていった。

その姿は、戦場という非日常での戦いを選んだ女性達の母性本能を刺激し、あるいは【希望】となっている。

このためマーベットだけでなく、リガミリティアの中核部隊シュラク隊の女性パイロットたちや、更にはザンスカール帝国軍のルペ・シノファラ・グリフォンのような強烈な個性を持った女性達からも愛憎入り交じった様な複雑な感情をぶつけられる事となった。


ウッソのライフスタイルは「平穏」とは言うものの、その内容はシャクティと二人で畑を耕して農作物を栽培し、羊や山羊などの家畜の世話をする傍ら、狩猟で仕留めた鹿などの野性動物を解体して食肉に加工し、更には自宅の地下にあるコンピュータールームで勉学に励む…といった普通の社会で暮らす一般人からして見れば、かなりのハードワークである。

およそ13歳の少年としては最早完璧過ぎる程のライフスタイルを確立しており、小説版ではアーティ・ジブラルタルでマンデラ・スーンの女性秘書官が身に付けていた強めの香水の匂いを指して 『鹿をバラしたときの臭いに似ている……』 と形容する等、一般人とはかけ離れた感性と感覚を持ち合わせている事が解る。

なお、元来は地球での生活許可証を持たない不法居住者ではあったが(劇中後期に、地球連邦軍宇宙艦隊との合流時にムバラク・スターン提督の働きかけによって正式な居住権を認められ、地球連邦政府から許可証を発行してもらっている)、カサレリア近郊の特別居住区『ウーイッグ』に、自分たちで栽培した自然食品や加工肉を売りに出るなど、正式な許可を持つアースノイド達からもある程度の許容をされて暮らしていたようである。

この際、ウーイッグの商店の一人娘である年上の美少女カテジナ・ルースに一目惚れしており、街を行くカテジナの隠し撮り画像を、屋根裏部屋のパーソナルコンピューターの壁紙として使用するといった思春期の少年らしい面も持ち合わせている。

(なお、カテジナは彼を殊更相手にしていたわけではなく、ウッソが何度もメールを送っているのに対して「ひとりで大変でしょうが、シャクティさんを大事にして、力を合わせてくださいな」という一文を返しているのみであった。)


生い立ち

宇宙世紀0140年にカサレリアに生を受けるが、上述の通り正式な居住権の発行を受けられない身であった。

父親であるハンゲルグは地球圏の三大NGOのひとつ、『宇宙引越公社ヨーロッパ地区』において上級職員として勤務していた過去がある(当時の同僚/現マネージャーは、「優秀すぎたがゆえに、敵も多かった男」と評した)事から、母のミューラに居住権が無かったためと考えられる。

ただし、ウッソ自身は不法居住者という身分に卑屈になる事はなく、自分たち親子が人里離れた場所で暮らしているのは、両親からの「大切な理由があるから」という曖昧な説明で納得している。

産まれて物心が付いたときから「火を炊くときは煙を隠す」「夜は明かりが漏れないよう窓を全て閉める」と両親から教えられた生活を続けてきたため、自身の境遇に対して疑問を抱きようがなかったのである。


上述の優秀でありすぎる父と、あらゆる物事を理詰めで捉える母から、自然環境に対するサバイバビリティと、宇宙世紀を成り立たせているミノフスキー物理工学の両面において高度な教育を幼少より施され、設定されるハードルは常に凄絶なレベルであった。

劇中では8歳頃の刃物の扱いおよび救急手当てを自分で行う姿や、11歳でのナイフ投げ(後天的な両利きへの矯正)などが描かれ、小説版ではよちよち歩きの頃には既に斜面での受身訓練を始めており、8歳で連立方程式(14歳レベルの数学)を解いていることが示されている(これらの学習環境や旧式MSのフライトシミュレーターは、父のハンゲルグが廃棄図書館のデータベースを復旧させたものを使用していた。なお、ハンゲルグ自身もヘリウム3さえ定期調達できればMSのジェネレーターの復旧利用を生活構築の視野に入れられる程、工学技術に精通している)。


ウッソ自身にこれらのハードルをクリアしていくポテンシャルが(不幸にも)あったこと、そして「お隣さん」であるシャクティも、学習面に対してはある程度同じものを受けていた事から、「他に比べるものが無い」という理由で本人は疑問に思わず、何よりも父母が与えていた愛情が本物であったため、暮らしについては本心から幸福を感じ、受け入れていた。

(ただし時折は、窮屈な生活に対するフラストレーションが爆発する事もあったが、こちらについては後述する。)

この結果、物語開始時点で、ウッソは高度な工学知識とMS操縦技術のみならず、少年時代のアムロジュドーバナージと異なり多様なサバイバル技能、不意を突けば武装した兵士が相手でも昏倒させるだけの身体能力・格闘技術を習得しており、対人交渉能力以外については「完璧」と言えるレベルに仕上がっていた。


宇宙世紀0151年にハンゲルグが突如として姿を消し、更に翌年にはミューラも消息を絶っているのは、夫妻が中心となっているリガ・ミリティアの組織活動が本格化したためであるが、あえて何も言わず去ったのは、環境変化対応の最終課題(テスト)としての目論見があった事が、小説版のミューラの口から語られている。

本件については、アニメ・小説のいずれにおいても、宇宙引越公社に「月とサイド1、2、3の全域への片道シャトル搭乗券」を二枚(一枚は協力者用)=「見つけてみせろ」というメッセージを残していたことから、同様の思惑があった事がわかる。


ニュータイプとして

宇宙世紀ガンダムシリーズの主人公としては唯一、宇宙へ出た事のない生粋のアースノイドであった(このためカミーユやジュドー、バナージといったスペースノイドの主人公らとは逆に、宇宙に上がった際に宇宙空間の広大さや、スペースコロニーの建造技術に驚嘆する場面が描かれている)が、ウッソは当初より「生命の砕ける音が聞こえた」といったように高度な感応力を発揮しており、ニュータイプとしての素養をシャッコーに搭乗する以前から開花させていた。

小説版においては、この感応力は野生動物の狩りを行う際に獲物の行動を先読みする事や、天候不順による自然災害を肌で感じて想像する事によって培われたと語られている。


即ち、ジオン・ダイクンが唱えたジオニズム───宇宙という新しい環境に進出・適応する事による種の進化論を、真っ向から否定する人物であるといえる。


ジオニズムおよびニュータイプ論は、地球圏が宇宙世紀0140年代から突入している「宇宙戦国時代」においては実質的に遺物化していたが、ウッソの存在は更に事実上の終焉をもたらせるものであった。


ウッソ自身の能力は、戦況が進み、宇宙へ出る事によって(全79日間)更なる進化を果たしているが、これが戦闘の激化による刺激によるものなのか、宇宙という新たな環境から受けた刺激によるものなのかは、定かではない。

ただ、わずか3ヶ月足らずの間に「ウッソ自身が気をつけなくてはいけない」程に強くなって“しまった”のは事実である(劇中では宇宙での歴戦のパイロット達との戦闘を多数経験した後、地球上で交戦した相手の動きを牽制する為に威嚇目的で行った攻撃が直撃した際には「避けてくれない!?」と驚愕している)。


なお、ウッソ本人はニュータイプの概念について「棄民されたスペースノイドが自己肯定のために生み出した自慰的な考え方」と断じている(小説版)が、天賦の才を地球の恵みの中で育て伸ばした彼がこのような見識を持っていたのは、スペースノイドにとっては皮肉であった。


パイロット能力

生い立ちで述べた通り、MSの操縦技術はフライトシミュレーターでの特訓でありながらも、自己のセンスによって高度なレベルに昇華させており、初めて搭乗した実機(シャッコー)の着陸を手動で行っている。

更にはマルチプル・モビルスーツであるVガンダムの性能をスペック以上に引き出す、多数の独自モーションプログラムを作成、運用した。

戦闘中にプログラムを手動入力しながら、分離したブーツやハンガーでゴッドワルド・ハインの駆るアビゴルに対して不意を突いた攻撃を行ったり、V2ガンダムVガンダムのハンガーを接触回線で操作してリーチを伸ばしファラ・グリフォンゲンガオゾトリッキーな攻撃を仕掛けて撃破に繋げる等、常人離れした技をも見せた。

平時にはV2ガンダムの指で鉄骨を曲げ『鯨を釣るための釣竿』を作るという、少年らしい発想も披露している。


以上より、劇中でのウッソの戦闘能力的な成長は技術面ではなく、精神面のムラや迷いを抑えられるようになり、その上での集団戦闘における戦術判断・ポジショニングを、実戦を通して習得した事に拠る部分がほとんどである。


シャクティ・カリン

他者から関係を問われた際には必ず「」だと答えており、本人の表層意識における認識もほぼ一致していたが、事実としてはシャクティ・カリンに行動のイニシアチブのほとんどを譲り渡し、彼女の意志を優先して大勢の行動指針を決めていた。

ウッソ君と見てください!の人

また、無意識レベルではシャクティの保護や救出という行動の優先度を極めて(あるいは自身の命以上に)上位に設定している。


リガ・ミリティアは正規軍ではなく、ウッソの立場や戦果を省みて不問にされてはいたが、シャクティの捜索に出るためにMSを持ち出すなどの行為は組織として許されるものではなく、ウッソの論理思考はそれが理解できないはずが無いのだが、常に何らかの理由(自己欺瞞)を語って行動を正当化・補正していた。

特に最終盤においては、地球連邦軍との共同作戦における最上位戦略目標であるエンジェル・ハイロゥの地球への降下阻止(もしくは殲滅)」を達成(キールームを撃破)するチャンスを幾度も得ながらも、シャクティの保護を優先するため完全に無視している。

なお本件については、エンジェル・ハイロゥ攻防戦でV2アサルトガンダム最終出撃の際でのジャンヌ・ダルク整備員の掛け合いから、ハンゲルグ・エヴィンムバラク・スターンといった上層部の人間以外には「血路を開いて要塞内部にまで侵入したが今一歩撃沈にまでは届かなかった」という認識であったようである。

そもそも、この作戦は「徹底的な現実主義者」であるリガ・ミリティアの指導者こと『真のジン・ジャハナム』であるウッソの父・ハンゲルグ・エヴィンが主張する「2万人のサイキッカーを犠牲にしてでも人類全体が生き延びるべきだ」との考えに基づいたものであり、ハンゲルグはエンジェル・ハイロゥのコア・ユニットであるキールームを破壊すればサイコ・ウェーブ放出が止まるものだと確信しており、最悪の場合は内部のサイキッカーごとエンジェル・ハイロゥを跡形もなく殲滅するシナリオまで考えていた。

なので、ハンゲルグは作戦を阻害して尚且つ再びキールームで祈ろうとするシャクティに対しては露骨なまでの疎ましさを感じており、ウッソと兄妹同然に育てた彼女を「状況を混乱させて事態を悪化させている諸悪の権化」のようにまで考えている程で、戦場で死なせたがっているかの様な描写すら見られた。

しかし、劇中での描写を見る限りではキールームを破壊してサイコ・ウェーブ放出が止まる保証など全く無いばかりか、最悪の場合は制御を失った2万人のサイキッカー達が自己防衛本能から思念を暴走させてサイコ・ウェーブ放出よりも強烈なサイキック現象を巻き起こしてしまう可能性すらあり、地球圏内はどのような悲惨で過酷な状況にまで陥っていたかは全く予想がつかないレベルである。

結果的に見れば、シャクティを喪うかキールームを破壊した場合は2万人のサイキッカー達を説得してサイコ・ウェーブ放出を止める術を完全に失う事になり、エンジェル・ハイロゥが完全に機能を停止する程にまで破壊するしかなくなるわけだが、全長21kmにも及ぶ超巨大で堅牢な要塞であるエンジェル・ハイロゥをどうやって内部の2万人のサイキッカーごと完全に破壊し尽くせるのかは甚だ疑問である。


ウッソが何よりも「シャクティの身の安全」を最優先とする行動原理については母のミューラ・ミゲルをはじめ、リガ・ミリティアのカミオン隊のメンバー達とホワイトアーク隊、ひいてはリーンホースJr.部隊所属のクルーやシュラク隊の隊員たちだけにとどまらず、敵であるザンスカール帝国側のカテジナやクロノクルも早い段階から気付いており、事実、カミオン隊のメンバー達はカサレリアからウッソを戦闘員として同行させるために、シャクティの説得を行っている(シャクティが承認すれば、ウッソが同行すると理解していた)。


ウッソがこのような精神構造となったのは、カサレリアという閉鎖空間においてシャクティが居なければ、はるか以前に自滅するしかなかったという境遇が、小説版で補足されている。


ウッソにとってシャクティは、同じ学習と生活を共有する「仲間」であり、心を配らなければならないと同時にフラストレーションを気兼ねなくぶつけられる弱い「妹」であり、自然環境を読み取る才能においては自分よりも長けた「憧れ」であり、両親不在の中で支えあって生きていくために欠かせない「パートナー」でもあるという、「自分がただの少年である証拠」そのものであるが故に、自身が持つ様々な才覚をスペシャルと奢る事無く、心健やかに成長できたのである。


またシャクティは、フォンセ・カガチが金銭で雇った誘拐犯を実の両親だと思い込んで生きていたが、「父役」は地球降下後すぐに病死、「母役」は何も残さずに消息を絶つという、愛情の無い家庭環境で育てられていたため、対比としてハンゲルグ夫妻からの愛情を確かなものと認識することができ、既述の厳しい教育環境を受け入れて来られた面も大きい。

よって、シャクティの存在はウッソにとってアイデンティティーの大部分を占めていると言っても過言ではなく、彼にとって彼女を喪うと云う事態は「絶対に在ってはならない事」なのである。

ただし逆に、彼女さえ居てくれるのならば、どのような事態においても自身のアイデンティティーを見失わずに済むため、多くのニュータイプが抱えていた精神的脆弱性を“パートナーとの共生”という形で克服しているとも言える。

ウッソとシャクティ

なお、“異性”としては、カテジナやマーベットに対する思春期の憧れも交えた好意とは別に、劇中は度々「他の女性との睦まじい姿を見られた場合は、シャクティに対して言い訳をしなければならない」という意識が働いていたため、本質的には“シャクティとの生活を続ける”以外の道を描いていなかった事がわかる。


漫画版


ボンボン版Vガンダム

ファンの間ではボンボン版Vガンダムとしてお馴染みの、講談社の児童向け漫画雑誌『コミックボンボン』に連載されていた岩村俊哉氏によるコミカライズ版でウッソは原作であるアニメ版とは180度違う破天荒なキャラとして描かれている。

ボンVガン ウッソ 

キャラクターのデザインも、原作となるアニメ版と服装だけは同じものの、顔立ちやヘアースタイルはかなり異なり、いかにもな少年漫画の主人公らしく後ろ髪がバリバリに逆立ち、怒るとかなり凶悪な顔つきになる。

行動は常に豪快かつ大胆不敵で、初っ端から何の脈絡もなくターザンの様に登場するや「よォ!オレ、ウッソ・エヴィンってゆーんだ!!ヨロシクな!!」と読者に自己紹介をかまして、シャクティから「誰と話してるの?」と突っ込まれる程である。

上述したように、アニメ版の「僕」に対して一人称は「オレ」であり、非常に好戦的で荒々しい性格をしており、オデロに些細なことで喧嘩を吹っ掛けたり吹っ掛けられたりしている。

挙げ句の果てには喧嘩の憂さ晴らしにVガンダムで出撃する始末。

最終話ではV2アサルトガンダムでメガビームシールドのバリアビットをνガンダムフィン・ファンネルの様に使って作成したビームバリアの中にクロノクルが駆るドッゴーラ改を閉じ込め、そこにメガ粒子砲をぶっこんだ挙げ句、その際にもだえ苦しむクロノクルに対し、鬼の形相で「きさまは電子レンジにいれられたダイナマイトだ!メガ粒子の閉鎖空間のなかで分解されるがいい!!」と暴言を吐くといった過激な描写もあった(ここまでされてもまだ死にきれてなかったクロノクルも大概だが…)。

この様にアニメ版のウッソからは想像もできないような言動が多く、もはや共通点は前髪だけというレベルで原作とは違う。

とはいえアニメ版同様に非常に高く柔軟な発想力を有しており、「ウッソくんの大発明!!」だとしてビームサーベルを七本束ねてMAP兵器イデオンソード)のように使ったり、「ビームシールドを張って回転すれば…Vガンダムに死角なし!Vガンダム、ビームシールド・アタック!!!!」だとバリアごと敵に体当たりしたりとトリッキーな戦術を多用する。


…アンタほんとは1年後の作品のキャラなんじゃないか?


いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!

ことぶきつかさ氏がバンダイ発行のアンソロジーコミックス向けに描いたパロディギャグ漫画作品であるいけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!では、破天荒に改変された他のキャラクターと比べて比較的に原作アニメに近い性格で描写されている。

カミオン隊の爺さん達からは原作アニメ同様に「スペシャル」として重宝がられているが、Vガンダムのパイロットの座を奪われたマーベットさんからは嫉妬の対象にされて命を狙われた事すらあった。

原作アニメ版に比べると、かなり下心丸出しなドスケベであり、「死なないでくださーいっ!」とイヤらしくニヤけた顔つきでジュンコさんに抱きついてドサクサにオッパイを揉んだり(ジュンコさんも「ああん♡」とまんざらでもない)していたが、何故かシャクティと絡むシーンは皆無である。

原作アニメ同様に母さんゾリディアに捕まれて人質に取られるが、母さんはお尻が大きくて抜け出せず、ウッソはモビルスーツの手ごとビームサーベルで切り離そうとするがビームで感電した母さんに「どえ───い 殺す気かあんた!?」と怒られてしまう。

そうこうしているうちに後ろからリシテアが迫ってきてしまい、マーベットさんに「ウッソ後ろ!!」と注意されたウッソは「え?うわっ危ね!!」とあっさり母さんを見棄てて「ひょい」と逃げ出している。

ひょい!

おまけに これ……母さんですと云う原作アニメにあるようで無い台詞まで発生させてしまった。

最終回では、おかしくなったカテジナさんが自信満々で喰らわせてきたプリチィセブンを見て興奮するが、すぐに開き直ってしまった。


「うわっ、ちゃべー!!は…裸のお姉さんだぁ~!!はっはっ、恥ずかしい~」

Vガンダム ネネカ隊特攻!

「そうか!!きっとこれも幻覚だな!?もう騙されないぞォ!!これでも喰らえ!!」


こうして、ウッソはV2ガンダムでプリチィセブンを全員虐殺してしまったのだった。



余談

名前の由来

「嘘」「鋭敏」から来ており、「言葉というのはみんなウソかも知れない、本当に見えても言葉に言葉を重ねていくとウソになってしまうかも知れない」という、作品の象徴のような意味合いが込められている(ブルーレイボックス 富野監督インタビューより)。


「嘘・鋭敏」に対して庵野秀明氏が産み出したキャラクターが「怒り・真実」碇シンジであり、漫画家の長谷川裕一氏が産み出したキャラクターが「本当・呆然」フォント・ボーである。


……ちなみに、「少年なのに嘘のように強い」なお、「こんな出来すぎた少年は嘘だ」という意味ではないと、同じインタビュー内で富野監督自身がコメントしている。

彼の活躍が13歳という幼い少年にしてはあまりにも出来過ぎたものだったことによる俗説であろう。

(本来ならばライバルポジションである筈の成人男性のクロノクルを完全に蹴落としてしまっていた。結局、クライマックスで彼に立ち塞がった最強最後の敵は、かつてのペンフレンドであり憧れの女性であったカテジナであった。)


なお、ウッソの両親が「自分たちの考える理想的な子供」を作るための英才教育を施した描写については、富野監督によると「そうやって作られた『理想の良い子たち』が自己を肯定してゆくと、恐ろしいことになる」とのこと。


富野監督から見た13歳

機動戦士Vガンダム』は女性キャラの存在感が強い一方男性キャラの印象が薄いと言われがちだが、これは富野監督がウッソという少年を描く事に専念しすぎたため。

元々もっと多くの低年齢層にも作品を見てもらうのを理由に、前作の『機動戦士ガンダムF91』の主人公シーブック・アノーは現役高校生としての側面が強調されたが、それでも伝わりきらなかったためさらに主人公の年齢を引き下げる事となった。

当時すでに齡50を越していた富野監督が13歳の少年を描き切るのはかなり苦労したようで、その結果他の男性キャラを描く興味が薄れてしまったとのこと。

監督曰く、本当はクロノクルをもっと正統派の悪役として描くつもりだったが、第6話のワタリー・ギラの辺りから自分の限界を感じたようである。


劇中でのそっくりさん

第12話「ギロチンを粉砕せよ」の劇中でウッソが旧バルセロナ市内の港町で出会った漁師の『ロブ爺さん』ことロブ・オレスケスの息子・ニコル・オレスケスは、ウッソにそっくりである(ニコルは既に過去の時代の戦争により故人となっているため、ラストシーンで写真のみの登場)。

ロブ爺さんがウッソを劇中で「ニコル」と度々呼び間違えているのは、ウッソとニコルが似ていることと、ロブ爺さんが認知症気味であったためである。

息子のニコルを「戦争に取られた」と語るロブ爺さんだが、それが何時の時代の戦争なのかは定かではない。

トップ・ファイターの隠し場所を提供してくれたロブ爺さんへのお礼に、魚の仕出しを手伝ったウッソはロブ爺さんから晩飯を奢ってもらう約束をして別れる。

その後、オデロ達と合流して市内を散策し、偶然にもパブでお忍びの休暇を楽しんでいたファラ・グリフォンとお互いの身分を知らぬまま邂逅を果たす。

その頃、サグラダ・ファミリアが側にある街の広場にベスパが威圧目的のパフォーマンスギロチンを設置するが、これを見た市民達からは抗議の声が噴出する。


「この街にそんな陰険な物はいらないんだ!出てけぇい!」


市民達と一緒に抗議するロブ爺さんが投げつけた魚がギロチンに当たり、衝撃で刃が落下して魚を切断したことによって「展示用の模型ではない本物」である事が発覚する。

これにより市民は大パニックに陥った。

騒ぎを見ていたウッソは広場からロブ爺さんを連れてワッパで逃げるのだったが、「騒ぎを起こした張本人の漁師は逮捕する」とベスパの兵士達が追ってくる。


「ニコル!逃げるんじゃない!」

「軍隊なんか、相手にしちゃあいけませんよ!」


追ってくるベスパの兵士から逃げる二人だったが、軍用のワッパにスピードで敵う筈もなく、どんどん距離を詰められていく。


「しかしなぁ、お前を戦争に取っていった軍隊はなぁ、ありゃ許せんのだ!」


ロブ爺さんは、もう完全にウッソを『ニコル』だと混同していた。


「どこまでもニコルを戦争に連れ出そうというのか!」

「どうしよう…」

「今日はなぁ、おまえは死なん!死なせはせん!」

「ロブさん…?」

「ああ…!」


ロブ爺さんはワッパから飛び降りると、囮となってベスパの兵士が撃った銃弾からウッソを庇って死亡してしまう。


「僕はニコルじゃないのに!ウッソなのに!」


ウッソはロブ爺さんの家に戻り、トップ・ファイターに乗り込むとサグラダ・ファミリアの広場に向かった。


「ロブ爺さん、ギロチン台だけは壊してやるよ…!」

「……あれだ!こいつぅぅっ…!!」


ウッソはギロチン台を粉砕してロブ爺さんを弔うと、マーベットのトップ・ファイターとオリファーのボトム・ファイターと合流し、クワン・リー率いるトムリアット小隊と、ファラが乗るリカールと空中で戦闘を繰り広げ、これを撃退する。


バルセロナの海に浮かぶ、ロブ爺さんが漁で使っていたブイの中には、ウッソとそっくりの少年の写真が貼られていた。


シャアの末裔説

ウッソの母親であるミューラ・ミゲルと『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場したシャア・アズナブルの愛人であるナナイ・ミゲルの姓が同一であり、時代的にも「ナナイがウッソの祖母で、シャアの孫に当たるのではないか?」と囁かれていた。

この件については『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』の旧単行本でもことぶきつかさ氏がコラムで語っていたが、富野監督「苗字の綴りが一致しない(Nanai Miguel と Myra Miggell)」と「シャアの末裔説」を否定している。

なお、一部ゲームのみの設定だが、シェアの孫自体は本当に存在している


それを踏まえてだが、人の名前とは改名出来る物であり、(一例として、『von Braun』というドイツ人がアメリカに帰化した際に『Brown』と改名している)、ミューラ・ミゲルの先祖の姓が『Miggell』では無いという証拠は無い。

シャアの末裔否定説は、逆に言えば「ウッソ自身がナナイ・ミゲルもしくは彼女の血縁者の子孫」という可能性それ自体は存在し得るという事になる。



パーソナルマーク

機体に描かれるパーソナルマークは、イニシャル(U・E)を重ねて描いたペガサスであり、アムロ・レイがパーソナルマークにイニシャル(A)をアレンジしたユニコーンを使用していた事と比較すると面白い。

これは1993年の『機動戦士Vガンダム』本放送時にリリースされたプラモデル用にデザイン設定されたマーキングで、1/60HG-EXのV2ガンダムや1/144プラモデルシリーズの武器セット等にもマーキング用シールとして同梱されていた。

2015年に発売されたマスターグレードには、グレー一色と正式カラーの二種のパーソナルマークがデカールとして添付された。


ツッコミキャラとして

ウッソの演者である阪口大助氏は、『機動戦士Vガンダム』で声優としてデビューしてから十数年後にあるアニメツッコミキャラを演じていることがファンの間で知られているが、実はウッソ自身も劇中で何度かツッコミを入れる役回りを演じている。

第45話でエンジェル・ハイロゥのサイコ・ウェーブの影響でウッソが見た幻覚にこんなシーンがあった。


───カサレリアの森の中、ウッソはオデロウォレンの姿を見つける。


ウッソ 「…薬のせいで頭痛もしない、大丈夫だ…えっ、何?…オデロ?…ウォレン?」


ウォレン 「女がオールヌードで水浴びしてんだよ♡」

オデロ 「か───っ…美しいぃ~♡」

センシティブな作品

ウッソ 「…!?何が女だよ!」

オデロ 「間違いなかろ?」


オデロとウォレンが「ヌードで水浴びしている女」を覗き見していることをウッソに教えるが、そこで彼が見たのは全裸で無邪気に水と戯れるシャクティの姿だった。

水浴びしている「女」がシャクティであることを知り、ウッソは思わず 「何が女だよ!」 と憤慨するかのようにツッコミを入れている(ウッソにとって単に「女」と言われた場合は、「大人の女性」のことだと認識してしまうので、なおかつ家族同様の妹分であるシャクティを覗き見している2人に対して憤慨するのは当然のことなのかもしれない)。

しかし、このウッソのツッコミに対してオデロは 「間違いなかろ?」 とさらにツッコミ返している辺り、流石はオデロ兄貴…である(結局、ウッソはシャクティの裸体に見とれてしまっていたし…)。

このエピソード自体は幻覚ではあったが、他にウッソが見た幻覚は過去のエピソードと妄想が入り雑じった様なもの(映像は過去のフィルムの流用や再構成)ばかりだったので、劇中で描かれなかっただけで、これと同様の状況が過去にあったものと思われる。


他にもウッソはハロとのやり取りではちょくちょくツッコミを披露していることがある。特に有名なのはこれだろう。


ハロ 「ヤベーゼ!アニキ!」

ウッソ 「そんな言葉、どこで覚えたの…?」



関連イラスト

終わりのないディフェンスでもいいよ

ガンダムッ!!!

ウッソとV2ガンダム

ウッソとヴィクトリーガンダム

ウッソ・エヴィン少年。


関連項目

機動戦士Vガンダム

シャクティ・カリン 光の翼 ハロ

ニュータイプ

リガ・ミリティア


カテジナ・ルース


血縁者

ハンゲルグ・エヴィン(実父) ミューラ・ミゲル(実母)

搭乗機

Vガンダム V2ガンダム シャッコー(初期搭乗機) ゾロ(一時拿捕)

所属艦

リーンホース リーンホースJr. ホワイトアーク

その他

ペガサス

声優

阪口大助


碇シンジ:ウッソが裏モチーフとされている『新世紀エヴァンゲリオン』主人公。性格は一見すると逆だが、破綻しきった家庭環境勇敢だが頼りない女上司不思議ちゃんすぎるヒロインと、周囲を取り巻く環境の悪さではどっこいどっこいであり、名前も「嘘」と「真実」と対照的になっている。そして後にスーパーロボット大戦だけでなくコンパチヒーローシリーズにもやって来る事となった。


キラ・ヤマト:ウッソとは異なる手段で、のエゴで「自分たちの考える理想的な子供」の実験体にされたガンダムシリーズの主人公。こちらも後天的に依存する相手はいたが、守り抜くことは出来なかった。


南雲一鷹:ウッソの名の由来の誤解である「こんな出来すぎた少年は嘘だ」を再現して出来たと言えるスパロボ主人公。言わば、スパロボ版ウッソと言える。ただ、こういうキャラ付けになった理由は『鉄のラインバレル』スパロボ初参戦のため冒頭からガッツリ暴走する早瀬浩一がいた事や、何より前作でやらかしまくってしまった主人公の反省があった可能性が極めて高い。


フォント・ボー:『機動戦士クロスボーン・ガンダムゴースト』の主人公。ウッソを「嘘・鋭敏」として、反対の「本当・呆」を由来とした。


ウソハチウソッキー:同じく「嘘」を元ネタとするモンスター。狙ったのか味方サイドにレギュラー入りした個体はウッソと同じCVだった。


一文字豪樹:『爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAX』の主人公。戦争作品ではないためウッソと比べれば大分マイルドであるが「英才教育を施しそこから自分の意思で独立させる」という教育方針面ではかなり似通っている超がつくほど優秀な子供(確証はないが、小学生で家事料理全般が出来るというのも元々そういう教育を受けていたと思われる)。また、親から受けていた愛情自体も紛れもなく本物である。そして中の人は何とカテジナさんと同じ渡辺久美子で、父親の方もタシロ大佐と同じ中村秀利だったりする。


これ…母さんです…本編におけるトラウマの1つ。

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