概要
『伝説巨神イデオン』に登場するイデオンの必殺技。初出は29話。
イデオンの手首に左右各8個、両手で計16個あるノズルから白色のビームを発射して、あたかも腕から伸びる長大な剣のように使用する。別名「閃光の剣」。
小説版によれば、イデの意思、あるいはイデそのものを直接発射する武器らしい。ドバ・アジバは「因果律こそがイデ」と言っており、そこら辺を考慮すると、因果律そのものが「斬れた」という結果を持って向かってくる、要は斬られた対象は「その瞬間両断される運命であったことにされてしまう」ことになる。それが視覚的に「イデオンからエネルギーの剣が出て対象を斬った」ように見えているだけなのだ。とてつもなくヤバい武器である…
偶然イデオンに乗っていたパイパー・ルウが、ゲル結界による攻撃で失神した際に発動した。初使用時はバッフ・クランの特務艦2隻(バルメ/ブラム・ザン)を撃沈。その威力は次第にエスカレートしていく。
第33話ではエネルギー吸収生命体ヴァンデを撃退し、第35話では落下するナイト・スターの衛星を破壊、第38話では惑星ステッキン・スターを両断した。また、イデオンのパワーが上昇しないときに、1つだけのノズルからビームを発射して、重機動メカガンガ・ルブ・リブを撃墜する描写が第36話にあった。直撃せずとも付近を通過するだけで重機動メカや戦艦を破壊する描写も見られた。
『発動篇』では、イデオンガンとの同時使用で彗星を消滅させた。『発動篇』のラストで超巨大兵器ガンド・ロワを切り裂いたものの、ガンド・ロワからの加粒子砲発射は間一髪で阻止できず相討ちとなった。
その他、手首からビームソードを出したり、やたらと長いビームソードで巨大な敵(もしくは遠方の敵)を攻撃する際にこう呼ばれることもある。
余談
当時発売されたイデオンの合体玩具「奇跡合体セット」には、「イデオンソウド」(当時のパッケージママ)という、いかにも当時の玩具でありがちなスーパーロボット的デザインの実体剣が付属していた。作中の描写はスポンサーの要望に最大限の嫌味で答えたのかもしれない。
『スーパーロボット大戦F完結編』では射程無限、攻撃力9999の直線型MAP兵器として使用できるが、より威力と攻撃範囲が優れたイデオンガンの影に隠れがち(一応、味方を巻き込みにくいというメリットはある)。しかし、イデオンソードが使えるということはイデのゲージが上がっているということでもあり、イデオンがプレイヤーの制御から離れて暴走する危険がある。イデオンソードが解禁されたらイデオンの扱いには細心の注意を要する。
『第3次スーパーロボット大戦α』でもMAP兵器版の使い勝手は同様だが、単体攻撃版(攻撃力9999、実数値12000)も追加された。その為、コスモに援護攻撃スキルを習得させればイデオンソードを連発してボスを削るという荒業も可能。こちらではイデオンソードが使えてもプレイヤーの制御から離れないので、撃墜さえされなければガンガン使える。
発動時には特徴的な効果音が使用されている。
また後年、同様の効果音が『機動戦士ガンダムUC』のユニコーンガンダムとネオ・ジオングの最終決戦にて、虚無の世界を垣間見た後に現実へと帰還する際に使用されている。
これは原作者である福井晴敏のリクエストによるもの。