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イデ

いで

「イデ」とは、『伝説巨神イデオン』に登場するイデオンの動力源である。
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概要

昔々、バッフ・クランを治めていたお姫様が悪い龍に攫われたことがありました。
そのために光は失われ、木々は枯れ、人々は嘆き悲しみました。
そのとき一人の勇敢な若者が龍に立ち向かいましたが、力尽きて倒れました。
そのとき倒れた若者の眼の涙に反応して、天からイデの果実が落ちてきました。
その果実を口にした若者の体には力がみなぎり、龍を倒すことが出来ました。
若者は助けたお姫様と結婚して、バッフ・クランの王となりました。
(バッフ・クランに伝わるイデの伝説より)

「イデ」(IDE)とは、バッフ・クランで伝説として語られている、第6文明人が遺したという無限のエネルギー。イデオンの動力源にしてその本体を指す。イデオンは、これを納める為の単なる遺跡に過ぎない。

無尽蔵の凄まじいエネルギーや人知の及ばぬ事象を呼び起こすため、様々な勢力に狙われることになる。

解説

その中枢は、イデオンを構成する特殊な金属素材「イデオナイト」に取り込まれた数多の意思そのもの。
原作者である富野由悠季によれば、「イデは第6文明人の精神の一部をエネルギー利用する実験の失敗により誕生したものであり、その際に第6文明人はすべての精神を吸い取られて滅亡した」と語られている。つまり、システムに吸収されエネルギーへと転化された第6文明人の精神、巨大な集合意識こそがイデの正体であった。

しかし、その力は宇宙全てを取り込んでしまうほどに巨大で、力そのものが存在であるため、何処までがイデなのかの境を具体的に判断するのは難しい(劇中では宇宙の内包する全エネルギーの99,99999…%がイデオンに集中していることが示唆されている)。
原作設定からの引用で詳しく言及するなら、イデとは「」であり、「運命」や「因果律」そのものであるという。つまり、「無限力」というものは実際には存在せず、イデによって運命や因果律を書き換えることによって起こる事象が、人類の知覚の範疇では、結果的に「まるで無限の力を有している様に見える」という解釈である。
例えばイデオンソードで対象を斬った際には、「予想もできない原因でそこにエネルギーが集合し、さもイデが光の剣を振るった様に見えた」という事になる。
運命や偶然を支配し世界を動かして見せるのがイデというシステムの本質である。

その行動原理はズバリ、「事象の融合」である。融合の対象は形あるものに止まらず、異なる種族、異なる認識、異なる概念などありとあらゆるものが含まれる。イデはシステムと人類(知的生命体)の意志を媒介としなければ存在できず、その生存も“善き力”といわれる協調を持った関係を基本としているためである。
誕生した瞬間と同時に生きる源を失ったことに気付いたイデは、そこで自らの媒介となる新たな知的生命体の誕生を促すべく、全ての力を使って全宇宙に生命の種子をばらまいて眠りについた。その結果、誕生したのが地球人バッフクランという2つの種族であった。
両者が接触したことを切掛に覚醒したイデは、間接的にその融和を推し進めることを図る。万能の力を持つと思われるイデではあるが、人類の『心』までも自由に操ることはできないのである。
それゆえ、武力ではなく対話によるバッフ・クランと地球の和平を目指すカララ・アジバに神がかり的な加護を与え、彼女がバッフ・クラン人と地球人類のハーフであるメシアを身籠った後は、メシアを守るためにその力を行使するようになる。
その一方、融和を阻害する要因となるいがみ合う存在や積極的に分かれようとするもの、他のものと一つになる事を拒むようなものに対しては敵意を表し排除しようとする。そのため、戦火の中心人物であり、最後まで地球との抗戦姿勢を崩そうとしなかったドバ・アジバに対しては「倒すべき敵である」という認識をコスモ達に与えている。

また、赤ん坊のような「純粋無垢なるもの」「闘争という概念を持たないもの」に対して非常に興味を示す性質がある。
物語冒頭、地球人とバッフ・クラン人がイデオンを巡って小競り合いを始めた時点で本来ならばイデは即最終発動してもおかしくない状況であったという。それでも発動せずにいたのは、パイパー・ルウの存在によるものであり、劇中ではルウの恐怖心や純粋な防衛本能に何度も反応し、その都度イデオンやソロシップはバリヤーの強化や新たな武器の発動など、持てる力を解放していった。

このように書くと一見、人々の友愛や平和を望んでいるかのように見えるがそれはあくまで結果論に過ぎず、イデはそんな甘っちょろい存在などではない
イデはもっと機械的な存在であり、「融和」を邪魔するあらゆる事象を否定する存在である。
極端に言ってしまうと、「競争で一番になりたい」「自分の個性を発揮したい」等というような願望もイデにしてみれば融和を阻害する人の業(エゴ)に他ならない。
「他人を攻撃してでも我が子を守ろうとする」というような母親ならば持って当然の感情すらイデにとっては否定すべきエゴであり、実際に発動篇にてメシアを身籠ったカララは、メシアを守るためにハルル達を攻撃する意思を見せたことでイデから見放され、無残な死を迎えている。
そして、そんな彼女の死体の中でイデの加護によってなおもメシアが生き続けていたことで、コスモやカーシャ達は「イデは自分たちを見捨てて、次世代の新生命に託した」と悟り、「自分たちは何のために生きてきたのか」と絶望することになる。

なお、当初カララは漠然と「イデは大いなる『愛』のようなもの」と考えていたが、後にこうしたイデの性質について目の当たりにするにつれて「イデの力自体がエゴそのものである」と認識を改めていた。
皮肉にもエゴを否定するイデは自我(知性)に目覚めたことで、「死にたくない、生きたい」という生命体ゆえのエゴを抱えてしまったのである。

かくして、自分の意図とは裏腹に争いをやめようとしないバッフ・クランと地球人類によって自らの存在を脅かされたイデは完全に失望し、メシア以外の全生命を宇宙ごと因果地平の向こう側へと吹き飛ばして次の宇宙へ転生させるというジェノサイドを敢行したところで、「伝説巨神イデオン」の物語は幕を下ろす。

関連イラスト

2011/11/6 IDEONLY用新刊表紙見本
イデオン



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伝説巨神イデオン イデオン 動力源 IDE 

イデア(IDA):西洋哲学の支柱的存在のプラトン哲学の根本理念、意味は『形』読み方はドイツ語では「イデー」、ラテン語では「アイデア」などがある。アイディアは今日では『発想』などと解させる。ここでのイデは「イデー」の方からとったのだろう。
ゲッター線:対をなす存在
DG細胞:イデオナイトによく似た存在
サイコフレーム:イデオナイトによく似た存在(しかもこちらは御禿様ほぼ公認)
人類補完計画新世紀エヴァンゲリオンで語られた人類を単一生命として融合・転生させる計画。第3次スーパーロボット大戦αにて、イデは人類補完計画の在り方を肯定している。
マジンガーZERO:よく似た存在。とある漫画では対立していたがあくまでそれは他作品との(この時点での)利害の一致であり場合によってはZEROと平気で手を組むことも考えられる。同族嫌悪も考えられるが。
イドの怪物:SF映画『禁断の惑星』に登場する人間の潜在意識が形となって現れたモンスター。イデのモデルとされている。

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