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イデオン

いでおん

イデオンとは、アニメ『伝説巨神イデオン』に登場するロボットの名前である。
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概要

第六文明人が建造した人型のイデシステムである。

イデオナイトと呼ばれる特殊な金属によって構成され、無限力(むげんちから)イデによって駆動し、超絶的な戦闘能力を発揮する。人型形態時の身長はゆうに100mを超え、内部スペースも地球人が使用するには余裕のある構造となっている。これは第6文明人が巨人のためである。

Aメカ(ソルアンバー/イデオデルタ)、Bメカ(ソルバニアー/イデオノバ)、Cメカ(ソルコンバー/イデオバスタ)の3台のメカからなり、各コクピットを放つゲージが「イデ」に反応し、合体が行われる。人類によって全身にミサイルポッド、グレンキャノンが積み込まれ、大型ミサイルやビーム砲などの直撃なども撥ね退けるバリアーも有する。

イデオンソード、波導ガン(イデオンガン)といった武器を使用すると、もはや同サイズの兵器や戦艦で倒すことは不可能で、数千、数万の物量攻撃をもってしても戦力的に対抗出来ない。

数あるスーパーロボットの中でも最強(最凶)クラスの戦闘力を持つ。


IΔEON書き直し小説イデオンと告知

角川スニーカー文庫から発売された小説版では小林誠の挿絵によって、さらにえげつない外見に変貌しており、発掘兵器の設定を助長させている。最早主人公機の姿ではなく、むしろ巨神兵である。

竹谷イデオン

さらに2021年には小林の弟子であり、巨神兵のリファインも担当した造形作家竹谷隆之によって、古代遺跡的なディテールを施されアレンジされた可動フィギュアが発表されている。


そもそもイデオンのデザインはスポンサー主導の企画から始まったらしく、その時点では日常の延長線上のメカ(イデオデルタが装甲車・イデオノバがタンクローリー・イデオバスタが幼稚園バス、であったといわれる。イデオンもレスキューロボとしてデザインされていた)に過ぎなかったらしい。作品自体も日常的なもので、各ビークルの操縦者をはじめとする人々の日常を描く予定だった。

それを企画が始動してから参加した富野由悠季が(その経緯に反発して)一目見るなり「これは第六文明人の遺跡です」と言い放ったのだとか。富野監督曰く「でなければ、こんな酷いデザイン、誰が使います?」。その後、イデオンは日常の延長線上というスタンスを注文ばかりしてくる玩具スポンサーへの嫌がらせとして富野によってことごとく消され、伝説の巨神と化していったのである。

ただ玩具としてのギミックはきちんと本編で最大限に生かされている。富野監督のメモの中には「エレクトロクニクス搭載で音と光が出る」「タンサー5の玩具と同じくボタン一つで変形する」などのギミックを作品に取り入れることや、旧作である円谷恐竜三部作の流れを取り入れることが記述されている。

日常にあるロボットからかけ離れたことに関しては、同時期に放送していた同社のロボットアニメとのバッティングを避ける理由もあった。後に、スポンサーへの謝罪というわけではないが、日常に溶け込んだロボットアニメシリーズを同スポンサーで展開することとなる。


スペック

全高105m
重量5650t
エンジン出力120000t/df+X

イデオナイト

イデオンとソロシップに使用されている金属構造部材。フォルモッサ・シェリルによって命名された。

分子単位のコンピュータを内蔵しており、人の意思を封じ込め、エネルギーに転化させる特殊な力場を発生させる機能を持つ。即ち、人の意思を無限のエネルギーに変えるイデのシステムそのものである。

設定上、数億年単位で自己修復、自己増殖の機能を有しており、不滅の存在と言える。


構成機体

Aメカ

イデオンの頭部、肩部、腕部を構成。戦闘機形態イデオ・デルタと装甲車形態ソル・アンバーに変形する。

パイロットはTV・映画版とも一貫してユウキ・コスモ。搭乗員にアフタ・デク


Bメカ

イデオンの胸部と腹部を構成。戦車形態イデオ・ノバと車両形態ソル・バニアーに変形する。

担当するパイロットは必ず死亡するというジンクスがあるいわくつきのもので、最も人員の入れ替わりが激しい。

パイロットはジョーダン・ベスファトム・モエラギジェ・ザラルマルス・ベント。映画『発動篇』でイムホフ・カーシャがイデオンを降りて以降はアフタ・デクが搭乗したほか、ギャバリー・テクノもTV・映画版共に時折Cメカから乗り換えている。


Cメカ

イデオンの腰部と脚部を構成。爆撃機形態イデオ・バスタと車両形態ソル・コンバーに変形する。

パイロットはイムホフ・カーシャギャバリー・テクノ



武装

格闘

テレビシリーズの第1話で初めてイデオンが合体した際、バッフ・クランの偵察機コポラを2機、パンチで撃墜している。その後空きスペースに地球製の火器を取り付けるなどして武装が強化されるが、巨大な手足によるパンチキックなどの質量攻撃は、重機動メカの装甲を一撃で粉砕する強力な攻撃手段のひとつだった。

さらにはAメカのみ分離してのパンチ攻撃や、3機が分離した状態でのパンチやキック、加えてミサイル攻撃(戦闘で切断された脚部からまで)など、人型であることに縛られない変幻自在な「ドッキングアウト戦法」は、巨大ロボット戦の定石を打ち破るものだった。


グレンキャノン

ソロ星駐留軍の手によって第2話以降取り付けられたビーム砲。各メカに数門ずつ設置されたが、合体後に使用したのは主に腹部のドームが開いて現れる2門(センター・グレンキャノン)だった。ノーマルエンジンでも強力な威力を持つが、イデがノーマルパワーを潜在的に推し高めていたため、戦艦の主砲に匹敵する威力を発揮した。イデによるパワーアップのために、エネルギー系統が焼ききれるといった事態も発生している。


ミサイル

イデオンをバッフ・クランとの戦闘に使用するため、ソロ星駐留軍によって第2話以降その全身にミサイルランチャーが多数取り付けられた。イデオン内部にかなりの空間があったため最終的には549基、1万6千発のミサイルを搭載した。はじめはグレンキャノンと同様に専用射手が必要なことが多かったが、終盤は完全にコクピットから発射コントロールを行っていた。初期の、まだイデオンの内部構造が解っていなかった頃には、合体後に使用できなくなる位置に設置されたランチャーもあった。

なお、映画版『接触篇』では、当初からイデオンには自動制御のミサイルが内蔵されている。

小説版では、ソロシップの格納庫にあらかじめ用意されていたミサイルランチャーを装備しており、TV版初期のように合体時に使用不能になったミサイルランチャーはなかったが、地球製のミサイルとは規格が違う為に最初に装備されていたミサイルを撃ち尽くすと補給に支障をきたすようになった(ミサイルの補給を巡って、作業員同士が諍いを起こす場面がある)。窮余の策として、ほぼ同じ大きさのミサイルの安定翼を切断し、手作業で一発づつランチャーに装填するという煩雑かつ強引な手段が取られ、ミサイルの翼を切断する作業が日常風景の一部として描写された。


全方位ミサイル

イデオンが全方位の敵に対して、全身のミサイルを一斉に発射する攻撃の通称。劇中この名称で呼ばれてはいない。

直立した姿勢からやや前屈みになり、曲げた両腕で頭部と胸部を覆うようなポーズから、全身のミサイルランチャーから一斉に連続発射する。周囲の敵を一斉に攻撃できる反面、ミサイルの消費も激しい。第14話で、カミューラ・ランバンの死を目の当たりにして怒りに燃えたコスモが初めて行い、ジルバル・ドク隊のズロオ・ジック部隊を撃退した。この発射法は第27話、29話、39話でも行われた。

通称として初使用時の経緯から『カミューラ・ランバン・アタック』、またファンからの愛称で『イデオンミサイル』と呼ばれる事も。

ミサイル一斉発射時のミサイルが乱れ飛ぶシーンは板野一郎が作画し、後の『超時空要塞マクロス』等の空中ミサイルでのアクロバットシーン、通称板野サーカスの元になった。

この時にミサイルがまるでビームのような軌跡を描いているが、これは発射したミサイルがイデの力によって光速に限りなく近いスピードまで加速した結果、敵機に着弾しても爆発せずに貫通しているために起こっている現象。(つまりミサイルは貫通した後の遥か後方で爆発している。)


ミニブラックホール

第18話に登場。アジアン星を準光速ミサイルの第3波攻撃が襲った際、パイパー・ルウの目覚めとともに発動。腹部のシャッターが開き、内部の空洞から放出された複数個のミニブラックホールが、準光速ミサイル12発を消滅させた。


イデオンガン

第28話で初登場。テレビ前半で使われた波導ガンの名称は宇宙戦艦ヤマト波動砲とかぶるために、映画版とテレビ後半ではイデオンガンと改められた。

作中ではフルパワーで発射されたことは無く、凡そ90%程度のパワーで使用されていた。

イデの力が高まるとレーダーの力と合わさり亜空間飛行中の敵すら捉えて撃破する。

ただしエネルギーチャージに時間がかかるため即時の連発は出来ない。


イデオンソード

第29話で初登場。イデオンの手首に左右各8個、両手で計16個あるノズルから白色のビームを発射して、あたかも腕から伸びる長大なのように使用する。別名「閃光の剣」。

使用する際の独特の発射音が特徴的で、放出され続ける限り無限に射程が延びていく。小説(スニーカー版)の挿絵のコメントには、「イデオンソードはイデの直接放出あるいはイデの意思」とある。

そのときであった、イデが発動したのは……

全宇宙が滅亡する。「皆殺しの富野」の極致である。


サイドチェストのビーム砲

TOMY製玩具、アニメ両方で没になった武器。


外部出演

スーパーロボット大戦』シリーズでは、旧作時代から何度か登場しており、劇中の強さを鑑みてか、「イデ」の発動という限定条件の上でだが、バランスブレイカー扱いが常態化している。


まずサイズが「XL」と、味方ユニットとして最大であり、サイズ差によるダメージ補正で大抵の攻撃を軽傷で済ませることが可能。さらにこちらからの攻撃も、サイズ差補正でカタログスペックより大きくなりやすい。それに合わせてHPや装甲値も抜きんでて高いため、巨体ゆえに移動範囲が狭いことや、回避力に乏しいことを抜けば、間違いなく強力なユニットである。

また気力値(パイロットの戦意)の上昇、もしくダメージが一定以上になることで「イデ」が発動し始め、劇中さながらにゲージに紋章が一画ずつ増えるていき、画数が増えることで強力な技が解放されていく。

6画以上でイデオンガンイデオンソードも解放されるのだが、最大射程がまさかの“∞”(無制限)。もうこうなると、敵の最高幹部ですら蒸発する(誇張無し)。超長距離射程の無限力にどう対抗しろと…


……が、同時に多くの登場作品で「紋章が完成するとイデが解放され、問答無用でゲームオーバー」というとんでもない仕様も持っており、あまり突出して暴れまくるとあっという間に8画目が繋がり、ゲームオーバーが確定してしまう。

またイデオンが破壊されても、イデが解放されてしまうため、やっぱりゲームオーバーになる

これ以外にもイデの力を上手く調整しながら戦わないと、まともに必殺技が撃てないという、ジレンマもかかえており、その巨体から狙い撃ちされやすく、移動範囲も狭いので、どうしても戦い方に工夫が求められる。


また劇中同様、この機体自体がメインシナリオに一枚噛んでいるケースも多く、やはり単なる巨大ユニットでは終わらない存在と成っている。


余談

『イデオ・クロッサス』

アオシマのプラモデル『ミニ合体』シリーズにのみ登場する幻のDメカ(?)。

その見た目は劇中に登場する戦闘機『カービアン・クロッサス』とイデオンガンを足して2で割ったような形の戦闘機にイデオンの頭がポン付けされているというもの。

しかも戦闘機本体は全部余剰パーツであり、むしろ戦闘機とイデオンの頭のセットとでもいうべきものであった。

ただし、この仕様はイデオンだけでなく同じシリーズの商品はどれも大体そんな感じであった。


『機動戦士ガンダムUC』

「微小コンピュータを内蔵した精神感応機能を持つ金属素材」というイデオナイトの設定は、同じく富野作品である『逆襲のシャア』から登場したMS用素材のサイコフレームと共通した部分があり、イデオンの大ファンであることで知られる小説家の福井晴敏は、原作者富野由悠季との対談において「サイコフレームとイデオナイトは同質の物」と発言し富野由悠季も肯定した逸話がある。そのためか、自身の作品である『機動戦士ガンダムUC』にてこのことを意識した描写を盛り込んでいる。


『ONEPIECE』

「破壊砲」という技を使うボクサーイデオ

勿論イデオンがモデルである。ちなみに作者の尾田栄一郎が人生で初めて買ってもらったプラモがイデオンで、死ぬほど遊びまくったことから採用したとのこと。


暴太郎戦隊ドンブラザーズ

本編中に言及されたイデオンというワードが140文字の世界で拡散、伝説巨神を知る人からは「あのイデオンを?」というような意見も飛び出すほどに衝撃を受けるものが多かった。ワードの由来はイデオロギーなどを縮めた説もあるが、詳細は不明。


ドラえもん

ドラえもん世界で大人気のキャラクターとして、建設巨神イエオンという作品が登場する。

外見はイデオンを思わせる巨大ロボットがノコギリと金槌を持っているというもので、名前といい外見といい完全にイデオンのパロディである。

尚、2020年5月20日に放送されたアニメ版ではイデオンが40年前と相当古く、またイデオン自体の権利関係も複雑であることから、現代の視聴者に配慮した結果なのか、当時放送されたいたスーパー戦隊のパロディーである「測量戦隊キラメジャー」という作中ヒーローに存在を振り替えられた。


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関連タグ

伝説巨神イデオン 逆襲のギガンティス 機動戦士ガンダムUC

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