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波動砲

はどうほう

アニメ『宇宙戦艦ヤマト』に登場する最終兵器の1つであり、ヤマトの艦首に搭載されている。後のシリーズには当兵器を搭載した戦艦が続々就役した。また、他の作品にも多大な影響を与え、類似兵器のみならず同名の兵器が登場する作品もある。
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概要編集

宇宙戦艦ヤマト編集

 『宇宙戦艦ヤマト』では言わずと知れた最終兵器の1つ(後のシリーズでは波動砲に匹敵する兵器も幾つか登場している)。その破壊力は凄まじく、オーストラリア大陸級の物体を破壊可能である。また、発射前の段取りの長さや、発射直前のタメなどの演出が秀逸で、「総員対ショック対閃光防御」「エネルギー充填120%」等の台詞も有名。

 また、オリジナルでは説明されてはいないものの、波動砲成る兵器はこれまでの地球軍には存在しないものであり、実質上、ヤマトが史上初の搭載艦である。それを、波動エンジンの設計図を手に入れて、わずか数日で造り上げてしまい、実戦に投入できるレベルにまで完成させてしまったのである(ここは制作側の設定問題だが)。


波動砲の発射時には強力な反動が発生するらしく、それを吸収する重力アンカーの御蔭で、ヤマトは後方へ吹き飛ばされずに済んでいることが、ヤマト2で判明している。


なお波動砲は「ヤマト2199」以降のリメイクシリーズの制作後はファンにさえ、同シリーズでの次元波動爆縮放射器と混合されがちだが、オリジナルシリーズの波動砲には、『タキオン波動収束砲』という正式名称がある。

これは「タキオン粒子を、少なくとも銀河一個分のエネルギー量になるまでチャージして撃ち出す」、一種の粒子エネルギー兵器である。故にそのエネルギー量に耐えうるエネルギーフィールドを持つ強大な存在(例として、白色彗星帝国の本体、暗黒星団帝国の自動惑星ゴルバ、ボラー連邦の機動要塞)には望む効果が出せないという弱点も明確に描かれているのも事実である。現に、派生型である拡散波動砲が艦隊単位で放ってでさえ、発射側の望む効果を与えられないという点が「さらば~」及び「2」(地球艦隊全艦による拡散波動砲の一斉射撃、ないしはアンドロメダと護衛艦らによる一斉射撃である)で明確になされてもいるなど、波動砲も無敵の兵器ではない点もヤマト以外の地球艦隊を使う形でだが、描かれている。


実績編集

第1作目編集

 上記した通り、オリジナル第1作目では、オーストラリア大陸級の浮遊大陸を破壊している。それ以降は、巨大なフレアを薙ぎ払いバラン星生物のバラノドンを消滅させ、ガミラス星の地下火山脈を打ち抜いている。こうしてみると、波動砲の破壊対象は艦船以外の物質である事が殆どであった。

第2作目編集

 しかし、ヤマト2ではゴーランド提督のミサイル機動艦隊(30数隻規模と思われる)を殲滅せしめ、時にはデスラーの罠を抜ける為に重力アンカーを切って、その反動で脱出するなどと言う荒業も見せた。さらには、第11番惑星に駐留していたガトランティス戦闘艦隊を波動砲で消滅せしめ、同時に兵站基地も消し飛ばしている第11番惑星が非常に心配である・・・)。

 地球艦隊も1度だけ使用しているが、残念ながら白色彗星の中性子ガス帯を取り除くだけに終わってしまった。劇場版では、バルゼー艦隊をアンドロメダの拡散波動砲のみで殲滅している。

新たなる旅立ち編集

 こちらでは一度きりの使用で終わっているが、使用対象は暗黒星団帝国の戦艦プレアデスである。ショックカノンすら効かない重装甲(デザイン的に弾きやすいというのもある)らしく、打開するために波動砲で殲滅した

永遠に編集

 波動砲は最終局面に2回使用した。黒色戦艦グロデーズを真正面から撃ち抜いて殲滅(なお、波動エネルギーとの相性が最悪な勢力であるため、四散した波動エネルギーが他の戦艦にも襲い掛かり、一瞬で全滅している)。

 最後は人口の水晶都市に向けて発射。聖総統スカルダート殆どの民族を巻き添えにして殲滅してしまった。同時に波動エネルギーの余波が全銀河に波及、二重銀河までもが一緒になって消滅してしまった。

3作目編集

 ヤマトⅢでは、バーナード星のガルマン・ガミラス帝国前進基地と惑星破壊ミサイルを纏めて消し飛ばし、時にはブラックホールにも撃ち込み、ボラー連邦の惑星破壊ミサイルを消滅させている。

完結編編集

 こちらでは地球艦隊が最初に使用したが、ワープによる神がかった回避によって失敗(一応ヤマトもひおあきら版コミックスで、ガミラス艦隊に包囲されて集中砲火された際に、同様のワープ回避でしかも遠くに逃げてやられたように錯覚させる…という、似たようなどころか敵の目を欺くというといった、ディンギル帝国以上の事をやっている)。ヤマトはアクエリアス付近で遭遇したディンギル帝国艦隊との決戦時に使用し、多数の小惑星帯を巻き添えにしながらもディンギル艦隊全戦力(数値不明)を殲滅した。

 最後は、アクエリアスから降りかかる巨大な水柱を断ち切る為に、自爆と言う形で使用している。

復活篇編集

 冒頭においてドレッドノート級主力戦艦が単艦で使用(拡散波動砲)。威力は昔譲りのもので、一度に数十隻~100隻規模を殲滅したと考えられる。

 ヤマト自身は、6連射可能となったトランジッション波動砲を装備し、SUS要塞のハイパーニュートロンビーム砲台5基を、波動砲の連続斉射で破壊。さらに残り1発で人工太陽も破壊した。最終局面で、6発一斉発射で超巨大ブラックホールの中心部に向けて発射した。(一斉発射はディレクターズカット版では使用していない)


YAMATO2520編集

 ほぼ総ての戦艦で標準装備となっている。

冒頭の100年戦争のシーンで地球軍の戦艦が発射しているシーンがある。

 第18代宇宙戦艦YAMATOは艦首マルチモード波動砲を装備しており、波動エンジンを用いたプラズマ波動砲、モノポールエンジンを用いた超波動砲、両エンジンを併用したツインノヴァ波動砲を撃ち分けることが出来る。


影響編集

 後のアニメやゲームにも多大な影響が見受けられ、同様の兵器の代名詞として使われる事もある。作品によっては通称ではなく、同名での登場もある。また、兵器に限らず“それを使用すると他の事にパワーがまわせなくなる物”の隠語として使われることもある。

(例:『ジオブリーダーズ』に登場した神楽総合警備のメインコンピュータ。使用時にエアコンを入れるとブレーカーが落ちるため、波動砲と呼ばれている)


宇宙戦艦ヤマト2199編集

概要編集

 なお、アニメ第1期リメイク版である『宇宙戦艦ヤマト2199』での正式名称は、「次元波動爆縮放射器」。波動エンジン炉内における余剰次元の開放を、ヤマト前方の波動砲発射口から射線上に展開。前方空間には無数のマイクロブラックホールが生まれては瞬時に蒸発。その際に開放された莫大なエネルギーがあらゆる物質を破壊する、と設定されている(同映画公式パンフより)。


波動砲に対する考え編集

 波動砲に対する考え方がオリジナルとは異なり、使用するのはあくまで身を護る為であることを沖田十三らは明言している。手にしてはいけない武器を手にしたのではないか、との懸念も沖田の中にはあった。

 さらに元々はイスカンダルが最初に開発した破壊兵器であり、これをもってマゼラン銀河を血に染めてまで支配統一したと言われている。惑星を幾つも破壊した実績を有していることからも、その恐ろしさが改めて証明されている。このことから、女王スターシャ・イスカンダルは波動砲の技術供与をせず、あくまで波動エンジンの設計図だけを供与していたと説明していた。

 波動砲の乱用を防ぐ為に、後に使用を固く禁じる条約を締結している。これに関しては、制作側スタッフの意向もあった模様。恐らくは、オリジナルで観られる「困った時の波動砲!」という、ある意味でのマンネリ化や、破壊兵器への考え方を真面目にとらえた結果でもあると考えられる。


実績編集

 オリジナルと同様、波動砲は浮遊大陸に向けて発射された。その威力はすさまじいもので、浮遊大陸はおろか木星の大気も薙ぎ払ってしまったほど。

なお、岬百合亜(CV:内田彩)による解説動画では「木星を逆モヒカンにしてしまった(しかもアナライザーの画像付き)」と発言。誰が上手いこと言えと


これ以降から、破壊力に危険を感じた沖田は、波動砲の使用を制限し、ここぞと言うときの為にしか使わないことを決意している。その後、グリーゼ581でもフレアを薙ぎ払うのに使用。異次元空間に閉じ込められた時は、波動砲の放つ余剰次元効果による出口形成の為に使用した。

 バラン星では、エネルギー供給システムを破壊すると同時に、ヤマト2で行った波動砲のバック走行を披露してゲートに飛び込んでいる。その後は第二バレラスから切り離された区画を迎撃するために使用した。

 以上の事から、あくまでも対人ではなく、無人のものを対象に発射している事が窺える。(バラン星は二次災害的なものではあるが)


宇宙戦艦ヤマト2202編集

 2199の次回作『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』のキービジュアルのイラストでは、ヤマトの艦首が開封されているのが確認できる、アンドロメダにも拡散波動砲2門が装備されており、イスカンダル和親条約を破棄してでも波動砲を復活または量産している可能性が示唆されていた。

 その後人物紹介などで「波動砲艦隊構想」なるものの存在が明かされ、続く予告編では拡散波動砲の発射シーンが公開され、さらにアンドロメダ級戦艦が合計5隻も建造されているのが確認された(当該シーンはアンドロメダに続く4隻の就航式典と思われ、ガミラス大使が出席しているのもわかる)。さらにヤマトもこの構想に基づいて波動砲再装備の上で戦列復帰することが語られた。


 そして先行公開された冒頭12分間の最後で連合艦隊がピンチになったところで前線の艦隊や司令部のオペレーターには知らされていない「プランA」と称して隠れていたアンドロメダが盛大にぶっ放しガトランティス艦隊をほぼ全滅させている










(ネタバレ注意)

 また、本編終盤ではクラウス·キーマンがヤマトに仕掛けた「反波動格子」を逆利用した「トランジット波動砲」を白色彗星帝国に撃ち込み、彗星帝国ガス帯(ショックカノンではびくともしない)と防護フィールド(数百発の波動砲さえ防ぎきる)を障子紙のごとくぶち抜き、彗星帝国本体をも大破せしめて(彗星帝国に波動砲が通用したのは旧作含めて初である)逆転の切り札となった。


関連タグ編集

宇宙戦艦ヤマト 宇宙戦艦ヤマト復活篇 宇宙戦艦ヤマト2199 宇宙戦艦ヤマト2202

拡散波動砲 波動カートリッジ弾 デスラー砲 イスカンダル 最終兵器

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