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ガルマン・ガミラス帝国

がるまんがみらすていこく

『宇宙戦艦ヤマトⅢ』にて登場した軍事大国。旧ガミラス帝国総統デスラーの手により新生した新たな国家である。首都星はガルマン・ガミラス星(旧ガルマン星)
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概要編集

 『宇宙戦艦ヤマトⅢ』および『宇宙戦艦ヤマト完結編』に登場する軍事国家。ボラー連邦とは銀河系を二分する対立関係にあり、激しい戦闘を繰り返している。

 惑星ガルマンに住まう人々は、ガミラス人の先祖に当たる。しかしボラー連邦に支配されており、それを旧ガミラス帝国指導者であったデスラーが解放。その後、ガルマン・ガミラスと名を改めて新帝国の樹立を宣言すると同じく、国民から正式に指導者として選ばれる。

 『ヤマトⅢ』最終話にてボラー連邦指導者ベムラーゼ首相との決着を着けるものの、その後の銀河交差現象によって再び国家が壊滅的被害を受けるという不運に見舞われてしまった。

 因みに国家の中枢は、デスラー率いるガミラス人と、この星の住人であるガルマン人の混成である。新型デスラー艦や惑星破壊ミサイルなどの兵器も充実し、ヤマトシリーズでもトップクラスの兵力を誇る。


 企画初期段階では「ゴア帝国」という名前だった。

 「ガルマン」は恐らく民族大移動を行ったゲルマン人が由来と思われる。ちなみにガミラスの後継国家であることは視聴者には早々に明かされていたが、劇中で地球側がしっかり把握するのは第15話であり、このすれ違いを演出する為か否か、第16話のAパートまでガミラスを省いた「ガルマン帝国」という表記になっていた。


経歴編集

建国まで編集

 デスラー率いるガミラス残存艦隊は、大マゼラン星雲の母星ガミラスにて遭遇した暗黒星団帝国を相手にヤマトを共に戦って打ち破り、その後に別れを告げ放浪の旅に出た。長い年月が必要かに見えたデスラーであったが、その予想は早い内に解消されることとなった。(ただし、ヤマトシリーズにおける年表に矛盾が生じている部分もあるため、どれ程の年月がかかったのかは不明確である。)

 銀河系中心部に到達し、そこで遂に新天地を発見する。それがガルマン星であり、ガミラス人の先祖が大マゼラン星雲に移る前に暮らしていた惑星であったのだ。

 しかし、ガルマン星はボラー連邦の支配下にあり、住民は奴隷同然の扱いを受けていた。デスラーは率いるガミラス艦隊を以てボラー連邦軍を蹴散らし、瞬く間にガルマン星を解放した。

 それを出発地点として、デスラーは周辺宙域にも怒涛の勢いをもって進軍。次々とボラー連邦軍を打ち破り、遂には銀河中心部におけるボラー勢力を駆逐してしまうに至った。それからデスラーは周辺の諸惑星をまとめ上げて、星間連合国家ガルマン・ガミラス帝国を建国。国民たちからの絶大な支持を得て、正式に総統へと就任したとされている。


銀河系大戦編集

 建国後、デスラーは銀河全体を東西南北の戦線に分け、軍事行動を開始する。

 地球があったのは東部方面であり、文明の進んだ星が多いとされていたが、東部方面司令官であるガイデル提督および、その指揮下にある第18機甲師団艦隊のダゴン将軍の猛進撃により、破竹の勢いで勢力圏を伸ばしていた。

 一方で西部戦線では苦戦を強いられたようで、司令官ヒステンバーガーは60%あまりの支配権を獲得する代わりに、師団の3分の1を失うと言う大敗を招いている。ただし、この後はデスラーの激励(もとい脅迫に近いが)によって陣頭指揮に立ち、80%近くまでを獲得した。

 ヤマトがバース星に寄港した頃には西部方面と南部方面は攻略を完了し、4方面軍いずれも初期の目標の達成を目前としていた。


 なお、ボラー連邦はガルマン・ガミラス帝国から見て北部から南西部(※)にかけて位置するが、第13話でのデスラーの発言からすると、小手調べとして属国のバース星を攻めた以外は本格的な武力衝突は無かった模様。


※非常に紛らわしいのだが、劇中よく登場する銀河系図は右側が北である。


東部方面軍の暴走編集

 ダゴン将軍は第18機甲師団艦隊をもってして、ボラー連邦の属国バース星の艦隊を瞬く間に壊滅に陥れた。その結果としてバース星周辺宙域の脅威は無くなり、彼はそのまま快進撃を続ける。

 しかし、勢いに任せて進軍を続けるダゴン艦隊は戦闘後の後処理が杜撰であり、惑星破壊ミサイルという戦略兵器が流れ弾となったにもかかわらず放置するという愚行を犯し、結果としてそのミサイルが太陽核融合異常増進による地球の危機を招いた。

 また、進撃を続けるダゴン艦隊は、地球の開拓範囲であるケンタウルス座α星系の惑星を攻撃してしまう。さらには、逃走したバース星艦隊旗艦ラジェンドラ号を追って太陽系へ侵入。最初こそは太陽系外まで手出し無用とされたが、ダゴンは無視して攻撃。領宙圏内で戦闘を始めてしまった。この一件において、ダゴンとガイデルは交戦したヤマトに対して目を付けることになる。

 不運だったのはガイデルが(そして恐らくダゴンも)ガルマン人であり、地球とガミラスの関係を知らなかったことだった。実はガイデルはデスラーから「オリオン腕最辺境の恒星系には手を出してはならない」と厳命されていたのだが、その命令の意図と重要性を把握しておらず、地球侵略を目論んだ(ガイデルは後に「(ヤマトに)バース星攻略の邪魔をされ、つい…」と弁解しているが、少なくともダゴンはそれ以前から地球を侵略する気満々だったのが劇中描写から窺える)。

 以降、執拗にヤマトを狙い続けるもダゴンは返り討ちにあって遂に戦死。ガイデルはフラーケン率いる次元潜航艇部隊を使って、自分の居る要塞に引き込みようやく捕える事に成功した。が、デスラーに報告した途端、彼の逆鱗に触れてしまい解放する。

 この独断によるヤマトおよび地球への攻撃に対して、デスラーは素直に謝罪。逆にヤマトの旅立ちには何かしらの原因があるだろうとして、本国に招待する。だが、まさか自分の国の戦争が原因で、地球の太陽が超新星化しかけているとは思いもよらなかったデスラーであった。


本国襲撃編集

 ヤマトを建国際へ招待した後、デスラーは地球の太陽を制御することを約束して工作船団を編成。地球へ向かわせようとしたが、そこでボラー連邦が開発した新型ワープミサイルが、ガルマン星を襲った。防衛システムはワープするミサイルを探知することができず、至近距離へのワープアウトを許したのである。

 自慢の監視システムを突破されたとはいえ、迎撃ミサイルや迎撃衛星による防衛システムにより、数派に渡る攻撃を退ける。だが最後に撃ち込まれてきた巨大ミサイルには為す術もなく、結果としてヤマトの波動砲に救われる形となった。


太陽制御の失敗編集

 ガルマン帝国の技術力を持ってすれば、太陽の制御は成功する。デスラーは自信たっぷりに言ったが、結果的に失敗した。太陽制御の責任者であったガルマン帝国のフラウスキー技術少佐は、この失敗は許されるものではないとして、自決(自分の乗艦を太陽に突っ込ませてしまう)と言う選択を持って責任を取った。

 これを受けてデスラーは、新情報として惑星ファンタムの存在を教えることで、地球への責任を果たそうとしていた。


ルダ王女争奪戦編集

 新惑星の情報を提供したデスラーだったが、派遣したヘルマイヤー少佐の調査によって、それが幻惑を見せるコスモ生命体だと知ると激怒。自分の顔に泥を塗るだけに留まらず、地球人の希望を裏切った星だと言って、北部戦線のグスタフ中将率いる艦隊に破壊するよう命令した。(破壊に反発した古代ではあったが、デスラーは信頼を裏切ったことへの責任及び、そうさせてしまった自分を責めており、その汚名をすすぐ意味での処置であったと考えられる)

 その後、銀河を統一したことのある超大国シャルバート星の王女、ルダがヤマトへ乗り込んだことを知ったデスラーは、ボラー連邦に先を越されまいとしてグスタフを派遣。スカラゲック海峡星団にてヤマトとグスタフは再会し、一時は対峙すると思われたものの、そこに同じ目的でボラー連邦のハーキンス中将率いる第8打撃艦隊が出現。直前に「ボラーが現れたらヤマトを守れ」と命令されていたグスタフは捨て身の体当たり攻撃を行い、ボラー艦隊と相打ちとなった。

 なお、この後さらに第8打撃艦隊の5倍の戦力を持つボラー第1、第2主力艦隊がヤマトを襲ったが、チートじみたヤマトの本気が始まり、あっという間に全滅すると言う悲惨な結果に終わっている。


シャルバート星編集

 スカラゲック海峡星団の戦いの後、ヤマトはデスラー艦隊とボラーのゴルサコフ総参謀長率いる艦隊に追跡されていた。

 移住先探しが失敗に終わったヤマトはルダの導きにより、シャルバート星に辿り着き、それを追うようにデスラー艦隊とゴルサコフ艦隊も到着。デスラー艦隊はゴルサコフ艦隊から艦載機による襲撃を受けるが、ハイパーデスラー砲で瞬時に壊滅させた。

 その後に、武器を捨てて平和を順守するシャルバート星の事実を知ったデスラーは、シャルバート星の制圧を断念。そのままにしておくことになった。


地球での決戦編集

 太陽を制御しようとするヤマトを邪魔したのが、機動要塞ゼスパーゼを旗艦とした、ボラー連邦首相のベムラーゼであった。ブラックホール砲というトンデモ兵器で邪魔するが、それに待ったをかけたのがデスラーだった。二人はここで決着と付けるとして、戦闘を開始する。

 序盤はデスラー砲の一斉発射と言う地球艦隊張りな速攻戦を展開するが、今度はブラックホール砲の応酬で艦隊が全滅。残るは双方ともに旗艦のみという惨状であった。しかしヤマト乗組員であるパイロットの揚羽が、コスモタイガーⅡで砲門に特攻し、ブラックホール砲を1門破壊。その瞬間を突かれ、ハイパーデスラー砲の砲撃を受けて消滅。ベムラーゼも要塞ごと宇宙の塵に成り果てた。

 事実上、ベムラーゼ政権が崩壊したともいえ、今後の展開はガルマン・ガミラスに傾くかと思われた。


銀河交差現象編集

 突如現れた赤色銀河との銀河交錯現象により、ガルマン・ガミラス帝国は大損害を被ることになった。さらにガルマン星自体も甚大な被害を受けたようで、廃墟同前の姿がさらけ出されていた。デスラーも巻き込まれて死亡したのでは、とヤマト乗組員は考えていた・・・・・・。

 しかし、水惑星アクエリアスの洪水を止めようとするヤマトを救援すべく、デスラーが自ら救援に駆けつけてきたことで、生存が確認された。星間国境の巡視に出ていた為無事だったらしい(辺境では被害はそれ程でもなかったらしい)。

 その後ヤマトを包囲するディンギル帝国の艦隊を撃滅し、ヤマトの最後を看取った。


その後編集

 『復活篇』では登場しておらず、その後の動向がどうなったかについても一切語られていない。

 しかし『復活篇第0部』(『黎明篇』)で銀河交差後の動向が語られており、銀河交差という大災害の影響がなかなか収まらなかったため、マゼラン・エクソダスという一大疎開計画を実施し、勢力圏のほぼ全住民が大マゼラン星雲へ疎開したとしている。それに先んじてボラー連邦とは休戦協定を結び、友好国である地球にはガルマン・ガミラス圏の住民の保護と疎開の支援を要請した。

 しかし、ガルマン・ガミラスが去り、ボラーも全盛期ほどの影響力を持たなくなった結果、銀河系はあちこちで紛争が勃発する混乱の時代へと突入してしまうことになる。

 西暦2216年時点でも地球との国交は途切れていないらしく、地球で開催された式典に招待されている。


主要人物編集

・デスラー総統

タラン

キーリング参謀総長

ハイゲル将軍

ガイデル提督

ダゴン将軍

ヒステンバーガー

グスタフ中将

フラーケン大佐

フラウスキー技術少佐

ヘルマイヤー少佐


主な軍事兵器編集

艦艇

新型デスラー艦

・大型戦闘艦

・中型戦闘艦

・駆逐艦

二連三段空母

・三段空母(ガルマン版なれど未登場)

戦闘空母(ガルマン版)

次元潜航艇

・惑星破壊ミサイル母艦

・デスラー砲艦

・円盤型旗艦


航空機

・ゼーアドラーⅢ

・反射板搭載機

・双胴戦闘機

・重爆撃機

・雷撃機


宇宙要塞・地上兵器

・機動要塞

・新反射衛星砲


リメイクアニメ編集

「兄弟たちよ、長き忍従の時は終わった。この先の歴史は青い血、青い肌の者が手を携え築き上げる。」 -アベルト・デスラー


 『宇宙戦艦ヤマト2205』よりガルマン星が登場。今作でもボラー連邦の支配下に置かれており、住民達は遠隔操作によって毒物を流し込む首輪を着けさせられた恐怖政治の下、家畜同然の隷従を強いられていた。

 しかしガミラス星に代わる母星を求め来訪したアベルト・デスラー率いる艦隊の攻撃によりボラー連邦の駐留部隊は壊滅、ガルマン星は解放される。

 住民はガミラス人と全く同じ青い肌と青い血を有し、惑星自体もガミラス人が問題なく移民可能な環境となっており移民計画が進められている。


続編である『ヤマトよ永遠に_REBEL3199』第一章公開時にはガミラス陣営のキャラクターは登場しないものの、「ガルマン・ガミラス建国宣言以来、ボラーの領海侵犯が増えている」という発言から、『ガルマン・ガミラス』という国家自体は存在していることが確定している。



表記揺れ編集

ガルマン・ガミラス ガルマンガミラス ガルマンガミラス帝国


関連タグ編集

デスラー ガミラス 宇宙戦艦ヤマト ボラー連邦

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