概要
アニメ『宇宙戦艦ヤマトIII』において登場する軍事国家で、ガルマン・ガミラス帝国が登場するまでは銀河系の半分以上を手中に収めていた大国である。指導者はベムラーゼ首相(後に戦死してしまうが)だが、首相とは言うものの事実上は独裁者とあまり変わらない。
ボラー連邦は勢力の拡大を図る為に、周辺の星々に対して『主権の保護』や『独立の保護』を名目として傘下に加えていった模様だが、その実態は属国として制圧・支配していったと言うのが正しい。実際、保護国であるバース星の総督府での歓迎会の折に、その事について佐渡酒造は、「要するに侵略しただけじゃないのか?」と辛辣に指摘している。
さらに反抗的な人間を極寒の惑星(収容所惑星)へ強制収容し、そこで重労働を強いている。これはガルマン星にも同様で、ガルマン人に対して過酷な重労働を強いていたのである。
またボラー連邦という国家は、米ソ冷戦時代におけるソビエト連邦をモデルとした国家であり、極寒の地をイメージした惑星が多々描写されていたり、作曲されたBGMもソビエト連邦の民俗音楽をモデルとしたものが多いのが特徴の一つである。
銀河系を二分する勢力だけあって、その軍事力は強大なものであると推察できる。特に物量戦によるゴリ押しは常套的戦法と言えるだろう。ただし属国に配置されている兵力はそれほど強大でもないようで、バース星の艦隊は脆くもダゴン将軍の第18機甲師団に敗れ去っている。
『ヤマトⅢ』はベムラーゼ首相が戦死したところで終了するため、その後のボラー連邦の内部事情はまったく描かれていなかったが、次作の『宇宙戦艦ヤマト完結編』で名前のみ登場し、銀河交差現象時に存続していたことは確認できる。ただし、銀河交差現象に巻き込まれた後の様子は不明である。
……が、2019年にヤマトクルーのファンクラブ会報誌で連載が始まった『復活篇』第0部(後に『宇宙戦艦ヤマト黎明篇』として出版)で存続していたことが判明。特殊な例となるガミラス系国家を除けば、地球の敵対国で唯一滅亡していない国家ということに。
銀河交差で多大な被害を被ったせいで戦争どころではなくなったため、ガルマン・ガミラス帝国と休戦協定を結んだ。それ以降の動向に関しては、ガルマン・ガミラスが大マゼランに遷都したのに対してボラーははっきりとは描かれていない。一応『復活篇』の4年前の時点でもまだ存続はしているようだが、銀河系での影響力はほとんど無くなっている模様。
軍事力
元ネタよろしく歴代の敵勢力と比べても物量がすごいのが特徴。戦闘スタイルもそれに合わせてか数にものを言わせた正面からの力押しが多く、戦闘艦は正面火力を重視する傾向がある。
ただ、国家としてはともかく軍としてのボラー連邦に強敵という印象を持っている視聴者はそこまで多くはない。
というのも、前半はガルマン・ガミラスの方がメインの敵扱いだったためそのかませ犬にされており、後半からはボラーがメインの敵となるものの、放送期間短縮のため尺が足りず、どの戦闘もあっさり片づけられるという不遇な目にあっているため(シリーズ前半は1エピソードにつき2話使う前後編スタイルだったので、ガルマン・ガミラスとの各戦闘もじっくり描かれていたが、後半のボラーとの戦闘は1話どころか半話で片づけられることも多かった)。要するにボラー相手の手に汗握る戦闘というものが描かれなかったわけである。本国から派遣された数百隻の主力艦隊がたった1隻の宇宙戦艦にまとめて瞬殺される(しかも波動砲抜きで)のはもはやギャグ。
しかし、そういうシナリオ上の都合的なのを除けば決して脆弱なだけではない面も確認できる。
ボラー連邦の戦艦Aは、ガルマン・ガミラス帝国の大型戦闘艦を一撃で貫通させるだけの大口径砲1門を装備している上に、戦艦Bは惑星を破壊可能な大型ミサイルを戦艦に搭載している(白色彗星帝国のミサイル艦に通じるところがある)。
さらに駆逐艦であるデストロイヤー艦(ボラー連邦)には、スペースロックと呼ばれる対艦ミサイルが配備されているが、蛇行運動という独特な軌道を描きながら敵艦に命中させるミサイルには、ヤマトも苦戦を強いられている。甲板上から上方に向けて打ち出されるVLS方式を採用している。
また、前線基地よりミサイルをワープさせて直接にガルマン星を直接攻撃するなど、その軍事科学力は決してガルマン・ガミラス帝国に劣るものではない。極めつけは機動要塞ゼスパーゼの存在で、この要塞は従来のデスラー砲クラスを数十発分命中されるが、びくともしなかったのである。しかもブラックホール砲という連射の利く凶悪な兵器によって、デスラー総統率いる100隻もの大艦隊は短時間のうちに全滅に追いやられているのだ。
因みにボラー連邦の採用する主砲形式は独特なもので、全てが格納式(或いは半格納)かつ砲塔が固定されている為に射角が変更できない(上下角は調整可能)という特徴がある。これにも2タイプ存在しており、甲板と一体化した板状のタイプと、砲塔基部が展開して砲身が伸縮するタイプに分かれる。
他の勢力では、このように射軸が固定された主砲を主流に採用しているのは『宇宙戦艦ヤマト復活篇』に登場するエトス戦艦やフリーデ戦艦にも確認できる。一見すると何とも非効率的な武装と思われるが、これはボラー連邦の物量における火力を最大限に発揮する事を重視した結果であると考えられる。大軍であれば細かい艦隊運動を必要とすることもなく、ひたすら火力で揉み潰せばよい、という考えであれば納得のいく方法である(作品は異なるが、銀河英雄伝説に登場する戦闘艦が一つの良い例であり、これらは艦首に主砲を集中配置することで、正面攻撃に特化している)。
勢力圏
本星は銀河系中心部を挟んでちょうど太陽系の反対側辺りにある。劇中の領域図において、その支配域は銀河系の一翼を「⌒」状に覆うように広がっている。ガルマン・ガミラス帝国に銀河系中心部の支配権を奪われてなお銀河系の1/4~1/3程度に及ぶ広大な範囲を支配下に収める。
地球のあるオリオン腕一帯には確たる勢力版図を築けてはおらず、地球は『ヤマトⅢ』までボラー連邦と接触したことが無かった。
劇中において、ボラー連邦の傘下国として登場した星系はバース星のみである。なお、ボラー連邦の支配勢力から逸脱した箇所に存在しているが、辺境の惑星として位置していることが窺える(ガルマン・ガミラスに銀河系中心部の支配権を奪われたせいで、余計に飛び地みたいになってしまっている)。
その反面にバース星が大敗した報を受けたベムラーゼ首相が、わざわざ辺境の惑星へ視察に出向いていることもあって、戦略的価値は決して低くはない事も窺える。
が、当星系の総督であるボローズに呆れ、不手際の連続を重ねた彼と星諸共を消し飛ばすと言う暴挙を行ってしまい、宇宙から消えてしまうという不遇の結末を迎えてしまった。
支配のやり方は星ごとに差異があるようで、ガルマン星はボラーに完全に占領され、ガルマン人も奴隷のように扱われていたが、バース星は一応保護国という形での統治であり、バース人に関しても艦隊指揮官の地位に就く者がいるなど、それほど大きく差別されている様子はない。二例しかないのでどちらがボラーのスタンダードかは不明だが、もしもガルマンの方が特別だとしたら、よほどボラーを怒らせる何かをしたのかもしれない(もしくは保護国の待遇を与えるほどの利用価値が無いと思われたか。あるいは地球のように属国化を拒否してしまい軍事的に制圧されたとも考えられる)。
少なくともバースという例がある以上、地球人に対して絶滅か奴隷かを突き付け、ビーメラ星では原住民を材料にして製造したローヤルゼリーを献上させていたガミラスや、征服した星の住民を問答無用で強制労働に従事させていた白色彗星帝国に比べれば、ボラーの支配はまだ穏当と言えなくもない。
しかし、首相の機嫌を損ねれば即座に敵と見做され、酷ければ上記の通り惑星丸ごと破壊されてしまうということさえあるため、やはりできることなら関わりたくない国家である。
主要人物
ボラー人
雪のように真っ白な肌をした民族であり、赤い瞳を持つものが多い。
ただ、白(すなわち無色)ゆえにテレビの画質や本の印刷の質といったものの影響をもろに受けやすく、大抵の場合はかなり淡くではあるが水色や緑色などに見えてしまう(だからかpixivでもそんな感じの色合いのイラストが多い)。
- ベムラーゼ首相
ボラー連邦の指導者。自身を宇宙の神と称し、逆らうものは容赦なく粛清する冷徹な独裁者。
詳細は当該記事にて。
- ゴルサコフ総参謀長
ベムラーゼを軍事面で支える総参謀長。初登場からしばらくはベムラーゼと現場の間に立って情報や命令の伝達を行っていた。
後述するバルコム艦隊が撃破された後、自ら艦隊を率いて出撃し、ヤマトを追ってシャルバート星に到達。そこにいたデスラー艦隊とシャルバート星に攻撃を加えるが、最後はハイパーデスラー砲によって消し飛ばされた。
「首相閣下の命令だ。宇宙戦艦ヤマトの迎撃に出動せよ!」
- ボローズ総督
保護国であるバース星の総督。
バース星を訪れた古代たちと友好関係を結ぼうとするが、強制収容所に収監していたシャルバート教信者の叛乱や、それに伴うベムラーゼとヤマトの関係悪化により、敵対することになる。
詳細は当該記事にて。
- レバルス警備隊長
バース星の警備隊長。
バース星にやってきたヤマトの上陸を快く受け入れ、その後彼らとの窓口となる。
詳細は当該記事にて。
- ハーキンス中将
第8打撃艦隊司令。
ゴルサコフを仲介したベムラーゼの命令により、デストロイヤー艦12隻を率いて出撃。惑星ファンタムを目指してボラー連邦の領域に近づくヤマトを襲撃するが、返り討ちに遭い撤退。
その後はヤマトを監視していたようで、シャルバート星のルダ王女が惑星ファンタムからヤマトに乗り込んだことを確認し、ベムラーゼに報告。そのままヤマトを追走し、ルダ王女の引き渡しを要求するが、拒否されたため攻撃を開始する。
しかし、同じ目的でその場に居合わせたガルマン・ガミラス帝国のグスタフ艦隊により妨害され、「ヤマトを守れ」というデスラーの命令を命懸けで遂行しようとするグスタフ艦隊の全艦体当たり攻撃を受け、最後は自艦にグスタフ艦が衝突し、惑星破壊ミサイルの大爆発によって艦隊もろとも戦死する。
「私の任務は貴艦にルダ王女を貰い受ける、さもなくばヤマトごと破壊することだ」
- バルコム提督
※イラスト左の人物(ちなみに下は絵師のオリジナルキャラ)
第1主力艦隊司令。本作随一の不遇キャラ。
シャルバート星の王女ルダを奪還するため、第1、第2主力艦隊を率いてボラー連邦の本星を出撃。ハーキンス中将の第8打撃艦隊が撃破された直後に現れ、ハーキンス艦隊の5倍におよぶ戦力をもってヤマトを恫喝するが、ルダ王女の引き渡しを拒否され攻撃を開始。圧倒的火力によってヤマトを追い詰めるものの、ヤマトの波動カートリッジ弾を始めとする猛反撃を受けて艦隊は壊滅し、自身も乗艦とともに戦死する。
これだけ聞くといつものヤマトの敵キャラだが、注目すべきはそのあっけなさ。悲しきかな彼が登場する第23話は『ヤマトⅢ』の短縮打ち切りの影響を最も受けた回であり、本来なら1クールくらいかけて描く複数のエピソードを1話に無理矢理まとめられている。なので彼の出番もとてつもなく圧縮されることになった。その時間、なんと初登場から戦死まで約4分、そのうち画面に映った時間は最初の50秒足らず。ついでにいうと戦死シーンも乗艦が爆発した描写だけで断末魔すら無し。
しかも前座であるハーキンス艦隊との戦いは、強大な敵を前にかつての敵(グスタフ艦隊)と共闘し、最後は彼らの犠牲によって辛うじて勝利を収めるという非常に燃える王道展開(といってもこちらも尺が短いせいであっさりしているが)となっている。その直後にさらに5倍の敵をヤマト1隻が瞬殺するというのはもはや完全にギャグである。
こんなことになるくらいなら、ハーキンスが健在のうちに援軍として現れてもろともグスタフ艦隊にやられるか、スカラゲック海峡星団での登場は諦めて次話のシャルバート星でゴルサコフの代わりに出た方が良かったのでは…
「フハハハハッ、気の強い子だ」
バース人
ガトランティス人のように緑色の肌をしている。天然パーマみたいな髪と太い眉、そして彫りの深い顔立ちが特徴。
- ラム艦長
バース星艦隊旗艦ラジェンドラ号艦長。決して「だっちゃ」の人でも双子のメイドの片割れでも爆弾低気圧の人でもない。
軍人としての誇りを重んじており、(敵に背を向けることを良しとせずに不利な状況のまま戦闘を開始するなど若干危うい面はあるものの)その武人然とした振る舞いで部下からは慕われており、ヤマト乗組員からも尊敬の念を受けている。
物語序盤でガルマン・ガミラス帝国のダゴン艦隊と交戦するが敗走。太陽系に到達し、そこで人道的な行為の範囲(航行機能に限定した艦の修理、燃料・食糧・医薬品の補給)にとどまる程度の支援を受ける。自身を追撃してきたダゴン艦隊が現れると、滞在許可時間が過ぎたら(地球連邦の領空外まで)出て行って正々堂々と戦うと宣言し、猶予時間を得る。とはいうものの実際のところ武装関係の補修を受けられないラジェンドラ号に残された武装では勝ち目は一切なく、ラムは修理を終えたラジェンドラ号で発進した後、地球連邦の領空を抜けると同時にワープで逃走することを狙うが、ダゴン艦隊は領空侵犯上等でヤマトもろとも攻撃してきたため失敗。その後は逃げるチャンスがあっても自分たちのために戦ってくれているヤマトへの恩を返すため戦い続け、最終的に艦は戦闘も航行も完全に不可能なほど損傷する。そして、重傷を負ったラム艦長はヤマトとの通信で戦いの途中で離脱することを謝罪したうえで、彼らに別れを告げながら息を引き取る。直後に乗艦も爆沈し、彼を看取った部下たちも後を追った。
「バースの軍人は敵に後ろを見せるようなことはせん」
主要兵器
宇宙要塞
機動要塞ゼスパーゼ | 第8親衛打撃艦隊前進基地要塞 |
宇宙戦闘艦
宇宙戦闘機
- 中型戦闘機Aタイプ
- 中型戦闘機Bタイプ
- 小型戦闘機
その他
- ミサイル戦闘車
- ワープミサイル
リメイク版
『宇宙戦艦ヤマト2205』『ヤマトよ永遠に_REBEL3199』に登場する。
銀河系に大きな版図を持っているという点は原作通りで、資源惑星の1つとしてガルマン星を保有していたが、それを解放せんとするアベルト・デスラーと争うことになる。
現状判明しているキャラクターは、肌の色が真っ白だった原作と異なり緑色をしているが、これがリメイク版ボラー人の肌色なのか、それともバース人のような別民族なのかはまだ不明。
前者だとしたら本作は地球・イスカンダル・ガミラス・ザルツ・デザリアムと結構な数の民族が出てくるので、見分けにくくなりやすい白よりも明確に違う色と分かる淡緑にしたのかもしれない。後者だとしたら本作のボラーは「連邦」らしく複数国の集合体≒多民族国家としての側面が強くなっているとも推測できる(ちょうどバース人と似た肌色なのでバース人と予想する声もある)。
服装はウシャンカ(ロシア帽)を彷彿とさせる円筒形の帽子を被っており、軍服もあまり突飛なデザインではなく、脛まであるロングコート型の軍服でよりソビエト連邦感のあるデザインとなっている。
ボラー連邦永久管理機構なる組織が存在している。劇中の描写では単なる植民地の統治機構なのか、あるいは連邦の中央政府そのものであるかは明確にされていないものの、設定では植民惑星への総督の派遣や兵器開発計画の発案などを行っていることが明かされており、連邦内でのウエイトはかなり大きいものであることが窺える。
植民惑星に対する支配体制はより強固なものとして描写されており、ガルマン星では遠隔操作により毒物を注入する首輪を付けさせ恐怖政治による支配を行っている。
リメイク版の主要人物
旧作からの続投キャラ
ガルマン星の総督。しかし、ガミラスにガルマン星を奪取されるという失態を犯してしまい、辺境の小艦隊の政治将校に身を堕とす。それによりガミラスと、その同盟勢力である地球に対する恨みを拗らせ、酒を呷りながら部下のレバルスに愚痴を溢していた。
「無視しろ。どうせ型通りの通告だぁ。」
ボローズの秘書官。威厳のイの字も無くなってしまったボローズに手を焼きながらも、中央に返り咲く日を夢見る。
「ボローズ様、型通りとはいえここは地球の…」
リメイク版オリジナルキャラ
辺境巡視艦隊584の旗艦「ラブロコフ」の艦長。酒を飲みながら愚痴を言う上司に思うところはあるようだが、口に出さずぐっと堪えている。
- ボラーの高官
詳細はまだ不明。ベムラーゼっぽい容貌の人物。第一章ではボローズ艦の艦橋に飾られている写真のみでの登場となっている。第二章PVでも目元のみ映っている。
- 恰幅のよい男
詳細はまだ不明。ラム艦長っぽい容貌の人物。短髪にもみ上げが特徴。24年9月現在、設定画のみ判明している(公式サイトでも公開されたが現在は閲覧不可)。
- 女将校
詳細はまだ不明。リメイクオリジナルの女性将校らしき人物。24年9月現在、設定画のみ判明している(公式サイトで公開されたが現在は閲覧不可)。
リメイク版の登場兵器
原作の雰囲気を残しつつも全体的に膨らみの少ない直線的でスマートなデザインにアレンジされている。最大の変更点として主砲塔が旋回するようになった。
ちなみにデザインを担当した明貴美加氏によると、戦艦A型とB型は特定の艦のリメイクではなく、旧作の戦艦各種の特徴を総括して2パターンに分けたもので、航宙母艦も旧作の3種類から印象に残っている特徴を抽出したものらしい。
『2205』だとまだゲスト出演に過ぎないためか、アップで映るカットの多いクロトガ型以外はCGモデルのディテールが設定画よりもかなり簡略化されている(特に艦橋周り)。『3199』ではいずれも大幅にディテールアップされている。
以下、一覧。汎用性が高いためか艦種はとても少ない。詳細はリンクをクリックせよ。
艦船
地上兵器
- 戦車(仮称)
- ミサイル戦闘車(仮称)
歩兵火器
- 自動小銃(仮称)
現実のカラシニコフ突撃銃に似ている。
- 拳銃(仮称)
劇中での動向
「宇宙戦艦ヤマト」という時代
直接の登場はなく、名前も出てこない。
しかし、かつて地球と火星の間に勃発した内惑星戦争において、火星の宇宙戦闘艦開発の基となり、さらに火星艦を介してその後の地球艦の基礎にもなった正体不明の漂着艦の存在が語られており、その正体がクロトガ型標準戦艦とされる。
ただ、デザインの細かい部分は『2205』以降に登場したクロトガ型と若干異なっている。漂着艦は少なくとも40年以上前の艦なので、現代に至るまでの間にマイナーチェンジを何回か行っているのかもしれない。
この艦の存在は後の地球の歴史に意図せず大きな影響を与えることになった。
詳細は内惑星戦争の記事にて。
宇宙戦艦ヤマト2205
本作で初登場(ただしボラー本国ではなく、ガルマン星に駐留する部隊のみ)。
ボローズ総督の指揮下でガルマン星に圧政を敷いていたが、デスラー艦隊がこの星を発見し、現地住民から圧政の実態を知ると、ガミラス人の移住先としてボラーから解放することを決意。
デスラーは惑星譲渡の取引を行うためボローズ達と交渉の場を設けたが、ボローズ達はガミラス人もガルマン人と同様に奴隷化しようと恫喝する。しかし交渉の決裂は最初からデスラーも承知の上であり、事前に駐留するボラー軍を武力制圧する作戦を立てていた。
ボラーはガルマン星に画面上で確認できる限りでも40隻以上の艦艇を配備しており、30隻近くが軌道上でデスラーが乗ってきた超ゲルバデス級を包囲していた。一見するとボラー側が圧倒的優位な状況。だが実はこの艦は周辺の艦の機能不全を誘発する干渉波(波動共鳴現象)を発生させる罠が仕掛けられた謂わば釣り餌であり、自爆とともに発動したこの罠によって艦隊は混乱状態に陥ってしまう。その直後、離れたエリアに潜んでいたデスラー艦隊が一気に進撃を開始し、ボラー艦隊は立て直す間もなく壊滅。地上基地から援軍に向かおうとした艦も潜伏していた次元潜航艦の攻撃によって出撃直前に基地もろとも破壊された。
完全に制圧されたボラー軍は、追い出されるように航宙母艦1隻で退去することとなった。
かくしてガルマン星はボラーから解放され、ボラー自身も本作ではこれ以降出てくることはない。
しかし、ボラーがこのまま黙って引き下がるわけがないとは誰もが考えており、ガミラスとボラーの間にはいつ全面戦争が起きるかも分からない緊張状態が続くことになる。そのため前章ではボラーの存在を気にするセリフが度々差し込まれる。
ヤマトよ永遠に REBEL3199
- 第一章「黒の侵略」
ガミラスの友好国である地球に対して、小規模な艦隊による領海侵犯を繰り返している。
なお、この時登場するボローズの座乗艦のブリッジの壁面には、ボラーの高官と思しき人物の巨大な写真が飾られている。
また、地球艦の起源がボラー艦である事は、ボラー側も周知の事実であるということが完全に立証された。
「知ってるか?地球はなァ、座礁した我がボラー連邦の船を漁って、盗んだ技術で星間国家に成り上がったんだ!」(「3199」冒頭 ボローズの台詞より)