「俺はずっと考えた……俺の人生と父さんの人生とは違う!俺の人生はヤマトにあるんだ……」
概要
CV:古川登志夫(オリジナルシリーズ)
CV:上村祐翔(『3199』以降のリメイク版)
『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの登場人物。
オリジナルシリーズにおけるテレビシリーズ『ヤマトⅢ』に登場する準レギュラーの一人の新人パイロット。
同じく準レギュラーである土門竜介の親友。
リメイク版でも「土門の親友」「揚羽コンツェルンの御曹司」「天才的な才能のパイロット」という設定を引き継ぎ、『3199』から本格的に登場する。
オリジナルシリーズでの揚羽
基本情報
宇宙戦艦ヤマト戦闘班飛行科(コスモタイガー隊)の若きホープ。
実家は地球防衛軍に影響力を持っている揚羽財閥。しかし本人はパイロットにあこがれ少年宇宙戦士訓練学校へ入学。卒業後にヤマトへ配属された。
天才肌のエリートタイプであるが、自分の才能に驕ることはなく、人当たりも悪くはない。爽やか系と見せて意外と熱血漢。
コスモタイガー隊ではあるが、後半クールだとコスモタイガーでの活躍はほとんど無い。
人間関係
- 揚羽蝶人
父親。揚羽財閥のトップで、地球防衛軍の要職に就いている。息子には跡を継いでほしいと考えており、軍人になることには反対の立場を取っている。そのため軍に圧力をかけて息子のヤマトへの配属を取り消させ、息子に対し会社を継ぐように言い聞かせたこともあった。しかし当の息子にはきっぱり嫌だと言われてしまう。
ここら辺の様相は『宇宙戦艦ヤマト2199』の南部康雄の父との関係にも似ている。
- 母親
名前不明。病弱のため入院している。父親と違って息子には好きな道を歩んでほしいと考えており、ヤマトに乗艦することにも賛成している。そのため父親が力づくで息子の道を閉ざそうとした際、自らに繋がっている医療機器を取り外し、自らを人質にして夫を説得した。
息子の反抗を歯牙にもかけていなかった父もさすがに妻の命懸けの説得には折れるしかなかった。
少年宇宙戦士訓練学校の同期で、親友。プライベートでも偶に一緒になり、他愛のない雑談をしたりもする。
飛行科キャップで、揚羽にとっては直属の上官。
経歴
土門竜介や板東平次らとともに訓練学校を10月頃に繰り上げ卒業し、ヤマトの新乗組員となる。そして、太陽異常で滅亡の危機にある人類を救うため、第2の地球を探し出すという航海へと旅立つ。
最初は不慣れさから隊列を乱したり、敵を深追いし過ぎて逆に窮地に陥ることもあったが、やがて加藤四郎から別動隊の指揮を任されるほどになる。
バース星では土門から強制収容所の話を聞き、興味を示して2人でこっそり収容所に行って、偶然囚人の反乱に出くわす。艦外に出ていたおかげで囚人に気付かれずに彼らの動向を把握することができ、彼らの銃が非殺傷性の銃だということを古代達に伝える。
その後、鎮圧した囚人の処置を巡ってヤマトとボラー連邦が対立した際には、古代の指示によりコスモタイガーで銃殺刑を行っていた部隊を銃撃して囚人を解放する。
惑星ファンタムでは土門と共に探査に出るも、そので両親の幻に出くわす。さらにその後、草原で昼寝をしているところで、ルダ王女の幻を見る。
ファンタムが星全体が1つのコスモ生命体であると判明し、その正体を現した後、他の乗組員とはぐれて何かに導かれるように行動し、ファンタムの中心生命体のところへ到達。そこでファンタムに保護されていたルダ王女を託される。
その縁もあり、ルダ王女の護衛役を命じられ、2人きりで行動するうちに、お互い恋心が芽生える。
第2の地球を発見が絶望的になると、藁にも縋る思いでシャルバートへの祈りを捧げるようになる。するとルダ王女からシャルバートへ案内すると提案され、辿り着いたシャルバート星で太陽の異常を修復する装置を譲ってもらう。
そして、新たなマザー=シャルバートとなって揚羽と道を違えることになったルダと抱擁し、別れを告げる。
最終話ではルダ王女の護衛が終わったため久しぶりにコスモタイガーで出撃。しかし、土門が敵の攻撃で倒れた(おそらく揚羽は彼が死亡したと思った)際には、怒りに任せて敵要塞に突撃。シャルバートへ祈りを捧げつつ突き進んでいるとルダの幻影が目の前に現れ、安心した顔になった揚羽は彼女に対し愛していると告げながら要塞に体当たり。その損傷でできた隙をついてデスラーがハイパーデスラー砲で敵要塞を葬ることになる。
戦いの後、揚羽の魂はルダに回収され、2人でシャルバートへ帰ることとなった。
リメイク版
基本情報
「土門の親友」「揚羽コンツェルンの御曹司」「天才的な才能を持つパイロット」という設定を引き継ぎ登場。
こちらでは、土門のほか、徳川太助・板東平次・坂本茂・京塚みやこ・キャロライン雷電と同期の防大38期生の一人とされている。
在学中、防大史上最高スコアを叩き出した天才児で、あの坂本に9戦9敗の屈辱を味合わせたという経歴の持ち主。しかし、『3199』の2年前(計算上は2205年ということになり、『2205』の直前ということになるか?)に何らかの理由で防大を中退。そのため、38期生の訓練航海には不在だった。
また、大企業の御曹司であるがゆえ、人間関係に独特の距離感があるらしい。
『3199』公式サイトを見る限り、同作に登場するのはほぼ確実。階級も『三等宙尉』と明記されているため、軍に在籍はしている模様。
しかし、現時点では所属など一切が不明。(新たな情報が追加され次第更新予定)
余談
『ヤマトⅢ』が視聴率不調で打ち切られなかったら、揚羽財閥の関係者に航海中にヤマトが乗っ取られる展開も予定されていたと言われている。
実は『宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち』に登場した坂本茂と中の人が同じ。新人のコスモタイガー隊員という共通点を持つが、容姿と性格は正反対である。
『宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち』のリメイクである『宇宙戦艦ヤマト2205』では土門竜介ほか『ヤマトⅢ』のキャラが多く先行登場したが、彼は登場できず。
22年3月22日のヤマトークでのスタッフ曰く、土門を出すなら親友の揚羽もということで割と真剣に検討されていたそうだが、「全8話でこれ以上は盛れない」「古代と土門を軸にしたストーリーなので、ここに揚羽を混ぜるのは(揚羽というキャラが)もったいない」ということで結局登場は見送られ、次回作で登板させることにしたとのこと。
なお、実は『2205』でもとあるシーンにて姿だけ映っている。