概要
『宇宙戦艦ヤマトⅢ』と『宇宙戦艦ヤマト2205新たなる旅立ち』に登場する人物である。
『宇宙戦艦ヤマトⅢ』
「まだワープの酔いでクラクラしています。あっ、目の前が真っ暗で何も見えません!」(宇宙服のヘルメットを逆さに被りながら)
CV:塩沢兼人
成績優秀により少年宇宙戦士訓練学校を繰り上げ卒業した数十名の新人のうちの1人であり、土門竜介や揚羽武とは同期の間柄。この2人との私的な交流はあまり見られないが、仕事上一緒になることは偶にある。
繰り上げ卒業を認められる程度には能力があるはずだが、初ワープでは酔いがなかなか醒めずに作業がもたついたり、宇宙服の操作をミスって暴走したりなど、最初はちょっとおっちょこちょいな面が見られた。
性格は真面目で大人しく、寄港時に上陸が認められても自身の仕事を優先している。全編通して補修作業や惑星探査などに携わり、地味ながらも堅実に活躍していく。
『宇宙戦艦ヤマト2205』
「親父が何だって!? 俺の親父はアキレスで戦死したんだ! ヤマトより見劣りするってのかよ!」
CV:羽多野渉
- 所属:宇宙戦艦ヤマト 技術科
- 階級:准宙尉
- 生年月日:2186年11月1日
- 年齢:18歳(2205年10月1日時点)
ヤマトの技術科に配属された新人。宇宙防衛大学第38期生。
オリジナル同様、眉間にホクロがあるという特徴を持つ。
性格は温厚だったオリジナルから変更され、やや直情的で曲がったことが大嫌いなタイプになっている。特に父親を馬鹿にされるとキレる。
父親はガトランティス戦役時にアンドロメダ級のアキレスに乗艦しており、戦死している。
苗字について
苗字が「板東」なのか「坂東」なのかいまいちはっきりしない(この2つは現実でも一部地域じゃイタバン・サカバンと通称作って区別するほど紛らわしいらしい)。
EDクレジットだと最初は「板東」だったのが途中から「坂東」になり、かと思えば最後は「板東」に戻っている。
当時から今日までの各種資料本・特集本でも「板東」だったり「坂東」だったりと安定しない。どれも写植の文字ばかりなので、どっちが間違いでもおかしくない状態である。
ただ、放送直近に徳間書店から出版された『ロマンアルバムデラックス43』では「板東」表記なうえ、それに掲載された身長対比図内にある数少ない手書きで書かれた名前も「板東」となっているので、おそらくそちらが正しいのではないか思われるが、推測の域を出ない。
そんなはっきりしない状況がかれこれ40年以上続いていたのだが、2021年に『ヤマトⅢ』の制作資料が発掘されたらしく、そこに「板東」と書かれた山本暎一監督の直筆原稿もあったとのことで、『2205』で脚本を務めている岡秀樹氏がTwitter上で明かした(1)(2)。これにより長年の謎に一応の決着が見えた模様。
『2205』だと当初は「坂東」となっていたのだが、2021年8月9日~11日あたりで公式サイトの表記が「板東」にサイレント修正され、以降はそちらで統一されている。
なお公式サイトの修正と同時期に出たチラシは「坂東」のままなので、急な変更だったのが窺える。
ちなみに、苗字の漢字が表記揺れしているキャラと言えば他に「藪助治・薮助治」と「斉藤始・斎藤始」がいる。
ただ、前者は一応簡略化された異体字なので、ギリギリ同じ苗字と言えなくもない(まあだからこそ文字コードによっては勝手に修正されてしまうし、へぼい検索エンジンだともう片方を拾ってくれなかったりして困るのだが)。
後者も「斉藤」が「斎藤」から派生して誕生した苗字(役所の誤字が原因らしい)なので関係性は無くもない。
また、この2つはいずれもどちらが主流かはある程度はっきりしているので、どっちつかずが続いていた板東とはまた状況が異なる。
その他
『宇宙戦艦ヤマト2202』の小説版には板東という民間輸送会社社長が登場している。
島大介の亡父である島大吾の友人だった元軍人で、軍を止めようかと考えていた大介を勧誘していた。
板東平次の父親は現役軍人として戦死しているので、少なくとも父親ではないだろうが、関係性が気になるところ。