この「愛」は宇宙を壊す───
概要
正式タイトルは『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』。
『宇宙戦艦ヤマト2199』から始まった「「宇宙戦艦ヤマト2199」シリーズ」の作品の一つであり、『2199』の続編。
オリジナルシリーズの映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』とそのテレビ版『宇宙戦艦ヤマト2』が基になっているが、単なるリメイクではない(詳しくは後述)。
構成は『2199』と同じく全26話(イベント上映では全7章)。
あらすじ
時に西暦2202年。あの壮大な片道16万8000光年にも及ぶイスカンダルへの大航海から宇宙戦艦ヤマトが帰還して、既に3年——。
〈コスモリバースシステム〉により、かつての青い姿を取り戻した地球は、ガミラス帝国とも和平条約を締結。
復興の傍ら、防衛のためと最新鋭戦艦アンドロメダを含む新鋭艦隊の整備が進められていた。
イスカンダルのスターシャの願いも虚しく、地球は軍拡への道を歩み始めていたのだ。
はたしてこれが、かけがえのない数多くの犠牲の果てにヤマトが成し遂げた、本当の平和なのだろうか?
宇宙の平穏を願う女神テレサの祈りが、ヤマトを新たな航海に誘う。
いま、宇宙を席巻するガトランティスの脅威が、地球に迫っていた——。
(公式サイトより引用)
登場キャラクター
地球連邦
ヤマトクルー
24歳。元ヤマト戦術長で、地球連邦防衛軍・第二護衛駆逐艦隊所属47番艦・金剛改型宇宙戦艦〈ゆうなぎ〉艦長を務める。地球連邦政府の軍備拡張(波動砲艦隊構想など)へ疑問を感じ、やりきれない日々を過ごす。テレサのコスモウェーブを受け、叛乱の汚名を着てまでも事態解明に向かうべきだと決意するが、前途多難な道を歩むことになる。
22歳。元ヤマト船務長で、地球司令部・中央指揮所のナビゲート・チーフを務める。古代とはめでたく結婚を約束し、挙式を控えている。記憶は依然として過去4年分しかない。テレサのメッセージを、自分だけ受け取れなかったことに戸惑いを覚えている。古代に残留するよう止められるが、密かにヤマトへ密航する。
24歳。元ヤマト航海長で、地球連邦防衛軍輸送艦隊に勤務。以前の時とは違い、テレサのメッセージには慎重な姿勢を取り、行動に出ようとする古代を窘める。また軍部のやりように言い知れぬ思いを持ち、軍を退役する事を考えていたが、古代の決意に同意してヤマトに乗り込む。
33歳。元ヤマト技術長・副長。帰還後は科学局の要職に就いており、地球連邦政府の新政策に則りヤマトの再整備を進める。古代とは「波動砲艦隊構想」を巡って対立しており、地球の現状を鑑みて波動砲装備に賛同している。古代とは1年にわたって音信不通であった。古代の意志を尊重し、ヤマトに乗り込む。
66歳。元ヤマト機関長。真田の下で、部下の山崎と共にヤマト再建に従事している。テレサのメッセージの真相を知るべきと主張する古代の意志に同意、再びヤマトへ乗り込む。
31歳。元ヤマト情報長。科学局に勤務している。とある物件について調査を行っているが…。ヤマトに乗ることなく地球に残留する。ガトランティスとの決戦に向けて、何かの開発に取り組む。
25歳。元ヤマト砲雷長。金剛改型宇宙戦艦〈ゆうなぎ〉砲雷撃管制を担当。エリート意識が抜け、より軍人らしさが出ている。地球政府の政策や軍拡に疑問を持っている。政府に反発し、古代に同調してヤマトへ乗り込む。
- 相原義一(cv:國分和人)
26歳。元ヤマト通信長。金剛改型宇宙戦艦〈ゆうなぎ〉通信管制を担当。ガミラスに対する警戒感を隠そうともしないが、優しい性格は変わらない。再び通信長としてヤマトへ乗り込む。
- 太田健二郎(cv:千葉優輝)
25歳。元ヤマト気象長。島と同じ輸送艦隊に勤務し、輸送船〈きさらぎ〉の船長を務め、古代のガミラス大使潜入を支援した。ヤマトに航海科として再び乗り込む。
49歳。元ヤマト応急長。徳川と共にヤマト再建に従事している。ヤマト発進を援護する為に同行せず地球に残留することになる。新見らと共に、ガトランティスに備える為の準備を手伝っている。
40歳。元ヤマト掌帆長。真田の下で共にヤマト再建に従事している。最初は古代に同調すべきか揺らいでいたが、決意を示しヤマトに乗り込む。
22歳。元ヤマト技術科所属。語学解析に長けた能力を有する。中央司令部のオペレーターを務めている。ヤマト発進を援護する為に山崎と共に残留する。ガトランティスとの決戦に向け、『銀河』建造に携わり、同艦のクルーになる。
22歳。元ヤマト保安部隊員。ヤマト発進を援護する為に山崎、桐生と共に地球に残留する。残留中、岬百合亜と結婚した。残留の後『銀河』建造に携わり、同艦のクルーとなる。
22歳。元ヤマト主計科。ヤマト発進時に、ゲート解放に向かった星名を案じて離艦、そのまま残留する。後に星名と結婚し、性を『岬』から『星名』に変える。『銀河』建造に携わり、同艦のクルーになる。
27歳。元ヤマト航空隊長。イスカンダルから帰還途中に原田真琴と結婚。息子を儲ける。離反したヤマトに同行する事を決意し、合流を果たす。しかし、息子の命が彼の精神に負担を強いており、ある時、それに絡んだ重大な決断を強いられる。
23歳。元ヤマト航空隊員。月面基地航空隊に所属し、自分専用の愛機コスモタイガーⅠを自在に操る。家庭を持つ加藤に代わって新人パイロット教導を行っている。後輩に厳しく、自分にも厳しい日々を送る。古代のガミラス大使館潜入に尽力し、離反したヤマトへ合流する。
28歳。元ヤマト航空隊員。新生地球艦隊の航空隊に所属していたが、木星で訓練中に離反したヤマトへ合流する。
23歳。ヤマト航空隊。タフで明るい性格の持ち主。パイロット育成に携わり、若手からは『兄貴』と慕われる。
ヤマト航空隊。190㎝の長身の持ち主であり、イスカンダルへの旅を生き抜いたベテランパイロット。
19歳。月面航空隊所属、後にヤマトに合流。新人パイロットであるが、パイロットととしての技量は高い。加藤に強いあこがれを有する。テレザート星攻略では重要任務を受け持つ。
58歳。元ヤマト医療班長。復興し行く地球の様子を複雑な心境で眺めやる。
地球連邦政府
60歳。新生地球連邦の指導者。宇宙の平和を謳いながらも、地球復興の裏に潜む闇の存在こと時間断層を隠している。ヤマト離反の際には、バレル大使との駆け引きを行う。ガトランティスに対し、徹底抗戦の構えを見せる。
地球連邦防衛軍
63歳。元国連 極東管区行政長官。地球連邦設立後は、再編された防衛軍の統括司令長官を務める。ガミラスとの友好関係に若干の危惧を抱いている模様。ヤマト離反の際には、彼らの心情をくみ取りつつも穏便に解決しようと勤しむ。
59歳。元国連軍 極東管区軍務局長。地球連邦設立後は、再編された防衛軍の統括副司令長官を務める。地球政府の方針に従い、イスカンダルのスターシャとの条約を反故にしてまで波動砲の再装備を進める。ガトランティスに対し、全面戦争の構えを取る。
60歳。元国連空間防衛総隊司令長官。波動砲艦隊構想を提唱する地球連邦政府上層部に真っ向から対立したがために忌避を買い、辺境の第11番惑星へと左遷されてしまう。そんな中、さらにガトランティスの襲撃を受けてしまう。後にヤマトに救出され、航海に同乗し、艦長となる。
52歳。元『キリシマ』艦長で沖田の下で戦ってきた軍人。地球連邦防衛軍 航宙艦隊総旗艦『アンドロメダ』艦長・並びに防衛艦隊司令を務める。2199の様な漂々とした雰囲気は見られないが、地球の現状をドライに捉えている。ガトランティス迎撃の為に艦隊を指揮する。
56歳。アンドロメダ級2番艦『アルデバラン』艦長。徹底した合理的思考の持ち主。座右の銘は「思索生知」。艦隊の自動化促進と、波動砲搭載艦の効果的な運用を研究・提唱した。
因みに『マルチ体形』の命名者でもある。
52歳。アンドロメダ級3番艦『アポロノーム』艦長。山南の親友であり、宇宙防衛大学の同期生。第二次内惑星戦争では生死を共にした間柄である。
土星宙域のエンケラドゥスを守備していた艦隊司令。土星海戦の先駆けとしてガトランティス軍と対峙する。山南の同期生で、腹を割って語り合う仲であった。
27歳。『波動実験艦銀河』の若き艦長。統括司令長官こと藤堂の娘。元々は明るい性格だったようだが、とある事件をきっかけに激変。人間の感情を廃した、徹底した合理的思考かつ冷徹な思考を持つようになる。
36歳。『銀河』の副長。艦長である藤堂早紀を全面的に補佐する。また公私に渡って、彼女を支え続ける良き理解者。本来は穏やかな人柄だが、戦時には、それを微塵も感じさせない厳しさを持つ。
20歳。『銀河』の若き航海長。実戦経験皆無の女性クルーだが、それを感じさせない大胆さと洞察力の鋭さを有する。肉体を機械化する事も厭わない思考の持ち主。
20歳。『銀河』の若き戦術長。指揮A.Iの提案する戦術の有用性を、瞬時に判断する冷静さを持つ。
「軍人・科学者・女性」である自分を、最大限に活かすことを常に自己に課す。
- ブラックアナライザー(cv:チョー)
『銀河』に搭載された指揮AI。人間の感情を持たない為、冷酷な戦術案を次々と提案する。
空間騎兵隊
31歳。空間騎兵隊第7連隊隊長。階級は宙曹長。第11番惑星に配属され、入植した地球・ガミラス双方の入植者と親密なコミュニケーションをとっている。戦いとは無縁の日々を送っていたが、ガトランティス艦隊の襲撃を受けてしまう。波動砲使用を渋る古代に憤りを感じる。
29歳。空間騎兵隊第7連隊所属。女性兵士で斉藤と同じ部隊に配属。第11番惑星で戦闘とは無縁の日々を過ごしていたが、ガトランティスの襲撃を受ける。救援を求め脱出、ヤマトに救われる。その後ヤマトの航海に同乗する。
29歳。空間騎兵隊第7連隊所属。空間戦闘のプロフェッショナル。またギャンブル好きだが、結果は伴わない模様。
28歳。空間騎兵隊第7連隊所属。巨躯の持ち主だが、寡黙で小さな花を愛でる程の心優しい人物。めったなことでは口を開かない。
32歳。空間騎兵隊第7連隊副隊長。故人。斉藤も信頼を寄せる人物。第11番惑星におけるガトランティス兵との死闘において、自爆攻撃に遭い戦死する。
民間人
25歳。元ヤマト医療スタッフ。加藤と結婚、後に軍を退役する。1人息子を儲け、幸せな日々を送っていたが、満1歳時に遊星爆弾症候群を発症してしまう。現在は月面の医療施設に付きっきりで、息子の病症は自分の責任だと感じている。離反したヤマトの役目を理解し、加藤に同行するよう即す。
2歳半。三郎と真琴の長男。満1歳時に遊星爆弾残留物質による、遊星爆弾症候群を発症してしまう。根本的な治療法がない為、僅かな余命を月の医療施設で病状の進行を遅らせるのが現状である。飛行機とヤマトが大好き。
- ロバート・レドラウズ(cv:土師孝也)
古代アケーリアス遺跡調査に取り組む教授。辺境の第11番惑星で探索船の臨検作業を受ける事となり、中央司令部参謀本部の紹介状で取り繕おうとするものの土方に「規則ですので」とにべもなく却下される。しかし意外な事実が判明する。
レドラウズ教授に同行する助手。濃緑のロングヘアーな美女だが、謎めいた雰囲気を醸し出す。第11番惑星で不審な行動をしている所を永倉に目撃されている。ヤマトに救出された後、不審な行動を度々見せる。
第11番惑星に入植している老人。ガミラスとの戦争で家族をすべて失い、両脚も利かなくなってしまった為に車いす生活を余儀なくされる。しかし、そんな経験をしていても、けっしてガミラスを憎んでいたりしてはいない模様で、代わりに地球・ガミラス関係なく子供達の相手をしていたが、ガトランティスの襲撃を受けたのちは消息不明。小説版では死亡が確認される。
ガミラス
政府
デスラー失墜後、民主主義に転換したガミラスにて内務省長官として政治活動を続けている。
大使
ガミラス帝国大使。月面に設置されたガミラス大使館に駐在する。文官肌で穏健な人物だが、時には強引な手法をもって行動することもあり、地球政府相手に大胆な大立ち回りをすることも。ヤマトクルーの動向調査をキーマンに命じている。地球軍が波動砲を再装備している事に危惧する。テレザート星の言い伝えを知る。
地球駐在武官。口数は少ないがひとたび口を開けば毒を吐く。身体能力に出でておりパイロットとしても優秀。古代らヤマトクルーの動向を調査している。特殊な装置を使って変装する等、調査力にも長けている模様。ヤマトの旅立ちに際し、テレザート星までのアドバイザーとして同乗する。ヤマトが以前と違う弱点を抱えていると見抜いている。とある高貴な出身だとされるが・・・。
軍人
バーガー戦闘団司令官。かつてシャンブロウにおける戦いで、古代と共同戦線を張ったガミラス軍人。地球防衛において共同戦線を執るガミラス軍の一翼を担い、再び戦場に立つ。その際、ガミラス製アンドロメダ級『ノイ・バルグレイ』に乗艦し、ガトランティス艦隊相手に奮戦する。
小説版に名前のみ登場する第38辺境任務部隊司令官。第8遊大陸基地を奪還すべくガミラス・地球連合艦隊の指揮を執るが、ガトランティス艦隊の反撃によって甚大な損害を受ける(この時本人は後方で指揮を執っていたので無傷である)。戦闘中の艦隊の動きを見る限り有能とは言い難い。
ちなみに旧『2』ではデスラーに合流しヤマトと対峙する。
地球航路を行き来するガミラス艦隊(定期便)を指揮する士官。ヤマトが収容した第11番惑星の避難民を惑星シュトラバーゼで回収することとなるが、実は別の目的があっての事である。
反乱軍
反ガミラス統治破壊解放軍の指導者。デスラー政権が崩壊してもなお拡大政策を止めない現政権に反旗を翻し、各支配地域で戦闘を仕掛けていた。過激な復古主義者で、デスラー体制よりもさらに以前の体制へと戻そうとしていた。
デスラー派
ガトランティスによって命を救われた、かつてのガミラス帝国指導者。ズォーダーに「執念」を見せてもらいたいと命じられ、ヤマトと対決することとなる。しかし、直ぐに独自の行動を始める。外面的には孤高の独裁者だが、裏面では密かに滅亡に瀕するガミラスを救おうとしている。
デスラーの基に馳せ参じた、参謀次長を務めたガミラス軍人。2199と変わらず忠義に厚い。行動的であり、ガトランティスの支配を断ち切ろうと目論むデスラーに賛同し、艦隊を率いていち早く合流した。
裏でデスラー派を纏めていた黒幕。第二バレラス崩壊時に戦死していたとされていたが、実は生きていた。その戦いのときに負傷し、右目を失っている。デスラーの真意を理解していた数少ない人物であり、強権体制のみがガミラス臣民を救えると確信していた。
デスラー家
- エーリク・ヴァム・デスラー大公(cv:井上和彦)
故人。有力貴族であるデスラー家の当主だった人物。惑星国家としての基盤を築き、ガミラス公国を建国した。マティウスとアベルトの叔父。ガミラス星の危機に憂慮していた。身内であっても、秘密を護る為には切り捨てようとする。
- マティウス・デスラー(cv:草尾毅)
故人。デスラー家に生まれた青年貴族。アベルトの兄。ガミラス星統一戦争の際に活躍した英雄として称えられていた天才的戦術家。将来を期待されており、妻と子にも恵まれていたが、若くして亡くなってしまう。
- アデルシア・デスラー(cv:池田昌子)
アベルト、マティウスの母。夫とは死別していたが、夫の面影を強く残したマティウスを溺愛していた。マティウスの死後、ショックのあまり精神不安となってしまい、その愛情がアベルトに向けられる事は無かった。
故人。マティウスの妻。半ば逆恨みに近い感情でアベルトを暗殺しようとするも失敗。表向きは処刑されたことになったが、アベルトの計らいで密かに追放されていた。マティウスの子を設け、1人で育てていたが、苦しい生活の為に身体が耐えきれず亡くなる。
民間人
第11番惑星に入植したガミラスの少年。ヤマトの模型を手にしている姿が印象的。同年代の地球人の子ども達と仲良く暮らしており、妹のイリィがいる。平穏な暮らしをしていたが、ガトランティスの襲撃を受け死亡。ヤマトは必ずやってきて悪い奴をやっつけてくれる、と妹に教えていた。
第11番惑星に入植したガミラスの幼女。エルダァを兄に持つ。兄と同じ緑髪でロングにしている。クリスマスを楽しんでいたが、ガトランティスの襲撃により兄と離れ離れに。永倉に危ういところでで助けてもらったが、残念ながら兄を亡くしてしまう。ヤマトは必ずピンチに掛け付けてくれる、と兄から聞かせてもらっていた。月面に隔離されている。
ガトランティス
帝星ガトランティスの大帝にして指導者。強大な機動艦隊を持って版図を広げていくが、全ては全宇宙の苦痛を根こそぎ取り除くための『愛』を欲するが故にテレサが放ったコスモウェーブを辿り、地球へも軍を差し向ける。壮絶な過去を持つ。
大帝の寵愛を受けるガトランティスの丞相。最年少の女性宰相でもある。『白銀の巫女』の異名を持ち、内政、軍事、帝星運航の全てを取り仕切る。大帝への忠誠は絶対である。通常のガトランティスとは違うとされる。
ズォーダーに最も長く仕える古参の幕僚。遊動機動艦隊司令長官で、軍事の長として艦隊運用を執り行う。実力者として右に出る者は居ないが、サーベラーには礼節を絶やさない。
ガトランティス首脳部を構成する幕僚位の1人。支配長軍務総議長。制圧星系の占領支配を担当する。もっとも官僚的な発言の目立つ人物。
ガトランティス首脳部を構成する幕僚位の1人。情報記録長官。不思議な力で対象の過去を探る。また対象の人の心にある感情を読み取ることもできる。ズォーダーに直接意見する事が多い。
ガトランティスの青年将校。デスラーの監視役として、常に彼の傍にあって行動する。自身の事を「見たものを大帝にお伝えするだけの存在」だと公言する。デスラーの心を手玉に取るようにして、ある選択を迫る。
ゴーランド艦隊司令長官。19代目のゴーランド。ミサイル戦艦等で構成される艦隊。自身の先代に続いて艦隊を率いており、テレザート星を守備している。幼生体のノルがいて、艦隊を率いさせるために鍛錬をさせている。
ゴーランドの幼生体で、20代目ゴーランド。次期ゴーランドとなるべく教育を受けているが、幼い故か躊躇い等の感情が出てしまう。
先代の第18代目ゴーランド。既に引退しており、現在の19代目ゴーランドに役目を引き継がせていた。ヤマトとの戦闘で失われた、第21代目ゴーランドを養成する為に出てくる。
第七機動艦隊司令長官。ゲーニッツの腹心。ガトランティスの覇道を絶対のものと信じる傲慢な人物。帝国中枢・大帝玉座の間に列席する事もある。膨大な艦隊を率いて地球へ侵攻、地球艦隊と対決する。
バルゼーの副官。戦況を逐一報告する。
ゾル星系侵攻軍、第八機動艦隊司令官、提督。第11番惑星にて、250万隻以上のカラクルム級を用いたレギオネル・カノーネを使い地球の壊滅を目論むが失敗。雪辱を果たすために動き出すが・・・。
第八機動艦隊前衛艦隊司令官。太陽系第11番惑星を手に掛けた最初の指揮官である。温情は一切なく「降伏=死」という考え方で、平然と市民をも皆殺しにする。メーザーと共に、ヤマトを追撃する。
ザバイバル陸戦師団長。テレザート星をゴーランド艦隊と共に守備する、全身が闘争心の塊の戦士。ゴーランドとは長い付き合いで、ノルの師匠的役割を担う。テレザート星で、ヤマトの上陸部隊と交戦する。
ガトランティス女性。ゴーランド艦隊に勤務する給士。
故人。『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』に登場するガトランティス軍軍人。盗賊として暴れまわっていたところを、ズォーダーに見出されグダバ遠征軍大都督に就任。短慮・粗暴なところをサーベラーに嫌われ、部下に恐れられる。ズォーダーに「ジレルの秘宝」を探すよう命じられ、ヤマトとガミラス軍第8警務艦隊に遭遇、壮絶な戦いの末敗死する。
テレザート
テレザート星の中心核にて、宇宙の平安を願い続ける女神。次元の挟間に存在する超越者、或いは神の様な存在。コスモウェーブなる代物を放つことで、ヤマトクルーに何かを伝えようとする。その実態は、人間ならざる存在とされ、多くの惑星間において古文書が指し示している。
メカニック
地球連邦
- ヤマト
- 実験艦〈銀河〉
- アンドロメダ級
- アンドロメダ改
- アンドロメダブラック
- ドレッドノート級前衛航宙艦
- 時間断層制御艦〈プロメテウス〉
- 金剛改型宇宙戦艦
- 金剛改Ⅱ型宇宙戦艦
- パトロール艦
- 村雨改型宇宙巡洋艦
- 護衛艦
- 磯風改型突撃宇宙駆逐艦
- 宇宙貨物船きさらぎ
- コスモタイガーⅠ
- コスモタイガーⅡ
- 二式空間機動甲冑
ガミラス
- ノイ・デウスーラ
- 航宙戦闘母艦ccc〈ノイ・バルグレイ〉〈ノイ・ランベア〉〈ノイ・シュデルグ〉〈ノイ・ダロルド〉
- ゼルグート級一等航宙戦闘艦(装甲突入型)
- ハイゼラード級航宙戦艦
- ガイデロール級航宙戦艦
- ゲルバデス級航宙戦闘母艦
- デストリア級航宙重巡洋艦
- ケルカピア級航宙高速巡洋艦
- クリピテラ級航宙駆逐艦
- 惑星間弾道弾
- 空間格闘戦闘機ツヴァルケ
- 艦上戦闘機デバッケ
- 雷撃機ドルシーラ
- 重爆撃機ガルントⅡ
- ニードルスレイブ(ガミラス仕様)
ガトランティス
- アポカリクス級航宙母艦〈バルゼー〉
- メダルーサ級殲滅型重戦艦
- メダルーサ級重戦艦改ヘルベスティア
- カラクルム級戦闘艦
- 前期ゴストーク級ミサイル戦艦
- ナスカ級打撃型航宙母艦
- ラスコー級突撃型巡洋艦
- ククルカン級襲撃型駆逐艦
- 自滅型攻撃艦イーターⅠ
- 攻殻攻撃機デスバテーター
- ニードルスレイブ
スタッフ
製作総指揮 | 西﨑彰司 |
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原作 | 西﨑義展 |
監督 | 羽原信義 |
シリーズ構成 | 福井晴敏 |
副監督 | 小林誠 |
キャラクターデザイン | 結城信輝 |
ゲストキャラクター・プロップデザイン | 山岡信一 |
メカニカルデザイン | 玉盛順一朗・石津泰志 |
美術監督 | 谷岡善王 |
色彩設計 | 福谷直樹 |
撮影監督 | 堀野大輔 |
編集 | 小野寺絵美 |
音楽 | 宮川彬良・宮川 泰 |
音響監督 | 吉田知弘 |
音響効果 | 西村睦弘 |
オリジナルサウンドエフェクト | 柏原満 |
CGディレクター | 木村太一 |
アニメーション制作 | XEBEC |
製作 | 宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会 |
製作
最初に発表されたのはヤマトクルーの会報誌にて。『2199』の続編として、
- 2016年後半からセカンドシーズンとして26話を放映する。
- 前作と同じく劇場で先行放映する形態で、制作もジーベックが引き続き担当する。
- ストーリー内容は、『さらば』と『2』の2つを織り交ぜつつも、大まかな流れは『2』に帰順する(よって、主人公勢が全て戦死することはない・・)模様。
等の情報が公開された。
2016年3月31日に公式HPが公開され、続編の制作決定などが大まかに伝えられた。
製作発表会
同年9月5日に行われ、西崎氏を始めとした中心製作スタッフ、声優の小野大輔氏と桑島法子氏が招かれた。ゲストとしてケンブリッジ飛鳥等が登場している。ストーリーに付いて触れられはしなかったが、公開時期等のビジネス展開が主に発表された。
最初は2016年後半公開を目途にしていた話もあったが、2017年2月25日に全国15か所の劇場にて先行上映が決定されている事が判明した。同時に商品展開も説明され、アンドロメダの商品化、森雪のフィギュア販売予定なども解禁された。
ロゴについて
「2202」の最後の「2」が大きくなっている点は『2』を、続けて付くサブタイトル「愛の戦士たち」は『さらば』をそれぞれ意識していると思われ、両作を織り交ぜたストーリーであることを示している。
そして『STAR BLAZERS』は旧第1作『宇宙戦艦ヤマト』の英語版タイトル。
また「2202」の「0」は斜線が引かれ「∅」になっているが、これはギリシャ文字のΦ(ファイ)ではなく「空集合」、つまり「どちらでもない」という意味の記号である。
まとめると本作は、無印から分岐した『さらば』と『2』のどちらにでも捉えられる、或いはどちらでもない、という意味合いが込められているといえる。
……が、福井氏によれば記号については後で意味を知ったとのこと。
前作との違い
基となる『さらば』および『2』に無印第1作へのアンチテーゼ的な要素が多分に含まれていたのを引き継いだためか、本作では前作『2199』から演出の方針などが大きく転換されており、脚本の福井氏曰く「ヤマトらしさを出す」、羽原監督からも「リアルさよりも見た目の気持ちよさを重視している」ことが述べられている。
『2199』から大きく見せ方が変わった例として
- 「ヤマト」のデザイン
前作では曲線を多く使いスマートかつ滑らかで優雅さを感じさせる艦体ラインであったのに対し、本作では『さらば』『2』以降の細部がやや簡略化されたデザインを基に、直線的になった艦首部や、太さの変化をなくした艦尾ノズル周辺、バルジの追加で太くなった舷側部など、やや武骨な印象が強くなっている。
またアンドロメダや主力戦艦、カラクルム級戦闘艦など本作で新登場のメカも旧作に比べて全長を寸詰まりにする一方で、各構造物を大きく見えるようにデザインする方針となっている。
- メカデザインの方針
前作では旧作の派手なハイビジだったメカを再デザインするにあたり、外形や塗装などには手を加えず、クローズアップ時の詳細なマーキング類など細部のディティールを細かくし情報量を上げ、メカとしての説得力を持たせていた。それに対し本作では元の『さらば』のメカの落ち着いたロービジを引き継ぐ一方、マーキング類を派手に大きく描くように変わっている。
- エフェクトの簡略化
ガミラス艦艇のワープエフェクトが回転しながらの出現から、通常姿勢のまま赤い光の中からにじみ出るものに変更されるなど、大幅に簡略化された。
但し第1章の新生地球艦隊は前作のヤマトのワープエフェクトを引き継いでいる。
- 艦隊の見せ方
第1話などで顕著に描かれているが、本作では戦闘時の艦隊間隔が旧作のような画面一杯の密集隊形となっており、陣形などの厳密な描写はされなくなっている。
- 耐久の差
シリーズにおいては前作以前から巡洋艦や駆逐艦(時には戦艦、空母クラスの大型艦であっても)は一撃で撃沈する描写が圧倒的に多かったが、本作では一撃で轟沈する事もあれば意外なほど手間のかかる事もあるなど、シーンによって耐久力にばらつきが窺える。
顕著な例として、第11番惑星の戦闘におけるククルカン級駆逐艦の耐久度が挙げられる(本作では空対艦ミサイル8発と三式弾3発を受けても直ぐに爆沈しなかった)。
- 軍事的考証
本来なら中佐から大佐クラスが就任する空間騎兵隊の連隊長に、下士官であるはずの斉藤が就任している点、国連宇宙軍から地球防衛軍への改編にもかかわらず、階級が未統一のままである点(日本人らは自衛隊式だが、参謀本部のクラークなる人物は〝中将”となっている)など。
- 異星人言語・フルネーム、異名設定の廃止
前作で設定されたガミラス語やガトランティス語はほとんど使用されなくなった。
例えばガトランティスはヤマトを「ヤマッテ」、地球を「テロン」、ガミラスを「ガミロン」と呼んでいたが、地球語のままの単語で呼ぶようになっている。またガトランティスのキャラクターに設定されていた異名とフルネームも一部を除き廃止となった(続投しているサーベラー丞相からはフルネーム表記が省略されている)。
なお異星言語会話の廃止については、前作でメルダ・ディッツらが使用していたガミラス流の翻訳機を大多数の人間が使用しているためと考えられる。
- ガトランティスの設定大幅変更
ネタバレのため詳しくは伏せるが、その出自に関しては『星巡る方舟』の描写から特に大きな変化がある。
またキャラクターの行動や辿った道筋も対照的なものに描かれている。
テレビでの放送
2018年10月から2019年3月までテレビ東京・テレビ大阪・テレビ愛知にて、その後前作を放送したことがある中国放送とファミリー劇場でも放送された。
ちなみに各話タイトルも、シンプルだった前作に比べると長く具体的になっている(参考)。
ドラマCD
アマゾン限定版BD/DVDにのみ付属する、『誰も聞いてはならぬ裏ヤマト』と題した福井晴敏書き下ろしのギャグ満載なドラマCD。
ただしそれ故に各キャラクター達のキャラ崩壊も凄まじいことになっているので、前作含めた本編とのギャップが凄まじい事になっている。
また、何気なく旧作からの出演者も。
コラボ企画
- アンダーアーマー
作中では山本玲のパイロットスーツにロゴなどが盛り込まれている。
- スカイマーク
ヤマトがイスカンダルから帰還した後、地球大気の浄化に伴って復興のための航空による移動や輸送が増加し、地球大気圏内輸送隊でスカイマーク型旅客機が運用されている
という設定でボーイング737の特別デザイン機「ヤマトジェット」などのコラボレーションを展開。
また当初、ヤマトジェットの運行開始は第一章公開開始と同じ2017年2月25日からを予定していたが、1日繰り上がって同年2月24日からとなった。
- 極上爆音上映
第1章『嚆矢編』と『ガールズ&パンツァー 劇場版』の同時上映が立川シネマシティにて行われ、2作品の上映を挟んでトークショーも開催された。