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金剛改型宇宙戦艦

こんごうかいがたうちゅうせんかん

『宇宙戦艦ヤマト2202』に登場する、金剛型宇宙戦艦の改良型(メイン画像:上と下)。波動エンジン搭載型で、ワープ航行も可能。地球艦隊の中核としてガトランティス相手に戦い続けている。本稿では劇中後半に登場した金剛改Ⅱ型も扱う。
目次 [非表示]

概要編集

 『宇宙戦艦ヤマト2202』に登場する金剛型宇宙戦艦の改良型の戦闘艦艇。

 波動コアを有する新型エンジン(要は波動エンジンなのだが、何故か濁した書き方をしている資料が多い)を搭載し、なおかつ各砲塔を陽電子衝撃砲に換装した事によって、従来の金剛型よりも遥かに性能を向上させた。

 ガミラス戦争終結後に艦隊の再編を急務とした地球が2201年に建造を開始したもので、同じく改良型の村雨改型宇宙巡洋艦磯風改型突撃宇宙駆逐艦らと共に、新生地球連邦防衛軍航宙艦隊を構成している。言ってしまえば完全な新型艦を開発するまでの中継ぎである。


 劇中では多数のガミラス艦隊と隊列を組み、ガトランティス艦隊を相手に奮闘する様子が描かれている。

 なお古代進は艦長として南部康雄相原義一らと共に『ゆうなぎ』に乗艦している。


 外見に関して、カラーリングを除き旧金剛型宇宙戦艦(特に『キリシマ』の最終改装時)から細部のディティールを含め換装された武装や推進器回りの形状など全く変化はないが、これはメタ的にモデリングの手間を省くためという面が大きいと思われる。

 現実に則して考えてみると、高圧増幅光線砲用の砲塔内に収まる衝撃砲システムを作るより砲塔の方を衝撃砲に合わせる方が簡単で内部の砲システムにも制約を受けないはずである。また機関に関しても、わざわざ従来型の核融合機関と同じスペースに収まるサイズの機関を制作したことになるが、宇宙艦艇にとって搭載機関の変更によって単位質量当たりの推力を向上させるとなると構造材の強化を含め全面的な艦体強度の向上が必要になる為(それを怠れば自壊する羽目になる)、艦重量が跳ね上がり全体の重心バランスにも支障を生じるなど、例え艦体素材に新素材を使っていたとしても容易ではないのである。

 そしてここまでするとなると一から設計し直すのと変わらない手間がかかっていそうなものである。

 なお、後に『「宇宙戦艦ヤマト」という時代』にて、金剛型を始めとする近代宇宙艦は、恒星間航行可能なボラー連邦の宇宙戦闘艦が(間接的にだが)設計の下地になっていることが判明したため、元々多少のキャパシティがあったという解釈も今ならできるかもしれない。


スペック編集

  • 全長:202m
  • 主機:波動機関×1基
  • 兵装
    • 46㎝艦首陽電子衝撃砲×1門
    • 36㎝三連装陽電子衝撃砲塔×4基(うち1基は艦橋砲塔)
    • ミサイル発射管(VLS)×16門(上甲板8門、艦底部8門)
    • 艦首魚雷発射管×8基
    • 対宙機銃×多数
  • 搭載機:不明
  • 主な同型艦
    • ゆうなぎ古代進が乗艦)
    • しまかぜ
    • タイコンデロガ
    • シュガーローフ
    • ハバードトン
    • ファリス
    • インディペンデンス

 旧型の金剛型と比べて戦闘能力・航行能力は雲泥の差である。


 攻撃性能は、主砲がショックカノンにすべて換装されている上に魚雷もヤマトに搭載されたものと同じ新型を搭載している。これによってガトランティス艦艇相手に、対等に戦えるほどの打撃力を有している。特に新型魚雷は凄まじいもので、メダルーサ級殲滅型重戦艦のバイタルパートをぶち抜き4発で轟沈せしめている(一カ所に集中射撃した成果でもあると考えられる)。


 防御性能は波動機関を搭載したことで波動防壁を展開可能とされて(村雨改型の解説より)おり、小説版においてはゆうなぎが大気圏突入コースを取るカラクルム級戦闘艦を下から押し上げようとする際に使用している描写があったが、アニメでは劇中後半で金剛改Ⅱ型が登場するまで波動防壁が実際に使われている描写はない。また波動防壁を抜きにした耐久力はとにかく頑丈だった旧金剛型に比べむしろ劣っているような描写でもある(これは旧金剛型もといキリシマ主人公補正の恩恵を受けていただけな可能性も高いが)。

 さらにいうと、第五章の頃に発行された「宇宙戦艦ヤマト2202新聞3」では、改Ⅱ型が「エンジン出力向上で波動防壁が展開可能になっている」と解説されており、そうなると本艦には波動防壁を搭載していないことになるという小説版に対して若干の矛盾が生じてしまっている(もっとも前述した脆さにツッコまれたゆえの後付け設定かもしれないが…)。


 航行性能は波動機関の搭載により、ワープが可能になった。通常航行に関しても、旧型と比べて高い機動性と加速性を手にしている。その機動性は戦艦でありながらも駆逐艦に匹敵し、古代の指揮する『ゆうなぎ』はそれを存分に発揮している(小説版ではゆうなぎのそれは旧磯風型の戦闘スタイルと言われている)。

 ちなみに本級を含め改型艦艇のワープエフェクトはヤマトと同じなため、ガミラス型を購入したのではなくイスカンダル型をコピーした地球製の波動コアを使用していることが窺える。



カラーリング編集

 カラーリングなども、キリシマ等旧世代艦艇の迷彩とは全く違う塗装がされているのも特徴の一つであり(旧金剛型にもカラーバリエーションがあった可能性はあるが、劇中既にキリシマ以外は戦没し姿は不明である)、旗艦と通常艦の2パターンがある。

 部隊旗艦は濃い青色(旧作のパトロール艦「ゆうなぎ」の塗装に酷似)で塗装され、通常艦は旧作の地球艦隊のような薄いグレーで塗装されている。


シナリオ版にて編集

 第1話シナリオ集において、地球艦隊の旗艦は『タイコンデロガ』となっている(完成版では『タイコンデロガ』は旗艦級塗装ではなく一般艦扱いになっている。)。また完成映像では地球艦隊は後衛に有って、ガミラスの撃ち漏らしたガトランティス艦の各個撃破を命じられていたが、シナリオ集ではその真逆であり、地球艦隊が前衛を務めて突撃しガミラスが後衛にある。


 シナリオ集の時点ではゼルグート級もメダルーサ級もおらず、艦艇数も互いに20隻余りの設定で書かれた事から、地球艦隊が先鋒を務めていた模様。それが、映像化においてメダルーサ級の再登場となっており、それに対抗しうる手段をガミラスが用いて、地球艦隊が後衛に回ったと思われる。


 また、シナリオ段階では金剛改型、村雨改型、磯風改型の設定は存在しておらず、古代のゆうなぎを含め、地球艦隊の艦は新型駆逐艦と設定されていた(おそらくこれのこと)。


金剛改Ⅱ型編集

鎮星の守り人は宙に鳴く

 劇中後半に登場する金剛型の魔改造艦艇で、艦首砲が波動砲(収束型)に換装されている


 やはり外観に変化はないが、実際にここまでの改修を施すとなれば内部構造からほぼ全て作り替えることになるのは想像に難くなく、ほぼ新造艦以上の手間をかけて建造されていると思われる。


劇中の登場編集

 土星宙域にてエンケラドゥス守備隊所属艦が登場。尚これらの艦に艦名がつけられている描写はない。

 来襲したバルゼー艦隊と交戦し波動砲によって幾分かのカラクルム級戦闘艦を撃沈するが、あまりの物量に対し効果範囲の狭い上に少数の収束波動砲では中央のみしか撃破できず(拡散波動砲を搭載したドレッドノート級も3隻配備されているが波動砲戦には非参加。)、案の定波動砲発射後の隙を突かれ包囲される。

 尚も波動防壁を以て堪え続けるが劣勢は明らかで、新鋭の護衛艦やドレッドノートもイーター1の自爆攻撃によって失い守備隊は3分の2に至る戦力を失い壊滅玉砕となった。

 しかし直後にアンドロメダがワープで救援に駆け付け、数隻の金剛と守備隊旗艦のみは取り敢えず難を逃れた。その後金剛型は戦闘に参加する様子もなく、逃げ伸びたのか、あるいは後の都市帝国との戦いまでに失われたのかは不明。


余談編集

 先述の通り、金剛改型の存在は後付けのためか、当初公式サイトの古代の欄で彼の乗艦は駆逐艦とされており(金剛改型とは書かれていない)、製作途中での設定変更に伴う混乱を窺わせていた。後に「地球防衛艦隊の主力戦艦」と修正されている(劇中での「ゆうなぎ」が「第2護衛駆逐艦隊」唯一の所属艦であることはこの設定変更の名残と思われる)。

 ちなみに艦名も駆逐艦・巡洋艦規模の命名基準である。


 現在「金剛改二型」のイラスト投稿はないが、タグ付与をする際某擬人化艦船の検索結果の表示を妨害する可能性があるため注意。


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宇宙戦艦ヤマト2202 宇宙戦艦 古代進 金剛型宇宙戦艦

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