概要
語源は中国の歴史書『北斉書』の一節「瓦のように下らない生き方をするよりは、宝玉のように美しく砕け散りたい」(意訳)からきている。
「全滅」という直接的な表現を使うことが憚られたため、わずかなりとも前向きな「玉砕」という言葉を使って印象を和らげようとした言い換えの類。
同様に「敗走」を「転進」とも呼び替えた。
結局、言い方の違いだけで無策や根性論による無駄死にの場合も多い。(印象操作)
そこから転じて酷い失恋のこと、勝負事で惨敗することを玉砕する、という表現をすることがある。
(例えば『アメリカ横断ウルトラクイズ』で出場者が敗退した際にこの表現が使われている)
失恋の場合も軽い失恋ではなく重度の失恋であり、一世一代の大勝負とも言うべき告白をした際に、「生理的に無理」等のように完全否定される程の酷い失恋の事を指し、軽い失恋で玉砕と言う表現をするのは玉砕した先人に失礼であろう。
「玉砕」使用例
史実で確認された最初の使用例は1943年5月28日のアッツ島守備隊の玉砕である。
1943年5月より始まったアッツ島の戦いで日本軍は29日までに甚大な損害を受け最後の突撃を慣行、戦死2,638名、捕虜29名(生存率1%)を出して、文字通り全滅した。
これは、ガダルカナル島の戦いの様な撤退ではなく、初めて日本軍占領地の島に米軍が上陸して島内の日本軍を壊滅させた戦いであり、深い心理的ダメージを大本営へ与えた。
30日、大本営はこの重大な事実を鑑み、日本国民、何より大元帥の天皇陛下に対して「全滅」という言葉を用いて公表するのは忍びないとして、1943年5月30日、大本営は「アッツ島守備隊は米軍に多大な損害を与え、去れども優勢なる敵軍を前に奇しくも玉砕」、として大本営発表を行った。
その後は南太平洋の各島々が玉砕、だがその後の大本営発表では「玉砕」として発表されるよりも、サイパン島玉砕の大本営発表など「壮烈なる戦死」として発表されることの方が多かった。
ピクシブにおける玉砕
以下、R-18Gに関する解説、表現が含まれるので閲覧注意
ピクシブでは上述の意味合いの失恋という意味合いでタグが用いられる事があるが、玉砕のもう一つの意味合いとして男性の睾丸(金玉)を文字通りに砕く(破壊する)ようなイラストに付けられる事もあるタグである。
玉責めの派生版とも言うべきタグであるが、玉責めというのがSMのプレイ程度で収まるイラストが多いのに対し、玉砕は蹴りやパンチ、握りつぶしなどで文字通り破壊しようとする過激なイラストが多い。
当然R-18Gのイラストも多く苦手な人は閲覧注意である。
大体の場合は男性キャラクターが金玉を破壊されている(されそうな)イラストが多いが、女性キャラクターであってもふたなりで同様に破壊されそうなイラストもある。
リアルな話をすれば金玉は正式には精巣であり精子を製造する重要な性器であり、金玉を破壊とまではいかずとも大きな損傷を受けると精子が生み出せなくなる可能性も有る。
勿論イラストでそれを描く場合はそんな状況に興奮するということなのだろうが、実際に真似は絶対にしてはいけない。