解説
漫画やアニメ、ゲーム等の創作作品においてキャラクター・人物が役に立たない死に方をすることで『犬死』(または犬死に)、と呼ばれる事もある。現実においても冷静に考えて対処していれば防げたはずの事象で死亡した場合に言われる場合もある。
命を張って攻撃したり、味方を守ったりしたものの結局のところ、現状を進展させたり敵に損害を与えるどころか何一つ問題解決のヒントすら見つからないなど、結末として何の役に立てなかった場合に言われやすい。
ヘタレなどと比べるとしっかりと格好いい姿を残した……はずなのであるが
主人公が強かった、または自分が弱かった、ということから報われない、という訳である。
ただし、主人公や検死によって無駄死にした死体を分析することで何かしらの情報が得られる場合もなくはない。(例:ありえない死因、特定の形跡や物質が付着しているなど)
無駄死にのパターン
- 捨て身の攻撃(自爆等)を行ったが相手を撃破出来なかった(最悪の場合、無傷であった)
- キャラクターを庇ったはいいがそもそも庇う必要は無かった。
- 命を張って敵を倒したはいいが影武者など、真の敵がいた。
- 単純に相手が強すぎる、場合によっては大勢の精鋭部隊が無双されて全滅。
- 特殊部隊・潜入捜査員、テロリストや鉄砲玉など、情報が漏れたり事前に存在や作戦が察知される、罠にはまるなどあっけなくマシンガンで蜂の巣に。
現実
- そもそも地雷や鉄条網・機関銃などが設置された強固な敵の陣地などに、ろくな策や支援もないまま突撃する無理ゲーを強いられるなど(戦時中など)
- 不調や不具合が分かっている機材など、暴走や破損によって死亡する(労災など)
- その他、どう見ても違和感や予兆があり、適切な対処をしていれば防げた/死なずに済むような事象・事故・災害など。
- 「これが普通」「正しいこと」といった洗脳によって利益や時間・労働力などを搾取された挙句に過労死や自殺(宗教・毒親・悪徳企業など)。
無駄死にしたキャラ
パターン1:敵を倒すため鉄砲玉になるも無駄死に
自らの身体に火を点けて拳王に取り付き自分ごと焼き殺そうとしたが、引きはがされ首の骨を捻られて殺された。なお、拳王は全くの無傷だった。
ナッパの背中に貼りつき決死の自爆を試みたが、本体は傷一つつかなかった。クリリンからも「浮かばれない」とはっきり言われる始末。
無駄死にの代表例。魔人ブウの脅威から家族を守る目的で決死の自爆を仕掛ける。しかし、ブウは細胞が分裂したのみですぐ復活した。さらにバビディも即座に防御魔法を使っていたため重傷は負っていたものの何とか生き延びていた。せめてあの時、ピッコロがバビディにとどめを刺しておけば…
家族を殺した実質的な黒幕アリー・アル・サーシェスを仕留めるため、片目が不自由なのを無理して独断で出撃。互角の戦いを繰り広げていたが、ダリル・ダッジの特攻を受けた事で形勢が逆転し敗北する。それでも仇を取るためコクピットのビーム砲を使って隙を突いて撃ち抜こうとするも直前で気付かれ放ったGNバスターソードの一撃と相討ちになり戦死した。しかし、一期最終話のエンドロールでサーシェスは平然と生きていた事が判明し、多くの視聴者に怒りと絶望を与えた。二期のセリフから実はニールが放ったビームは全く当たっていなかったわけではなく、下半身が消し飛んだところをリボンズ・アルマークに拾われ再生治療を受けたようである。そのため、身体の一部を奪われた怒りから初っ端からアザディスタンを焼き討ちにするなどかえってただでさえ危険レベルだった本人の闘争本能を益々刺激してしまっている始末。こんな状態でも、真の仇は実弟のライル・ディランディがしっかりと討ち、亡き兄の無念を晴らした。物理的には無駄死にではあるが、主人公の刹那・F・セイエイの心境に大きな影響を与えているため、精神的には無駄だったわけではない。
ゴムゴムの実の秘密を危険視した五老星から激突中のルフィとカイドウに割って入り、ルフィを暗殺せよという凄まじい無茶振りに近い指令を下される。本人も不可能だと反論したが「不可能は承知」と一蹴され、已む無く仲間のマハを引き連れ襲撃へ向かう。なおこの時既にX・ドレーク等と立て続けに遭遇or交戦しており仲間のマハも倒れてしまった満身創痍の状況。しかも直後に立ち上がったドレークに腹を刺されている。結果的には互いに最後の一撃を放とうとした瞬間に「鉄塊」でルフィを妨害し、カイドウの攻撃を直撃させるという形でルフィを倒させる事に成功。不可能と思われた指令を見事成功させたのである。……ただしカイドウの怒りを買う事は避けられず、そして離脱することは不可能と悟っていたのかそのまま無抵抗でカイドウの金棒を受けた。と、ここまでなら命がけで指令を達成したエージェントの鑑であるのだが次話でルフィがゴムゴムの実の秘めたる力に覚醒し復活を遂げてしまう。さらに決着が付く寸前でルフィはギア4の限界に来ており、その後のカイドウもまだ疲弊し切ってていた様子がなかった為に何もせずとも負けてしまった可能性がある。つまり皮肉にも割り込んだせいで結果的にルフィの命を助け、防ぐべき覚醒を促してしまったという二重の裏目に出てしまった事になる。
自分の命を犠牲にメガンテを発動して竜魔人と化したバランを倒そうとするも、バランに自力で振りほどかれてメガンテのダメージがバランに行かなかったため無駄死にとなった(もっともこの行動がバランによって白紙にされたダイの記憶が元に戻るきっかけとなったのである意味では無駄死にではない)。
終盤にてタランチュラの長・ゴルドーを相手に交戦するも、腹部を貫かれる深手を負う。刺し違えようとするために自分の腹部に突き刺さったゴルドーの腕をつかみながら自分の抱えた爆弾の起動スイッチを押すが、掴んでいた腕がサイボーグの義手だったため分離。自分一人だけが爆発に飲み込まれる。
パターン2:仲間や弱者を守るため命を使うも無駄死に
作品冒頭のシーンより…車に轢かれそうなモブの男の子を庇って死亡、さらに必要がなかったどころか庇わなかった場合よりも被害を増やしてしまった(幽助が庇わなくても男の子は死なない事が確定している上に、男の子が持っていたボールが良い具合にクッションの役目をして怪我すらしなかった)事が発覚。
それ以外
鷹が攫っていったキラービーを追尾するもアジト手前でバレて死亡。さらにサスケェ達が暁に持って行ったのもキラービーに化けていたタコ足だったため完全に無駄足だった。
関連タグ
自己犠牲:特に善意が悪用された場合など
ダーウィン賞:遺伝子を残さないという意味では一応(?)無駄ではないかもしれない