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第8話 無駄と空しいの言葉は儚い夢のように
無駄無駄と、無一物を目指しているかのごとく、地球温暖化だとか、男女同権だとか、差別の根絶だとか、5D'sは低視聴率だとか、隣の席で花ほじるのやめろだとか、色々な理由をつけて、要らない規制を設けて、必要なものも捨てて、男も女もなく、貧富の差もなく、平凡な生活も否定して、個を重んじますと嘘をつき、無駄な目標、無駄な目的、無駄な理屈を捏ね回す…そして、最終的には何も持てず、無一物の何も持たないという考えではなく。その逆の一無物(一つの物もない)、何も持てないとなり。性別が差別と呼ばれ、性差はなくなり、異性という概念も否定し、異性にもモテず、何もない周囲を見渡すと次第に目線が下がり、何もない手のひらを見ると、もう、できることは拳を握りしめることのみ! 何もつかめなかったこの手は、空しさを知り、拳を握りしめる。何もつかめなかったこの拳は、振り上げ、振り下ろすことで、空を切り、境界を引く。 何もつかめなかった僕は、拳を握れた。何もつかめなかった僕は、僕たちは、いつかこの拳を何かのために何かに対して振り下ろしてしまうのだろうか… ほくらができることは、このむたむたに空しい無駄無駄な世界でたった一人、拳を握りしめるのみ930文字pixiv小説作品